オラリオで映画館を運営する転生者達の話   作:寝心地

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第40話

カジノとのコラボイベントで問題を解決し暫く平和な時間が流れた

 

しかし映画館の需要は無くなる事はなく今日も大勢の人で賑わっている

 

そんな中を何時もの様にベル・クラネルが映画館にやってくる、何時もと違うのはその隣に目深くフードを被った子供がいる事とベル・クラネルが挙動不審な事だろう

 

「いらっしゃいませ」

 

「こ、こんにちはタダシさん。今日も映画観せて貰って良いですか?」

 

「はい、ですがそちらの方は?」

 

タダシはベルが手を繋ぐ子供に目を向ける

 

「こ、この子はその。あ、新しい眷族候補です」

 

「そうでしたか。初めまして、私は当映画館のマネージャーをしております。ヤマモト・タダシと申します」

 

「……………………ウィーネ」

 

「ウィーネ様ですね。私当映画館のマネージャーをしております。ヤマモト・タダシと申します。宜しくお願い致します」

 

タダシが礼をするとウィーネはベルの後ろに隠れる

 

「すいません、恥ずかしがり屋で」

 

「構いませんよ。それで本日はどの様な映画に致しましょう?何時ものシリーズにするか、それともウィーネ様に合わせますか?」

 

「あ、そうですね。実は決めてなくて………………折角ですしウィーネに合った映画をお願いします」

 

「かしこまりました。ウィーネ様程の年齢の方は此方の作品を観られますね」

 

タダシはそう言うとファイルを取り出し2人に見せる

 

「【プリキュア】?」

 

「此方は【スーパー戦隊】及びベル様がご覧になっている【仮面ライダー】に並びニチアサと呼ばれる物です。前2つはお察しの通り男子向けですが此方は女子向けの作品となっております。内容は大きく変わらず正義の戦士が悪の組織に立ち向かう物となっております。ただ1つ大きく異なるのは全員女の子で構成されていると言う事です。此方も幾つものシリーズがございます」

 

「そうなんですか、ウィーネ何に…………って言っても分かんないか」

 

「…………………………これ」

 

ウィーネの目に止まったのはとあるプリキュアのページ

 

「此方は【魔法使いプリキュア】ですね。シリーズの中では比較的新しいシリーズとなっております」

 

「ウィーネそれにする?」

 

「うん」

 

「タダシさん、これお願いします」

 

「かしこまりました」

 

タダシはそう言うと2人はチケットを買う為リュウセイの元へ向かう

 

「あ、そうだベル君」

 

「はい?」

 

チケットを買うとリュウセイに呼び止められベルは止まる

 

今日はそのシアター2人以外お客さん居ないからあの娘のフード取っても大丈夫だよ

 

「ッ!!」

 

ベルが驚くとリュウセイは「シー」と口の前に人差し指をやり何事も無かった様に仕事に戻る。ベルはウィーネを連れポップコーンと飲み物を買う

 

「いらっしゃいませ~ご注文は?」

 

「えっと、ポップコーンのXLサイズを1つ、味は……ウィーネどれにする?」

 

「???」

 

「あ、そっか」

 

「良かったら試食どうぞ」

 

ミユに1個ずつポップコーンを渡されたウィーネは首を傾げながらそれを口にするとキラキラした目であっという間に食べ尽くしてしまった

 

「どれが美味しかった?」

 

「2番目と4番目!!」

 

「じゃあキャラメルとチーズだね」

 

「すみません、それでお願いします。飲み物はコーラを2つ下さい」

 

「かしこまりました~。はい、此方ご注文のお品物です。ごゆっくりどうぞ」

 

ベルは品物を受け取りウィーネを連れてシアタールームに入ると周りを確認しウィーネのフードを取る

 

映画泥棒が始まると先程までポップコーンに夢中になっていたウィーネが驚きベルの腕に掴まる

 

「大丈夫だよウィーネ。これが映画。この向こうで起こる出来事を観て楽しむんだ」

 

ベルの言葉にウィーネも頷き画面を観る。映画泥棒は終わっており丁度映画が始まる所だった

 

魔法の無い世界に生きる魔法使いに憧れる少女が魔法のある世界から来た少女と敵から両世界を守る為に戦うと言う物語

 

様々な衣装姿に変わる少女達にウィーネは目をキラキラさせその戦いを観るとベルの反対側の席から何かが現れる。ウィーネがそちらを見るとそこにはタダシがいた

 

「プリキュアを応援する際は此方のライトを振って応援するのがマナーですので」

 

ウィーネ受け取ろうと手を伸ばし自分がフードを被っていない事に気付く

 

「問題ありませんよ」

 

「え?」

 

察した様にタダシがそう言いウィーネは声をあげる

 

「私達はお客様であればどんな種族の方でも歓迎します。それが例え自我に芽生えたモンスターの方でもね」

 

タダシはそう言うとその場を去りウィーネは映画がラストに近付きペンライトを振りながらプリキュア達を応援するが何処か上の空だった

 

そのまま映画は世界が平和になった所で終わりウィーネは部屋を出る前に再びフードを被りペンライトをタダシに渡す

 

「そちらは差し上げますよ。またいらして彼女達を応援して上げてください」

 

「うん!!!!」

 

ウィーネは嬉しそうに返事をし映画館を去っていくとベルがその後を慌てて追う

 

「あ、タダシさん達にウィーネがどんな存在なのか聞くの忘れた。リュウセイさんの口振りからして何か知ってたよな、明日聞きに行こう」

 

ベルはタダシ達にウィーネが人ではない事を何故知ったのか聞くのを忘れ翌日改めて聞きに来る事にした




と言うわけで明日はベル君があっち行ったり此方行ったりする話
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