オラリオで映画館を運営する転生者達の話   作:寝心地

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今回はタダシの目的が分かる回
なので映画の描写が無いため短めです
次回はまだ死因とか色々分かってなかったサイトウ・スズちゃんの色々が判明する話


第55話

世界の中心オラリオ、そのメインとなる娯楽【映画】

 

その全てを握る男ヤマモトタダシは映画館の扉を閉め1人黙って外を見ていた

 

「マネージャー、掃除終わりました。明日の仕込みも」

 

「売り上げの計算も終わりました。今回も差額ありません」「此方もグッズの売り上げの計算終わりました。これだけあれば1ヶ月は食べていけそうです!!」

 

口々にスタッフが売り上げや仕事の終わりを知らせてくる

 

「ご苦労様です。皆さんは先に休んで大丈夫ですよ」

 

「はい、お疲れ様でした!!」

 

「………………お疲れ様です」

 

「お、お疲れ様でした」

 

スタッフは労いの言葉を口にしながら地下に帰る

 

暫くしてタダシも映画館を一通り見て回り異常がない事を確認すると自室がある地下に戻る

 

シュルシュルとネクタイを外し寝間着に着替えると部屋に置いてある仏壇の前に座るとおりん*1を鳴らし手を合わせる

 

その仏壇には真ん中に小さな子供の写真が飾ってある

 

「…………………………今日もウィーネさんが【プリキュア】を観に来たよ。光と同じ様にお父さん(仮)の手を引いてポップコーンを買ったり一生懸命プリキュアを応援してたよ」

 

静寂が流れタダシは合わせていた手を解く

 

「もう光と離れてもうかれこれ50年近くになるのか」

 

ポツリと呟いた言葉に返してくれる者は居ない

 

「きっと、お父さんが見付けてあげるからね。お休み」

 

タダシはそう言い眠る

 

「…………ハッ」

 

タダシは目を覚ますとそこは真っ白な空間に幾つもの歯車が回っている

 

タダシはその空間を歩いていくと歯車が音を立て回っていく

 

不意に足を止めると歯車は止まりタダシの目の前には脈打つ機械の心臓があった

 

「お久しぶりです。デウス・エクス・マキナ様」

 

機械の心臓から片言の声が響く

 

「我ガ僕ヤマモトタダシヨ、日頃ノ我ヘノ献身感謝スル」

 

「それは勿論でございます。私は約束を守って頂きさえすればどんな事でも致します」

 

「ウム、約束ハ守ル」

 

「ですが、私は疑問に思っております。一体何時になったら光の魂を見付けられるのかと」

 

「アセル事ハ無イ。ソナタノ娘ハ必ズ見付カル、ダガ本来死ニ伏シ輪廻転生スル筈ダッタ者ノ魂ヲ無理矢理コノ世ニ留メテイル。時間ハ無イト思エ」

 

「かしこまりました」

 

「……………………ソロソロ時間ダ、我ガ力ヲカノ地に根付かせるのだ」

 

「はい」

 

タダシはそう言うと夢の中なのに眠くなると言う事態に陥り目が覚めると朝になっていた

 

朝食を食べ終え仕事着のスーツに着替えると再び仏壇に座り手を合わせる

 

「……………………行って来るよ。光」

 

タダシはこうして何時もの様に仕事を進める、全ては愛する娘と再会するために

*1
手を合わせる時に鳴らすあれ




デウス・エクス・マキナ
【機械仕掛けの神】の異名を持つ半神半機械
名前の通り生物としての存在は無く全ての存在はここから生まれるとか何とか、その殆どは不明だが力の大半を失っているオラリオ世界の神ではなくタダシ達が転生してきた世界の神

ヤマモトヒカリ
ヤマモトタダシの娘享年10
タダシ曰く生前は活発な少女で皆に愛されていた。タダシの心の拠り所

ヤマモトタダシ
生前娘を失った映画館のマネージャー死後、デウス・エクス・マキナに取引を持ち掛けられそれに応じる。取引の内容は1人と1柱しか知らない
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