それは異端児の事が露見する前日
ベルは映画館に来ていた
「いらっしゃいませ」
何時もの様にタダシが現れ一礼する
「こんにちは、えっと、【仮面ライダー】をお願いします」
「かしこまりました、どの仮面ライダーに致しましょう?」
「えっと…………すいません特に何も考えてなくて」
ベルはそう言うとタダシは少し考えた後とあるファイルを取り出す
「では、此方の作品はいかがでしょう?」
タダシが取り出したファイルを覗くとそこには白い狐の仮面ライダーがいた
「【仮面ライダーギーツ】」
「はい、此方の作品はそれぞれが自身の願いの為にデザイアグランプリと言う大会に出場し優勝を目指すものです」
「へぇ、じゃあそれにします」
ベルはその時、深く考えず頷き映画を観ることにした
物語が始まり最初に告げられたのは衝撃的な一言
『この世界はもうすぐ滅びる』
仮面ライダー達はそう言いながらも無数に現れた怪人ジャマトを倒していくがギーツは一向に現れない
そんな時、突然『城』と呼ばれる怪物が現れライダー達は窮地に陥っていく
そんな中で主人公ギーツが現れ城を攻略すると世界が崩壊した、しかし次の瞬間には何事も無かった様な日常が流れ人々はそれまで起こっていた事を覚えていないかの様に過ごしていた
そんな時
『おめでとうございます。厳正なる審査の結果、貴方は選ばれました』
そう言って一人の女性ツムリが現れる
『おめでとうございます。今日から貴方は仮面ライダーです!!』
彼女の手には箱が握られておりそれを受け取り開けるとそこにはドライバーとIDコアが入っていた
そうして物語が進むとデザイアグランプリに隠された真実やギーツの真の願いが露見していく
運営やサポーターが遥か未来の存在である事
創生の女神はギーツの母である事
そしてギーツは母に会う為2000年の時を転生しながらデザイアグランプリに参加していた等の事実にベルは唖然とする
その後、運営はギーツの世界での大会を打ち切り世界をバットエンドで終わらせようとする
『オーディエンスの望む限り、この世界のバットエンドは変わらない』
そう言って追い込まれるギーツにベルはハラハラドキドキしながら戦いを見る
『オーディエンスがいるのは、お前だけじゃない!!』
ギーツが叫ぶとそこには現代人がギーツを応援する姿があった
『オーディエンスが望む限り、世界はハッピーエンドだ!!』
それから怒涛の攻撃で敵を倒す
「願う限り、ハッピーエンド…………」
その言葉がベルの胸にどうしようもない憧れを抱かせた
現在
ベルはアイズを何とか説得しウィーネをダンジョンに逃がした後黒いミノタウロスと戦闘していた
「ずっと夢を見る、たった一人の人間と戦う夢を。血と肉が飛ぶ戦いの中で確かに意思を交わした」
その言葉とリド達の言った前世と言う事が目の前の相手を誰か結論付けた
「君は、あの時の…………」
「自分の名はアステリオス、名前を、どうか名前を教えて欲しい」
「………………ベル・クラネル」
「ベル、どうか、再戦を」
その瞬間、ベルの中の雑念が消えた異端児達のピンチもアイズへの後ろめたさも
目の前の強敵に残ったのは強い憧れだけ、故に
「………………アステリオス」
「ん?」
「こう言う時、ピッタリな言葉があるんだ」
「???」
アステリオスに指を向けフィンガースナップするとパチンと音が鳴る
「ここからがハイライトだ」
2人は同時に笑い駆け出した