なんで、書いちゃったんだろ…。
本編はそのうち更新予定なのでお待ちください。
「はあっ、ハンターズ、ネット!」
俺はそう言って相手を網にかけて、相手からボールを奪い取る。
「ここからだ、反撃行くぞ!」
スコアは0ー0の同点、後半の残り時間もなくすでにアディショナルタイムに突入している。
俺はそう言ってボールを最前線に送り込む。
この試合、俺たちは勝つしかない、ここで勝てなかったら俺たちは…!
だが、俺が放ったボールは相手にとられ、再び俺たちは守備を強いられる。
…そして、スタジアムに試合終了を告げるホイッスルが鳴り響いた。
「…今年も、俺たちは優勝できないのか…」
俺はそう言って芝に倒れこむ。
この試合、俺たちが勝って現在1位のチーム『東京シリウス』が引き分けか負ければ俺たち、『レグルス中山FC』の優勝だった。
後半に伝えられた状況では、前半終了時点でこちらも0-0。
…チャンスだった。
試合開始前のシリウスと俺たちの勝ち点差は1、今までで1番優勝に近かった。
「…届きかけた、んだけどな…」
俺は改めて青々と広がる空を見上げる。
そんな俺に声をかけてくれるウマ娘が2人。
「…ハンターさん、最後の挨拶に行こう」
「そうやで、キャプテンのアンタがそこで倒れこんでたら終わるもんも終わらんわ。
ここまで応援してくれたサポーターにも挨拶いかないといけませんし」
「そう、だな…」
先に声をかけてくれたのがオグリキャップ、もう一人がタマモクロス。
うちが誇る強力な2TOPである。
俺は改めて立ち上がりセンターサークルに向かっていく。
審判の笛によって観客に向かって一礼し、俺達には健闘を称える拍手の音が響きわたる。
相手のチームと握手を交わした後、俺たちはサポーターのいるゴール裏へと歩いていく。
改めてスタジアムの電光掲示板を見ると、シリウスは後半にゴールを決めており2-0となっていた。
…どっちにしろ無理だったか。
俺たちレグルスの選手たちはゴール前に一列に並び観客の前に立つ。
「…応援、ありがとうございました」
俺がそう頭を下げると、ゴール裏から拍手の音が聞こえてくる。
一通りの拍手と歓声を浴びた後、俺は改めてスタンドへと歩いていく。
「少し、いいですか?」
そう言って俺はコールリーダーからトラメガを受け取り、言葉をつないでいく。
「改めて、今シーズンも最後まで俺たちレグルスの選手たちを応援していただきありがとうございました」
俺が改めてそう頭を下げると、サポーターからは拍手が送られる。
「…俺たちがT1に昇格してからリーグチャンピオンに1番近づいたシーズンでした。
本当はここで優勝の報告、シャーレを掲げたかった。
その光景を見せることができず、本当に申し訳ないです」
俺がそう告げると「お前たちはがんばってくれた!」「夢を見せてくれたんだ、ありがとう!」とサポーターたちから思い思いの声が聞こえてくる。
俺はそんなサポーターたちの声を聴いたうえで改めて宣言する。
「…来シーズンこそは!俺たちのホーム、中山スタジアムでシャーレを掲げたいと思っています。
俺は、このチームが優勝できる実力を持っているって確信しています。
なんでサポーターのみなさん、引き続きどうか俺たちの応援、よろしくお願いします!」
俺がそう叫ぶと、サポーターからは大きな歓声と拍手の音が俺たちに贈られた。
俺が頭を下げて、改めて観客に向けて拍手すると俺たちを鼓舞する「…レグルス中山!」のコールが響き渡った。
◇ ◇ ◇
「…はあ」
AC仁川スピカの本拠地、阪神サッカースタジアムを後にして、東京のトレセン学園のチーム室に戻ってきた俺シンボリハンター。
「やっぱり、勝ちたかったな…」
俺は改めて届きかけたものの大きさを感じてベッドに横たわった。
カサマツトレセン学園で圧倒的な実力を残して、この中央トレセン学園に移籍した。
移籍当初は俺の双子の姉であるシンボリルドルフ…ルナから「慣れるまではウチでやればいい」とのことで東京シリウスに所属していた。
その後、カサマツ時代の後輩であるオグリキャップの中央移籍に伴い、俺は東京シリウスから独立し、レグルス中山を設立した。
設立の際、俺の「絶対王者であるシリウスを倒す」という理念をどれだけほかのウマ娘が理解してくれているのか…と思っていたのだが、同世代であるカツラギエース、後輩であるイマイチ所属チームで活躍できていなかったタマモクロス、入学してきた名門メジロ家のライアンやパーマーといった面々がついてきてくれた。
T2に入り、1年目で昇格を決めたがそのあとの数シーズンは残留争いに巻き込まれ、なんとかT1にとどまり続けたものの何人かの選手は移籍してしまった。
だが、さっき挙げた面々はずっとチームに残ってくれており、サクラローレル・ドリームジャーニーといったウマ娘たちが新たに入団を決めてくれた。
そして今年、シーズン全体を通して好調を維持し、降格圏に入ることなく最終順位は2位で幕を閉じた。
「確かに順位は設立後最高なんだから喜ぶべきなんだろうけどな…」
この順位は俺たちレグルスは経験したことがない。喜びと無念の両方が俺の心の中に渦巻いていた。
そんな中、チーム室に入ってくるウマ娘が一人。
「…おっ、ハンターここにいたか」
「…エースか」
カツラギエース、うちのレギュラーの一人であり、数少ない俺と同期のウマ娘だ。
「いつまで落ち込んでるつもりなんだ?
お前らしくねえな、まったく」
エースはそう言いながら俺の横に座ってくる。
「まあ、せっかくタイトルに届きかけたっていうのがな…。
可能性があっただけによ…」
「お前の力不足なわけねえだろ?
お前らレグルスの守備陣はT1最強だ、確か失点数リーグ1位だったんだろ?
力不足なのは俺たち攻撃陣だ、今日の試合も結局点取れなかったんだからよ」
エースはレグルスの攻撃陣をコントロールしてくれている。
それもあり、俺は彼女を副キャプテンに指名し、俺とともにレグルスを引っ張ってくれている。
「とりあえずこのオフでしっかり休んで、あたしは来シーズンこそ10ゴール10アシストを達成してやるんだ!そしたら絶対にあたしたちは優勝できる!
ハンターも来年何か目標あるんだろ?」
「俺は空中戦・地上戦の両方の勝率リーグトップ。
俺がゴール前にいる限りゴールは奪えねえって思わせたいな」
そう話すと「さすがはお前だな」とエースが返してくる。
「これぐらいやれたら間違いなくうちは優勝できるだろうからよ。
少なくともどっちかだけでいいからリーグトップになりてえな」
「ああ、うちの2トップも来年こそは得点王のタイトル狙ってるだろうし。
しっかりあいつらを支えつつ…だな」
「もちろんだよ、エース。
来シーズンも副キャプテンはお前に任せるつもりだ、しっかり頼むぜ」
俺とエースはそう言葉を交わしあった。