宮廷遊撃部隊・十四番隊   作:らりるれリッター

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第16話 動き出した【宮廷遊撃部隊】

 

 

 

-- 瀞霊廷・懺罪宮(せんざいきゅう) --

 

 

 

【護廷十三隊総隊長】山本元柳斎重國より極囚・朽木ルキア警護の任を要請された、銀華零白と山吹雷花は護衛についたことを挨拶するために朽木ルキアの元へ訪れていた。

 

 

「初めまして、朽木ルキアさん。私は銀華零白と申します。本日から処刑期日まで警護の任を務めさせていただきますので、どうぞよろしくお願いしますね」

 

「は、はぁ……」

 

 

ルキアは自身の警護の任に就くと言っている目の前の銀髪の死神と金髪の死神2人について、初めて見ることもあってか少なからず不信感を抱いていた。

 

 

「……あたしの名前は山吹雷花。よろしくお願いします……」

 

 

山吹は十四番隊詰所で雷山に諭され一応の納得は示していた。しかし、それは無理やり自分をの意見を理性で押し殺した形となっていたために心の底では納得しきっておらず、結果としてルキアに対しての挨拶が不愛想なものになってしまっていた。

 

 

「あ、あの!あたしあなたを――――」

 

「雷花さん」

 

 

”助け出して見せる”

山吹はそう口に出そうとしていた。

それをいち早く察知した銀華零は彼女の名前を呼ぶことで、それはまだ言ってはならないと(いさ)めた。

 

 

「まだ仕事中ですよ」

 

「……はい、すいません銀華零さん……」

 

「……?」

 

 

ルキアは目の前の二人のやり取りを不思議そうに眺めていた。

一方の銀華零は目の前の朽木ルキアという死神について、どことなく生きることを諦めているように見えると感じていた。

この後、仮に十四番隊が救出するとしても当の本人に生きる気力がなくては話にならないためどうしたものかと思っていた。

 

 

「あ、あの……」

 

「はい?何でしょう?」

 

「いえ……先程から私の顔をずっと見ていますが、何かついているのですか?」

 

「ああ、すいません。やはり朽木隊長と似ておられるなと思いまして……」

 

「そう、ですか……」

 

 

朽木白哉に似ていると言われた直後、ルキアはより一層暗い顔になった。

その顔を見た時、銀華零は「しまった」と思った。隊長である兄と似ているという誉め言葉が今は彼女にとって重しにしかならないことに気が付くのが遅れたからである。

 

 

「…………」

 

「……申し訳ありません。それでは私たちは外で待機しておりますので、ご用があればおっしゃってくださいね」

 

 

少しの沈黙の後、銀華零と山吹は逃げるように牢の外に出た。

このまま話し続けるよりは一度1人にした方が良いと判断したためである。

 

 

「……私としたことが選択を誤ってしまいましたね」

 

「いえ、銀華零隊長だけではありませんよ。恐らく気丈にふるまっている南美さんも狐蝶寺隊長も、きっと雷山部隊長だって気が気ではないと思いますよ」

 

「ちょっといいか?」

 

 

山吹と銀華零が目を向けると目の前にはルキアを現世から連れ戻してきた1人である、六番隊副隊長・阿散井(あばらい)恋次(れんじ)が立っていた。

 

 

「あなたは六番隊の阿散井副隊長……でしたか」

 

「そういうあんたらが、山本総隊長より伝達のあった警護を務める二人か?」

 

「ええ、私は銀華零白、こちらは山吹雷花と申します。以後お見知りおきを」

 

「ああ、さっそくなんだが、極囚・朽木ルキアに面会を求める」

 

「ええ、構いませんよ」

 

 

ギィィィィィィ...

 

 

「何用だ恋次……」

 

「ルキア、お前に1つ教えに来た」

 

 

そう言うと阿散井はルキアの肩を掴んで引き寄せた。そしてそのまま自身の顔を耳元にまで近づけ、まるで内緒話をするようにヒソヒソと話し始めた。

 

 

「まだ未確認の情報だが、尸魂界(ソウル・ソサエティ)旅禍(りょか)が入ったのは知っているな。全員で5人だが、そのうちの1人は身の丈ほどの大刀を持ったオレンジ色の髪の死神だそうだ」

 

「ッ!!」

 

 

それを聞いたルキアは驚きと同時にどこか嬉しそうな顔をしていた。それを遠くから見ていた銀華零と山吹は阿散井が伝えた内容が旅禍がルキアを救出しに来たことだと察した。

 

 

「……大丈夫そうですかね」

 

「そうですね。一時はどうしようかと思いましたが、ひとまずの下準備は整いそうですね」

 

 

 

 

 

* * * * * * * * * * * * * * * * * * * *

 

 

 

 

 

「やれやれ、白を呼び出したと思ったら今度は俺か。【宮廷遊撃部隊】”十四番隊”をおいそれと呼び出すのはどうかと思うぞ。山本総隊長さんよ」

 

 

もう何度かの光景か、一番隊の隊長執務室で雷山はと山本元柳斎が相対していた。

銀華零と山吹が警護の任のために出立した直後、中央四十六室の対応会議をしている最中に山本元柳斎より召喚の沙汰が届いたからである。

 

 

 

-- 一番隊舎内・隊長執務室 --

 

 

 

「……雷山、まずはおぬしに断りもなく銀華零隊長、山吹隊長両名を極囚の護衛に当たらせることを決めたことを詫びよう」

 

「ん?ああ、その話か。別に適任ではあるから何とも思わんが、なぜ急に護衛なんか付けるよう四十六室から命が下ったんだ?」

 

「……おぬしの耳にも入ってるとは思うが、旅禍(りょか)尸魂界(ソウル・ソサエティ)に踏み入った」

 

「ああ、話は聞いてる。どんな奴かは知らないがな」

 

「……1つ確認しておくことがある。おぬし、101年前の事件とは別に儂に何か隠し事はしておらぬか?」

 

 

その時、その場には何とも言えぬ緊張感が走っていた。雷山、引いては十四番隊は旅禍(りょか)の件に関しては護廷十三隊と同程度の情報しかないが、それ以外のとりわけ中央四十六室の異常事態については把握しており、それを意図的に元柳斎に情報として流していなかった。

一方で元柳斎も”情報屋”の異名を持つ”十四番隊”が何も知らぬはずがない。しかし自身のところまで報告が上がってないのなら意図的に”十四番隊”が秘匿しているという事に薄々勘付いていた。

 

 

「隠すって、いったい何を隠すんだよ。話題になってる旅禍(りょか)の情報か?生憎とまだ調べがついてないから仮に隠していても伝えようがないぞ」

 

旅禍(りょか)の事だけではない、おぬし含め、十四番隊全体で最近妙な行動をしてはおらぬか?」

 

「お前の目には十四番隊の行動が妙に見えるのか。心外だな」

 

(とぼ)けたことを言うな。もし旅禍(りょか)以外にも知っておることがあるなら、今この場で話してもらおうか」

 

 

元柳斎に問われた雷山は初めのうちはぐらかそうかとも考えた。

しかし、相手は千年も総隊長を務める傑物。小手先など通用しないと判断した雷山は言える範囲の事実をあえて言う方向に転換した。

 

 

「……旅禍(りょか)については残念ながら手掛かりなしだ。お前が妙な行動と言ってる現世に現れた大虚(メノスグランデ)の調査の方は現れた理由については大方把握した。あとは虚圏(ウェコムンド)内で何か起きていないか調査して報告を上げようと思っていた」

 

 

雷山が語ったこと。それは言える範囲の事実に少しばかり嘘を交えたものであった。しかし、一応”十四番隊”の行動として話の筋は通っていたために元柳斎はそれ以上詮索するのをやめた。

 

 

「……成程。知らぬのならばそれで良い。じゃが、もし知ることがあるのなら早急にわしに報告するように」

 

「ああ、分かった。ひとまず、白と山吹には朽木ルキアの警護をしばらく任せるが、くれぐれも丁重に扱ってくれよ。一切替えが効かない大切な部下なんでな。……ああ」

 

 

一応の報告を終えた雷山はその場を後にしようと元柳斎に対して背中を向けていた。しかし、数歩いったところでわざとらしく声を上げて振り返った。

 

 

「そう言えば、たまたま帰って来た椿咲が言っていたんだが、三番隊の市丸が旅禍(りょか)を取り逃がしたそうだな」

 

「……それがどうした」

 

「護廷十三隊としてその処遇はどうするつもりなんだ?まさか、不問にするなんて馬鹿げたことは言わないよな」

 

「この後、隊首会を開き本人より弁明を聞いてからの判断じゃ、その報告もいずれそちらにも行こう」

 

「成程、ではこちらは旅禍(りょか)の情報を手に入れたらそちらに流すとしよう。じゃあな」

 

「……あやつめ」

 

 

元柳斎は雷山が最後に言った"旅禍(りょか)の情報が入ったらそちらに流す"という言葉が直感的に嘘であると見抜き呟いた。

帰路の最中、雷山は心中で”さすがは千年も総隊長をやってる傑物だな”と山本元柳斎に対して称賛の声を上げていた。雷山自身その気一切悟らせていないのにもう十四番隊が意図的に情報を隠していることに薄々勘付いていたためである。

 

 

 

カンッ!カンッ!カンッ!カンッ!カンッ!―――――

 

その時、瀞霊廷に木の板を叩く音が響き渡った。緊急伝達だ。

 

 

”緊急伝達!隊長各員に通達、緊急隊首会を招集!繰り返す!緊急伝達!隊長各員に伝達、緊急隊首会を招集!”

 

 

雷山は緊急の隊首会と聞いて、先程山本元柳斎が言っていた市丸ギンの件に関する招集だろうと推察していた。

そしてその最中、とあることを思いついた。

 

 

「今、地下議事堂に行ってみるのはありだな……」

 

 

雷山含め、十四番隊は中央四十六室・地下議事堂には市丸、藍染、東仙の3人がローテーションを組みように潜伏していると考えていた。そしてその3名は隊長であり否が応でも隊首会に参加しなければならない立場だった。

(すなわ)ち、今この瞬間に地下議事堂に行けば中の様子及び何かしろの痕跡を探ることが出来ると踏んでいた。

 

 

「……多少なりとも危険が伴うことになるが、仕方がない」

 

 

雷山は瞬歩を使い、中央四十六室の地下議事堂へ向かった。

 

 

 

-- 中央四十六室・地下議事堂前 --

 

 

 

地下議事堂の前までやって来た雷山は霊圧を消して議事堂内に人けが無いかを探っていた。

 

 

「……人けはなしか。よし」

 

 

人けが無いことを確認した雷山は慎重に議事堂内に入って行った。中に誰もいなくとも罠などの可能性を考慮していたためである。

雷山は前に来た時から思っていたことがあった。それは、”辺り一帯があまりにも静か過ぎる”という事であった。いくら藍染一派に乗っ取られたとは言ってもここまで静まり返ることはあるのかと、

 

 

「よし、これで中に……なっ!?」

 

 

議事堂内に入った雷山は自身の目を疑った。雷山の眼下では会議を続けているはずの中央四十六室の姿はなく、全員が何かしろの形で血を噴き出しすでに事切れている光景が広がっていた。

 

"惨劇(さんげき)――――――"

 

そう、まさにそこはその言葉が似あう程の状態であった。

 

 

「くそ、頭の片隅に最悪の場合と予想はしていたが……」

 

 

あまりにも静まり返る地下議事堂、議事堂内で息を潜めている気配、藍染一派に乗っ取られた可能性。

それらすべての事象を合わせた時、最悪の場合として雷山はこの光景を考えていた。しかし、同時に外れていてほしいとも思っていたことだった。

 

 

「血が乾いている……殺されたのは昨日今日の話ではないという事か」

 

 

辺りを窺いつつ雷山はすぐ近くの遺体に近づき状況を調べた。

血は黒く変色してひび割れるほど乾ききっていた。そして事切れる全員共通で防御創もない刀傷があり、明らかに死神の仕業であった。

 

 

「藍染惣右介……奴の仕業か。しかし解せんな」

 

 

状況を確認した雷山はこれをやった犯人について間違いなく藍染一派の仕業だろうと考えていた。

しかし、同時に分からないこともあった。

それはほとんど全員が席に着いた状態で死んでいることだった。隊長3人ならば皆殺しも容易いことだが、座ったまま大人しく斬られる訳もない。ましてや誰にも気づかれずにこれだけの事をどうやってやり遂げたのかと、

 

 

「……藍染惣右介の斬魄刀、今一度精査する必要があるな」

 

 

 

カンッ!カンッ!カンッカンッ!カンッ!――――――

 

”緊急警報!緊急警報!瀞霊廷内に侵入者あり!各隊守護配置に就いてください!―――――”

 

 

「ッ!!」

 

その時、瀞霊廷に警鐘が響き渡った。白道門(はくとうもん)での侵入を阻止された黒崎一護の一派は志波(しば)空鶴(くうかく)の力を借り高密度の砲弾を用いて無理やり瀞霊廷に侵入しようとしていた。

 

 

「……長居し過ぎたな」

 

 

警鐘が鳴ったことで我に返った雷山は、不用意にこの現場に残るのは良しと考えずに撤退した。

同時刻、

 

 

-- 瀞霊廷・十四番隊詰所 --

 

 

 

「もう!さっきから招集だったり警報だったり騒がしい過ぎるよ……―――って何あれ?」

 

 

雷山に詰所にて待機を命じられていた狐蝶寺は短時間に2回もなる警鐘に嫌気がさしていた。

もう少し静かに出来ないものかと、

そして気分転換でもと思い何気なしに外を見た時、何かが瀞霊廷を覆う遮魂膜(しゃこんまく)に近づいていることに気が付いた。

 

 

「……もしかしてあれってあの死神代行の子が空飛んで来たの!?」

 

 

ドンッ!!

 

 

狐蝶寺の予想は正しかった。そしてけたたましい音と同時に砲弾は瀞霊廷を取り囲む遮魂膜(しゃこんまく)にぶつかった。

通常、霊子で出来ている物は何ものも等しく遮魂膜(しゃこんまく)によって分解されてしまうが、高密度の霊子によってできている砲弾は遮魂膜(しゃこんまく)を突きぬけた。しかしその衝撃はすさまじくすぐに砲弾は爆発し黒崎たちは4方向へ分かれてしまった。

 

 

「4方向に分かれちゃった……って、こんな悠長にしてる場合じゃない!急いでこのことを雷山くんに伝えないと!」

 

「…………」

 

 

1人で騒いでいる狐蝶寺を尻目に猿柿は机に置かれる書類を見ながら茶菓子を食べていた。

”どう考えても、狐蝶寺さんのがうるさいわ”と言いたげな顔をして

 

 

「ひよ里ちゃん!悪いけど、お留守番しててくれる!?」

 

「いや、なんでや。そう急いだかて何も変わらへんわ。狐蝶寺さんも大人しくとき」

 

「えー!?じゃあ旅禍(りょか)の子たちどうするの!?」

 

「んなもん知らんわ」

 

「何の騒ぎだよ。外まで声が聞こえているぞ」

 

 

その声と同時に十四番隊詰所の襖が開いた。入ってきたのは雷山であり、その顔は自信に満ちながらもどこか深刻そうな、真剣そうな顔をしていた。

 

 

「雷山くん!大変だよ!」

 

「おいおい、そっちでは何があったんだよ」

 

「あの死神代行の子がついに中に入って来ちゃったんだよ!」

 

「……成程。2回目の警鐘はそれのか」

 

「うん。それでね……」

 

 

狐蝶寺はつい先ほど自身が見た光景を事細かに雷山に伝えた。

遮魂膜(しゃこんまく)に球体状の何かがぶつかり、それが弾けると同時に4方向に別れて飛んでいったことだ。

 

 

「はぁ?砲弾が空を飛んできて遮魂膜(しゃこんまく)とぶつかった?遮魂膜(あれ)を突き破るとなるとその砲弾ってのはかなり高密度の霊子で出来ていることにな……―――」

 

 

その時、雷山はそれを成し遂げることが出来る技術を持つ者が流魂街(るこんがい)に1人いることを思い出した。

 

 

志波空鶴(しばくうかく)花鶴大砲(かかくたいほう)……今回の旅禍はあいつが協力するほどなのか……?」

 

「これで私の話は終わりだよ!どうする?加勢に行く?行っちゃう!?」

 

 

目をキラキラと輝かせる狐蝶寺を前に雷山は半ば呆れていたが、昔から自身と同じく前線と言うか、こういう非常事態が大好きな性分でもあったため仕方なしかと思っていた。

 

 

「まあ、待て。それよりも次は俺の話を聞いてもらおうか」

 

「あ、ごめん。私が遮ったんだった」

 

「まあ、旅禍(りょか)が入って来たのも緊急事態だからな。それはそれでいい。ついさっき十三隊の隊長たちが緊急の隊首会を行っているとき、中央四十六室の地下議場堂まで行って来たんだ」

 

 

雷山がそう言った時、猿柿はなんとなくその意図を察した様子であったが、狐蝶寺は不思議そうな顔をしていた。雷山のその行動は狐蝶寺からは不思議な行動に見て取れたからである。

 

 

「なんで地下議事堂に?この前行った時にもう異様さを感じ取ったんじゃなかったっけ?」

 

「中に誰もいなければ痕跡を探ることが出来ると思って行ったんだ。そしたら、事態は想像以上に厄介なことになっていたんだよ」

 

「厄介なことって?」

 

「中央四十六室が全滅していた」

 

「……へ?」「……は?」

 

「えええええぇぇぇぇぇ!!!???」「はあああああぁぁぁぁぁ!!!???」

 

 

『中央四十六室が全滅していた』

雷山が発したその言葉は百戦錬磨の狐蝶寺春麗、元護廷十三隊十二番隊副隊長・猿柿ひよ里を驚かせるには十分すぎる内容だった。

 

 

「まあ、驚くのも無理はない。しかし事実だ。そして解せないことも1つ出てきた。いったいどうやってあの人数を誰にも知られずたった3人で皆殺しにして見せたのかと」

 

「うーん……例えばだけど、浮葉くんの斬魄刀みたいに空間を生成できる者とか南美ちゃんの幻覚能力みたいなのを使ったんじゃないかなって思うんだけど……どうかな?」

 

「その可能性は大いにあるんだが、記録上藍染惣右介の斬魄刀は幻覚能力ではなさそうなんだ。これについては椿咲が戻ったら1度精査しようと思ってる。さて、俺の話はこれで一旦終わりになるんだが、春麗」

 

「なに?」

 

「さっき言いかけていた旅禍(りょか)たちの加勢に行くかどうかの話だが、もちろん加勢に行くが今じゃない。まだ案内役と思われるじゃじゃ馬姫と会えてないからな。奴らからしたら俺たちもれっきとした”敵”だ」

 

「えー、じゃあどうするの?」

 

「あの時は元柳斎に邪魔されたが、今から探しに行くつもりだ。春麗はさっき伝えた四十六室の状態を白と山吹に伝えに行ってくれ」

 

「りょーかい♪」

 

「猿柿は変わらず待機だ。椿咲と浮葉が戻って来たら同様に伝えてもらえると助かる」

 

「……はぁ、銀華零隊長に言われとるし、言う通りにしたるわ」

 

「頼んだぞ。事態は思ったより深刻だからな」

 

 

 

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