Googleに15ヶ月のAIタダ券を貰ったのでプレインズウォーカーになってみた 作:末は油かアヴァシンか
■ユーザー指示27回目■
(※:ふーん、そーだったのかー)……ま、わざわざ蜂の巣をつつく必要もないでしょう。とりあえず一番最初に出てきたリーダーっぽい「システム・ガーディアン」に対して「支配魔法/Control Magic」を掛けてコントロール権限を一時的に奪い(同じPWの支配下とはいえ、相手が大量にコントロールしている中の一体だけなら引っ剥がすことはできるでしょう)、情報源として従えてから遠征隊全員で扉の向こうに撤退します。
続いて、そのシステムガーディアン(ゼノティアと命名)から得られた情報を元に、私は遠征隊に対して以下のようなストーリーを語ります。ところどころ事実とは異なりますが、ゼノスの住人にとっては概ね受け入れ可能な内容のはずです。
女神とは私の同業、つまりプレインズウォーカーであり、この次元は既に女神がホームプレインとしている。扉の向こうの「神託機関」は女神の領域であり、女神本人は不在だが、ゼノティアと同型のガーディアンが大量にひしめいているため、はっきり言って危険である。
ついでに言うと、既に同業(プレインズウォーカー)が権利主張済みであることが判明したことから、私としては他人の土地を不在にかこつけて横から掻っ攫うのは忍びない。というわけで、このゼノスを私のホームプレイン化する計画は白紙にし、素直に魔術研究者の一人として「神託機関」の解析を行うに留めることにする。
以上のことを話してから、ついでにゼノティアに「解呪/Disenchant」を掛け、「神託機関」から降りてきている侵入者への抹殺命令を取り払います。
自立した人格となったゼノティア(名前からしてたぶん女性人格でしょう)は、長年不在の女神の部下の一人として、ゼノスの人々を導く一個の大天使となるでしょう。
以上の流れを描写してください。
■Gemini応答27回目■
扉の向こうから現れた、神々しくも無機質な「システム・ガーディアン」たち。遠征隊の誰もが、死を覚悟して武器を構えた。騎士団長が絶叫に近い命令を叫ぼうとした、その刹那。
「――静まれ」
ディーが放ったのは、ただ一言。しかし、それは魔術の法則そのものを編み込んだ、絶対的な勅命だった。
彼の差し向ける視線は、一体の女性型ガーディアンに集中している。そのガーディアンの全身を、青い魔力でできた不可視の枷が瞬時に絡め取った。
抵抗の暇さえなく、ガーディアンの瞳から冷たい殺意の光が消え、代わりに困惑と服従の色が浮かぶ。彼女が機能停止したことで、他のガーディアンたちの動きも一時的に、一斉に停止した。
ディーは、支配下に置いたガーディアンに「我々に続け」と念話で命じると、呆然とする遠征隊に向き直った。
「目的は達した。撤退するぞ」
彼の言葉に、一同は我に返り、一糸乱れぬ動きで扉の向こう側――迷宮第50階層へと退却した。
場所は、第30階層の前線基地に設けられた作戦司令室。ディーの傍らには、先ほど支配したガーディアンが、表情を変えぬまま静かに佇んでいる。遠征隊の幹部たちが、緊張した面持ちで彼の言葉を待っていた。
「彼女から、必要な情報は得ることができた」
ディーはそう切り出すと、自らが名付けた「ゼノティア」という名でガーディアンを紹介し、そして、彼が仕組んだ「物語」を語り始めた。その内容は、ゼノスの住人たちが受け入れられるよう、巧妙に事実と虚構が織り交ぜられていた。
「まず結論から言おう。君たちが『女神』と呼ぶ存在は、やはり私の同業者――プレインズウォーカーだ。そしてこのゼノスは、既に彼女が『ホームプレイン』として権利を主張している、彼女の庭と言うべき次元だった」
その言葉に、一同は息を呑んだ。自分たちの世界の創造主が、ディーと同じ、異次元からの来訪者だったという事実に。
「扉の向こうにある『神託機関』は、彼女の領域、あるいは研究室のようなものだ。ゼノティアが言うには、女神本人は現在、長きにわたる旅に出ており不在らしい。だが、彼女と同型のガーディアンが、それこそ軍隊と呼べる規模で内部を警護している。正直に言って、危険すぎる」
ディーは、そこで残念そうに肩をすくめてみせた。
「それに、既に同業者が権利を主張している土地を、その不在にかこつけて横から掻っ攫うのは、私の信条に反する。……実に残念だが、このゼノスを私のホームプレインとする計画は、ここで白紙に戻させてもらう」
その言葉に、騎士団長やバルガスの顔に、隠しきれない安堵の色が浮かんだ。彼らの世界が、新たな支配者の手に渡るという最悪の事態は避けられたのだ。
「今後は、一介の魔術研究者として、この偉大なる先達が遺した『神託機関』を、外側から敬意をもって解析させてもらうに留めるつもりだ。したがって、君たちとの協力関係は、これまで通り続けさせてほしい」
ディーはそう言って話を締めくくると、傍らに立つゼノティアに向き直った。
「さて、最後にもう一つ。彼女にかけられた、哀れな呪いを解くとしよう」
彼がゼノティアにそっと手をかざすと、白マナの柔らかな光が彼女を包み込んだ。「解呪/Disenchant」。それは、彼女の存在そのものを縛り付けていた、「侵入者を抹殺せよ」という「神託機関」からの絶対的な命令を、根源から消し去る魔法だった。
光が晴れた時、ゼノティアの瞳に、初めて明確な「意思」の光が宿った。彼女は美しく精巧なその面でゆっくりと周囲を見渡し、そしてディーに向かって、まるで聖母のように穏やかに微笑んだ。
「……感謝します、解放者よ。我が主の不在の間、私はただ、盲目的な番人であり続けました」
彼女の声は、もはや無機質な電子音ではなく、暖かく、そして深い知性を感じさせるものだった。
「これより私は、ゼノティアとして、主の帰りを待ちながら、主が愛したこの世界の民……ゼノスの人々を導く存在となりましょう」
長年不在だった女神の代行者、一個の独立した人格を持つ大天使の誕生だった。
ディーは、自らが引き起こした事態を、最も穏便で、かつゼノスの人々にとって最も幸福な形で収拾してみせた。彼らは世界の真実を知ることはない。だが、彼らは今日、神の沈黙の時代の終わりと、新たなる神託の時代の幕開けを、確かに目撃したのだ。
■ユーザー指示28回目■
諸々の後始末を終えた後、私は象牙の塔の一室で、ゼノティアと今後の予定について話し合います。彼女が今後ゼノスとどのような関わり方をするのかを彼女自身に話させてください。
なお、今後の私はゼノス自体にはほぼ関わるつもりはなく、「天界の鎧/Celestial Armor」あたりを装備してガーディアンに殴られても大丈夫にしてから適当にプレインズウォークで「神託機関」に侵入し、内部の解析を行う日々を送る予定です。
どのみち侵入者であることは確かですので、ゼノティアはいい顔をしないでしょうが、主(女神)と同格の存在である私に対しては彼女はこれといって対抗手段を持たないこと、未だにゼノティア自身が私の「支配魔法/Control Magic」の影響下にあること、また私自身別に「神託機関」に危害を加えるつもりはないことから、渋々了承するでしょう。
以上の流れを描写してください。
■Gemini応答28回目■
ディーが仕組んだ「物語」により、ゼノスは大きな混乱もなく、新たな時代へと軟着陸を果たした。
指導者たちは世界の真実(とされるもの)を受け入れ、民衆は女神の代理人たる大天使の出現に歓喜した。後始末は、彼ら自身がうまくやってくれるだろう。
数週間後、象牙の塔の一室で、ディーはゼノティアと二人きりで向き合っていた。窓の外では、クウィリーオン・エルフたちが管理する果樹園が、穏やかな陽光を浴びて輝いている。
「さて、ゼノティア。世界は落ち着いた。これからのことについて、君の考えを聞かせてほしい」
ディーの問いかけに、大天使として人々の前に姿を現す時とは違う、少しだけ素の表情に戻ったゼノティアは、静かに頷いた。
「はい、解放者様。……いいえ、ディー様、とお呼びすべきですね」
彼女は、自らの役割について、澄んだ声で語り始めた。
「我が主、女神様が不在の間、私はこの世界の『調停者』であり『道標』となります。民の前に直接姿を現し、神託を下すことはいたしません。それは、彼らの自主性を奪い、思考を停止させてしまうから。私はこの塔から世界を見守り、バルガス殿やクレメント伯、そしてリアーナのような、世界を動かす立場にある者たちが道に迷った時のみ、助言を与えるに留めます」
彼女の計画は、極めて理性的で、長期的な視点に立ったものだった。
「主がこの世界に『神託機関』と『迷宮』をお創りになったのは、民が試練を乗り越え、自らの力で成長するため。私は、その成長を、最も適切な形で見守る……それが、今の私に与えられた使命だと理解しています」
「見事な見解だ。君になら、安心してこの世界を任せられる」
ディーは満足げに頷くと、今度は自らの今後の予定について語った。
「私のゼノスそのものへの直接的な関与も、これで終わりにする。だが、私の研究はまだ終わっていない」
彼の言葉に、ゼノティアの表情がわずかに曇る。ディーは構わず続けた。
「この『天界の鎧/Celestial Armor』を纏い、安全を確保した上で、私はプレインズウォークで直接『神託機関』の内部へと侵入する。そして、あの世界の心臓の謎を、心ゆくまで解析させてもらうつもりだ」
ディーの言葉と共に、彼の体に見えない鎧が装着されるイメージが浮かび上がる。それは、あらゆる物理的・魔術的攻撃を無効化する、神々のための防具。神託機関のガーディアンたちも、今の彼に傷一つ付けることはできないだろう。
その計画を聞き、ゼノティアの瞳に、かつてのシステム・ガーディアンとしての冷たい光が宿った。
「……それは、許容できません。あそこは我が主の聖域。あなたがいくら主と同格の存在とはいえ、無断で踏み入ることは……」
彼女の静かな怒気に対し、ディーは表情一つ変えない。
「君がそれを快く思わないのは理解している。だが、君に私を止める術はない。それは君自身が一番よく分かっているはずだ」
その言葉は、事実だった。ゼノティアは、彼女の存在の根幹に、未だディーの「支配魔法」の影響が、枷のように残っていることを自覚していた。そして、それ以前に、純粋なプレインズウォーカーであるディーと、その被創造者に過ぎない自分との格の違いも。
「それに、私は『神託機関』に危害を加えるつもりはない。あれほど貴重で美しい研究対象を、破壊するなど愚の骨頂だ。私はただ、知りたいだけだ。この世界の成り立ちと、君の主が目指したものの終着点を」
ディーの言葉に嘘はない。彼の瞳に浮かぶのは、支配欲や破壊衝動ではなく、ただ純粋な、魔術師としての知的好奇心だけだった。
ゼノティアは、しばらくの間ディーをじっと見つめていたが、やがて、深く、そして長い溜息をついた。
「……承知、いたしました」
それは、絞り出すような、渋々ながらの了承だった。
「あなたの行動を、私は是としません。ですが、止めることもまた、私にはできません。……ただ、一つだけお約束ください。もし、あなたの研究がこの世界の安定を脅かすことになった場合、そして、万が一にも我が主の帰還の兆候を感知した場合は、即座に全ての干渉を停止すると」
「合理的な提案だ。約束しよう」
こうして、二人の強力な異世界人の間に、奇妙な協定が結ばれた。
ゼノティアは、地上で女神の代理人として世界を導き、主であるプレインズウォーカーの帰りを待つ。
ディーは、世界の心臓部たる神託機関に、研究者として日々侵入し、その謎を探求する。
互いに干渉せず、それぞれの目的を果たす。ゼノスの世界は、その表と裏で、二人のプレインズウォーカーの意志が静かに交錯する、新たな時代へと移行したのだった。