とりあえずこれは投稿しておかないと駄目だと思ったので投稿します。時系列としては、この話があった後に一話です。
目が覚めたら五条悟だった。
意味が分からないと思うし、頭がおかしくなったと言われるだろうけど本当だ。
水面に映っている透き通るような青色の瞳に、汚れ一つない真っ白な髪。モデルさえも越えている自身でも見惚れてしまうような幼さを感じる顔。どこからどう見ても、『呪術廻戦』の五条悟だ。
だが、おかしい。
「…‥スラム街?」
そう。五条悟という人間は良いところのお坊っちゃんであるため、こんなところに居るのはおかしいのだ。
「まさか…‥ここは呪術廻戦の世界じゃない?」
(なら、ここはどこなん…‥!あれは!)
("ヘイロー"!ということは!)
「ブルアカか!」
周囲の人間の視線が、一斉に自身へと集まる。
(いかんいかん、つい声が出てしまった。まずは落ち着こう。)
周りの少女には、『生徒』の証であるヘイローが浮かんでいた。そこから分かるのは一つ。この世界は
前世自身が愛していた『ブルーアーカイブ』の世界であるという、事実だ。
そして恐らくこの場所は、ブラックマーケットだろう。
(まじかー…‥この世界結構過酷なんだけど、俺生きられるか?あ!だから五条悟なんだ!)
「てことはもしかして、術式も使えたり…‥やってみよう。まずは呪力から。」
目を閉じ、体の神経に意識を集中させる。
(お、なんかふよふよしたのを感じる。これが呪力かな?)
呪力とは簡単に言えば、自由に使える電気のようなものである。出力を変えれば、自身の体を強化できる。今は電源をオフにしている状態だ。
呪力を纏った拳は石を割り、呪力を纏った足は風よりも速く走れるようになる。
そしてこの呪力を用いることで使用できるのが、『術式』である。
(五条悟の術式、『無下限呪術』。それはある種のチートだけど、扱いが薄氷を割らずに歩く数十倍は難しい。…‥俺に、できるか?)
術式とはいわば家電であり、電気という源を流すことで様々な事象を引き起こせるものだ。だが…‥
この『五条悟』という人間が持っている無下限呪術はその性能がどの術式よりも良い変わりに、原子レベルの呪力操作が要求されるのだ。
それをサポートするのが、この一風変わっている青色の瞳『六眼』なのだが…‥
(呪力のじゅの字すら知らん俺が、いきなり最高レベルの術式なんて扱えるわけがない。まずは修行だな。)
(後は…‥今がどのくらいの地点なのかも確認しよう。もしかしたら、原作開始前の可能性もある。)
「とにもかくにも、まずは情報収集か。」
この世界で目覚めてから一ヶ月後。この顔を活かして物乞いをし、命を繋ぎながら様々な情報を集めた。その結果分かったのは
ここが、多分原作開始の数十年前の世界ということだ。
まず、ミレニアムという学校が有名じゃなかった。
原作によればミレニアムは歴史が浅い新興校という話があったから、今現在有名ではなくてもおかしな話ではない。
それともう一つ。アビドスにまだ生徒がいる。
原作開始時点ではアビドスには生徒が五人しかいなかったのに、今は数十人程は在籍している。
この二点から、ここは原作開始よりかなり前の世界だと推測できる。
もしかすると…‥
「アリウス、助けられる?」
何を隠そう、前世でブルアカをプレイしていた時の最推しがアリウスであり、そのあまりに壮絶な過去に何度涙を流したか分からない。
その壮絶な過去を産み出した原因。それが『ベアトリーチェ』という大人である。
(あの糞野郎から皆を助けられるチャンスがあるなら…‥やるしかねぇな。)
「まずは、もっとちゃんと修行しないと。せめて無下限バリアと順転『蒼』を発動できるぐらいのレベルにまではもっていかないといけない。」
あれから三ヶ月、結論から言おう。
「無下限呪術、ムズ過ぎ…‥」
まったく、進展がない。
バリアを数秒維持できるようになったのが、今のところ最高の成果だ。
(そりゃ、原作で『五条悟だから最強』って結論でてたけど…‥ここまでとは思わなかった。)
(このままじゃ、蒼をまともに使えるようになるまでいつまでかかるか…‥仕方ない、か。)
「できればしたくなかったけど、今この瞬間にも皆は苦しんでいるかもしれない。なら、やるしかない。」
「"縛り"を、結ぼう。」
(条件はできるだけ緩く。それでいて、最大限効果を発揮できるようにする。)
試行錯誤の末、縛りの内容はこうなった。
1、『契闊』と唱えると一度だけ、一時的に術式の精度を今の体が耐えられる限界まで引き上げる。代償として、今後の術式発動時の精度が引き上げた分下がる。
2、常に呪力を制限することで、解放した時の術式精度を元に戻す。
3、常時目をなんらかの物で隠すことで、解放した時の六眼精度を上げる。
まず、"1"はベアトリーチェ戦時に使用する。そして"2"はそこで下げたままの精度を永遠にはしたくなかったから。"3"はこれから先の、呪力及び術式使用時のサポートだ。
「うん、我ながら中々良い感じなんじゃないかな?」
(後はアリウス自治区を見つけるのと、限界ギリギリまで修行だ。)
それから、さらに数ヶ月後。
「ふぅ…‥よし、全ての準備は終わった。」
約二ヶ月かけてアリウス自治区を見つけ出し、『ある準備』も終わらせた。
今は大体、深夜4時ぐらいかな?
「この時間にカチコミかけるのもあれだけど、早い方がいいしね。」
(…‥緊張はする、当然だ。初めての実戦だし、術式だっていつも通り発動できるか分からない。)
「でもまぁ、大丈夫でしょ。」
それは精一杯の虚勢。自分という弱い心を覆い隠す膜。
「だって俺、最強だし。」
「『"契闊"』」
その言葉を口にした途端、溢れんばかりの全能感が自身を支配する。
「いいねぇ!今なら、何でもできそうだ!」
「…‥よし」
「行くか。」
こうして、あの戦いが起きたってことです。続きがあれば、"五条悟先生"を書いていきたいです。
一部設定
・ブルアカのアリウスの推しっぷりは、全員の絆レベルを別衣装込みで50にするぐらい。
・呪術センスは数値で表すなら8。普通の天才ぐらい。