火拳は眠らない   作:生まれ変わった人

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火加減は計画的に

激動の夜が明けた頃、洛陽の民は騒いでいた。

 

それもそのはず、一夜…たった一夜で国の歴史が変わったからだ。

 

張譲が墜ちた。

 

街は驚きと喜びに溢れていた。

 

張譲に実権を握らせてから、人々の税が上がり、物価も上がっていた。

 

そう思っていた矢先の吉報とも言えた。

 

どんな事情があって張譲が失脚したのかは誰も分からない。

 

だけど、もはやどうでもよかった。

 

今はとにかく、長い間続いた地獄からの脱却を人々は喜び尽くしていた。

 

 

 

笑う者もいれば泣く者もいる。

 

とある宿屋の中では様々なドラマが繰り広げられていた。

 

「…ヒク……グス……」

 

目を真っ赤にして涙を流す鈴仙。

 

「……お兄さん…」

 

鈴仙を撫でながらジト目で睨む風。

 

『『『……』』』

 

何とも言えない感じでその場を見守る部下達。

 

そして……

 

「なんだ……結構元気そうじゃねえか…」

 

少し追い詰められた感じのエースがいた。

 

董卓を救出したエース達は洞窟を抜け、張譲を拘束した後に解散した。

 

董卓はエースに礼がしたいと言って城に招こうとしたが、エースは風達のこともあったので拒否する。

 

しかし、そこは董卓も譲らず、絶対に恩は返したいとのこと。

 

賈駆はまだ未知なることが多いエースを招くのに、少し渋っていた。

 

それと打って変わって、張遼はエースの実力に興味を持ったらしく、董卓と結託して城に来るように迫った。

 

あまりに二人がしつこかったからエースは風達と会ったらすぐに城に行くと、ヤケクソで同意してしまった。

 

そんなエースを賈駆が同情するような目で見ていたのを思い出すと、今でも恥ずかしい。

 

そして、風達の宿を探しまわり、少し時間をかけて見つけた。

 

そんな中、エースはいつもの感じで扉を開けたら鈴仙が泣いて跳びついてきた。

 

エースが困惑する中、鈴仙は泣きじゃくる声で風、そして部下達がそこにやってきた。

 

そして、事情を聞くためにエースを正座させている今に至る。

 

「いや~…なんつーか……結構時間かかっちまって…」

「本当だよ! 一日も帰らないなんて!………」

「まったくです。正直、風も心配でご飯十杯しか食べられなかったんですよ?」

「……面目ない」

(((十杯って…むしろ食い過ぎじゃね?)))

 

風の言葉にエースは疑問を抱いていなかった様だったので部下達が代わりに心の中でつっこんだ。

 

「風よりも鈴仙ちゃんがひどかったんですよ? 必要以上に責任感じてお兄さんを助けに行こうと跳び出そうとするし、昨夜なんて泣いたんですよ?」

「そ…そんな…気に病むことでも……」

「最後のお兄さんの言葉と雰囲気から只事ではないと誰でも思うのですよ」

 

いつもより風の言葉にトゲを感じるエースはこの状況を打破しようと咄嗟の行動にはいる。

 

「鈴仙!!」

「…うぐ…ひく……」

「おれは遂に奴を見つけたんだホラ!」

 

エースはどこからか取り出した虫カゴを出してふたを開いて見せる。

 

「見ろ! この見事なボディのヘラクレス…」

「うわああああん!!」

 

バキャ

 

「ああああああ!! 苦労して捕まえたヘラクレスオオカブトがぁぁぁ!!」

「ふえぇぇぇぇん!!」

 

鈴仙は虫カゴを殴って粉砕すると、その中からヘラクレスオオカブトが飛び出して窓から逃げて行った。

 

普段ならそこで怒るはずなのだが、更に泣きだした鈴仙を見て見た事もないほどうろたえる。

 

「お…おい……なんで泣くんだよ…」

「いやいや、これほど心配させて、原因が虫の採集なんて言えば泣きたくもなりますよ」

「おっかしいな……弟だとこれで泣き止むんだけどな…」

「お兄さん……女心をなんだと思っているのですか?」

 

これには部下達さえも呆れるしかない。

 

エースのずれた常識には何を言っても無駄だと思ってしまう。

 

しかし、このまま鈴仙を泣かせ続けるのも話が進まないから風はエースに耳打ちする。

 

「お兄さん。お兄さん」

「…なんだ?」

「鈴仙ちゃんに……してあげてください。そうすれば治まります」

「? そんなことでいいのか?」

「乙女心の分からないお兄さんに任せてたらこのまま平行線です」

「……分かった」

 

釈然としないエースだが、ここは風の言う乙女心とやらに任せるしかなかった。

 

エースは再び鈴仙に近付く。

 

そして……

 

「……ふえ…」

 

鈴仙の頭を胸に押し当て、背中をさすってやる。

 

兎の耳が顔に纏わりつくが、気にはせずに背中や頭をさすってやる。

 

エースとしては仲間と交わすハグとしか認識していなかった。

 

エースは何も言わずに風に言われた通りに抱いたまま背中をさすってやる。

 

そして、鈴仙はその心地よさに段々と目を閉じていく。

 

「……ぐぅ…」

 

ここで完全に眠ってしまった。

 

寝たのに気付いたエースはゆっくりとベッドに運んで寝かせてやる。

 

「こいつ……こんなに眠たかったのか…」

「はい。お兄さんの大袈裟な芝居のせいで心配してまして、昨日は寝てないと思いますよ?」

「……悪いことしちまったな」

 

ベッドの上でスヤスヤ眠る鈴仙に溜息をつく。

 

ここでエースは一つ学んだ。弟と妹とは別の生き物だということを。

 

そんなことを考えていると、同時にエースは思い出した。

 

「そうだ。風」

「はい? 何でしょう」

 

そう言うと、エースは鈴仙を背負って風に言う。

 

「ちょっとお呼ばれされちまった」

 

 

 

 

 

「お…お待ちしておりました」

「うおおお! でっけえなぁ!」

「……」

『『『……』』』

 

現在、エース達は城の巨大な城門を開けてもらっている。

 

有名なエースに緊張している兵士は城門を開け、エースは呑気にその巨大な門を見上げてテンションが上がっている。

 

エースとは対称に風と部下達はいきなりの大物からの誘いに驚いている。

 

そんなことも知らずにエースは開かれた城門に悠然と入っていく。

 

風達も慌ててエースの後を追う。

 

ちなみにエースは寝ている鈴仙を背負っている。

 

一行は兵士に案内されて中庭を横切る間は周りから奇異の視線で注目されていた。

 

その様子から城中でエースの名は知られているようだ。

 

そのまま中に入ろうとすると、風は提案する。

 

「そろそろ、鈴仙ちゃんも起こした方がいいかと」

「…それもそうだな」

 

エースは背中の鈴仙を揺する。

 

「ん……ぅん…」

「ほら、早く起きろ」

「…ふにゅ……」

 

更に揺すると、重たい瞼をゆっくり開ける。

 

しかし、本人は未だ虚ろだ。

 

「……うん?」

「ほら。早く起きろ」

「……にゃふ♪」

 

夢から覚めずにエースに可愛い声を出して顔を押し付ける鈴仙に風は肩を叩いて聞いてみる。

 

「鈴仙ちゃん。聞こえてますか?」

「……うん…」

「今、鈴仙ちゃんはお兄さんの背中にくっついています」

「……ん」

「しかも、ここは洛陽の現・太守の董卓様のお屋敷ですよ~」

「……たい…しゅ?」

 

ここで鈴仙の覚めかかってきた思考がさっきの言葉を反芻する。

 

たいしゅって……太守様?

 

なんでそんな所にいるのだ?

 

これは流石に冗談だろう。

 

だけど、気になることがある。

 

自分の態勢がどうもおかしいのだ。

 

普通に眠っていたのに、どうしておぶさっているのか。

 

その温もりが心地よかったので変な声を出して顔をうずめたことは恥ずかしい。

 

でも、この布団はなんか固すぎる……

 

鈴仙はゆっくりと目を開ける。

 

「やっとお目覚めだな」

「………」

 

エースの顔が間近にクローズアップされているのにフリーズ。

 

その後に聞こえた悲鳴は城中に響いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「忙しい時間を割いてまでのご足労、感謝致します」

 

玉座に優雅に座る董卓の前では盛大な晩餐会が行われていた。

 

巨大なテーブルには豪華な食事が所せましと並べられており、そこで緊張している鈴仙といつも通りの風と一緒に呼ばれた部下達、そして……

 

「むぐぐぐぐぐぐぐぐ……!」

 

一心不乱に料理にかぶりつくエースもいた。

 

エースの食欲はとんでもなく、大盛りの皿に乗っかった料理はどんどん空になっていく。

 

それなのに周りの反応は今まで見てきたのと違って反応が薄い。

 

ここは結構驚くべき所なのに……

 

「まったく……恋並の食欲ね……」

 

遠目で見ていた賈駆も初めて見るエースの食欲に驚愕と呆れの混ざった溜息を吐く。

 

その他にも董卓の傍で控える張遼はエースと闘いたくてウズウズし、華雄はそのエースを見定めようと凝視する。

 

そして、董卓軍最大の武・呂布は……

 

「……(じゅる…)」

「ふいへえわはほわえおうえっへ(食いてえならおまえも食えって)」

「……いいの? これ…お前達の料理…」

「(ごくん)……何だ食わねえのか?」

「……食べる」

「そうこなくちゃ」

 

エースの差し出した料理を皮切りに一緒にご馳走を頬張り始めた。

 

そして、その腹心の陳宮はというと……

 

「ちんきゅーきーっく!!」

 

エースの背後から我流の飛び蹴りを喰らわそうとしていた。

 

「あ、落ちた」

 

スカ ドカーーーーン

 

「陳宮、うるさい」

 

エースが落ちた肉を拾う際にしゃがんで陳宮の攻撃を避けた。

 

ご馳走に突っ込んだ陳宮を呂布が静かに注意する。

 

「おいおい、腹減ったからってダイブするこたぁねえだろ。ちゃんと席に座って食えよ」

「そんな訳ありますかーーー!!」

 

顔をグシャグシャに汚して勢い良くエースの前に詰め寄る。

 

「お前が呂布殿を誘惑させるから、ねねが正義の鉄槌を下そうとしたのです!!」

「ねね、エースに失礼」

「恋殿~…このような胡散臭い奴をかばわないでください~」

「はは…! 生意気で元気な嬢ちゃんだ。これは将来大物になるぜ!」

「ふふん。ねねは飛将軍呂布殿の軍師なのですから大物は当然なのです!! それとねねを子供扱いするななのです!! そんな力強くねねの頭を掻きまわすななのです! 縮む!」

 

エースの天然が陳宮を追い詰めているのを見て、周囲の人達は苦笑する。

 

そんな中、陳宮は勢いで言った。

 

「大体、お前みたいな飄々とした奴が今、噂の『灼熱の御遣い』だとは信じられないのです!!」

「たしかに、陳宮の言う通りだ」

 

そこで華雄も出てきた。

 

その発言に風と鈴仙、そして部下達の何か言いたげな視線を華雄にぶつける。

 

それにも動じずに華雄は毅然と言い放つ。

 

「たしかに董卓様を助けてくれた手助けをしたのには感謝している。それに董卓様、賈駆、張遼が言うのだから事実だろうが、お前が本物とは限らんぞ」

 

そう言った後、陳宮が続ける。

 

「この噂が広がった同時期に各地で御遣いを名乗る偽物が現れたのですよ」

「それでお兄さんが疑われているのですね?」

「そういうこっちゃ!!」

 

風がそう続けると、突然張遼がエースに詰め寄った。

 

己の武器を持参して。

 

「正直あの時の出来事がまだ夢だと思ってんや!! せやから闘え!!」

「自分の欲望剥き出しですよ?」

 

鈴仙のサラッとした突っ込みで食べ続けているエースと呂布以外の全員が同意する。

 

それに対して、張遼はもはや聞く耳を持たない。

 

「うるさいっちゅーねん! もう闘わせろーー!」

 

エースに駄々をこねる張遼にエースもいい加減引いてきた。

 

対応に困っていると、風が提案した。

 

「もう闘ってみてはどうですか?」

「え?」

 

突然の提案にエースも首を傾げる。

 

「張遼さんも闘って納得し、お兄さんの疑いも晴れるならそれでよろしいのでは?」

 

そう言われると確かにそうだ……

 

「よし、やろう」

「決断早っ!!」

 

エースのアッサリした答えに詠の突っ込みが響いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「よっしゃあかかって来いや!!」

 

中庭の真ん中にはエースと武器を構える張遼が互いに向き合っている。

 

テンションが上がっている張遼に対してエースは手ぶらで飄々としている。

 

その様子を董卓軍全員と風達、それと董卓軍兵士が覗いていた。

 

―――張遼将軍と手ぶらでやる気なのか?

―――いや、なんでもあの男が噂の……

―――いや、それにしたって手ぶらなんて……死ぬ気か?

―――また偽物じゃねえのか?

 

風はもうすぐでその声が消えることを楽しみにしていた。

 

そして、呂布はなんとなく見ているが、華雄も兵士と同じ意見だった。

 

「張遼相手に得物も無し……勝負あったな」

「いいえ、エースさんの武自体もとんでもないですから…油断すれば痛い目見ますよ?」

「ほう…それは楽しみだな」

「む……エースさーーん! 絶対に勝ってーー!!」

 

華雄の挑発に思える態度に対抗意識を見せる。

 

そんな妹分に少し呆れるが、すぐに持ち直して張遼と向き合う。

 

「それじゃあ、あんたにもおれの修業に付き合ってもらうぜ?」

「やれるもんなら……」

 

その時、張遼が尋常ではない速度で駆けだした。

 

「やってみい!!」

「!!」

 

意外と速かった張遼に少し眉を動かすが、後ろに跳んで距離を離す。

 

しかし……

 

「逃がすかぁ!」

「おっと」

 

張遼は咄嗟にもう一歩踏み出して偃月刀を振るう。

 

横一閃のそれをエースはしゃがんで避ける。

 

「まだまだぁ!」

「落ち着きのねえ奴だな」

 

負けずに張遼は突きを放つも、それをジャンプで避けて偃月刀の矢先に着地する。

 

「おらぁ!」

 

張遼も偃月刀を振るってエースを払うも、空中で態勢を直して華麗に着地する。

 

「いい加減…」

 

エースに突っ込んで刃を振るうが避けられる。

 

「本気だせぇ!!」

 

その時、張遼の力任せの振り下ろし攻撃をサイドステップで避けると、その場所の地面が割れる。

 

「そうだな…様子見はこれくらいにしとくぜ」

 

避けたエースが張遼の目を見てそう言うと、今度はエースが魅せる。

 

エースの両手から出た炎はやがて、その身を包んで張遼へと向かう。

 

「陽炎!!」

「んな!?」

 

その火のタックルを上半身だけを捻って避ける。

 

「なんですとーーー!!!」

「なっ!?」

「!!」

「うわ…」

「すごぉい…」

 

その様子を見ていた陳宮、華雄、呂布、賈駆、董卓が目をカッと見開いて驚愕する。

 

もちろん、周りのギャラリーも突然にザワザワし始める。

 

一度見た賈駆と董卓、張遼でさえも驚愕してしまう。

 

「そらそらぁ! どうしたぁ!」

「ぐっ…く…」

 

その合間に近付いてきた火の拳のラッシュを必死に武器で弾いたり、体を動かして避ける。

 

いつまでも受け続ける訳にはいかない張遼はラッシュの隙を見て反撃する。

 

「く…そぉ!」

「ふっ!」

 

しかし、エースの死角からふるったつもりの横一閃も、エースは刃の腹を蹴りあげて軌道をずらす。

 

「ちょお!…マジかいな!」

 

自分の間合いであるはずなのに、攻撃が全てが不規則な動きで防がれるか、避けられる。

 

(熱が伝わって武器も熱っ! おまけに紙一重で避けても結構熱い!)

 

張遼は至近距離での戦闘よりも中間距離に持ち込みたいのだが、エースの爆発的な突進がそれを許そうとしない。

 

ここは少し距離をおこうと思った張遼は一気にエースとの距離を大きく開ける。

 

しかし、エース相手にそれだけはしてはならない。

 

「火銃!!」

「え?…うわ! 危なっ!!」

 

エースの指から連続で放たれた小さな火の弾丸を張遼は初見で避けた。

 

彼女の反射神経が超人的だったのが幸いしたようなのだが、その後が問題であった。

 

「ちょお! こんなのアリかいな!!」

 

火銃を偃月刀で叩き落とすも、数が多すぎて中々抜け出せない。

 

ジリ貧になってきた張遼がこの後の行動について考えていると、偃月刀に十字架の形の光が当たっていることに気付く。

 

「十字火!」

「しまっ…! うわぁ!!」

 

気付いた時には十の形の炎が目の前に近付いており、不可避だと思って武器で防ぐ。

 

その火は爆発し、武器もろとも吹き飛ばされてその場に倒れる。

 

「いった~…」

 

張遼が立ち上がろうとすると、そこに影が差す。

 

「これで終わりだ」

「!!」

 

その影が跳躍しているエースだと知って慌ててその場から離れようとする。

 

「炎戒!!」

 

エースは跳びながら両手の炎を周りに放射して周りに展開させる。

 

そんな中で、風の言葉を思い出した。

 

『派手な技で印象付けられれば信憑性も増して、後々が楽ですよ?』

 

派手と言っても『火拳』『炎帝』などはやり過ぎて城も壊すから却下。

 

そんな中、エースはこの技を選んだ。

 

「火柱!!」

 

エースの周りの炎が勢いを増して張遼に襲いかかってくる。

 

それを見た張遼は慌ててそこから跳んで避ける。

 

しかし、極太の火柱が地面に衝突するとその周りを熱風の風圧が襲いかかる。

 

「どわあああぁぁ!!」

 

それに巻き込まれた張遼は吹き飛ばされ、城壁に激突する。

 

「ぐはっ!」

 

張遼はズルズルと地面に崩れる。

 

エースとしてもできる限り、火加減もしたから死んだことはない。

 

しかし、意外と強く出したため、火の風は半径十五メートルくらいに広がってあらゆる物を燃やす。

 

『『『!!!!!!!!』』』

 

それを目にした鈴仙と風、部下達を含め、董卓軍将軍とその兵士達も目を飛び出させて驚愕した。

 

董卓はあまりの驚きに気絶し、呂布は目を真ん丸に熱風に耐えながら凝視していた。

 

やがて、熱風は割と簡単に治まり、焼け焦げて陥没した地面にエースが悠然と立っていた。

 

驚きで誰も動けないギャラリーを見て、こう呟く。

 

「これで満足かい?」

 

口を吊り上げて言ったエースの言葉がこの空間を掌握した。




火斬車(かざぐるま)…足に炎を纏わせ、それを飛ばして斬撃をくらわす。今回の様にサンジの様に回り、CP9のカクの嵐脚・周断(あまねだち)の要領で飛ばしたり、普通の嵐脚みたいに飛ばせる。

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