狐のおまわりさん   作:無名の作者

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お気に入り、しおり、評価いつもありがとうございます!
おかげさまでやっと10話まで来ることが出来ました…感謝ァ〜

今回はカロリー高くてちょっと次話の投稿遅くなっちゃいそうです、その分文字数もいつもより多めなんで許して!


第十項

 

アビドスの生徒とラーメン屋にいた爆弾魔四人衆、それに加えてゲヘナの風紀委員会と先生か…なんなんだこの現場は。

辺りを見渡して事の異様さに気づく、間違いなく面倒なやつだ、落下点を確認してから降りるべきだったと今更ながら後悔する。

 

「あの時の変人!」

 

騒然としている現場で声を上げたのはどこか見覚えのある褐色銀髪エルフ耳、なんか最近会ったような記憶があるようなないような…

 

「…あぁ、あの時の変な踊りを踊ってた風紀委員の子か」

 

「っ!」

 

一瞬でリンゴみたいに頬を赤く染めたと思ったらなんの躊躇いもなくライフルを薙ぎ払ってきた。

この動きは覚えている、余裕を持って後方へ回避しそのまま飛び下がる。

 

「あれは!お前がやれって!言ったんだろ!」

 

「落ち着いてくださいイオリ」

 

今にも襲いかかろうとするイオリと呼ばれた風紀委員の前にいつも通りのヘンテコな格好をしたアコが映し出された。

この規模の部隊を動かすとなるとそれなりの権限がいるはず、ヒナがここにいないこととこんな僻地にまで大群を引連れて遠足にやってきたことを考えればこっちのアホの仕業か。

 

「お久しぶりですねサクラさん、交番勤務になったとお聞きしていましたがなぜこんなところに?」

 

「うちのボスから休暇を頂いていてね、暇潰しにアビドスの方まで遠路はるばるやってきたわけだけど⋯どうも面倒事に巻き込まれる不幸体質らしい」

 

「あら、であれば今すぐここを離れていただいても構わないんですよ?」

 

「ヴァルキューレ生としてこういうのは見逃す訳にも行かなくてさぁ、管轄外とはいえ戻ってから何を言われるか分からないし⋯そっちこそ、今すぐ回れ右してゲヘナに帰る気は無いかな?そっちの方が丸く治まって楽なんだけど」

 

「私共としましても例の条約を控えているので今のうちに不確定要素は排除しておきたいのですよ⋯もちろん、あなたも例外では無いのですよ?」

 

周辺にいた風紀委員がアビドスの生徒から銃口を外すと同時にこちらへと向く、見事に息の揃った動きに拍手を送りたくなる。

だが誰1人としてやる気…いや、殺る気が感じられない、仕事だからやる、指示されたからやる、そんな感じか。

 

「恫喝とかいまどき流行らないよ?それにどうせやるならこんな可愛らしい子達にやらせちゃダメでしょ委員長様でも連れてくることだね」

 

「委員長も可愛いですが?」

 

「そこは今いいんだよ」

 

どうでもいい会話もそこそこに先生の方へと向き直る、連中は指示があるまでは撃たない、奇襲の心配はしなくてもいいだろう。

 

「大体みんなも、こんな大軍相手になんで正面から殴り合おうとしてるのさ」

 

「そ、それは避けられない戦いだったというかなんというか⋯」

 

「あんな奴らに先生を渡してやるもんですか!」

 

「んー、まぁそれはそうなんだけどさぁ、この数相手に勝てると思ってたの?」

 

「えっと⋯多分?」

 

「私たちには先生もいますから♪」

 

「ちなみにホシノは?」

 

「実は先程から連絡が取れてなくて⋯」

 

「ほなダメやないかい」

 

「ほ、ほら!今は私たち便利屋もいる訳だし!」

 

「うーん⋯論外」

 

「なんでよ!」

 

「いや、ボクのお気に入りのラーメン屋発破しておいて信用してくださいは無理でしょ、帰ったら4人もれなく指名手配しておくから覚悟しておいてよね」

 

「⋯」(꒪⌓꒪)

 

「あはは、アルちゃん白目むいちゃった♪」

 

「先生も先生ですよ、シャーレって学園間の争いごとの仲裁をするのが仕事じゃないんですか?」

 

"そうではあるんだけど⋯"

 

歯切れの悪い返答の後にアビドス生の方を一目見る先生。

風紀委員から向けられている銃口はそのままだ。

 

"彼女たちの境遇を知っている身としては放っておく訳にも行かなくてね"

 

「境遇というのは借金の件ですか?」

 

「え、知ってたの!?」

 

「まぁ色々あって少しだけね、そして今アビドスで何が起きているのかも大体検討はついてるよ」

 

「な、なら!」

 

「とはいえ、ボクの立場的にどっちかの味方をするのはそれはまた面倒な話なんだよねぇ、先生と違ってボク部外者だし」

 

実際ここにいるのもアビドスの味方をするためではない、現状をこれ以上ややこしくしないための苦渋の判断。  

アビドスとカイザーだけでも面倒なのにここにゲヘナが加わるのは避けたい、このタイミングで各陣営に好き勝手動かれるのは面白くない。

 

「それに、先生だって借金を抱えているだけだったらここまで手を貸してなかったと思うよ?」

 

"そうだね、私自身線引きの難しい問題ではあるとは思うんだけど⋯私が来る前からたくさんの困難に負けずに相手が大人でも立ち向かってきた、私はその勇気ある行動を尊重してあげたいな"

 

「先生⋯」

 

「例えそれが勝ち目のない無謀な戦いだったとしても止める気はないと?」

 

"みんなが諦めていないのに先生である私が諦める訳にはいかないからね、それに可能性だってゼロではないよ"

 

周囲にいたアビドスの生徒と便利屋も各々銃を持ち直す、やる気に満ち溢れているのは先生だけでは無い。

ボクの到着まで持ちこたえさせた先生の戦闘指揮に関しては優れているのだろうがホシノがいない今、それだけでここを突破するのは不可能に近い。

弾や医療品の数にも限りがある、気持ちだけでどうにかなる問題では無い、勇気だとか気持ちだけで状況が良くなるわけでは無いのは痛いほど理解している。

 

ならば何故ここまでできた?考えられるのは先生という存在くらいだが…分からない。

どの道このまま静観していられるほど余裕のある状況でもない、考えるのは後にして目の前の面倒事から片付けてしまうとしよう。

 

「んじゃその勇気ある行動とやらを無謀な行いにしない為にボクも少し頑張るとしますかねぇ、そっちは準備出来てる?セイフティかかったままになってない?」

 

「随分と余裕ですね、これだけの人数に囲まれてまだ見栄を張りますか」

 

「先生の前なんでね、やっぱ内申点は貰っておきたいじゃん?それに、ボクお気に入りのラーメン屋が木っ端微塵にされて虫の居所が悪くてさ、ストレス発散に付き合ってもらうよ…あ、逃げたい人は今のうちに離れてね」

 

416式小銃のチャージングハンドルを軽く引き薬室に装弾されていることを確認、そのまま親指でセレクターレバーを単発の位置に持っていく。

予備のマガジンは4本、P9式拳銃に関しては予備のマガジンすらない、やるなら短期決戦、内ポケットの小道具に手を伸ばした。

 

「あぁそうだ、先生たちは手出しないでね」

 

"えぇ!?"

 

「さっきまで言ってたことと矛盾してない!?」

 

「いやぁ⋯報告がめんどくさいんだよね、とりま先生だけ守っといてよ」

 

「理由が雑すぎない?」

 

「今から始まるのはヴァルキューレの捜査を妨害してきたゲヘナ風紀委員会に対し致し方なく、いやほんと致し方なく業務執行妨害で対応するだけだから、いいね?」

 

「先に邪魔してきたのはそっちだろ!」

 

「邪魔だなんて酷いな、ボクはただ先生やアビドスの子たちを守りたかっただけなのに、オヨヨヨヨヨ」

 

「戦闘の理由など後からどうとでもなります、今は目の前の彼女を鎮圧することだけに集中してください」

 

「勝者こそが正義ってやつかい?いいね、野蛮なゲヘナらしく分かりやすくて嫌いじゃない」

 

「その減らず口もすぐに叩けなくなりますよ、風紀委員総員!武器の使用制限を⋯」

 

「先手必勝〜」

 

ジャケット内側に隠していた発煙手榴弾を四方に展開する、時限装置は無くピンを抜いて衝撃を与えるだけで煙を発生させる特殊なもの。

落下の衝撃と共に煙放出口から白色の煙が放出され辺り一面が白い煙で覆われた。

 

「くっ、何も見えな⋯ガハッ」

 

後ろにいる先生たちを除けばどの方向に進んでも周囲は風紀委員に包囲されている、対多数戦での煙幕は攻守ともに有効。

そのまま風紀委員の群れに接近し視界に入った生徒に弾丸を届けていく、サプレッサーの役割もあり風紀委員はこちらの正確な位置を特定出来ていない。

 

「痛っ、おい!こっちに向けて撃つなよ!」

 

「どこにいるか分からないんだから仕方ないだ⋯グヘッ」

 

混乱した風紀委員は物音に目掛けて撃ち始めるが低姿勢のまま床を転がるように移動し続ければそれも当たることは無い。

このまましゃがんでいるだけでも全滅してくれそうな勢いで倒れていくが発煙手榴弾の有効時間までは残り20秒弱、そろそろ効果が薄れ始めて来た。

 

ある程度撃ち切ったマガジンを交換し煙の外へと飛び出す。

周囲を確認するが銃口は下げられている、仲間に向けることを嫌ってかはたまた油断からか。

障害物は爆破の衝撃で吹き飛んだ柴関ラーメンだった建物の残骸と巻き込まれて横転している自動車くらいか、何もないよりはマシ程度。

 

そのまま正面の風紀委員の頭部に向け発砲、大体の相手なら2発で落ちるが今日は調子がいいのか1発で落ちた。

 

「こっ、この⋯グェ」

 

横から飛びかかってきた奴の攻撃をいなしそのまま背後からうなじを撃ち抜く。

この頃になってようやく臨戦態勢に移りだした風紀委員だが包囲している関係で下手に撃てば仲間に当たりかねない状況、弾丸が飛んでくることは無かった。

天秤にかけた結果仲間との友情を取った美しい仲間意識をお持ちの相手なら肉薄し続ければ撃たれる心配は必要ない、このまま場を荒らし続ける。

 

背後から奇襲を仕掛けてきた風紀委員を蹴飛ばし後方から接近していた部隊の方へ吹き飛ばす。

自分を中心に包囲網を形成しているのか背後からも複数の気配が感じられる、包囲しての捕縛へと切り替えたのか?

仲間諸共こちらへと撃ち込んでいれば多少は勝機があっただろうが⋯所詮は治安維持の組織、2年前とは状況も違うか。

 

残っていた発煙手榴弾を地面に落とし煙幕を展開すると同時に飛び上がる、見事な円形の包囲網、統率力だけは高いな。

 

「怯むな!突っ込め!」

 

「ほら、プレゼント」

 

「なっ、また発煙⋯じゃない!?」

 

残していた破片手榴弾を周囲で包囲網を引いている風紀委員へとばら撒く、わざわざ自分たちから集合してくれたんだ、利用させてもらう他ない。

爆発と共に飛び散った金属片が風紀委員を襲う、アーマー等を着ている様子はないから効果は絶大なはず、何人かは気絶に持っていけていればいいが。

 

「調子に乗るな!」

 

下の人混みから放たれた弾丸は頬を掠めた、あの煙幕の中で声だけで場所を特定し冷静に煙幕の切れ目から撃ってきたのか、狙いは正確だった。

声的にはさっきのイオリか、それなりのやり手だと思っていたがここまでとは思っていなかった、すぐに着地の体制へと移り追撃に備える。

 

耳に感覚を研ぎ澄ませ接近してくる方角を探る⋯右側からこちらに近づいてくる足音、そっちか。

セレクターレバーを連射へセットし撃ち込む、煙幕の奥で着弾音と地面へ倒れ込む音がしたが、足音の位置よりも遠い、背後の風紀委員に当たったか。

 

ならイオリはどこに消えた?足音は消えたが立ち止まっているとは考えられない、視覚と嗅覚が意味をなさないこの場では動きが制限されてしまう、治安維持組織と舐めていたことを早々に後悔した。

 

次の瞬間、頭上から凄まじい風切り音を鳴らしながらライフルのストックをこちらへと振りかざしているイオリの姿を捕えた。

回避は間に合わない、全身を脱力状態にし感覚を切り離す、薬を飲んだとはいえ本気で相手をする気は無い、1発くらいなら甘んじて受けよう。

右側頭部に重い衝撃が伝わる、痛みは無いがそのまま重心が左へと持って行かれる、相当な威力ではあるがこのくらいならまだ対処のしようはある。

 

打撃の勢いを流しつつそのまま左脚を軸に遠心力の乗った回し蹴りをカウンター気味に放つ、空中の不安定な体制からこれを躱す術は無い。

放たれた蹴りはそのままイオリの左脚に命中した、手応えはあるが軽い、空中で上手く衝撃を逃したのか。

 

「ウッ⋯このっ!」

 

払い気味にヒットしたせいでそのまま背中から落下したがすぐさま銃口をこちらに向ける、蹴りの直後の無防備な状態を狙われた、急所に蹴り入れなかったのを後悔する。

 

銃声と共に頭部に焼けるような痛み、あの不安定な体制からボルトアクションライフルでここまで正確な射撃ができるか、そのまま後ろへと倒れ込んでしまう。

 

"サクラ!"

 

先生の声が耳に木霊する、つい昨日会ったばっかりなのになんでそんな心配そうな顔してるんだ。

 

「はぁ⋯やったか⋯」

 

「⋯痛いなぁ」

 

「えっ!?」

 

「ダメでしょ、こういう場面でやったか?とかのフラグ発言は」

 

まだヒリヒリする額を撫でながら起き上がる。

交番勤務になってからは無かった久しぶりの痛み、意識が飛ぶほどでは無いがそれなりに痛い。

 

「なんでそんな平然としているんだよ!」

 

「なんでと言われても⋯格が違いすぎるからとか?」

 

「っ!ふざけるな!」

 

ボルトハンドルを引き次弾を装填、脚がまだ言うことを聞かないのか座った状態のままこちらへと銃口を向けるイオリ、前に踏み込み一歩で肉薄する、2度も食らってやる気は無い。

 

銃口をストックで弾き飛ばし射線をズラす、乾いた炸裂音が響き弾丸が明後日の方向へと飛んで行った。

サブウェポンを取り出す素振りは無い、そのまま腹部を蹴り飛ばす、今度は手加減無しで。

 

「カハッ」

 

くの字に体を曲げたまま背後の風紀委員の方へ吹き飛び、ボーリングのピンのように周囲を巻き込んで行った、今度はしっかりとした手応えがある、暫くは動けないはずだ。

 

「イオリ先輩が負けたの⋯?」

 

「銃が効かないのにどうやって相手すればいいんだよ⋯」

 

先程までと違い風紀委員に動きが見られない、今の光景を見て攻めあぐねている様子、仕掛けてこないのならわざわざこっちから相手にしてやる必要も無い。

 

「交番勤務で腕が鈍った、なんてことは無いようですね⋯」

 

一時停止している現場のど真ん中にアコの姿が映し出された、その顔は笑顔ではあるが引きつっているようにも見える。

 

「そんなことは無いよ、さっきのも普通に痛かったし体も重い⋯ドーナツ食べすぎたかな」

 

「相変わらずのようで何よりです⋯でなければこれだけ戦力を集めた意味がなくなってしまいますからね⋯前線の中隊は1度引き再整備へ、第8中隊と第9中隊は後方待機を止め突入」

 

後方に控えていた部隊が再びこちらを包囲するように展開し元いた部隊は引いて補給、主に長期戦や防衛に使う戦術、こちらの物資が尽きるまで繰り返すつもりだ。

他自治区でも補給部隊や医療部隊を展開でき統率力もある風紀委員だからこそできる戦術、面倒くさいことになった。

 

⋯が悪いことばかりでもないようだ。

その展開してきた部隊の先頭に立っている人物がとんでもない気配を出しながら映し出されているアコの背後に立っていた、他の風紀委員も冷や汗ダラダラだ。

 

「ねぇアコ、今引いてくれればマコトには言わないから大人しく帰ってくれない?」

 

「ここまで来て弱音ですか?今まで散々コケにしてくれた分きっちり返させて⋯」

 

「随分楽しそうね、アコ」

 

「えっ⋯ヒナ委員長!?きょ、今日は1日出張に出ているはずじゃ⋯」

 

「えぇ、出ていたわよ⋯アビドスにね……その用事もどうやら今済んだらしいし」

 

そう言って今度はこちらに眼圧をぶつけてくるヒナに手を振り返す、狙って呼び出した訳では無いが利用しない手は無い。

 

「あっ⋯えっ⋯?」

 

「どういうことか、説明してもらえるかしら?」

 




以下怪文書

ほう、次の夏イベは百鬼ですか……マジで?
お、落ち着け…石の貯蓄は2000も無いんだ…もう少しでハーフアニバもあるしアニバ前のガチャは限定キャラをぶん投げて絞り取りに来るって相場が決まってる…ここはスルーするしか…

おいユカリ、なんなんだそのエッッッッリートなメモロビは…何よりユカリらしくハツラツとした雰囲気ですごくいいですねぇ…

新規星2生徒でレンゲだと!?ちゃんと使えば全然使えそうだし今後も新規星2生徒増えて欲しいな…あとメモロビで線香花火シチュを提案した社員さんは手をあげてください。

待ってくれキキョウ、今月クレカの上限まであと3万くらいしかないんだ…え?推しなんだから関係ない?引け?…ッス
あとその水着際どすぎでh…

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