最近筆が進みすぎて後が怖いことになっておりますがとりあえずは書けるうちに書こうの精神でやってます。
スマホの地図機能を使いながらアビドス高等学校へと歩みを進める、学園のホームページは更新されている様子がなかった、まだ在校生がいたマンモス校だった頃の画像、さすがに詐欺ではないか?
前にアビドス高等学校来たのは2年ほど前か、周辺地域に著しい荒廃は見られない、むしろ校舎に関しては簡易的にではあるが一部修復されたような痕跡も見られる。
生徒会長が70人もいた混乱期に建てられた巨大な校舎はいまもなお健在でその正面入口付近には有り余った机や学校の備品で襲撃対策のものと思われるバリケードが設置されていた。
今にも落ちそうなアビドス高等学校と書かれた銘板の貼られた校門を通り入口へと向かう、まだ砂の被っていない足跡も複数確認できる。
正面玄関横に設置された呼び鈴を鳴らして数秒待ってみたが応じる者はいない、夕方とはいえまだ人がいてもおかしくは無い時間帯だが…
ドアノブに手を伸ばす、鍵は空いている。
「おーい、誰かいませんかー?」
カーテンを閉じている訳では無い、砂漠の砂が窓ガラスを覆っており建物内に砂漠の強い日差しは差し込んでおらず薄暗く感じられる。
玄関へと一歩踏み込んだところで死角から人の気配、殺気立っている。
踏み込んだ右足を咄嗟に引き、一気に後退して外へと飛び出す。
直後一発の弾丸がコンクリートの地面を抉る、待ち伏せされていた。
レッグホルスターのP9式拳銃を抜く、肩にかけた小銃を使ってもいいがあくまで自衛、大事になるのは避けたい。
セイフティ等は無い、そのままスライドを引き初弾を薬室に送り込む。
玄関の暗がりから影が飛び出してくる、青色のマフラーが目に入った。
拳銃を構え直すが相手の方が早い、間合いに入ったところで一瞬その影が視界から外れる、再度捉えた時には左側に飛び、既に蹴りが放たれていた。
ココ最近は見ないインファイター、反応が一瞬遅れた。
「!?」
左に避けたが避けきれず右頬を掠める、土汚れが着いた程度。
放たれた右足首を掴み一気に寄せ重心を崩す、左手でマフラーを掴み直しそのまま両足で踏み込み背負い投げる。
「シロコ先輩!」
玄関側からの声と乾いた発砲音、少女のマフラーを手放し即座に後方へ飛び退く。
幸い玄関前にはバリケードが設置されている、一番近くにあった教員用のデスクへと体を滑り込ませる。
「ありがとうセリカ」
「いいわよ…それで、どうするの?奇襲して捕まえるって話だったけど」
「ん、やることは変わらない」
「少し話がしたいだけなんだけど」
改めて臨戦態勢へと移る2人、こちらの声は聞き入れて貰えないらしい。
捕まえるって何の話だよ、人身売買にでも手を出したのか?
校舎屋上から風切り音、視線を送ると小型ミサイルを積んだUAVが飛行している、狙いはボクしかない。
バリケードの間を縫うように後退する、爆散した瓦礫が飛来してくるがそれどころでは無い、先程の2人が左右に別れて展開していた。
とりあえず動きが単調なセリカと呼ばれていた生徒の方に牽制で数発撃ち込む、マフラーもといシロコに関しては先程の動きを見て下手には近づいてこないはず、あえてそこを叩く。
バックステップの着地と同時に身を屈める、相手の視界から外れたタイミングで両足に力を込めシロコの方へ低姿勢のまま突っ込んでいく。
後方からの援護射撃の心配は無い、バリケードが射線を切っている。
間合いに入る直前、さらに姿勢を落とし一気に懐へ潜り込む、無駄なフェイントはいらない、今は時間が惜しい。
銃では間に合わないと判断したのか蹴りの構えを取る、最初に近距離戦に持ち込んできただけあってとんでもない反射速度。
地面に手を着き真横へ飛ぶ、鋭い蹴りを躱すと同時に左側へ回り込み脇腹をなぎ払う。
体勢が戻り切る前に続けて制服の袖を掴み右腕を起点にシロコごと引き寄せ脇腹へ左膝を突き刺す、無理矢理な姿勢から放ったとはいえ立て続けの脇腹への一撃、隙が生まれる。
「待ちなさい!」
背後から声、思っていたよりも早い。
すぐ側にあった生徒用の椅子を振り向くと同時に声の方向へと蹴り飛ばす、当てる必要は無い、一瞬でも注意を引き動きを止められればそれでいい。
すぐそばのバリケードを乗り越え一気にセリカへと肉薄する。
飛来した椅子からこちらへと注意が向く、すぐに銃口が向けられるがこの距離なら既にこちらの間合い。
即座に身を翻らせ、持っているライフルへと回し蹴り。
直撃すると同時に炸裂音が響く、痛みからか取りこぼしたライフルはそのまま地面を滑って行った。
勢いそのままに右腕を喉元へ打ち込む、姿勢を崩したところで左袖を掴み取り脚を払い上げそのまま後方へと組み伏せる。
「くっ、離しなさいよ!」
「嫌だよ、絶対暴れるじゃん」
「2人とも待ってくださ…ってあれ?」
玄関からまた数人やってくる、全員で4人。
その中にはやはり小鳥遊ホシノも紛れていた、眠たそうにしているがその表情はどこか楽しんでいるようにも見える。
そしてもう1人、砂漠には似合わないグレーのスーツを身に纏った大人、おそらくはあれが先生と呼ばれている人物。
身長はボクよりも少し小さい165cmくらい、細身だが痩せすぎずでも無い体型、顔つきは爽やかでタレ目が特徴的な中性的な顔。
キヴォトス外の男性に会うのは初めてだが不思議と違和感は無い。
「あの2人をこの短時間で…」
「えっと、こんなことになってしまい申し訳ありません…私はアビドス高等学校1年の奥空アヤネと言います」
「こういう手厚い歓迎は慣れてるから大丈夫だよ、とりあえず2人を説得してくれないかな、さっきから腕を噛んできて痛いんだ」
「ンガァァァァァァァァ!」
「セ、セリカちゃん落ち着いて…」
「この人、すごく強いよ」
"シロコ!大丈夫なの?"
「ん、問題ない…それよりも先生、指揮をお願い」
"え!?戦うの?"
「当たり前、権力には負けない」
何故か未だにやる気満々のシロコを宥める2人と加減はしているが腕を噛み続けているセリカ、埒が明かない。
とりあえず抑えていたセリカを解放し手に着いた砂を落とす、拘束を解くと猫のように飛び上がり一気に後退して行った。
「ボクはそれで話を聞いてくれるなら別に構わないけど…そこのおじさんはそれでいいかい?」
「んー、止めといた方がいいんじゃないかなぁ」
「そうよ!私たち相手に勝てると思って…」
「いや、おじさんたちじゃ多分勝てないよ」
「え?」
あっけらかんとした様子で告げるホシノに視線を送る、眠たそうなことには変わりないがふざけて言っているようには見えない。
向こうも埒が明かないと判断したのか静観は止めるらしい、先生の指揮とやらがどんなものか見たかったんだけど仕方ない。
「あの子はサクラちゃんって言ってSRT特殊学園のすごく強い子なんだよ。おじさんも昔ヤンチャだった時期があってその時に負けちゃったんだよねぇ」
「えぇ!?ホシノ先輩が?」
「SRT…聞いたことがあります、連邦生徒会長が創設した特殊部隊の運用が目的の学園で装備も実力もトップクラスのエリート校だって」
「でも、先日ニュースで閉校になるかもしれないって話を聞いたような…」
「まぁまぁ、ボクの話はそのくらいにしておいてさ…ちょっと聞きたいことがあるんだけどいい?」
「な、何よ!わ、わわわ、私たち銀行強盗なんて知らないわよ!」
「セリカちゃん…それじゃあ自白しているようなものだよ…」
「そっか、知らないのかぁ…」
自分の失言に気づいたのかそう言われハッとするセリカ、目は泳ぎ下手な口笛を吹き始める、諜報活動中なら真っ先に目をつけるタイプ。
皆一様に緊張の表情を浮かべる、ホシノを除いてだが。
「ほなええか、またね」
「えぇ!?」
ぶっちゃけアビドス高等学校が関与しているのは明らかだし様子を見るに誰かに脅されているようには見えない、例の先生とも親しげだ。
犯行の理由もカイザー関係だろう、消えた1億円についても下手に使用して痕跡さえ残さなければどうとでもなる。
「あんた警察なんでしょ?そんな雑な仕事をしていい訳!?」
「えぇ?でも事件について知らないんでしょ?」
「し、知らないわよ」
「ならヨシ、犯行グループは偶然アビドス高等学校の制服を着てて偶然アビドス砂漠の方向に逃げて偶然みんなと同じ銃を使ってただけでみんなと無関係、いいね?」
「それのどこがヨシなんですか?」
「キヴォトスで起きてる強盗事件を1件1件真面目に対処してたらキリがないよ、それにもう少しで定時だよ?帰ろうよ…」
「普通銀行強盗が起きたら総力をあげて犯人を探すんじゃないんですか?」
「いや別に…お金取られたのボクじゃないし、なんなら休暇中だし面倒くさい」
「あんたほんとにヴァルキューレの生徒なの?」
「賄賂とか違法捜査をしてる事以外は善良な街のお巡りさんかな?」
「賄賂!?ちょっと誰か警察を呼んで!」
「呼んだ?」
「あんたじゃなくて!」
「流れる様な見事なツッコミ、おじさんじゃなきゃ見逃しちゃうね」
「ホシノ先輩は黙ってて!」
ボクが強盗事件の方には特段興味が無いのを知ったからかすっかり緊張の糸が切れ賑やかな雰囲気に包まれた、少人数しかいない学園だがこれが本来の彼女たちの姿なのだろう。
そんな彼女達を近くから眺め微笑んでいる目的の人物と思われる大人へと歩み寄る、P9式の薬室に弾丸は装填されているまま。
「あなたが連邦捜査部の先生…で間違いないよね?」
"うん、初めましてだよね?よろしくね!"
そう言って右手を差し出す先生。
屈託のない笑み、初見の相手にも関わらず警戒心が微塵も感じられない。
シャツの下にベスト等の膨らみもない、キヴォトスに来て数日経つと聞いているが外から来た人間がそんな無防備な状態で出歩ける程キヴォトスは平和な場所では無いと思うが…
断る理由もないので握り返す、手にタコは無く皮膚も薄い、キヴォトスの女性よりも女性らしい頼りない手。
「よろしくお願いします。まぁ、立場上ボクとはあまりよろしくしない方がいいと思うけどね」
"え?なんで?"
「いやぁ、実は色々やらかしてるせいであちこちから目をつけられてるんですよねぇ…そんな人と一緒にいたら先生まで変な目で見られちゃいますから」
"うーん、でも私はサクラのことをもっと知りたいし…そうだ!今度シャーレの当番とかやってみない?"
「え?」
"そこなら他の人の視線とかも気にならないし業務の手伝いをしてもらいながらにはなるけどもっとゆっくり話せるかなと思ったんだけど…どうかな?"
「別にボクは構わないけど、ほんと面倒事に巻き込まれても知らないからね?」
"その時は私が何とかするよ、サクラも大切な私の生徒だからね!"
(私を誰だと思っているのさ!いざと言う時は何とかするよ、短い間だけど私の大切な隊員だからね!)
「……」
"どうかしたの?"
「セクハラですか?」
"ち、違うよ!?"
似たような言葉を前も聞いた。
人誑し、変なところまで似てる。
「冗談ですよ、これボクのモモトークなんで困った時は連絡してください、気が向いたら行くんで」
"うん!ありがとう!"
「じゃ、この後は柴関ラーメンに行く予定もあるからボクは帰るね」
「あれ、柴関は今日休みだったはずだけど…」
「…まじ?」
「うん、毎週火曜日はお休みだったわよ」
「嘘でしょ…なんのためにはるばるアビドスまで来たと思ってるのさ…」
「聞き込みのためじゃないんですか?」
アビドスに行くことが決まってから紫関ラーメンの口になっていた、銀行強盗のせいで昼飯も抜いていたからお腹もペコペコ。
ショックのあまり膝から崩れ落ちる、ボクの全トッピング硬め濃いめ多めウルトラ柴関ラーメンが…
もっとガッツリとした戦闘シーンが描きたかったけど文字数がねぇ⋯ところで今5000文字前後を目安に書いてるんですけど読み応え的にはどんな感じですか?
文字数どんな感じですかね?
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キリが良ければ短くてもええで
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文字数なんていくらあっても困りませんから
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貞操観念逆転概念っていいよね(希望無し)