ー言で表現するならば、その場所は凄惨なことになったと言うべきだろうか。荒れ狂う空、ありとあらゆる所が砕け、凹凸の激しい地面、そしてたった今唯一の出入り口であった小さな通路は、度重なる闘争の影響かとっくの前に落盤によって塞がってしまった。
ここは「古塔」、その狩り場は一人のG級ハンターと、祖龍「ミラルーツ」と呼ばれる古龍種のモンスターがいた。
「…グルルルル…」ミラルーツが低く唸る、
「ツッ!!」ハンターの身体が思考よりも速く本能で動く。
「ゴガァァァァァァッッ!!」
次の瞬間、ミラルーツの咆哮とともに空から多数の、それでいて一撃一撃が必死確定の稲妻がふりそそぐ。
「ッアアアアア!!」
その咆哮とともにハンターも駆け出す。残りの回復薬もグレートが一つと薬草が三つ、もはや死に体と言っても過言ではない程にまで傷ついていた。これが最後、ハンターが繰り出せる最後の最高の一撃、その一撃を繰り出さんとするために駆け出す。
ハンターがミラルーツの御前に現れ、最後の一太刀を繰り出したとき、ミラルーツも迎え撃つかのように口に雷をため、まさに撃ち出さんとしていた。まるで空を砕くかのような音と共に最後の一撃が交差した。
古塔には静寂が訪れた。今倒れ伏しているのはミラルーツ、ハンターの最後の一太刀がミラルーツの一撃を一寸で避けその頭に深々と届いたのだ。
「ハァ、ハァ、ハァァー…」
ハンターの荒い息のみが古塔の頂上に響く
「やった…やったんだ…ミラルーツを…討伐…出来たんだ!……」
その体はもはやボロボロ、傷が無いところが無いと言わんばかりに酷いものではあったがそれに反してハンターは満面に喜びの感情を表した、
「思えば、ここまで来るのは凄く長くなったなぁ……」
初めは些細な不幸からだった、新しい村に新人ハンターとして向かったときに襲われた轟竜、ハンターの知識がなく右往左往していたときにハンターの基礎を教えてくれた教官、自身の武具を最高に仕上げてくれる鍛冶屋のおじさんにアイルー、狩りから戻ったとき、何時も暖かく迎え入れてくれた村長、そして下位から上位、G級まで共にいてくれた、ときに笑い、ときに泣き、ときには殴り合ったりしたが共にいてくれた最高の仲間達。
「そんで、色々なでっかい壁も、モンスターも沢山あったなぁ…」
自身の実力が余り伸びなくなり、荒れたときもあった。仲間が大怪我を負い、一時は再起不能になるのではと不安になったときもあった。
「アイツら、元気にしてるかな?…」
人一倍ワガママで、何時も反発して皆に迷惑をかけるが仲間の体調を何時も気にして、それを素直に言えない焔のように熱い双剣使いの女性。寡黙で無口だか、仲間の危機にはいつも駆けつけてくれたランス使いの男。いつも皮肉ばかり叩き、人一倍臆病だかいざという時は誰よりも心の強い弓使いの男。
「アイツらがいなかったら此処までこれなかったよなぁ…」
仲間の手を借りて作り上げた「リオソウルZシリーズ」と「龍刀劫火」、この武器と防具が無ければミラルーツを討伐することは出来なかっただろう
「あぁ、本当に、長い長い道のりだったなぁ……」
そうつぶやくと、ふと視界が揺らいだ
「あ……れ……?」
そのまま地面に吸い込まれるかのように倒れる
動かない
いくら力を込めても動かない
脚が、手が、腕が、身体が、
全身全霊の力を込めても
少し前まで、剣を振り、大地を踏みしめていた身体は動かない。
「……ああ、そうか、僕はもう…」
死ぬのか
自覚した瞬間、意識が遠くなる。
(待って、まだ逝きたくない、まだ皆と別れたくない)
願いとは裏腹に、意識はどんどん遠くなる。
(……もし、もし次があるんだったら)
朦朧とした意識の中で、小さな、だけどとても大切な願いを想う。
(また…皆で、笑ったり、泣いたり、した…い…な)
願いを最後に、ハンターはその命の火を消した。
その後、ポッケ村には悲しみの風が吹いていた
誰もが帰ってきてくれる。何時でも、どんなときでも、今までそうであったように、信じてきた。
しかし、そのハンターはもう戻ってくることはない。
こうして、一人のハンターの人生が終わった。
しかし、世界というのは奇妙で不可思議な事が起こるもの。ハンターの命は、新たなる一人のハンターとして歩みだすのだから……
「だからって、18年後な上に女になるとか、ありえるかぁぁ!!?」
如何だったでしょうか
今回の小説は正に突貫工事みたいなものなので、続きを書くのはないかもしれませんし、もし更新したとしても、かなり時間が開くとおもいます、
さいごにこのような駄文を読んでいただきありがとうございました。