果たして黄泉先生は静かに年を越せるのか、その目でぜひ確認してみてください。
「よーし、スターゲット!」
俺に全体重を預け、膝に座るムツキが小さく揺れる。テレビ画面にはすごろくのような盤面とスター?を取ってポーズをする水色の姫が映っていた。
ムツキに誘われて始めたスマブロだったが、何がなんだか分からず30分ほどでやめてしまった。ハルトは俺よりも長い時間プレイしていたが、それでも40分ほどだ。
ここだけの話、実際の戦闘の方が簡単だと思った。
「ほら黄泉先生!ムツキちゃんがスターを取ったら何するの?」
そう言ってムツキは小さく跳びはねる。俺は「さすがだな」と声をかけ、彼女の頭を撫でた。
なぜこのような状況になっているかと言うと――俺は食事の際に『後でかまってやる』と言ったので、その約束を果たしていた。
ムツキが満足したのを確認して手を下ろすと同時に、ちらりと時計を見やった。時刻は23時34分。もう25分ほどで新年を迎えようとしている。
面倒だが、そろそろ準備をするとしよう。
新年という区切りは人を浮かれさせる。そして、浮かれた人間ほど引き金は軽くなる。
「ムツキ、悪いが退いてくれないか。」
「えー、なんで?」
「そろそろ準備しなければいけないんだ。」
「何の準備ー?」
「年明け早々に出動しなければならない可能性があるんだ。」
「んー、やだ。」
「なんだ、お前が行ってくれるのか?」
「それもやだ。」
「じゃあ退いてくれ。」
「でも先生、『後でかまってやる』って言ってた。」
……無限にキャッチボールをするつもりか?
ああ言えばこう言うのはムツキの十八番だが、改めて受けてみるとかなり面倒くさい。かと言って無理やり退かすのも気が引ける。
「ムツキ、黄泉先生を困らせちゃダメよ。」
「困らせてないもん。約束だったんだもん。」
アルの言葉にも耳を傾けず、俺の右鎖骨部を枕にするムツキ。絶対に退きたくないという意思が目に見えるようだ。
しかし、アルは強かった。
「それはそうだけど、黄泉先生がいなくて街が大変なことになったらどうするの?」
「……大変なことって?」
「初詣ができなくなるとか。」
「えっ……。」
かなりの衝撃を受けたかのような、小さな声がムツキの口から漏れた。
ムツキたちは新年を迎え次第初詣に向かうと話していた。元々の予定が崩れるのは嫌だろう。
「そ、それはもっとやだ。」
「だったら退いてあげなさい。先生はキヴォトスを守る使命があるんだから。」
するとムツキはすぐに俺の膝から降りた。さすがの彼女も母親には敵わないらしい。
俺はアルに感謝を伝え、リビングを後にする。2階の自室でいつもの格好に着替えた俺は、写真立てに視線を向けた。
写真には、いつも通りの俺と、いつも通りのナツキがいた。
「……これで、4回目か。」
ただそれだけを呟き、刀を手に取る。
彼女のことは今でも鮮明に覚えている。俺はその記憶の一部を振り払うかのように、部屋のドアを閉じた。
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再びリビング。ムツキたちは一旦ゲームの手を止め、地上波の番組を適当に入れる。画面の向こうではお笑い芸人たちが年越しのカウントダウンに向けて場を繋いでいた。
現時刻は23時58分。カウントダウン開始は目前に迫っている。そして、騒ぎの開始も目前に迫っていた。
ゲヘナの風紀委員会やトリニティの正義実現委員会など、各学園の自治組織は厳戒態勢で年越しの瞬間を待っていることだろう。
どうか彼女たちのためにも面倒事が起きないことを祈る。――もっとも、そう願って叶った試しはないが。
仲のいい友人たちと何かを祝うとネジが少し外れてしまうのはよく分かる。しかしその勢いはグループ内で互いに抑えなければならない。身内ノリだかなんだか知らんが、人様に迷惑をかけるのだけは許されない。
そんなことを考えているうちに残り一分のカウントダウンが始まった。隣に座っていたムツキが勢いよく立ち上がる。
「みんな、アレやろう! ほら黄泉先生とハルト先生も立って!」
「……何をするんだ?」
「年越しと同時にジャンプするの!」
いつの間にか俺の手を掴んでいたムツキがぐいと引っ張る。仕方なく立ち上がると、リビングの中央に全員が集まる形になった。
『10! 9! 8!』
テレビからはカウントダウンの声が聞こえてくる。俺たちは円を描くように並び、手を繋いだ。
『7! 6! 5!』
俺の手を握るムツキとハルカの手に力が籠る。
『4! 3! 2!』
その時、俺は自分の心臓が若干強く拍動していることに気づいた。緊張によるものではない。この拍動の正体は――
『1!』
「せーのっ!」
ムツキの掛け声で俺は軽く跳躍した。
変に力も入れず、足先の力だけで。
『0!』
床に着地すると同時にテレビから歓声が聞こえた。
どうやら、本当に年を越したらしい。
「明けましておめでとう!」
「ふふ、明けましておめでとう。」
「あけおめ。」
「お、おめでとうございます!」
"明けましておめでとう。"
各々が新年の挨拶を述べる。その間も胸の拍動はまだ収まっていなかった。
ふと、5人の視線に気づいた。どうやらその言葉を求められているらしい。
「明けましておめでとう。」
俺がそう言うとワッと歓声が上がった。
「よーし、それじゃあ初詣にレッツゴー!」
早速ムツキはコートを羽織り、拳を天井に向ける。アルたちもその様子を見て微笑みながらコートを羽織った。
結局、拍動の正体は分からなかった。ただ……久しく味わっていない感覚だったのは確か。
この後に応援要請が来る可能性は十二分にある。それでも、これまでのつまらない年越しとは気分が大きく違っていた。
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部屋の暖気を背に、冬の冷気へと踏み出す。吐く息が白く染まり、肩口から一気に熱が奪われた。
ムツキは空を見上げて、オリオン座だの冬の大三角だのと騒いでいる。新年を迎えたばかりだというのに、足取りは妙に軽い。
街はすでに寝静まっているものだと思っていた。だが、通りに並ぶ家々にはぽつぽつと明かりが灯り、同じように外へ出てきた人影も少なくない。
すれ違いざまに交わされる「あけまして」の一言が、夜に静かに溶けていった。
神社までは歩いて十分ほど。一概に遠いとは言えないが、近所というには少しだけ距離がある。
それでも誰一人として文句は言わない。今夜に限って言えば、この程度の道のりさえ楽しみの一部なのだろう。
星空の下、俺たちは並んで歩き続けた。
「それにしても……よかったじゃん先生。」
ふと、カヨコが俺の隣に並んで言った。
「新年を迎えてから時間も経ってるし、特に何も起きて――」
「カヨコっち、ストップ!」
唐突に、背後から伸びた腕がカヨコの口を塞ぎ、そのまま抱き寄せる。
不意を突かれたカヨコは、目を大きく見開いた。
「む、むふひ……!?」
ムツキは頬を膨らませ、じっとカヨコを睨みつける。
一方で、カヨコは何が起きたのか理解できていない様子だった。
なぜムツキがそこまで必死なのかは何となく予想できる。俺はため息交じりに口を開いた。
「……いいか、カヨコ。俺が呼ばれるのは何も事件が起きてすぐではない。」
「あいつらが手に負えないと判断した時に要請が来るんだ。」
そう話した、次の瞬間――
ヴーッ ヴーッ
静かな夜気を切り裂くように、スマホが震えた。
この時間帯に鳴る着信。理由など、考えるまでもない。
カヨコはムツキの腕の中で、小さく視線を伏せる。ようやく、自分が何を言いかけたのかを理解したのだろう。
まぁ、カヨコの発言が無くても連絡は来ていたと思うがな。
俺はスマホを取り出し、スピーカーを耳に当てる。
「俺だ。」
『もしもし、黄泉先生?』
「……ヒナ?」
スピーカーから聞こえてきたのは、いつもなら応援要請を告げてくるアコではなく、前線を走っているはずのヒナだった。
俺は思わず画面を確認する。そこに表示されていた番号は間違いなく、ゲヘナ風紀委員会のオペレーションルームのものだった。
『ええ、私よ。明けましておめでとう。』
「……応援要請の連絡じゃないのか?」
『安心して。騒ぐ不良生徒たちは既に全員黙らせたから。』
「そうか……。明けましておめでとう。」
俺は不意を突かれたかのように、一瞬思考を止めてしまった。
ヒナ曰く、暴動が起こりやすい地区に早い段階で風紀委員を配置。結果、暴動が起きなかった、もしくは即座に対処できたとのこと。
驚きが大きかったが、自分たちの判断で事前に行動できたのは彼女たちの成長として褒めるべきだろう。
『ところで黄泉先生。今は何をしているのかしら?』
問いかける声はいつも通り落ち着いていたが、その奥にほんのわずかな間があった。
俺はそれを聞き逃さず、そのまま答える。
「シャーレ全員で初詣に向かっているところだ。」
『そう……。じゃあ長話は止めておくわ。楽しんできて。』
その「そう」はあまりにも静かな声だった。感情を抑え込んだ声――そう表現するのが一番近い。
ヒナがこういう声を出すのは大抵、自分の立場を優先した時だ。だから、俺はこう伝えた。
「感謝する。それと、後日改めて挨拶に向かうつもりだ。」
『えっ……!』
一瞬、通話の向こうがざわついた気がした。
さっきまでとは明らかに違う息を含んだ声。思わず素が出た、といった調子だった。
『分かったわ、楽しみにしてる。』
落ち着きを取り戻した声色ではあったが、先ほどよりもわずかに高い。その変化に俺は小さく息を吐いた。
すると――
『委員長、私たちにも変わってください!』
『太陽が昇ってから、自分のスマホでやりなさい。』
スピーカーの奥から聞こえるアコの声。どうやらイオリとチナツもそこにいるようだったが、ヒナはそう言って通話を切った。
だが、通話を終える直前まで、ヒナの声には確かに温度が残っていた。
スマホをポケットに戻し、振り返る。ムツキたちが揃ってじっとこちらを見ていた。
"……応援要請ですか?"
「いや……。」
「……違ったの?」
「暴動は全て鎮圧させたとの連絡だった。」
「そっかぁ、良かっ――」
ムツキが口を開いた、その時――
ヴーッ ヴーッ
再び連絡が入る。今回の電話は……ハスミのスマホ?
疑問を覚えつつも電話に出た。
「俺だ。」
『黄泉先生ですか? 明けましておめでとうございます。』
その声はとても明るく、事件など全く起きていないようだった。
「明けましておめでとう。……その様子だと、お前たちも大きな事件は無しのようだな」
『"も"……? えっと……誘拐未遂が11件ありましたが、加害者は全員拘束済み、被害者も全員救出しました。』
「そうか……。それは良かった。」
サラッと流されたが、それができる程度にはトリニティでは誘拐事件が日常化している。トリニティの生徒を誘拐し、学園に身代金を求めるまでが主な流れだ。
時間的にも初詣のタイミングを狙われたか。まぁ、全員無事だったなら何も言うことはない。
「新年早々の出動ご苦労様だ。ツルギやマシロたちにも伝えておいてくれ。」
『ふふ、ありがとうございます。みんなにも伝えておきますね。』
そうして俺は電話を切る。そしてやはり、ムツキたちは揃ってこちらを見ていた。
「……どうやら、今年は出動しなくてもいいようだ。」
「ホント!?」
「ああ。」
「やったぁ!」
ムツキは大きく両手を挙げ、アルたちは「良かった」と声をかけてくれた。
まさか、年明けをゆっくり過ごすことになるとはな。新年早々に頑張ってくれた全ての自治組織に感謝するとしよう。
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神社に到着する頃には歩道を歩く人の姿も少しずつ増え始め、賑やかな声が大きくなっていった。
やがて見えてきた神社の塀。正面に向かうと、石造りの鳥居が俺たちを迎えてくれた。
こうして初詣に来るのはいつぶりだろうかと、不意に考える。昔はナツキに無理やり連れられていたが……そう思うと4年ぶりだろうか。
列に並ぶ際、左腰に携えた刀――『無』を正面に持ち、他人が触れないように気を配った。認めた者しか触れさせないとは言え、見境なく放電するのは何とかしてもらいたいところ……。
「ねーねー、どんなお願いをするか決めた?」
ムツキがニコニコとした笑顔で尋ねた。するとアルは自分の口に人差し指を当てる。
「お願いしてから教えてあげる。」
「えー、ケチー。」
「あらムツキ、お願いする前に誰かに教えたら叶わなくなっちゃうのよ。」
「そうなの!?」
「そうよ。だからまだ秘密にしておきなさい。」
「はーい!」
そんな話は聞いたことがないが。というかやり取りが親子のそれにしか見えない。
"2人は願い事とかある?"
ふと、ハルトがカヨコ、ハルカに尋ねているのが聞こえた。
「あるけど……教えない。」
「ね、願いはありますけど、叶わないのは嫌なので教えられません……!」
"そっか、絶対に叶えたい願いなんだね。"
ハルトは微笑み、2人の反応を肯定した。
いや、お前たちもアルの話を信じているのか……? アルを尊敬しているハルカが信じるのは分かるが、知識が豊富そうなカヨコまでとは思わなかった。
と、その時。カヨコがこちらに近寄り小声で言った。
「アルの話を聞いたからとかじゃないから……!」
少しだけ頬を紅く染め、その視線で俺の思考を正面から否定してくる。自尊心が働いたと考えるべきだろうか。
「ならば、そういうことにしておこう。」
「 "そういうこと" じゃなくて "そう" なの!」
冗談のつもりだったが、本気にされてしまった。よほど勘違いされたくないらしい。
そんなやり取りをしている間に、俺たちの番になった。4年ぶりの初詣。果たして何を願うべきか……。
俺は刀を地面にそっと置き、5円玉を賽銭箱に投げる。鈴を鳴らし、2礼2拍手。冷えた空気の中で俺は短く息を吐いた。
——今年も、俺は俺のままでいられますように。
それだけを胸の内で反芻し、静かに目を開く。ハルトたちが目を空けたのを確認してもう一度礼をした。。
刀を左腰に差し込み、俺たちは神社を後にする。
その背中には参拝客の賑やかな声が響き続けていた。
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初詣の帰り道。話題になったのは、やはり願いについてだった。
「それじゃあ私から! 私はね〜、『これからも楽しい毎日が続きますように』ってお願いした!」
「ムツキらしいね。」
「でも、とても大事なことだと思う。」
「次は私ね。私は――『便利屋の社長として、素早い判断力を身につけたい』ってお願いしたわ。」
「アルちゃんは判断力が遅いからねぇ。」
「そのせいで何回依頼に失敗したことか……。」
「ちょっと、思い出させないでもらえるかしら!?」
「次は……私か。 私は……『去年よりも笑顔でいたい』って……。」
「カヨコっちは、あんまり笑わないからね。」
「カヨコの笑顔は絶対に可愛いわ。先生たちもそう思うわよね?」
「へ、変なこと聞かないで!」
「わっ、私の願いは……!『もっと、たくさんの人と友達になりたい』……です!」
「おお!とてもいい願いだと思う!」
「これからもたくさんの人と関わるだろうし、大事なことよ。」
「は、はい!頑張ります!」
"……私? 私は……『黄泉先生がなれない先生になる』だね。"
「それって……どういうこと?」
"言葉では表しにくいけど……私は黄泉先生のような「生徒を誤った道から連れ戻す力」は持ってない。だから、「道を踏み外す前に引き留められるような先生」になりたいんだ。"
「カッコいいわね!」
「さすがはシャーレ顧問。」
「ちなみに、黄泉先生はどう思った?」
「……お前なら必ず叶えられる。その思いを決して忘れるな。」
"はい!"
「じゃあ、最後に黄泉先生だね。」
「………。俺は……『来年もお前たちと初詣に来る』、だ。」
"「「「「 !! 」」」」"
「くふふっ!黄泉先生にしてはすっごくいいコト言うじゃん!」
「なんか……ちょっと感動しちゃったわ。」
「てっきりキヴォトスの平和を願うのかと。」
「素晴らしいお願いです!」
"絶対に叶えましょうね、その願い。"
「……ああ。約束だ。」
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家に着いた俺たちはまだ暖かさが残るリビングでお茶を飲みながら、寝室が暖かくなるのを待っていた。
真夜中に暖房を計4つもかけることになるとは思ってもみなかったが、寒い部屋に押し込むわけにもいかない。電気代については、今回は目を瞑ろう。
「ふわぁ……。」
ふと、炬燵に潜っていたハルカが欠伸をした。どうやら睡魔が手招きしているらしい。
俺はリビングの暖房を消し、全員に声をかける。
「そろそろ寝るぞ。部屋も暖まったことだろう。」
「そうね。ハルカ、部屋に行くわよ。」
「うー……。」
アルがハルカの体を揺らすが、小さく唸り声をあげるだけ。動きたくない、このまま寝たいと訴えているようだった。
「へぇ……。ハルカちゃんって眠くなりすぎるとこうなるんだ……。」
「もー……。ハルカ、起きて。」
「うー……。」
再度揺らすが結果は同じ。アルは小さくため息をつき、流れるように俺を見た。……何となくアルが言いたいことを察する。
「……黄泉先生、ハルカを運ぶのをお願いしてもいいかしら?」
「はぁ……。」
俺はハルカを起こさないようにそっと抱き上げる。すると彼女は俺のコートの裾をきゅっと握り、小さく笑みを浮かべた。
「あら……。」
「いいなぁハルカちゃん。」
"なんだか、すごく幸せそうですね。"
再びため息をつきながら俺はリビングを出る。できるだけ揺らさないようにゆっくりと階段を上り、ハルカの寝床にそっと寝かせた。
「お前たちもすぐに寝ろよ。寝坊したヤツの餅は無いからな。」
「「「 はーい。」」」
そうしてアルたちは「おやすみなさい」と言い、ドアをそっと閉めた。
"では、私も失礼します。お休みなさい、"
「ああ、おやすみ。」
そうして俺とハルトも部屋に入った。
部屋の明かりをつける。外の音は遠く、家の中は静かだった。
だが、完全な静寂ではない。意識せずとも感じる自分ではない誰かの雰囲気。同じ部屋でないにせよ、誰かの存在を感じながら迎える夜は久しぶりだった。
俺は刀を外して刀台にそっと寝かせ、コートを脱ぐ。ペンダントを写真立ての隣に置き、寝間着に着替えてベッドに腰を下ろした。
騒がしくはない。だが、不思議と落ち着かない。それは不安ではなく――眠るにはちょうどいい感覚だった。
布団に入り、深く息を吐く。
俺の意識はゆっくりと、静かに途切れたのだった。
年の瀬に灯るもの 完
元旦の様子も書こうと思いましたが、特に思いつかなかったのでやめました。次回からは黄泉先生×生徒の話を書いていきます。
途中、会話文だけのシーンがありましたが、決してサボったわけじゃありません。
さて……ついにコロンビーナが来ますね。彼女のためにガチャ禁していた友人がようやく解放されます。
では、また会う日まで。