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本編でどうするべきかちょっと悩んだキャラが複数いたので閑話に逃げる。
何故か閑話なのに伏線張りまくった気がするけど…筆がノッたから仕方ないね。
閑話は時系列とか適当なので、整合性とか気にしないで欲しいですわ。
「大狩猟祭?」
「はい。数年前に突然始まった外のダンジョンで1年に1度開催されているお祭りのことですベル様」
アポロン・ファミリアとの戦争遊戯から数日。戦争遊戯の戦利品でありヘスティア・ファミリアの新しいホームとなった『竈火の館』の家具などを揃える為にリリルカと買い物に出かけていたが、都市の雰囲気が何やら浮ついているような気がしてリリルカに尋ねたのだった。
リリルカの説明では外のダンジョンで2週間だけ特別なフィールドに行くことが出来、深い階層まで行かないと採取出来ない珍しい物や貴重な物が比較的簡単に採取出来るらしく、当然モンスターも出現するが普段より一攫千金が狙いやすいので挑戦する冒険者が多いのだとか。
「ベル様はまだ外のダンジョンに行かれた事はなかったですよね?」
「うん。エイナさんから冒険者に成り立てで行くのは危険だし、最低でも半年はオラリオのダンジョンでステイタスを上げてから……って話だったんだけど」
「ベル様、もう
ロキ・ファミリアの『剣姫』アイズ・ヴァレンシュタインが保持していたランクアップ世界最速記録を大きく塗り替えてLv.2になったと思えば、その後またすぐにLv.3にランクアップを果たしている。
ベルの色々と位階に見合わない試練とも呼べる日々を共に乗り越えて来たリリルカからしてもベルの成長速度は異様であり、多分レアスキル持ちなのだろうなと予想はしているが、それを確かめる気はない。
リリルカからすればステイタスが異様な速度で成長しても、それ以上に様々な経験が足りていない純情ボーイであるファミリアの団長を補佐する方が大事であると考えているので、レアスキルがあるならそういう足りない経験も成長させて欲しいと思っているくらいだ。
「でも、なんでダンジョンがそういうお祭りみたいな事をするんだろう?」
オラリオに来たばかりであるベルからすれば当たり前の疑問ではあるが……。
「ダンジョンには意思があると言われていますから、外のダンジョンがお祭り好きなんじゃないですかね」
そのベルの疑問に若干遠い眼をして投げやりに答えるリリルカ。ベルは知らないがダンジョンの意思そのものである存在に遭遇し、何度も無茶振りをされた事があるリリルカからしたら当然の答えである。
「せっかくですし、ファミリアの皆様で参加してみますか?フィールドの奥に行かなければ危険なモンスターも出ませんし。ヘスティア様の借金の返済はともかく、ホームが大きくなって色々と出費もありましたから資金を稼ぐには丁度よいかと思いますよ」
リリルカの言葉もあり、ベルはホームに戻ったあと他の団員と相談し大狩猟祭にヘスティア・ファミリアも参加することを決めるのであった。
ベルたちヘスティア・ファミリアの面々がオラリオから出ている定期便の馬車で外のダンジョン周辺に作られたセリエナという名の拠点に到着すると、何度かセリエナにも訪れた事があるリリルカの案内で施設を巡っていく。
幾つかある建物をリリルカの説明を聞きながら進む一行。祭りとはいえ普段見ているオラリオとは違う活気にベルは思わずきょろきょろと周囲を見渡してしまうのだった。
「あちらの建物がバベル内にあるギルドと似たような役割を担っているハンターズギルドになります。私たちのような小規模ファミリア向けの宿泊施設も併設していますし、大狩猟祭への参加登録もやっているはずですので、先に寄って行きましょう」
ちなみに、セリエナやハンターズギルドという名称は此処のダンジョン出身であるアイルーたちが命名したらしい。
ベルたちはハンターズギルドで宿を取り、大狩猟祭の登録を済ませると時間も微妙だったのでダンジョン探索は明日から行う事にし、この後は自由行動とした。
命は馬車の疲れが残っているからと宿に留まり、ヴェルフはセリエナ内にあるヘファイストス・ファミリアの店舗に顔を出す用事があるとの事で、ベルがセリエナを見て回りたいと希望しリリルカがそれに付き合う事となった。
「何というか、全体的に建物も新しい?」
「セリエナが出来てまだ5年も経っていませんからね。セリエナはギルドと幾つかのファミリアが主体となって計画的に作られた場所で、景観などにも気を配って設計をしたという話ですし」
「リリ詳しいね」
「お世話になった方々がセリエナの設計にも関わっていたらしく、お話を何度か聞かせていただいた事がありまして」
ベルとリリルカは幾つかの店舗を覗いたり、屋台から串焼きを購入して間食をしながらセリエナを歩いていた。
そんな中、何やら異様な雰囲気を感じる場所を見つけ、そちらに足を向けると。
「みんなー!次の曲もついてきてくれるかなー!!」
一段高いステージのようになっている場所から何処かで聞いたことがあるような声とそれに応える歓声が聞こえてきた。
観客が多いのとステージも遠いので詳細まではわからないが、身長と同じくらい大きな楽器を振り回しながら演奏する黒い衣装に身を包んだ少女の姿が見えた。
「――何をやっているんですかあの方は」
リリルカが何か言ったような気がしたが沸き上がる歓声に混ざりベルの耳には届かなかった。
「リリ、あそこは何をしてるの?」
「普段は芸能系のファミリアなどが発表する為に用意されたステージなのですが……」
絶えず響く歓声で会話がかなり聞き取り辛いが、顔を寄せて何とか会話をするベルとリリルカ。
「今回は大狩猟祭なので
ベルは気付かなかったが、ステージを眺めるリリルカは死んだ魚のような目をしていた。
「いまステージに立たれている方は『白の歌姫』とオラリオの神々から呼ばれている方です。名前や所属ファミリアなどの個人情報は誰も知らないらしいのですが、こういうイベントにふらりと現れては何曲か歌っては去っていく理不じ……ふ、不思議な人物です」
そんな人もいるなんて
「ベル様、此処から離れますよ。白の歌姫はベル様のように白い髪に赤い瞳を持ってらっしゃいますので、ベル様が白の歌姫と関係者だと勘違いされると厄介な事になりそうですし」
そういえば、オラリオに来た当初にやたらテンションが高い神々から追いかけ回された事があったが、あれは自分を白の歌姫の関係者だと誤解した神による犯行だったのかも知れない。
もしいまステージに熱中している神と人に見つかるとまた目が血走った息の荒い神に追いかけられる危険があると理解したベルはリリルカとこっそりこの場から離れるのであった。
ステージから離れる際、観客の中に見覚えのある山吹色の髪をしたエルフの姿があった気がするがベルは見間違いかな?と思い気に留めなかった。
曲が終わり、一瞬の静寂後に歓声が上がった。
「聴いてくれてありがとう!!今日のライブはこれで終わりだけど、大狩猟祭中にまたライブを開く予定だから!みんなも冒険頑張ってね!!」
ステージ上のゴスロリと神が呼ぶ衣装を着た白い少女が身の丈程もある岩で出来たように見えるギターを大きく振り挨拶すると、先程よりも大きな歓声が上がる。
そんな熱狂した雰囲気に、2人のエルフの少女は圧倒されていた。
「す、すごかったですねフィルヴィスさん」
「あ……あぁ。そうだな、ウィリディス」
ダンジョンに潜る準備をする為に買い物をしていた2人は人の波に飲まれ、そのままこのステージの場所まで流されて来ていたのだった。
神と人が上げた大歓声に耳の奥に違和感が残ったのかエルフ族特有の長い耳をぴこぴこ動かすレフィーヤを眺めながら、フィルヴィスは先程聴いた歌の歌詞を思い返していた。
「……穢れ切った奇跡か」
小さく、まるで懺悔をするかのように言葉が零れる。
「うん?何か言いましたかフィルヴィスさん??」
「いや、何でもない」
数多の払えぬ穢れに染められた自分を友人だと言ってくれるレフィーヤは、仮に自分の本性を知っても手を差し伸べてくれるだろうか?
その時、自分は迷いを振り払い彼女に手を伸ばせるだろうか。
いや、そもそも。
――罪深い自分が許されるなど、そんな事があっていいのだろうか?
「行こうか、ウィリディス」
フィルヴィス・シャリアはその問いに答えを出すことを拒否し、主神から自分に与えられた役目をこなす事を優先した。
レフィーヤはそんなフィルヴィスの内心に気付く事なく、明日からのダンジョン探索の為の買い物に戻るのであった。
ロキ・ファミリア所属、レフィーヤ・ウィリディス。
ディオニュソス・ファミリア所属、フィルヴィス・シャリア。
純粋に友人との時間を楽しむ少女と、偽りの関係に絆されていく少女。
極彩色の魔石を持つモンスターや闇派閥の残党に対処する為に、主神同士が協定を結び出会った2人であるが、当初はいまのような気安い関係ではなかった。
過去のトラウマから他者との距離を縮める事を拒否するフィルヴィスをレフィーヤが諦めることなく交流を重ね、いまのように共に過ごせる関係になれたのであった。
だが、そんな2人の関係にも終わりが近付いていた。
禁忌に触れた都市の破壊者が潜む、妄執の人工迷宮の奥底にて2人の少女は選択を強いられる事となる。
赤雷が轟く裁定の場で少女たちは何を選び、何を喪うのか。
選択の時がすぐそこまで迫っている事を、2人はまだ気付いていなかった。
祖龍ちゃん「こんなに沢山のヒトが来てくれたのだもの、歓迎の歌くらいは当然だよね」
この曲が一番刺さるダンまちキャラって誰だろ?私はフィルヴィスかなと思ったので、あえて歌詞はこっちにした。
リリルカ・アーデ
所属:ヘスティア・ファミリア(元ソーマ・ファミリア→元ア⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎・ファミリア)
位階:Lv.3
なんやかんやあって原作とは違いLv.3まで成長してる娘。
アイルーとアイルーフェイクが色々やらかして魔改造した結果である。祖龍ちゃんは爆笑した。
「(大型)モンスターを(単独で)狩猟出来る力はないので、リリはサポーターです」とか「アイルー様たちの武器は非力な小人族のリリには丁度良いですね」とか言ってるサポーターを名乗る不思議生物。
両腕に装着したスリンガーを使い某調査兵団の立体機動装置のように自在に跳び回り、空中でも器用にスリンガーに弾を装填して射撃したり、好機を見逃さず獲物を屠るイェーガーする奴が本当にサポーター?祖龍ちゃんは訝しんだ。
原作より成長期の栄養状態がよい生活が送れたので、原作以上に小人族にしては
小人族の勇者を名乗るショタ爺に求婚されたことがあるが「黒竜とライラ様とティオネ様の問題をどうにかしてから言ってくれます?」と断っている。本当に黒竜とかの問題をショタ爺が解決出来たのなら応じてもいいかなと考える程度にはショタ爺にも恩があったりするのでショタ爺は頑張れ。
なお、ショタ爺が頑張れなかった場合は身近な優良物件であるベル君が喰われる。
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