ふかふかダンジョンでエンジョイ&エキサイティング!   作:RAP

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ex版がありますので、R-18版に飛んだ方が早いかもしれません。
プロットが壊れなければ、セスレがこうなっていました。



第108話 原作時間軸・鋼道車とセズレ

 

 オーク帝国の帝都。

 徒歩移動から高速馬車を乗り継いで、今は鋼道車で移動中だ。

 

 虜囚の三人娘達は、全員が捕虜緊縛縛りをされている。

 すごく細かい話をすると、原作7巻163Pまでの緊縛は首の縦縄と胸の横縄の前後が突如逆になったり、164Pで突然縄が消えたりする作画ミスがある。165Pの高速馬車以降は胸の緊縛が突然外れる。とはいえ、乳房を強調される胸の横縄の存在は視覚的に大変重要だと思うので、この世界線では胸の横縄はそのまま残っているものと思っていただきたい。小さいようで大事な話。

 

「たった一人の医師が帝都中の患者を診て回れる。たった一人の運転手が同じ時間で二千人分の荷を運ぶ。たった一人の農夫が100人分の農地を管理する。たった20人の兵士が城に籠もった人間の兵300人を焼き滅ぼす……」

 

 水力車両や車輪索動を見せながら、ホヤクがドヤ顔で解説している。

 最前線基地にいたクッコロやメキシ達は、アイギス周辺には既に配備済みの高速馬車や水力車両のことは知らなかったらしく青ざめていた。

 

 

 * * *

 

 

 鋼道車用の線路は急ピッチで敷設中だし、時間の問題だろう。

 車輪索動は織津江パイセンが良く使ってるけど、アイギス周辺は平地だから活用できない。

 魔王国は山中だから活用できているけれど、車輪索動は地形に左右されるから使いにくい。

 

 場所とか地形、周辺の敵国、地震の頻度とかで技術の運用は変わっちゃうよなぁ。

 壁で中を守る西洋の城郭都市と、水堀で城を守る戦国時代日本の違いもその辺にある。

 

 まぁ、オーク帝国が凄いのはわかるよ。

 ホヤクがドヤ顔したくなる気持ちはすっごくわかる。

 原作の人類側は割と詰んでるから、余計にね。

 

 でも。でもさ。

 いわゆる『信用できない語り手』になっちゃってるんだよ、ホヤクの説明は。

 

 輸送可能量と生産可能量と人口数が釣り合ってない、その一言に尽きる。

 鋼道車も水力車両も、使い切れてないでしょ。

 人類は全力で活用できる人口数がいるけど、オーク帝国は純粋に人口が足りてない。

 

 

 畑を一人で管理できる?

 一人の運転手が二千人分の荷を運ぶ?

 ふぅん、凄いね。

 

 ケンタウロス娘のレプラが、原作で説明していたように。

 仮に耕作と肥料撒きと種まきと農薬撒きと水やりと収穫が一人で出来るとしよう。

 

 種ではなく苗を植えたい場合は?

 水量や温度の管理は?

 収穫後の加工の手間は?

 積み下ろしの労力は?

 流通と分配は?

 水害や冷害や病害などのチェックや対策は?

 人類が病害に悩まされていたことは旧約聖書(創世記・列王記・アモス書)に載ってる。

 バッタによる蝗害は紀元前17世紀の古代中国・殷王朝に記録が残ってる。

 

 一人で全部やるには、ちょいと無理がある。

 

 あと、ただでさえ農業は経験や研究、人手が必要なのにさ。

 品種改良できませんって自白してるようなものだよね?

 

 ヤセイカンランからケールができ、ケールからキャベツが生まれたように。

 原種じゃ役に立たなかったから品種改良されたものは多い。

 リンゴ、トマト、ジャガイモ、イネ、豚、牛、馬など。

 トマトを例にとると、原種である野生のトマトは小さく、固く、熟しても実が赤くならず、あまりおいしくない上に、毒が含まれていて食べられないものまであった。

 前世でスーパーに並んでいたトマトは、品種改良の果てに生まれたモノだ。

 

 戦国時代、越後国は貧しかった。

 二毛作ができない地域だったために、春から夏にかけては常に飢饉状態だった。

 軍神・上杉謙信は、ゲームの中でこそ格好良い。

 でも真の姿は生ける蝗害であり、略奪王だ。

 しかし、現在の新潟県は穀倉地帯として豊かな土地になっている。

 品種改良のおかげで、貧しかった越後国は穀倉地帯に生まれ変わることができた。

 

 ノーリン・テンを崇めよ。

 人類を飢餓から救った奇跡の麦、小麦農林10号の存在を僕は知っている。

 知っているから、僕は品種改良の研究を指示することができる。

 というか、中央大陸の研究所でずっと研究を続けさせてる。

 

 あえてつけくわえるなら。

 『科学的~』の方でハーバー・ボッシュ法が可能って書いてあったから、織津江パイセンみたく完成するまで試行錯誤したっていいんだぜ?

 緑の革命。人類は、人口爆発に対応できるよ。僕がその気になればだけど。

 

 

 たった一人の医者が帝都中の患者を見て回れる、凄いですね。

 ブラックジャックでもスーパードクターKでもいいけど、なんか凄い医者がいたとしてさ。

 過労死するだけでしょ。

 看護師の概念とかねーの?

 薬の作成や処方とかどうすんの?

 入院や手術が必要な患者が複数人同時に発生したら?

 地獄のように死傷者が出る戦場で、次々と傷病者が担ぎ込まれてきたらどうするの?

 赤黄緑黒でトリアージしないといけない状況とか考えたことある?

 

 ……医者舐めてんのか?

 一人の医者だけで、全国民をカバーできるわけがない。

 今世の僕は医者免状を持ってるから医者と言い張れるけど、前世と比べたらゴミだ。

 ナイチンゲール的清潔を徹底するだけでも、チートと言い張れる可能性はある。

 

 乱交文化のわりには、性病の話を聞かないんだよな。

 思い返せば、感染症の話も聞かない気がする。

 梅毒、ペスト、コレラ、結核、天然痘、エトセトラ。

 『それなりに清潔にしてればOK』ということに創世神が裏で操作している可能性はある。

 破傷風以外、()()()()()()()()()()()()()息をしていない可能性がある?

 

 抗生物質ペニシリンと、抗菌薬サルファ剤。

 『Dr.STONE』と『JIN-仁-』で手順の説明はあったけど……ちょっと作る自信がない。

 注射器がないとペニシリンは使えないが、この世界で注射器製作の難易度が高い。

 サルファ剤は飲み薬にできるけど、工程に電気使ってなかった?

 うろ覚えすぎて作る気が失せる。ちょっと無理かな。

 

 

 たった20人の兵士が城に籠もった人間の兵300人を焼き滅ぼす。

 うんうん、凄いね。

 逆をやられる可能性があることを何故考えないのか不思議だけど。

 あと桁が1つ少ない。どうせなら3000人殺す勢いでいこうよ。

 

 むしろ、城攻めとかかったるくない?

 国民丸ごと、全部いっちゃうのはどう?

 

 ケンタウロスを絶滅させる案の一つとして、馬伝染性貧血で死んだ馬の血をケンタウロスの里の周辺に隠す、あるいはばら撒く案とか考えていた。

 

 オーク帝国と仲良くなったあとに、穀物や果実を食べるスズメの死骸を買い取るお店を作って、オーク帝国に害をなすスズメの絶滅を手伝ってあげるのはどうかな。

 オークは大食いで、母親ゴブリンの母乳も足りなくなるほどらしい。

 だから穀倉地帯、大事だよね。僕が善意で畑をスズメから守ってあげる。

 

 でも、貨幣経済を導入してなさそうなんだよなぁ、オーク帝国。

 ケンタウロスのように、物々交換なんだろうか。

 もしオーク帝国が人類と手を取り合えたのなら、貨幣経済の導入を提案してあげよう。

 その瞬間から、僕はオーク帝国の経済発展に関与することができる。

 ()()()()()()()楽しそう。資本主義とか、優しく教えてあげる。善意でね。

 

 

 っていうか、さ。

 死の森一泊二日RTAを敢行した時、誰も通らない道を通っただけあって、すっごいの見つけちゃったんだよね。

 芥子(ケシ)の群生地と、麻黄(マオウ)の群生地。

 それぞれ、鎮痛剤と気管支炎のお薬の原料です。

 

 聖教会の皆様、レッドキャップの皆様。

 神や精霊に近づく儀式を手伝ってあげられそうです。

 ゆっくり味わってね!

 

 

 * * *

 

 

「ふかふかダンジョンでエンジョイ&エキサイティング!R18」

「第108話ex 原作時間軸・鋼道車とセズレex」

 

 

 栗結パイセンはもっと色々できると思います。

 

 

 * * *

 

 

「セズレは……強い、たくましい……ひれ伏す?」

 

 セズレの叫びが気になったクッコロは、必死に翻訳しようとした。

 だが、まだ亜人語は難しい。

 そこを、ホヤクがフォローしてくれた。

 

「『セズレはたくましいモノに屈服しております。私の子宮に子種をお恵みくださいませ』。本気で相手を愛していないと、絶対に言わない(たぐい)の台詞だ。それだけ本気で孕みたいと、あの女はユーリに懇願したのだ」

「それだけの愛の言葉と共に懇願されたのに、孕まないお尻の穴に?」

「ああ。どれだけ孕めと命じても、尻の穴では何度種付けをしようがあの女が子を産むことはない。ユーリは我々の言葉を話せるから、そういったことは全てわかっているはずだ。わかった上であの女の懇願を無視した」

 

 ホヤクは戦慄していた。

 確かに、子が出来なければ良いとは言ったが。

 女にあれほどの台詞を言わせた上で、無視するとは!

 

「セズレさん、何度も何度も気持ちよくなって、イってましたね……」

 

 メキシが、遠い目をした。

 ホヤクは、なおのことわからなくなった。

 戦士長が何事かを告げ、ホヤクが通訳する。

 

「クッコロ。お前も尻に興味があるのかと、戦士長が聞いている」

「なっ、無いです! 興味はありません!」

「メキシはどうだ?」

「同じく、興味は無いです!」

 

 クッコロもメキシも、慌てて首を左右に振った。

 

「『ユーリ側』、か……理解できんな……」

 

 なんの実利もない快楽目的の行為は、この世界の亜人達には忌避されがちだ。

 ケンタウロスの遊び穴は挨拶だし、アラクネの遊び穴も交尾とみなされない。

 アラクネ男は、アラクネ女の遊び穴へのクンニですら嫌悪の対象だ。

 奉仕、つまりフェラやクンニ一つとっても、感覚が全く変わってくる。

 

 ユーリに言わせれば「たかがイラマとアナル程度で何言ってんだ」なのだが。

 原作の白面金毛がジャンのことを『違う世界の常識で動いてるような得体の知れない奴』と評していたように、ユーリは違う世界の性感覚と性知識で思考するから仕方が無い。

 

 ホヤクは、真剣に悩んだ。

 我々は、本当にあの男と手を取り合えるのだろうか?

 

 

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