ふかふかダンジョンでエンジョイ&エキサイティング!   作:RAP

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第109話 原作時間軸・セフレの姿勢

 

 オーク帝国、テオの居城。

 家畜通りにセズレを置いてきた僕は、ブラウィドと一緒に居城に辿り着いた。

 

 原作展開と微妙にずれているというか。

 テオとコオニコは先行したが、僕はサイエンに会えなかった。

 

 どうせみんな居城にいるだろう、英雄付けも依頼されてるし。

 開き直った僕は、観光がてらの散歩モードに移行して、のんびり帝都を見学していた。

 立ち寄った屋台が、無料で肉串とかくれるのは良いのだけれど。

 

 うーん。

 ……どう見ても、配給と物々交換の世界なんだよなぁ……。

 共同体のムラがクニとなり、そこから羽ばたいていく直前といったところか。

 

 あと人口より輸送可能量が多すぎるから、科学的のアラクネが車を得た時の現象が起きてる。

 要は移動手段が楽しいから乗っているだけ。

 娯楽が少ないしね! 仕方ないね!

 

 周辺の国との輸出入の概念はあるが、貨幣経済ではないので国の運営が色々と怪しい。

 いつでも虜囚女を抱き放題という福利厚生で誤魔化している気がする。

 なのにそんな福利厚生ですら九割以上の男性が使っていない(8巻26P)。

 家畜通りの人間女達を活用できていないのだから、現時点で亜人達が人間の虜囚をとるのは完全に嫌がらせにしかなってない。2巻63Pでジャンパーティを狙うゴブリンがアロ達を見ながら『女だ。減った我らを増やす役に立つ』とか言ってるけど、オーク帝国でゴブリン女が余りまくってるとまで97班長が言っているのだから、とっととオーク帝国に合流して種付け祭りに参加すればいいだけの話だ。わざわざ危険を冒して人間達を襲う必要性が無い。

 

 ……技術進化を優先しすぎて、(いびつ)がすぎる気がする。

 原作のセスレは、オーク帝国の戦車を見て驚いてはいたけれど。

 『ゴブリン女性が余っていて虜囚女が活用できていない』っていう情報の方が重要だと思う。

 オーク帝国に宣伝力が無いんだなきっと。

 

 ……え。待って。

 【死の森】前要塞で得た大量の捕虜も活用できないってことじゃね?

 種付けする男側が全然足りてないんでしょ?

 アラクネ女性が余ってるにしたって母体数に限度があるでしょ。

 『個体選別後にオークがメスを飼い、アラクネがオスを飼う』とか言ってる場合じゃなくない?

 個体選別とかしなくていいよ。全員問答無用で捕虜にして強制労働に従事させよう?

 冷静に考えると、なんか色々ズレてんな?

 

 確かに亜人の個体戦力は強い。

 オークもレッドキャップもアラクネもみんな強い。

 でも、テオとサイエンのみに政治機能が集中しすぎている。

 『知力と政治が高いキャラが二人しかいない国』って表現するとわりと酷い。

 信長の野望や三国志のゲームなら発狂モノである。

 

 原作の大司教が「人間は知性すら負けてるかも」って言ってるけど。

 どっちも似たり寄ったりじゃない?

 

 白面金毛がマーフォークの潜水客船を使う時も、善意に頼っている感じだった。

 金銭の授受の話は皆無。むしろ亜人の国に流通する貨幣があるのなら『ため込んだお宝を強奪する、人間の軍や冒険者の話』が絶対に出るはずだ。

 亜人達から財宝を強奪するような話は一切出ないので、やはり亜人達は『科学的~』でマーメイドのメイがサシヨイ村と物々交換をしていたノリ、そのままなのだと思う。

 結局は、どこまで行っても亜人達は繁殖主体のスローライフ主義なのだろう。

 

 ……結果としての共産主義・社会主義、になるのか?

 皆で協力しないと人間に殺されるから必死に大きくなっている途中。

 でも社会や経済など色々なものが、技術の発展に追いついてない。

 

 そのうち、労働者階級の闘争と団結とか言い出す?

 マルクス・レーニン主義の亜人共産党が大躍進政策で?

 ボリシェヴィズムでコミンテルンなプロレタリア文化大革命?

 革命戦士が総括で自己批判で反革命分子の粛正?

 

 そんな事を亜人達が言いだしたら真顔になる。

 僕は感動のあまり、機の一改(ライトマシンガン)の大量生産をはじめなければならない。

 人間vs亜人の話から、資本主義vs赤旗の話に切り変わる前に鏖殺する。

 

 オーク帝国周辺には、帝国傘下に加わった国が17存在する。

 アラクネのネク族が将来傘下に加われば、18だ。

 国という言葉を使ってはいるが、人間の感覚より大分範囲は狭い。

 

 オーク帝国と赤帽同盟は、あくまでも別の組織。

 レッドキャップだから全員が赤帽同盟に所属している、というわけではない。

 帝都の街中にレッドキャップやアラクネの姿がいたように、オーク帝国に所属しているレッドキャップもいる。

 亜人達は種族別の文化の違いもあって、意思統一が全く出来ていない。

 

 ……人間も変わらないか。ぐだぐだにも程がある。

 各国の法律の上にある聖法ってなんだよ。ぶっ殺すぞ聖教会。

 

 いま少しずつ準備を整えてるから、待っててね♡

 

 

 * * *

 

 

 居城の中をブラウィドと一緒にずかずか進んでいたら、応接間っぽい所にでた。

 皆で打ち合わせでもしていたのだろうか。

 テオとサイエン、その周辺の女性達が全員揃っている。

 

 っていうか部屋の扉すらない。

 開放的なのはいいけど、密室の概念ぐらい作ろう?

 

 オークエンペラー・テオ、ゴブリンのコオニコ、ケンタウロスのサラ、レプラ母娘。

 母のサラは人間語が苦手で片言喋り。誰の子かはわからないが、赤ちゃんを抱いている。

 娘のレプラは原作通り、肌を晒さないケンタウロスには珍しくおっぱい丸出し系。

 コオニコはふかダンのゴブリン娘共通の、局部丸出し系衣服を着てる。

 いつでもセックスできるようにという配慮なんだろうけれど、真顔にはなる。

 

 性嫌悪症とかじゃなくてさ!

 詫び寂びの概念というのがありましてね!?

 パンモロどころかマンモロってのも場合に寄りけりでしてね!?

 なんでもかんでも人間を病気扱いにするんじゃねぇよ!

 お前等は亜人病だろうが!

 

 

 サイエンはサイエンで、幼女のゴブリン娘をはべらせながらセックス中だ。

 三人の幼女を抱きながら打ち合わせできるオーク帝国は、寛大にも程がある。

 

「おっ、噂をすればなんとやら」

 

 僕に気がついたサイエンが、ニヤニヤしながら僕を見てきた。

 背面座位で幼女ゴブリンに尻を振らせたままなので、素直にエロい。

 

「テオに随分気に入られてるじゃねーか、ユーリ・アイダ・ハサマール子爵令息さんよ。お前のことを散々質問されて、疲れたぜ」

 

 あの時は気づかなかったけど、改めて聞いてみれば、CV:平田広明だな。

 これはこれでイメージに合ってる感じ?

 

「おっひさ、サイエン。……六年ぶりかな? 実はあれから名字が変わってさ。今の名前はユーリ・ハーベラ・セルヨーネ侯爵。令息じゃなくて侯爵ね」

「侯爵サマだぁ? そいつぁ初耳だ。やっぱ暗黒大陸(こっち)は情報遅ェな」

「侯爵格だから嫁さんも多いよ。つい最近アラクネのブラウィドちゃんも嫁になったから、合わせて八人……かな?」

 

 側室二人、妾五人、枠外一人。

 テオが、呵々大笑する。

 

「はは、俺より嫁の数が多い」

「いやいや、テオの心の広さには負けるよ。僕は心が狭いから、自分の嫁を他人に寝取らせるとかマジで無理だかんね? 聞いてよサイエン、テオはコオニコちゃんを助けたばかりのはずなのに、コオニコちゃんとレプラちゃんに英雄付けをしてくれって僕にお願いしてきたんだぜ?」

 

 肩をすくめて僕が言う。

 乱交やNTRを許容できないと幼稚な子供扱いされるのが面倒臭い。

 寝取りはいいけど寝取られは許さないという奴もいるんだよ。僕です。

 

 サイエンは幼女ゴブリンに膣内射精(なかだし)しながら笑う。

 ただでさえ真っ赤に染まっていた幼女ゴブリンの顔が、快楽で涙目になる。

 

「はっ、軽く聞いたぜ? 亜人の子供をコンプリートするってな。皇帝様の嫁への英雄付けとか、オーク帝国人なら誰だって一発で黙るわかりやすい証じゃねぇか。俺も深くは聞いてねぇが、それだけの話をテオにしたんだろう?」

「六年前のサイエンとの約束を、サイエンが守ってくれたのが前提だけど、ね」

 

 原作知識的に、もう完成している時期だとは知っているけれど。

 あえて知らないふりをして、サイエンに尋ねる。

 

「できてるぜ、ユーリ。お前の神を殺したありがたい聖教会サマが大昔に掲げていた、500年前の改変前の聖典の修復、その写本。公表されりゃ聖教会がひっくり返りかねない……と聖教会が思ってる代物(シロモノ)だ」

 

 サイエンが、500年前の改変前の聖典の写本を渡してくれる。

 僕は満面の笑みで、それを受け取った。うひひ。

 

「いやぁ、待ったかいがあったよ。これは僕にとって、絶対に必要なものだったからね」

「聖教会に有害であっても、秩序を破壊するほどの効果はねぇぞ?」

「とんでもない、十分すぎるよ……これからこの写本は、人類の間に少しずつ広まることになる。ごめんねぇサイエン、犯人候補が一人しかいないから、暗殺者が山ほど飛んできちゃうね!」

「ユーリお前、全然悪いと思ってねぇじゃねーか!」

 

 二人で声を合わせてゲラゲラ笑い合う。

 僕は写本の一部を指さして言う。

 

「ねぇ、聖娼女隊の衣服の資料もあったら欲しいんだけど」

「おいおい、報酬は別でくれるんだろうな?」

「うーん、そうだねぇ……」

 

 冗談めかして言ったサイエンに、僕は答える。

 

「中央大陸で次代の教皇になってみるってのはどう?」

「ははっ、それはそれで面白そうだが、暗黒大陸(こっち)はこっちで気に入ってるんだよ」

 

 膣内射精(なかだし)をキメたばかりの幼女ゴブリンにキスをしながらサイエンが答える。

 

「しょうがないにゃぁ……はいこれ。シャイニングドラゴンのうろこ」

「おっ、マジかよ。本物か、すげぇな!」

「ガチで死にかけたから、できればもう二度とやりあいたくないよ」

 

 近接戦ではね。

 テオが、目をキラキラ輝かせながら言う。

 

「教えて欲しい、我が友ユーリ。ドラゴンとは、どのような戦いだったのだ?」

「あー。それはねぇ……夕飯食べながらでいい?」

「いいとも。オーク帝国の食事を堪能していってくれ」

「むぅ……」

 

 光の剣のことを元ネタのジャン君のようにアレンジして話すだけでも、ドラゴン戦の話は盛り上がるだろう。ただ、流石にドラゴンを倒したという話には、ケンタウロス娘のレプラが懐疑的な視線を向けてくる。そんなレプラに、ブラウィドがニヤニヤする。

 

「わたしの夫すげーよ。鎧をつけた私、吹き飛ばしたよ?」

「嘘でしょ!?」

 

 アラクネのブラウィドの台詞に、ケンタウロス娘のレプラが驚く。

 

「はは、本当だともレプラ。俺もホヤク達も見ていた。ユーリが、こう、両手を添えただけでアラクネの巨体が宙に数メートル吹き飛んだんだ。笑うしかなかったぞ」

「おいおい、その話も面白そうじゃねーか」

 

 サイエンがわくわくしている。

 なんだかんだいって、この世界には娯楽が少なすぎるのだ。

 

「どうせ英雄付けで何日か滞在するんだ。毎日少しずつ話すよ」

「よっしゃ! 初日はドラゴン戦の話な!」

 

 うん。やっぱ、サイエンもいいやつだよ。

 なにもかも全部、教皇と聖教会が悪い。

 

 

 * * *

 

 

 『科学的に存在しうるクリーチャー娘の観察日記』6巻巻末。

 ゴブリンの体位別意味辞典というのが掲載されている。

 

 ・(かわず)返し(正常位)……あなたに屈服します、の意。

 ・雌犬の姿勢(後背位)……身も心も全面服従しています、の意。戯れで行われることはない。

 ・奉仕と指導(騎乗位、座位)……一般的な体位。男は動かず、女が気持ち良いように動く。

 ・雌犬モドキ(後背座位、後背騎乗位)……戯れで行ってよいバックもどき。

 

 中でも「雌犬の姿勢」は一際特別な意味を持つ体位だ。

 人間女性をレイプする亜人はとにかく人間にバックをさせたがる。

 自分達のルールでは全面服従契約なので、それを人間女性に押しつけているのだ。

 ……そんなルールを突然押しつけられても、困っちゃうよね。

 

 

 * * *

 

 

「それでね、コオニコちゃん」

「はい、ユーリさま」

 

 テオの居城内、用意された寝室。

 僕とコオニコは、ベッドの上で全裸となって抱きしめ合っている。

 前戯としてキスしたり乳を吸ったり揉んだり、身体全体を撫でたり、そういう暖機運転もやるにはやっているが、コオニコは慣れない様子で凄く恥ずかしがっている。

 

 ゴブリン達にとって性行為とは、生殖行為であり気持ちいいことであり父と母になる行為であり、仲良しの証だ。ゴブリンの女も恋はするし、恋人の種で孕みたいという欲もあるし、仲の良し悪しもあるけど、恋人以外ではダメとは考えない。

 自分の胎に宿った子は自分の子であり、誰の子なのかは重視しない。

 誰の種なのかを重視するのは男だけだが、男ゴブリンも「こまけぇことは気にするな!」と教えられる。だから強姦の概念もない。強制的に仲良くなっただけの話なのに、騒ぐ意味がわからない、となる。

 

 文化が違~う!

 

 ゴブリンの女は、前戯無しに突っ込まれるのが日常らしくて(例:両族融合のまぐわい、乱交パーティ、強姦の概念無し)、フェラで相手を勃起させることはあっても自身が前戯をされることはあんまり無いらしい。

 だというのに、体格差があるオークの剛直すらもあっさり受け入れることができる。

 ゴブリンの女は、『男にとって都合の良い女』を遺伝子改造で作り上げたらこうなっただけなんだろうなと、苦笑したくなる。

 だって強姦(レイプ)OK、即本番OK、巨根OK、膣内射精(なかだし)の時に男側が『孕め、妊娠しろ』と気持ちをこめて女に命じるのが礼儀となる種族だなんて、これは創世神の加護ではなく性癖――

 

 あれっ、僕はいま、何を考えていたんだっけ?

 そうそう。コオニコに前戯をしてたんだ。彼女、凄く恥ずかしそう。

 

 ゴブリンの女性、こうやって近くで見ると可愛いなぁ。

 ふかダンじゃなくて科学的の方だけど、創世神に一番愛されてるのは、ワカクサちゃんだよね。

 登場初期と比較して、最新刊になるにつれて美人度が急上昇して別人のようになっていく。

 科学的15巻のコラムでワカクサちゃんの趣味が美容って突然説明されたけれど、ワカクサちゃんの美人度が急上昇したのは美容の趣味のおかげではなく創世神の性癖――

 

 ハッ!? あれ、僕いま寝てた?

 えーとなんだっけ。思い出せない。やばい。

 そうだ、コオニコは愛撫の必要すらないぐらい最初から濡れまくりだという話。

 それなのに僕が前戯をちゃんとするから、コオニコは恥ずかしそうに照れている。

 

「ゴブリン達が、交尾の時の体位にどのように意味付けしているのはちゃんと勉強した。英雄付けだから、雌犬の姿勢も大丈夫っていうのも聞いた」

「はい! 英雄付けは女にとって、とても光栄なことです。早速、雌犬の姿勢になりますか?」

「それなんだけどさ、コオニコちゃん。コオニコちゃんはテオの妻であり、僕の子の母になる女性だ。ゴブリン達が上下関係を大切にしているのも知ってる。だからこそ、僕はコオニコちゃんを意味のある体位で抱きたくない。コオニコちゃんを、僕と対等の立場として抱きたいんだ。ちょっとした僕の我が儘だね」

「……ええと? 奉仕と指導の姿勢に?」

「ううん。こうして……こうして……」

 

 コオニコを転がすように裏返して、背中を向けさせる。

 彼女の片足をあげて、僕が抱えこむように固定する。

 

「……横ですか?」

「そう、横。側位(そくい)。体位に意味を込めるゴブリンの交尾姿勢の中に、側位(そくい)は無かったはず。今からやるのは、背面側位。もちろん、正面から抱き合う側位もあるよ。体位に意味はないから、コオニコちゃんを屈服させたり服従させたりもしない。僕と対等の友人として一緒に気持ち良くなろうよ、コオニコちゃん」

 

 片足を抱えた状態で骨盤を前傾させて、少し背を反ってもらう。

 事前にコオニコといちゃついてた関係で、僕の愛息は超元気。

 彼女の膣口に、遠慮無く挿れて、ゆっくり動かしていく。

 

 自分の快楽を優先して、激しく膣奥を突く行為を捨てるだけでいい。

 背面側位は、身体の位置や角度を調整すれば、じっくりGスポットを責めることができる体位だ。これで丁寧にGスポを刺激していけば、きっと彼女も気持ち良く……?

 

 おっと。まさかの真逆。

 コオニコは、不安そうな顔をしていた。

 

「やっぱり体位に意味が無いと、不安?」

「あ、はい……交尾自体が仲良くなる行為なのに、対等というのもよくわからなくて」

「そうか……ゴブリンはみんな家族だから、妻の概念も本来は無い。テオが望んだから、コオニコちゃんは『妻のようなもの』から『妻』になったんだもんね」

 

 うーん。どうしても体位に意味が欲しい、か……。

 それなら、栗結パイセンとメイちゃん理論でいってみよう。

 

「親友の概念はあるよね? 友人の上、恋人の下」

「はい、あります」

「性交する親友。セックスフレンド。略して親友(セフレ)の姿勢っていうのはどう? 恋仲でも妻でもなく『あなたと親友(セフレ)になりたい』。相手と、もっと深く仲良くなりたいっていう意味」

 

 聞いたコオニコは、目をキラキラと輝かせた。

 

「セフレの姿勢……相手と、もっと深く仲良くなりたいという意味!」

 

 彼女の中で、腑に落ちたのか。

 緊張の抜けた彼女の身体が、途端にビクリと跳ねる。

 Gスポットの快楽が、じわじわと伝わりはじめたようだ。

 

「……ああっ!?」

親友(セフレ)になろう、コオニコちゃん。僕はコオニコちゃんと、もっと深く仲良くなりたい」

「はい……はいっ、わたし、ユーリさまのセフレになりますっ!」

 

 ……ああ、思った通り。

 ゴブリンは背が低いから、背面側位のまま振り向かせて、キスをするのも簡単。

 どこまでいっても『男にとって都合の良い女』だ。

 

 振り向かせてキスをしながら、背面側位でじっくりとコオニコのGスポットを責める。

 

 普段なら体位を変えるけど、体位の意味が決まった今、体位を変えるのは失礼だよね。

 僕がイくまでこのままずーっと、のんびりまったり刺激を続けていこう!

 

 

 * * *

 

 

 ゴブリン女性は遺伝子改造で『男にとって都合の良い女』を作り上げたとしか思えないぐらい感じやすいし濡れやすいが、そんな都合の良い女に対してじっくりたっぷりねぶるように快楽を与え続けたらどうなるか。

 

 ずっとキスをされたままなので声こそ出ていないが、ユーリが腰を動かす度にコオニコが絶頂して脳が飛ぶヤバイ感じの仕上がりになっていた。

 コオニコの脳内麻薬はドバドバ。涙、鼻水、涎、汗、愛液、とにかくグチャグチャのドロドロのネチョネチョ。ユーリの片手はわりと自由なので、クリトリスを含めて丁寧に愛撫を続けているから快楽も倍率ドン。

 

「コオニコちゃん、出すよ。孕め、妊娠しろ」

 

 うん、孕む。ユーリさまの子を産みます。

 そんな返事が来るとユーリは思っていたが、返事は来なかった。

 コオニコの頭がゆっくりと落ち、時折身体が痙攣するだけの生き物と化していた。

 

「……うーん。まいっか!」

 

 相手の意識が半分飛んでいるのなら、体位を変えない意味はないよね。

 そう思ったユーリは、大胆にコオニコの脚を抱え上げる。

 身体の柔らかいコオニコは、想定よりも脚が曲がった。

 いわゆるY字バランス級に、大きく股間が広がる。

 四十八手でいうところの燕返し、その大胆な変形。

 片足のみの屈曲位に近い側位で、ユーリは激しいピストンを開始した。

 

 女性の身体が体操選手ばりに柔らかくないとできない体位なので、滅多に味わえない。

 ユーリの興奮も高まり、コオニコの膣奥にガッツリたっぷり吐き出した。

 

 あまりにも濃厚なモノが大量に出た感覚。

 一撃で孕ませることに成功したという直感が、脳裏をよぎった。

 

 サイエンがゴブリンハーレムを作ってるのも、よくわかる。

 ハマりそうで怖い。

 あまりにも都合が良すぎるから、ゴブリン娘とは距離を置いた方が良さそうだ。

 ユーリは心地よい疲労感に包まれたまま、気持ち良く爆睡した。

 

 

 * * *

 

 

 セックスに慣れているゴブリン女性はGスポットで気持ち良くなる確率が高く、セフレの姿勢は結果として『男性主導での奉仕が可能な体位』として認知された。

 雌犬の姿勢は『よほどの上位の男』と女性側が認めた場合にしか従わない(科学的5巻160P)が、セフレの姿勢の利点は『よほどの上位の男でなくとも』男性主導の奉仕で女を気持ち良くさせることができる点にあった。

 それまでは、奉仕と指導の体位によって勝手に女性に気持ち良くなってもらっていた。男は動かないのが普通だった。でもセフレの姿勢は違う。奥まで突き入れないため男性側の快楽は低下するが、その分女性は沢山気持ち良くなるし、交尾時間も長く味わうことになる。

 『よほどの上位の男』から雌犬の姿勢で優しく扱われた(=気持ち良くなってイった)場合は上位の男からの熱烈な愛情表現となったが、セフレの姿勢で優しく扱われた場合、少し上位~下位の男からの熱烈な『あなたともっと深く仲良くなりたい』メッセージとなった。

 『よほどの上位の男』なんて、一握りの小数派にすぎない。残りの大多数の男性ゴブリンから、女性に対してより親密になりたいとアピールできる新しい体位の登場は、ゴブリン社会に大歓迎で受け入れられた。

 

 しかも発案者は、オークエンペラー・テオ自らが英雄付けを要請した英雄である。

 新しい体位を初体験した相手はテオの妻コオニコであり、そのメッセージの意味も体位が示す快楽の内容も、ゴブリンやオーク達にとって全て納得がいくものであった。

 コオニコ自身が、嬉しそうに『気持ち良すぎて気がついたら失神してた。ユーリさまはわたしのセフレ』とドヤ顔で語ってオーク帝国の民に広めていたぐらいだ。

 

 

 ・親友(セフレ)の姿勢(背面側位)……あなたともっと深く仲良くなりたい、の意。女が気持ち良いように男が動く奉仕の体位。

 

 そういうことになった。

 

 

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