ふかふかダンジョンでエンジョイ&エキサイティング! 作:RAP
【アップデート内容のご案内】
・色々面倒になったのでボーゲンが繝、縺」縺。繧?≧縺ィ豎コ繧√∪縺励◆縲
・『シャイニング・セイントソード』3mを越える太さの聖なる光のエネルギー剣で数百メートル先まで薙ぎ払います。
・魔術師の森がボーゲンの鬆伜悄縺ォ縺ェ繧翫∪縺励◆縲
・セイが髣?誠縺。蟇ク蜑阪〒縺吶?
→ ふかふかダンジョンver7.217 ダウンロード完了。
→ ふかふかダンジョンver7.217 に更新中です。
* * *
隣にいたレッドキャップの女の子は、全てが終わったら子供を産んでもらうつもり。
どちらにしても嫁には迎えない。
嫁勢にはそう説明したんだけど、レピアとリリィはどうするのと問い詰められまくった。
二人が望めば妾に迎える方針はそのままだけど、聖少女活動中は彼氏の影を見せないのも大事だし、二人が僕の妾になるとも限らないし、計画が終わるまでは白紙でいいのでは?
素直にそう答えたのに、どうせ妾が二人増えるんだから部屋は準備しておきます、あとマーメイドの嫁とか言われても困ると返された。
……マーフォークの里は遠いし、そもそもわからせに行くだけ。
何か起きるはずもない。大丈夫だと思うんだけどなぁ……?
* * *
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[TRACE] Payload deployment: Stage 1 complete
[STATUS] Installation phase: 81%... (Corrupted)
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"WARNING: Unauthorized memory access detected"
"Initiating quarantine protocol..."
[FIREWALL] Emergency protocol activated - All external connections terminated
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[SCAN] No known signatures found
[ALERT] Zero-day exploit suspected
"Attempting system recovery..."
"Failed. Retrying..."
"Failed. Retrying..."
[DEFENSE] System integrity check initiated
[DEFENSE] Critical system files under attack
[DEFENSE] Countermeasures ineffective
[ERROR] Administrator privileges illegally escalated
[ERROR] System file tampering detected
[WARNING] Encryption process initiated
[STATUS] Complete system compromise.
"Soon, my love, soon."
――ふかふかダンジョンver7.217 に更新完了しました。
* * *
結婚式の予定日や、段取りはスムーズに進んでいる。
なので誰に遠慮することもなく、正妻二人との3Pに勤しんだ。
他の嫁達は色々な組み合わせを試したりするが、正妻二人は固定している。
とりあえず問答無用で12巻48Pの見開きを見てもらいたい。
セイとマユリが全裸で抱きしめ合うと、二人共おっぱいが大きいので大変なことになる。
ふかダンの各店舗における購入者特典は沢山あるが、9巻及び12巻のDMM購入特典の場合は両パターンとも胸を鷲づかみにしていて、二人共が涙目になっている。
「ふかふかダンジョン 9巻 購入者特典」の画像検索で場面の一部だけわかるので、紙書籍や他媒体での購入者はなんとか第三の目をチャクラ解放して透視してほしい。
他の店舗を含めて、色々な特典のパターンがあるのにDMM特典だけおっぱい鷲づかみなのは何か意図でもあるのだろうか、それともただの偶然なのか。
つまり何が言いたいのかというと、セイもマユリも、ピストン中におっぱいを強めに揉むと痛さと気持ちよさが混ざって、涙目になるんだけど抵抗せず甘えてくるので可愛い。
死者前提の作戦を決行して、白面金毛をファントム・アレイで仕留めたと思ったらまさかの毒耐性で涙目になっちゃったセイもすごく可愛かったけど。
『涙目セイちゃん可愛い』ってずっと考えてたら、涙目でぷんすこされながら
可愛い。
* * *
「……ねぇ、セイちゃん」
「んー?」
マユリをセイと二人がかりで攻めまくったら、快楽からの失神というか、ふにゃりと幸せそうな顔をしたまま現世に戻ってこなくなってしまった。
なのでピロートークというか、愛息の回復時間中にセイといちゃついていた。
「えっちな事は、小さい頃から聞こえないようにしたんだよー」
まだ何にも言ってない、と苦笑する。
セイの読心能力は、常に人の悪意を読み取れてしまうわけで、良いことばかりではないはず。
僕自身も織津江アイに熟達すべく努力はしているが、わりと萎えることの方が多い。
「ショートヘアは、その名残?」
「……そうかな? そうかも。えへへ」
小さい頃、マユリちゃんの真似をして髪を伸ばそうとしたこともあった。
でも少女二人で遊んでいると、奴隷商人をはじめとした悪い大人が普通に狙ってくる。
長い髪は狩りの邪魔でもあったし、少年の格好をしていれば狙われる確率も減る。
だからショートヘアは自分のためでもあり、マユリのためでもあった。
「優しいね、セイちゃんは」
何も言ってないのに、という顔でセイが苦笑した。
「……もっとエッチを頑張っても、ダメそう?」
「軍隊とかの指揮権ってさ。そう簡単には他人に渡さないんだよ。全滅しそうになっても同じ、それでも指揮権は手放さない。助言を出しても同じ、聞く耳は持たない。見捨てる、というのはちょっとニュアンスが違うんだ。彼らが目の前で緩慢な自殺をしていくのを、見守るだけ」
「リリィちゃん達と同じようにはいかないっていうのは、わかってるつもりなんだけど」
あんまり死人を出したくないセイ。
ばっさりいった方が良いと考える僕。
「どうしてそこまでセイちゃんが助けようとするのか、わからないな」
セイちゃんが強いのはわかる。
でも勇者システムはやりすぎだ。
罪悪感抱えて崇めながら犠牲にするってどういう神経してんだ。
「……ぼくを守れるのは、ユーリ君ぐらいだよ」
セイが相手だと、普通に会話内容が飛ぶ。
彼女の中では繋がっている。
「仮に彼らが望んだように、亜人を全滅させたとして……最後に殺されるのはセイちゃんだよ?」
「ぼくも殺されちゃうんだ」
「聖教会は、用が済んだらセイちゃんを始末するしかない」
『聖剣の勇者』がハーフヴァンパイアだと知られる可能性を、聖教会は潰さないといけない。
「ぼく、血の味苦手なんだけど」
「マユリちゃんの……あいたっ」
マユリちゃんの破瓜の血は舐めてたくせに、と言いかけたら軽く
軽くでも僕を殴っちゃうと大変なことになりかねないから、手加減してくれている。
可愛い。
「囮の件も含めて、投げられる悪意をセイちゃんが上手にスルー出来ている理由がわからない。あまつさえ悪意を向けてくる相手を助けようとすらする。勇者を演じているから?」
「……」
昔から化け物と言われて蔑まれ、疎まれ、避けられていた。
悪意に関しては、ずっとぶつけられてきたから慣れている。
生まれた時からも、物心がついてからも、悪意はずっとそばにあった。
化け物と恐れられ忌避されるぼくを、たとえ化け物として必要としていたのだとしても、それでも受け入れてくれた人達だから、大事にしてあげたい。
……生まれた時から悪意に慣れている?
セイは僕から目線を逸らし、両手で顔を隠してしまった。
大きなおっぱいががら空きだぞ、こんにゃろめ。
おっぱいを揉んでやろうと両手をわきわきさせてみたが、セイは顔を隠したまま動かない。
んー。これは……。
僕はセイの身体に馬乗りとなり、手首を掴んだ。
隠された顔を覗こうと、彼女の手を外そうとしたが、全力で抵抗されてしまった。
「仕方がない。僕は愛するお嫁さんに拒絶されてしまったから、無理矢理
ハーフヴァンパイアのセイちゃんを
普通は不可能だし、誰もやろうと思わないだろうし、やろうとすれば殺される。
それでもセイは今の顔を見せたくないらしく、がっしり顔を押さえ続けたままだ。
セイの両手に、それぞれ僕の手を優しく被せ、
ふむ。確かに、筋の付き方が少々違うな。
科学的6巻45P、ヴァンパイアの筋肉の位置は関節から遠いことなどが図示されている。
稼働する筋肉量も多く、速筋も多く、瞬間的な能力に特化している。
でも、骨と筋肉があって、二本足で歩行する生物なんでしょ?
セイちゃんだって14巻64Pで言ってたじゃないか。
『僕は人間だよ、親切にありがとう』って。
僕は肋間の収縮、正確には
「えっ!?」
自分の身体が意図せずに勝手に動いていく感覚に、セイの声が漏れた。骨を通じて突如流れてきた力の伝達から逃れようと、彼女の意思とは別にセイの身体が足掻き始めた。
胸椎が前に出るから胸骨が開き、胸骨が開くから肩が開き、肩が開くから肘が下がり、肘が下がるから手が広がっていく。僕はセイの手を握ってすらいない。
優しく手を被せたままだが、セイの手は
結果として、全裸のセイに馬乗りになった全裸の僕が、彼女の両手を掴んで(掴んでない!)強引に広げているように見える絵図が完成した。
しかも、セイは……涙目どころか、涙をポロポロと流して泣いている。
「……真実はいつだってクソだらけだな」
思わず、僕は悪態をついた。
生まれたばかりのセイを、子がいては父親が来てくれぬと母親は疎んだ。
娘が化け物とわかってからは、母親は余計にセイを遠ざけた。
母子家庭がゆえに、子供の頃からセイは金を稼いでいたのに、母親は無視する。
母親は消えた父親を思い続け、娘を育てず放置し続ける。
まともな教育を娘にしなかったので、一般常識に欠けた娘が仕上がった。
セイの読心は、自分を無視する母親の声を聞こうとした、健気な娘の努力の結果だった。
だから、ずっとそばにいたマユリが友達であり、保護者であり、母だった。
「ダメだよ、セイちゃん。悪意になんて慣れちゃダメだ」
「だって」
「悪意をぶつけてくる連中の幸せすら願うのはもっとダメだ」
「でも」
「投げられる悪意が、セイちゃんまでで止まる保証は何一つ無い。溢れた殺意がマユリちゃんにまで飛び火した時に、マユリちゃんを守り切れるとは限らない」
セイの身体から、力が抜けた。
より正確には、脱力するという行為を、僕が許してあげた。
ずっと力んでいたので、持久力の無いセイは疲労してしまった。
僕は馬乗りをやめて、疲れてしまったセイの足の間に入り込み、彼女の足を開いた。
涙目のまま、セイがくすりと笑う。
「ぼくを
「セイちゃんを
セイは両手を広げたまま、微動だにしない。
そんなセイの大きな胸にしゃぶりつき、揉みしだく。
甘い吐息を漏らし始めたセイの反応に、愛息がいきり立つ。
力尽くでセイを強引に犯す、という
正常位で繋がった後、セイの両手を僕の両手で押さえ込み、動けない……という設定(ハーフヴァンパイアを永遠に拘束できるわけがないだろ!)のまま、セイとキスを重ねる。
優しいキス。頬へのキス。耳たぶをかぷり。首筋に舌を這わせる。激しいキス。
破瓜以降何度抱いたのかは覚えていないが、既に彼女の膣に痛みは無く、今のセイは純粋に快楽のみを堪能できている。
「
「足を絡ませながら言う台詞じゃないよね?」
と言いたいけど初夜から避妊とか一切してない気がする。
生セックス、
がっつりとセイの最奥に吐き出しながら、僕は苦笑する。
「子供が出来ればいいんだけどねぇ」
「そうなの? ぼくの生理、来てないけど」
「えっ?」
「来てないけど」
がばり、とマユリが跳ね起きた。
必死そうなマユリの顔に、僕を
「マユリちゃん、起きてたんだー」
「そりゃ
「遅れてるだけかもしれないよねー」
「そ、そうだよ、まだわからない」
きっ、とマユリが僕を睨む。
「避妊してないんだから妊娠はちっとも不思議じゃないですユーリさん! 例の計画は私達の妊娠に関係なく成功するっていう算段なんですか?」
「あっ、ええと、中央大陸の工作結果次第というか、ぶっちゃけアーク第16代教皇猊下の誕生に成功すれば、ほぼ勝ち確というか、あとは消化試合というか……」
「じゃあ私も妊娠OKってことですよね! 早くセイから離れて下さい、お掃除フェラ、私頑張りますから、もう一回勃たせてくださいユーリさん!」
言うや否や、マユリは僕をセイから引き剥がし、愛液と精液まみれの僕の愛息を勢いよく舐め始めた。処女喪失日からお掃除フェラを知った二人にとって、お掃除フェラはごく普通で当たり前の愛撫。ゆえに、そこに遠慮も躊躇も一切無い。愛液や精液への嫌悪感も無いから、あっさり咥えてくれる。マユリは黒髪長髪をかきあげながら、上目遣いで根元まで咥えこむバキュームフェラに移行した。これはたまらん、本紙記者の愚息も一発回復、雄々しくそそり立ちます。
とか言ってる場合じゃなくて!
「セイちゃん、妊娠したかもなの?」
「まだ、わかんないけど」
恥ずかしそうに僕の傍らに座って、微笑むセイ。
お腹をさするその顔には、既に母性が混ざり始めていた。
マユリが僕に跨がり、騎乗位で必死に腰を振りはじめた。
爆乳がばるんばるん揺れてエロい。エロいにはエロいんだけど。
前世の無精子症を思い出して、割とヤケクソでみんなに
もしかして嫁全員どころか、レピア&リリィも含めて再チェックの必要アリなのか?
* * *
「セルヨーネ侯爵家、緊急会議をおこないます」
アイギス港街、セルヨーネ侯爵家邸の居間。
人類側のユーリの嫁全員が、レピア&リリィも合わせて集まった。
「生理が遅れている、あるいは妊娠したという直感がある人は挙手してください」
ユーリが真剣な顔で尋ねる。
集まった女性陣、総勢12人。
・正妻:セイ、マユリ
・側室:セスレ、アロ、グラス
・妾:バーチェ、バト、ミルヒ、カカオ、カタナ
・未定:レピア、リリィ
バーチェを除いて全員原作キャラというのが恐ろしい。
以前ユーリは冗談で戦力二万人分と言ったが、このメンツだとそれぐらいの戦力は普通にありそうで怖い。
セイ挙手、セスレ挙手、グラス挙手。
だからセスレとグラスが妊娠したというのは、理解も納得もできる。
でもセイを抱いたのは
創世神に許された? そんなはずはない。
だってまだ、シロミミズリュウモドキに遭遇していない。
「……ユーリ様、『聖剣の勇者』であるセイ様を孕ませてしまったのですか?」
「あの……その件につきましては……秘書が……」
「秘書は私ですが」
バーチェのジト目。
「あはは……
セイがニコニコ笑顔で言った。
ピシリ、と場の空気が凍った。
「おう。旦那様。ちと
「なんでソファに座ってるんです?」
「相応しい場所に相応しい姿勢がありますよね?」
バト、ミルヒ、カカオがツッコミを入れてきた。
「はい……」
ユーリが正座で床に座る。
レピアとリリィが『あれっ、正座が普通なんですか?』という顔をしている。
セスレが呆れ顔で尋ねる。
「私も妊娠したっぽいから嬉しいには嬉しいんだけど、例の計画は大丈夫なの?」
「送った
「……ちょっと待って、セイと同じぐらい強い
慌ててマユリが口を挟む。
カタナが胸を張る。
「ん。私はセイより強い」
「カタナちゃん、ちょお黙っといてや」
「はい……」
バトがツッコミを入れ、カタナが黙った。
セイが凄く言いにくそうな顔をしていたので、片手を挙げてユーリが止める。
「聖少女レピリリのライブの日に、控え室でフードを被ってた金髪のレッドキャップが
「はっ、白面金毛!?」
白面金毛と戦ったアロが思わず叫ぶ。
グラスが青ざめる。
「えっ? もしかして、私が中央大陸でやるはずだった仕事って」
「白面金毛のサポート」
ふらっ、とグラスちゃんがよろめいてアロに支えられる。
「待って、待って、待って。あの絶世の美少女のことよね? ユーリちゃんとキスしてた、なんかものすっごい美人だった
セスレが美少女と言ったので、ユーリは訂正しようとした。
……訂正したくねえ……。
とユーリが思ってたらセイがあっさり答えを言った。
「美少女じゃなくて、男なんだよねー」
「「「男ォ!?」」」
ざわ・・ ざわ・・
「えっ……あの方、アレで男の人なんですか……?」
「ちょい待ちぃな、男同士でキスしたってことなん?」
「でもユーリちゃんだから男女の関係?」
「でも見た目が美少女なら女同士?」
「白面金毛を生かしたままこっそり裏で治療して、いちゃいちゃしてたってこと?」
嫁勢がざわつきながら会話をはじめて止まらない。
女三人寄れば
かしましいというより、やかましい。
「亜人語の歌のあと、カタナちゃんがおかしくなっちゃったでしょ? どうもあの歌は、亜人全員をあんな感じにさせちゃうみたい。白面金毛、今はプラチナって名乗らせてるけど、彼も自分への愛の歌だと思ったらしくて、それで僕にキスを……いやこんな話じゃなくて、結婚式の話をしたいんだけど」
「いえユーリ様、あの歌は人間でもおかしくなると思います」
「あっ、それなんですけど。こちらからもよろしいでしょうか」
ユーリが説明して、バーチェがつっこむ。
リリィが挙手をして、発言した。
「ネゴ神父とシエ神父、あと教会兵一人の死の疑惑が晴れないうちにユーリさんとセイさんとマユリさんの結婚が決まったことで、教会兵達の動きがどうにも不穏なんです。あと『存在しない者たち』が私とレピアお姉様から切り離されていることに、聖騎士の皆さんが気づいたようで……その、ユーリさんがセイさんとマユリさんだけでなく、私とレピアお姉様も権力かなにかそういうので手籠めにしたんじゃないかって噂が流れてます。たしかに私とレピアお姉様は、時期を見てユーリさんの妾として加わらせていただこうと考えていましたし、実際にそういう態度でユーリさんに接していましたから、否定するにも意味が無く……自画自賛のようで恐縮ですが、『勇者御一行様』と『聖女』は教会兵と聖騎士の皆さんの信仰対象でもあるので、今のユーリさんはその信仰対象たる四人の女性を全員独り占めにしてしまった状態なんです」
「聖女騎士システムからの解放とか、偽書……便宜上そう表現しますが、偽書の件など、基本的に聖教会関係者には言えないことばかりなので、説明もできず……今日のこの集まりの際も、私とリリィが侯爵家邸に入るのをずっと見張られている感じでした」
レピアが申し訳なさそうに話す。
ユーリは正座のまま、ガクリと両手を床につけた。 orz
「権力で『勇者御一行様』と『聖女』を抱けるわけないじゃん……ただでさえ聖教会の連中は国よりも偉いって威張り散らしてるし、ちゃんと王族格式での出迎えとかしたよ? アレ徹夜した使用人も多くてめっちゃ殺気立ってたんだけど。ていうかさぁ! そんなに大事な信仰対象なら囮にして敵に突っ込ませたりさせてんじゃねぇよ! 最前線中の最前線に出すのは話が違ぇだろ!」
ユーリは正座すらかったるくなって、そのまま床にごろりと寝転んで大の字になった。
日本人的にはダメな行為だが、ちゃんとメイド達が毎日掃除してるので床は綺麗だ。
「ああもう、うるっせぇわ! セイちゃんもマユリちゃんも、セスレもアロもグラスちゃんも、バーチェもバトさんもミルヒもカカオも、カタナちゃんもレピアもリリィちゃんも、あとアラクネのブラウィドも、僕と一緒に生きていくことに同意してくれた素敵なお嫁さんばかりだ! そもそも信仰対象として崇めたいのか、囮としてすり潰したいのか、女として犯して孕ませたいのかハッキリしやがれ! 僕は嫁の皆がいるから生きていけるし、嫁の皆がいないと死んじゃうから全員守るって公言してるし有言実行してるっつの! 惚れてたんならそれはそれで、真正面から告白すればいいだけの話じゃねぇかよー!」
織津江大志が聞いたら吐血して死にそうなことをユーリは叫んだ。
そもそもユーリは前世で『当たって砕けて散りながらも、数撃ちゃ当たるを淡々と実行した男』なので、対異性に関しては『なんでお前等告白しないの? 清潔さと小綺麗な服で身を固めるだけでも、確率1%ぐらいはあるかもしれないじゃん派』だ。今世のユーリは貴族という立場や中性的な顔立ち、超富裕層というのもあるにはあるが、前世で培った対異性経験が下地にあるのも大きい。札束ビンタで女を抱きまくる悪役令息コースだって、その道を行こうと思えば行けた。
なお11巻153Pでジャンが怯えていた『絶望の質問』だが、アレはユーリの体感及び聞き取り調査だと『アレは答えが気分で決まっているわけではなく、相手と話を続けるきっかけにしたいだけ。会話を引き延ばしたいキャッチボールだから、キャッチボールできない人間だと認定された瞬間に機嫌が悪くなる』が正解。ジャンは『どっちでもいいとかどっちもいいは駄目だったような』と悩んでいたが、何人もの女性に直接答えを尋ねまくったユーリ的には『これは○○だから君のイメージに少しずれてるかな? ○○だからこっちの方がいいと思うんだけど』というように、女性側を否定せずに『真剣に考えてみたけど、自分の感覚だとこう思うよ?』を言ったりするといい。
男性視点からはビーンボールにしか思えないが、目的に対する手段を最初から女性側が間違えているのでどうしようもない。だが会話のキャッチボールで対応できない男が悪い。相手の女性をラブホに連れ込みたいのなら相手の女性がとにかく全部正しいので諦めた方がいい。間違えているのは常に股間を膨らませている男側だ。
「絶滅戦争を避けて亜人と手を取るために沢山殺す、または沢山死ぬのを見殺しにすると決めたのも、嫁の皆と一緒に生きていきたいからだよ……絶滅戦争をしている間に、生きた深き不可知の迷宮に横殴りされてみんな死にましたとかなったら洒落になってない。生きた深き不可知の迷宮は熱を食べる。この世界の冬が突然来るのも、そして冬の寒さが厳しいのも、決して無関係じゃ無い……亜人達はこのことを皆知っているのに、人類の大半は知らないままだ。教皇の頭をすげ替えて、それをきっかけに各国首脳部の判断を覆すぐらいしか、この絶滅戦争を止める手段はない」
「はいユーリ先生」
「なんでしょうマユリちゃん」
大の字のユーリ先生と、生徒マユリのやりとりがはじまる。
「ふかふかダンジョンの事、もう少し詳しく教えて下さい」
「今人間が調べたり制圧している地下構造は、大昔に死んだか放棄された深き不可知の迷宮の抜け殻、もしくは古代の人類の地下遺跡。生きた深き不可知の迷宮はあちこちに居て、地下構造や地表勢力を拡大し続けてる。『白い化け物たち』と、それを産み出す『偽装された肉の迷宮』。植物なのか動物なのかもわからない謎の生物群。あらゆるものに寄生して捕食して、熱に変換できるあらゆるものを栄養に変えて、地下にも地上にも根を張って広がっていく生きた悪夢。大昔にドラゴンか人類に駆逐されたはずの、この大陸の旧支配者。それが深き不可知の迷宮。ケンタウロス達が150年以上に渡り戦い続けている、ふかふかダンジョンの正体だよ」
むくり、とユーリが起き上がる。
「もしかしたら、アイギスに直接攻撃を仕掛けてくる可能性だってある。連中は繁殖地と定めた場所に尖兵を送って……尖兵?」
原作一巻ラスト。この世界線では既に解散してしまったA級パーティ先導者の案内で、ふかふかダンジョンの体験会がおこなわれた。
しかし、この世界線はユーリの影響でアロに変化が起きた。アロが変わったから、カタナからアロへの興味は原作とは全くの別物となった。だから先導者のダンジョン体験会は結果として開催されていない。(今作84話)
だとするならば。ジャンパーティが遭遇し、ジャンが味見されかけ、ジャンに攻撃されたのがきっかけで撤退したシロミミズリュウモドキは、今はどこで、何をしているのだろうか。
「……結婚式の警戒レベルをあげよう。正妻の結婚式だからといって側室も妾もドレスで揃える必要は無い。バトさんの冒険者服や、ミルヒとカカオの魔法少女服のように、それっぽく誤魔化せる感じで防御力をあげよう。帯剣もアリだ。特にセスレ、アロ、バーチェ、バトさん、カタナちゃんは必ず。セイちゃんは……ウェディングドレス姿だろうから流石に厳しいか。せめて防御力を高めるよ……お腹の子供に影響を出したくない」
「ユーリ君……」
「悲しそうな顔をしないで、セイちゃん。マユリちゃんの言う通りだよ。避妊せずに
セイが、涙目で頷いた。
教会兵と聖騎士、それら全てに警戒しないといけない聖教会での結婚式の日程が、確実に近づいている。
* * *
うーし、恥も外聞もへったくれもなく、この世界最強の服、いっちょ試作してみようか。
異世界最強と前世地球最強格の融合とか、ちょっと興奮しちゃうね。
この『一見ただの服だけど、防御力はプレートアーマー以上』というやつにすっかりハマってしまった。見栄えに加えて、動きやすさと堅牢性の両立とか、燃え要素の塊でしかない。
今回は結婚式だから、儀礼用の刀……と見せかけてガチに使えるやつね。
貴族の結婚式において、貴族が儀礼剣を装備していたって誰も文句をつけることができない。
刀が増えるよ! やったねたえちゃん!
今日もまた、マユリちゃんにお願いされて、
セイちゃんと一緒に妊娠したい気持ちはわかるんだけど、
* * *
聖剣の勇者、セイ。
王族の格式の正妻二人を同時に迎える、大変珍しい結婚式が、聖教会のアイギス支部にておこなわれようとしていた。
侯爵家の私兵と、聖教会の教会兵および聖騎士が会場や周辺を固めている。
固めては、いるのだが。
双方共に、大変殺気立っていた。
今にも破裂しそうな風船、という空気の中。
人類史上最大の転換点となる結婚式が、はじまろうとしていた。