ふかふかダンジョンでエンジョイ&エキサイティング! 作:RAP
読み書き、算術、礼儀作法、貴族教養、ダンス、地理、法律。
必須科目の授業免除試験をRTA気味に終わらせてしまったので、早くも貴族学校には「いるだけ」状態に限りなく近いユーリ・アイダ・ハサマール子爵令息です。飛び級させて?
専門科目であるところの剣術と槍術と弓術と医学だけは受けてるけれど、大半は自習をしに学校に来てる感じ。……ファイアーピストンとか竹水筒とか、ある程度揃ってからでいいかなって思ってたけど、この世界の『普通の冒険者』を知るために冒険者ギルドにとっとと出向いて、色々体験してくるのはアリだな。
そんなわけで。
『ぼくのかんがえたさいきょうの型稽古』を考えたり。
部位鍛錬を解禁して自分の身体をいじめてみたり。
異世界ならではの『メイド流護身術』を考えてバーチェ達と一緒に色々試してみたり。
食事どきに、グラスちゃんとバカップル的いちゃいちゃを繰り広げたり。
まぁなんかやりたい放題やってる感じ。
僕は弓王ボーゲンじゃないから、えっちな運動も沢山するよ!
一応、この世界の既存武術は一通り調べてみたのだけれど。
オサン流をはじめとして、感覚派というか。ふわっとしているというか。
『口伝を軸に秘密主義にしていたら、気がついたら沢山の技術が失伝していった』のパターン。
奥義の類は金儲けの種だっていうのはわかるけどさぁ。ちゃんと弟子に伝授してから死のうね?
あと、異世界ファンタジーの剣術指導風景あるあるで。
いきなり主人公君に木刀とか持たせて、指導者側が突然の実戦組み手で主人公君を鍛える感じのアレ。基礎を飛ばすなよ。身体作りとか、攻撃や構えの伝授とか、順番があるでしょ。
要は、げんなりするぐらい、そういう道場ばかりだったわけで。
技術は失伝してるわ、感覚ばかりだわ、実戦組み手でなんか色々誤魔化してるわ。
オサン流とか見てご覧なさい。
「とにかく先にあてろ。こっちは当てられないようにしろ」
「最小で最速の動きに全身の力と重みをもたせろ」
「全身の筋肉を一度に動かして相手が反応できない動きをしろ」
なるほど完璧な教えッスねーっ。不可能だという点に目を瞑ればよぉ~!
いわゆる伝言ゲーム。創始者の想いがうまく後世に伝わってない。
本来弟子に伝えるべきは「当てられずに当てる術理」であり、「最小で最速の動きを発生させる術理」であり、「相手が反応できない動きをする術理」だ。
いきなりこれだけ指導者に言われても、実行するのは無理ってもんでしょ。
つけくわえると、『全身の筋肉を一度に動かして』というのは道場に通っていない外部の人達を騙す文言だと推察できる。
額面通りに受け止めると、全身の筋肉に力を入れて動くかのような印象を受ける。
相手を反応させないためには、予備動作を消さなければならない。
予備動作を消すには、身体操作と抜力(
「全身の筋肉を一度に動かす(全身の筋肉を一度に動かすとは言っていない)」という話。
こういった、「本当はこういう事なんだけど、表向きはこう表現しているんだ」という内容を口伝限定で伝えているうちに、師匠の急死や仲違いなどで口伝が喪失してどうにもならなくなって、残された人達が試行錯誤して無理矢理誤魔化し続けたあげく、気がつけばもう後戻りができず、創始者の言葉を掲げつつ弟子を募集するしかない状態になっているのが簡単に伝わってくる。
『初めての実戦で人を斬ったジャンは言われたことができなかった』と原作にあるけれど、よく考えて欲しい。ジャン君を指導した地元の兵士は「この殺伐とした世界において、生き延びるために相手を殺すことを自覚させる心の鍛錬」をジャン君にしておらず、ましてや「当てられずに当てる術理」も「最小で最速の動きを発生させる術理」も「相手が反応できない動きをする術理」もジャン君の体に仕込めていないのだ。だって原作ではどの術理もジャン君は不完全燃焼です。
『「雑ながら」割と実戦的』ともあるけど、そもそも指導者が雑すぎる。反省して?
ジャン君がオサン流の教えを正しく実行できてたら、一巻からジャン君無双ですわ。
ゴブリン師匠も白面金毛も、みんな一瞬で切り捨てて、ハピエン最終回ですわ。
女性陣は全員ジャン君のハーレム入りで、最後はお腹が膨らんだ妊娠演出でエンドですわ。
あと最重要なこと。
聖教会、大昔は亜人を認めていたけれど、今は聖典を改ざんしてまで亜人を殺そうとしてます。
つまり、対人や対モンスターはともかく、対亜人を考慮した流派が皆無です。
亜人の情報が正しく伝わっていないから『亜人も人間っぽい感じだから大丈夫じゃね?』というノリで、対策というか、対亜人の進化を遂げた流派がマジでない。びっくりするぐらいに無い。
人間側に危機感が足りなさすぎる。だから中央大陸の武術は進化が遅いし研究も甘い。
そりゃ、沢山の人間が死ぬわ。レッドキャップの速度とか、オークの体格と体重とか、ゴブリンの筋力とか、アラクネ無双とか、なーんにも、なーーーーーーんにも考慮されてないから、そりゃ沢山死ぬわ! 亜人は攻城戦も知らない無能って舐めきってるしな!
やってるだろ! なんか調整してるだろ創世神! クソが!
って思ったけど、「村娘ルマノ」を読んだ「女性解放戦線」の理解度的に、もうやってたわ。
ハイ解散! 閉廷! 終了です! オークは雑魚でした! 村娘ルマノちゃん最強ゥ!
つまるところ、自分が創始者になってしまった方が早いというか。
「人間と亜人とモンスターの全てを仮想敵とした武術」を編み出さないといけない。
想定難易度としては、織津江流古武術を創設する感じかな? ハハッ(ネズミ笑い)
……僕忙しいんですけど!?
風車を眺めたりバーチェを抱いたりアイリスを研究したりしないといけないんですけど!?
とりあえず、『身体運用を意識した筋トレという名の異世界型稽古』、略して
古武術の身体操作と予備動作消しと合気、空手のナイハンチとセイサンの打撃術理、太極拳の纏絲勁と化勁、八極拳の十字勁に沈墜勁、八卦掌と
下半身と丹田を鍛えつつ胸郭と仙骨を連動させつつ股関節と膝を軸とした重心移動と発勁運用を身体に刻みつつ化勁と
涙目でうんうん唸って考えてたら、天啓的に閃いた感じで異世界
ありがとう
この、様々な要素を凝縮して濃厚に煮詰めた
そういえば、流派の名前、どうしようね。『ユーリ流』?
これ口に出して言うとわかるけど発音しにくいな。ゆりゅりゅ。
雷神流とか、鳴神流とか、そういう系が神様へのリスペクトが効いていいかもしれない。
後でじっくり考えよう。将来の二つ名に関わってくるかもしれないしね。
研究所に依頼して、拳大の大きさのファクチス製ゴム球と、セルロースナノファイバー技術を導入して作った頑丈な布袋に砂鉄を詰めたものを送って貰った。
砂鉄の袋は、鉄砂掌と呼ばれる手の強化鍛錬に使う。ゴム球は指先の鍛錬。
鍛錬後は、この世界における皮膚再生と内出血治療に効果のある薬草を煮込んだ液体を入れた壺に、鍛錬した部位を浸して癒やすのも忘れない。
そうそう、『メイド流護身術』。ウォルちゃんのメイド服とか見て貰えればわかるように、この世界のメイド服って正統派のロングスカートなんですよ。
で、これって視点を変えると、日本の袴のように膝や足の動きがマジでわかりにくいんです。
……自然体で歩法がわからないって、凄いことなんですよ。本当に。
なので、メイド服を着た状態を考慮に入れた合気道的な護身術とか、古武術的な体捌きとか。
なんかそういうのをふわっと取り入れた「メイド流護身術」を考えて。
バーチェとアイリスの手取り足取り腰取り、たまに胸とか尻とか触っちゃうセクハラ、もとい指導! 指導ですこれは! 指導に夢中になったり。
言い換えると、校舎内の皆がダンスしたり、算術や礼法の授業を真面目にしてる時に。
僕の
僕が砂鉄袋を何度も何度も鋭く叩く音が、校舎内まで響いたり。
メイド達といちゃいちゃしながら遊んでるように見える景色が教室の窓から見えたり。
昼飯時には、美少女を侍らせて優雅にご飯食べてる感じに見えるわけですよ。
そしたら、なんか侯爵令息とその取り巻き達に囲まれました。
なんで? ほわい! 訳がわからない!
絡まれるのは冒険者ギルドの登録時に可愛い女の子を引き連れている時って相場が決まってるでしょ! そういうのちゃんと守ってよ!
『ざまぁ』なの? うーん、ちょっとよくわからない。どうしよう?