ふかふかダンジョンでエンジョイ&エキサイティング! 作:RAP
裏メニューの存在を知ってから、僕がバトさんの常連客となってしまったように。
それと似たノリで、僕は時々放課後の生徒会室に通い、一人孤独に事務作業をしているセスレ先輩に優しく声をかけ、徹底的なディープキスによる蹂躙の実行を何度か繰り返していた。
最初にそうした時のように、セスレ先輩は蹂躙後に毎回、うっとりとした瞳で僕を見つめながら、僕の服の裾を掴んでくる。
僕はそんな先輩の手を優しくほどいて、笑顔であっさり帰宅していた。
だって、それ以上先に進んだら、ディープキスじゃなくて
そして今、僕が懐に隠している小瓶の中には、例のチートアイテムの完成品が入ってる。
バーチェの生理終了後から約20日間ほど毎晩バーチェに使って、次の生理が普通に来たから臨床試験終了の判断を出したという、前世で医薬品の品質管理やデータ統計を生業としている人に聞かれたら憤死するレベルの超ガバい判断だが、仮に完璧に仕上がったとしても妊娠確率をゼロにできない以上、何も問題は無い。創世神の加護をひたすら祈るのみ。
* * *
僕が開発したのは、名付けるなら「異世界ペッサリー」だろうか。
軸となる材料は松、ゼラチン、海綿の3つ。
アランビック蒸留器を用いた水蒸気蒸留法で、松からテレビン油を精油する。
このテレビン油の主成分たるテルペンに、殺精子効果がある。
ただ、テレビン油は常温でも揮発しやすい精油なので、保護しないといけない。
そこでゼラチンを用いる。ゼラチンは膠として、和弓作りの際に竹を幾重にも貼り合わせる工程の中で使うし、200気圧さんを作るのに織津江パイセンも使っている。
溶かしたゼラチンが、冷えて固まるタイミングでテレビン油を混ぜて殺精子ゼリーにする。
ここで、『革命』の影響で海辺から流れてきた海綿スポンジを使う。
海綿は、江戸時代から挿入式の
乾燥した海綿を膣に挿入して経血を吸わせ、使用後は洗って乾燥させて再利用する流れ。
乾燥処理した海綿をペッサリー状に形を整え、殺精子ゼリーを染みこませる。
テルペン成分が精子を殺しつつ、海綿スポンジ自体も精子を吸収する二重防衛。
そしてこのペッサリー、女性が膣内に装着すると、なんと装着感を消失する。
装着感がないから、皮膚感覚に邪魔がない。男側も分厚いコンドームをつけずに済む。
二重の避妊システムを盛り込み、
とはいえ、前世の技術力で同じモノを作ったとしても妊娠確率をゼロにできるわけではない。
大事なことは、創世神が腹を抱えて爆笑してくれるかどうか、その一点だと思ってる。
……これだけ理論武装していれば、創世神も許してくれると思うんだけどなぁ?
ふわっとナフサ(&灯油)精製が許されるのなら、コレもいけると思いたい。
* * *
僕は生徒会室に向かいながら、原作セスレ先輩のレイプシーンの数々を思い出していた。
ねちっこく愛撫され、指だけで三回イッたと自白する先輩。
ねちっこく挿入され、膣肉を痙攣させながら参りましたと叫ぶ先輩。
子宮をきゅんきゅんさせ、無意識にオークに足を絡め、快楽で脳が回らなくなる先輩。
あ、なんかむかついてきた。
真面目に考察をしないと、イライラしてしまう。
「指だけで3回イッた」「膣肉痙攣」「無意識に足絡め」あたりが今回の重要な点だろうか?
原作のセスレ先輩の場合、エロ漫画的に考えると「元々感じやすい身体」「度重なるレイプで開発された」となる。ただ「嫌いな相手に強制的にイかされる」というのを「ニコニコオークのテクが凄い」と解釈してしまうのは、やはりエロ漫画の見過ぎである。
エロ漫画だと巨根信仰が根強く、とにかく長くて太くてご立派なモノであれば女性は快楽墜ちしてしまう例が多い。僕が
オークが巨体である以上、奴らのナニも豪槍揃いのはずで、つまり亜人に拉致された人間女性は巨根信仰においては全員NTRルートを辿ってしまう。
そんなわけあるかー! オークは皆殺しにするしかないのか?(NTR絶許勢・過激派)
セックスや愛撫は心の盛り上がりが大事なので、「嫌いな相手に絶頂する」っていうのは相当な下地が必要だ。この場合の「下地」には色々あるが、オナニーやセックスといった性的経験を通じた絶頂経験こそが大事である。
日頃から性的経験を重ねているかどうか、っていうのは結構でかい。
「私オナニーとかしません」などと平然と言う女性は、ベッド上では大抵マグロだ。
自分の身体にも、もちろん相手の身体にも全く興味を持っていないから、前戯すらどうでもいい。この手の女性は、股を開いてさえいれば男は勝手にイッてくれるからラクだと真面目に考えている。
逆に、性的経験を通じて自分の身体の快楽を探求している人は、そういった神経の発達や脳内物質の分泌経験も絡んで、段々感じやすい身体になっていく。
セックスや愛撫は心の盛り上がりが大事なのに、心の盛り上がりがなくとも身体が反応するようになってしまう。
セスレ先輩は、このパターンに該当するのではないかと僕は考えている。
つまり、性的経験の回数が多かったから、嫌いな相手に強制的にイかされるぐらい感じやすい身体になっていた。
膣内痙攣も、個人差はあれど、やはり一定以上の性的経験は必要だ。
無意識に足を絡めてしまうのは単純に本能。相手がオークなことを忘れてしまうぐらいに快楽で意識が飛んでる証。
だから、1つずつ紐解いていくと。
彼女は貴族であるからして、セックスはないだろうから、オナニーの回数がそれだけ多かったか。あるいは、原作のセスレ先輩は彼氏持ちで、セックス等で開発され済みだったか。
愛撫もなく、機械的作業でレイプされまくっていたから快楽でトブようになった?
いやー、無いかな。ドラッグこみのキメセクで、お薬パワーとか併用してないとちょっと無理。
それぐらいに、女性特有の「嫌いな相手に対する絶対零度塩対応」ってものすごい。
まぁ、無難にオナニー回数路線だろうな。
この世界線だと、オナニーを重ねてしまうような心理的理由もあるし。
そんなことを長考していたら、いつの間にか生徒会室の前に僕は立っていた。
だからいつものように、挨拶しながら入室しようとしたのだけれど。
扉の向こう側から、わずかに甘い吐息が漏れてくる。
……僕はできるだけ静かに、音を立てないように扉を開けた。
* * *
そっと扉を閉め、気配を消して生徒会長の机に近づいていく。
聖女が着ているような、豪奢かつ清楚なイメージを抱かせるドレスを着たセスレ先輩。
『聖女』という単語を使用した程に、そのドレスのスリットは深く。
艶めかしい脚をドレスから覗かせながら、彼女はその股間を机に何度もこすりつけて。
その両手で必死に机を押さえながら、妖艶な声が漏れるのを懸命に我慢していた。
僕は彼女の背後に回り込む。彼女の腰がいやらしく揺れている。
「セスレせーんぱい」
言うやいなや、僕は左手で彼女の口を塞ぎ、右手を回して彼女の左胸を掴み。
背後から彼女の上半身を抱き寄せて、僕は身体の前面をぴたりと彼女の後ろにつける。
「危ないなぁ。……鍵、開いてましたよ?」
彼女の身体が震えている。最初は恐怖、次は驚愕、今は羞恥。
「続けていいですよ?」
彼女はモゴモゴと口を動かすが、僕が塞いでいるから喋れない。
彼女の口を押さえる僕の手を外そうと、彼女の手が机から離れて僕の左手に添えられたのを見て。僕は彼女の左胸を握りつぶすような強さで掴んで、冷たい声で言い放つ。
「続けろ」
一瞬走る痛みに、顔を顰めてから。
セスレ先輩は恐る恐る、机に手を戻した。
彼女はゆっくりと、角オナを再開する。
「僕に見せたかったんですか? それとも……僕以外の誰か?」
セスレ先輩は両目を強く瞑って、首を横に二回振った。
「鍵をかけずに、こんな格好で」
僕は彼女の口から左手を外し、そのまま彼女の脚のスリットに手を入れた。
彼女の腰の動きが止まる。僕は彼女のスリットを広げて、生足を露出させる。
「ちっ、違っ」
「続けろって言いましたよね?」
先ほどのような強さではないが、やや強めに彼女の左胸を掴む。
彼女は僕の声質の変化に怯え、ゆっくりと腰を動かしはじめる。
「ゆ、ユーリ君」
「わかりますよ、先輩。
僕は、彼女に優しく語りかける。
左胸を掴んでいたのを、揉みしだくように。
太股を撫でる手を、愛撫のように。
「公爵令嬢で。生徒会長で。美人で。可愛くて。綺麗で」
緊張に身を固くしていた彼女は、少しずつ脱力し。
顔を赤く染め、甘い吐息がちょっとずつ漏れ始める。
「沢山の人に見られ続ける。話しかけられる、言い寄られる……」
「……あっ……」
僕の股間が膨らんでいるのが、彼女の尻を通して伝わったのだろう。
彼女の身体が震え、嫌がるそぶりを見せるが、彼女は逃げない。
「大勢の人間に、貴女は視線で陵辱されてきた。人一倍、可能性を意識させられてきた」
「んっ」
彼女の漏らす声が、少しだけ大きくなる。
腰の動きが早くなる。机の角と、僕の愛息とのサンドイッチ。
「なのに、亜人達に陵辱される可能性まで意識してしまった」
「ゆ……り、くん」
両腕を一度離して、彼女を抱きしめるように胸を揉む。
こんなに美人で可愛いのに巨乳だなんて、セスレ先輩はずるい。
「相手が人間か亜人かはわからない。でも陵辱される可能性だけは常にある。それが婚姻なのか虜囚の果てなのかは、わからないけれど……相当なストレスだったはず。セスレ先輩、貴女が公爵令嬢で、生徒会長で、真面目で、清楚で、美人で、頭もよくて、人気があって、何でも持っているからこそ見られ続けているはずなのに」
僕が乳首をいじりはじめたから、彼女の息が荒くなる。
彼女は強めに、股間を机の角に押し当てるようになる。
「言ってましたよね。『私に婚約を申し込む人達は、誰も私を見ていない』。好きな花や、好きな色、誕生日すら知らない」
びくっ、びくっ、と彼女の身体が震える。
僕はゆっくり腰を動かして、僕の股間を先輩に意識させる。
「先輩のあの歩き方。足が長く見えるし……お尻もいやらしく揺れる。高嶺の花の生徒会長が、こんな深いスリットの服装で歩いていて。部屋の鍵すらかけずに、オナニーすらしている」
ああ、そうか。繋がった。ストレスからの連日のオナニーだけじゃない。
孕み袋としてレイプしかしてこない連中をあれだけ嫌がっていたのに。
指だけで3回イッた。膣肉痙攣。無意識に足絡め。嫌っている相手なのに、子宮まで疼かせた。
あの環境下で、ニコニコオークは貴女にとって貴女の名前を唯一呼んでくれるオークだった。
「どこか心の奥底で、ずっと。先輩は、先輩自身を。セスレ・マイゴーノ・アドリ=ブヨーワ自身を、見て欲しいと願ってたんだ」
「ユーリ君……あなたは、私を見てくれますか?」
先輩の瞳に、涙が浮かぶ。
僕の手をほどいて、先輩は振り返り。真正面から、ぎゅっと僕を抱きしめた。
「
先輩が、僕を抱きしめながら泣きはじめた。
一方、僕の顔面は蒼白となり、愛息は完全に
* * *
待って。待って。ちょっと待って。
僕はてっきり、セスレ先輩は
沢山の時間と沢山のお金をかけて「異世界ペッサリー」を開発して、念入りに臨床試験までして。全てはセスレ先輩にガッツリ
やばい。やばい。この流れは、なんか。思ってたんと違う!
ええと、ええと。そうだ、セスレ先輩の視点から見てみよう。
亜人に敗北し、虜囚となり、陵辱され、連中の子を孕む可能性を真面目に指摘して。
ディープキスによる蹂躙をしていた期間は、グラスちゃんが正妻候補だった。
でも、正妻が色々あってビケワ嬢に変わった後に。
鍵をかけずに角オナしていたセスレ先輩を見てしまった僕は、脅迫して陵辱だの、なんか色々できたはずなのに。
激しいストレスと周囲の理解不足から壊れかけていたことを見抜いて、優しく受け入れたばかりか。清楚だの美人だの散々褒め称えたあげく、誰かに見て貰いたかったという先輩の本音を見抜いて泣かせてしまった。
OK、OK、落ち着こう。
強引な横紙破りがきっかけだったとはいえ、ビケワ嬢を正妻として迎える婚約の書類は既に提出されていて。しかも僕は、ビケワ嬢に対して、使用人達が見ている前でマンセー子爵令嬢との婚約話を「今すぐ破談させるように」と申し出た。
さらにその後、僕は旅立つビケワ嬢を支援するために、中央大陸中の国家が喜んで量産開始するような装備を開発し、義父に対しては特許料を免除すると申し出て、直筆の感謝状まで貰った。
一方のビジョレ兄様は、取り巻きが失踪した
こうして比較すると、独立子爵家はビジョレ兄様の方に継がせて、長女のビケワ嬢と結婚する僕をセルヨーネ侯爵家の次期当主として迎え入れることをニク=ドレ卿が判断する確率が……あれ?
もしかして、洒落抜きに高い? ですよねぇ僕『革命』しちゃってますもんね! しかもあの時、僕の方は全く覚えてなかったけれど、ニク=ドレ卿は軍務大臣であるからして、陛下と一緒に会議室にいて、それで僕のことを気に入ったから横紙破り上等で僕をセルヨーネ家の一族として迎え入れると決意した可能性、とか……あれ? 寄親として、お金に困っている寄子の娘を側室としてセルヨーネ家の一族に迎えて借金を帳消しにして一挙両得狙いの可能性……あれ?
全てはニク=ドレ卿の
待って! 待って! 待って!
だとするなら。もしかして。
個人でお店の経営を支えたり。バトさんお手製のオイルを買い占めたり。
貴族の権力で無理矢理バトさんを妾にしたりせず、直接問いかけて、断られても素直に受け入れて。経営が厳しいと涙目の彼女を助けようと、高単価バイト案まで提示して。
バトさんのファーストキスや処女を大事にしたいという意思をキチンと尊重した。
……ええと、その後。『ししおどし』で散々いたぶった後の、あの壊れたような微笑みは。
僕は単純に、バトさんが疲れて放心していたせいだと思っていたけれど。
もしかして、性癖とかなにかそういうやつを、徹底的に破壊してしまったのではなかろうか。
* * *
そんなことを、超高速で考えていたら。
涙を流したままのセスレ先輩が、僕の頭をがっつり掴んで。
物凄く激しいディープキスで、僕の口腔を蹂躙しはじめた。
創世神が、腹を抱えて大爆笑しているだろうと、僕は強く確信した。