ふかふかダンジョンでエンジョイ&エキサイティング!   作:RAP

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第66話 原作開始前・カスメ

 

「それでは最後に、当校の三年生で生徒会長を務めておられる、ユーリ・ハーベラ・セルヨーネ侯爵から新入生の皆様へのご挨拶です」

 

 貴族学校の入学式。僕はいつぞやのセスレのように、壇上にあがった。

 貴公子服に、整髪料でキチンと髪型を整えている。

 

「……ご紹介にあずかりました、ユーリ・ハーベラ・セルヨーネ侯爵と申します」

 

 大半が令息・令嬢の中、一人だけ現役の侯爵なんだから、そりゃ生徒会長にもなるよね。

 今日は挨拶だけで終わるレベルなので、嫁達も連れてきていない。

 むしろ嫁達は『将来のために』と赤ちゃんのヒカリを構い倒している。

 一応、乳母だの、子守用のナースメイドだの、雇用できるんですけど。

 『少なくとも今はいらないから!』と却下され続けている。

 侯爵家なんですよ? お金もあるんですよ? 雇用に貢献するノブレスなんたらが以下略!

 

 挨拶だけで帰るのもなんか癪だし、屋上で昼寝でもしてから屋敷に帰るか。

 昨夜は暗黒大陸に手を出す計画(プラン)を練るのに夢中になっちゃって、ちょっと眠いんだよね。

 

 

 * * *

 

 

 ふわぁ。ねむ。

 

 入学式と、挨拶だけの生徒会長の役目を終えた後。

 僕は貴族学校の屋上に設置されている長椅子に寝転がりながら桜煙草を吸っていた。

 うわぁ。不良だわ。不良ですね!

 そうです、不良のユーリ君です。

 しかも屋上の鍵を持っているのは生徒会長の僕だけなので、事実上貸し切りです。

 

 寝転がりながらぼんやり空を眺める。

 春の陽気。昼過ぎの太陽。白い雲。飛んでいる鳥。

 さくら餅の香りが、僕を包んでいく。

 

 ああ。たまにはこういう、長閑(のどか)なのもいいなぁ……。

 

 寝転がりながら、そんなことを考えていた矢先。

 空の向こう、雲の中の黒点が、ものすごい速度で僕に迫ってきた。

 

 ……ハルピュイア!?

 だが攻撃姿勢ではない。着地姿勢で僕にまっすぐ向かってくる。

 メッセンジャーか? ちょっと様子をみてみるか。

 

 ドスンッ!

 

 ハルピュイアは、長椅子に寝転がっていた僕をその鉤爪で押さえつける。

 その衝撃で、吸っていた桜煙草がどこかに吹き飛んでしまった。

 ハルピュイアの着地時に、衝撃を緩和するような仕草で彼女の脚を僕は掴んでいる。

 乳房も陰部も露わにしたままの、ショートヘアの美少女ハルピュイアが僕に言う。

 

「オマエ ニャ? ワレワレ コロサナイ ナッタ ゲンイン」

 

 見たことがある展開だ。

 確かあの時はギルドに報告後のジャン君を――

 

「アリガトニャ。ミンナ オマエラ キョウミ ナイ ナッタ ニャ」

「へぇ。そりゃ報告どうも」

「オマエラ コロス ナイ ナッタ ニャ。マツリ ナイ ナッタ ニャ」

「……そっか。間に合って良かった」

 

 ハルピュイアを剥製にするな、という僕の宣言はギリギリ間に合ったらしい。

 この一件に関しては、原作より四年はハルピュイアのブチギレが早まった計算になる。

 ファッキン義父上(ちちうえ)の置き土産がよォ……!

 ニコニコ笑顔で、美少女ハルピュイアは僕に告げてくる。

 

「……ザンネンニャ」

 

 その、美少女ハルピュイアは。

 壮絶な微笑を浮かべて。

 

「死ネバ ヨカッタノニ……全部」

 

 そっか。あの時はジャン君が祭りを止めた原因だったけど。

 今回は僕が祭りを止めた原因だから、僕の方に来たのか。

 

 しかし僕は。

 いつでもお前を殺せるぞ、という態度の美少女ハルピュイアを。

 虫でも観察するような目で眺めながら、色々思い出していた。

 

 

 原作のカタナちゃんが言っていたように、この世界は母体優先の法則(ただしゴブリンとオークを除く)だ。基本は異種間だと母親と同じ種族の子が産まれる。

 つまりケンタウロスやレッドキャップの種で人間の女が孕んだら人間の子が産まれる。

 だから人間が亜人に負けた場合、最初はオークとゴブリンが地上を埋め尽くし、やがて繁殖力の強いゴブリンがオークを駆逐し、ゴブリンが地上唯一の種族になるだろう……というのが数百年か数千年後に予想される流れなのだけれども、今はそれは脇に置いておこう。

 

 僕は『科学的に存在しうるクリーチャー娘の観察日記』で説明されていた、ハルピュイアの強姦文化を思い出していた。

 

 ハルピュイアの男は女に怪我させちゃ駄目で。

 ハルピュイアの女は何をやってもいいけど組み伏せられたら交尾を受けるという強姦勝負の存在。病気とか怪我とか卑怯なことがない限り、親でも夫でも邪魔しちゃいけない。

 

 この美少女ハルピュイア。

 人間を駆逐するために、オーク帝国のメッセンジャーとして暗躍していたコイツ。

 名前はなんだったっけかな。初登場時の2巻じゃなくて。

 確かマーメイドの王妃と会っていたシーン……そうだ、カスメだ。

 『カスな雌』でカスメ? 安直ゥ! ちょっと創世神? ネーミングなんとかしよう?

 

「……あのさ、思ったんだけど」

「ナンニャ ニンゲン」

 

 僕は、ハルピュイアの両脚を掴んでいる。

 それは傍目には、鉤爪を嫌がって避けようとしているように見えるだろう。

 実際、ハルピュイアは僕をあざ笑うかのように、鉤爪を見せつけてくる。

 

 ……残念だったねぇ。

 僕の貴公子服は、その辺のプレートアーマーより強固だよ?

 

「キミがハルピュイアの数を増やせばよくない?」

「ナニ イッテ……?」

 

 10才になったばかりの、あの時の僕と違ってさ。

 今の僕は随分と背も伸びて、できる技も増えてるんだぜ?

 

 だというのに、お前らハルピュイアはさ。

 鳥類の骨格で、仙骨も人間と違うとかいうのならまだともかく。

 

 首を含めた両肩から両膝までは大体人間と同じ骨格なのに。

 安易に僕に触れるとか、僕を舐めすぎでしょう。 

 そもそも、お前が僕に着地した時点で合気捕りをして、既に僕達は繋がっている。

 長時間触れあっていたから、どの骨がどう繋がっているのかも大体読み取れた。

 

「ほら、『勝負』だよ。お前等、よくやってるんだろ? 抱きつくか捕まえたら犯していいけど、男は女に怪我させちゃ駄目ってやつ」

「ザコガキ ワタシ ヨクジョウ シタカ?」

「ああ、したした。欲情したから、交尾しよう」

 

 僕は掴んだ両脚経由で、カスメの首関節と両肩関節を同時に捕る。

 カスメの首が上に跳ね上がり、両肩がすくむように固まる。

 その瞬間くるりと身を返し、カスメを下にして一緒に長椅子から落ちる。

 

 カスメの右太股を左膝で押さえ、カスメの左膝を僕の右肩にかけて。

 体重をカスメの左脚に預けて押さえつけるように。

 カスメの喉に右手の中指を押し当てながら、顎下を右手親指と人差し指で押し上げる。

 いつでもお前の首を潰せる上に、僕は左腕がフリーだが? という主張だ。 

 

「僕の勝ちってことでいい?」

 

 カスメの両翼が動き、僕の右腕を掴む気配をみせた。

 僕は遠慮無く、押し上げている顎下を強く摘まむ。

 右手親指と人差し指と中指の三点が、同時にカスメの喉に食いこむ。

 

「ッ!?」

「今の、ルール違反だよね。右目ぐらいは潰していいかな」

 

 僕は左手の親指を、彼女の右目の上にそっとあてる。

 

「……オマエ、ナマエハ?」

「ユーリ。ユーリだよ。君の名前は?」

「カスメ ニャ」

 

 OK、カスメで合ってた。

 カスメは涙目で震えながら、僕を睨みつけてくる。

 なおハルピュイアは飛行する都合上、小柄である。

 人間でいえば七歳児程度のサイズ。顔つきや態度から大人だろうとは思う。

 しかし絵面は『半裸の少女を押さえつける青年』なので、完全に犯罪者だ。

 

「ヒキョウモノ。ソラ マケナイ……!」

「そういや、地上戦か空中戦か選ぶんだっけ? 忘れてたよ」

 

 今の僕は、多少ではあるがそこそこ魔法が使える。

 そのうち、今後多用することになるのではと僕が思っている魔法がある。

 原作のパピ。今世のエンシェント・ワンがその魔法のヒントをくれた。

 

「空中戦で仕切り直してあげてもいいけど……」

 

 僕が頭の中で思い描いているその魔法を使うと、カスメは僕に絶対勝てない。

 まだ狭い範囲しか制御できないが、対空中モンスター用の必殺技。

 

「それで僕が勝ったら、散々甚振(いたぶ)りながらお前を犯し尽くすけどいいよね?」

 

 そう言って、僕はカスメをゆっくり解放してあげた。 

 カスメは唾を吐いて起き上がり、殺意を膨らませる。

 

「殺ス。殺ス。殺スニャ、ユーリ。死ネッ」

 

 ギュバッ!

 カスメは勢い良く横方向に走り始める。

 両の翼を雄々しく広げ、その姿は大空へ――

 

 がしゃん。

 

 大空に飛翔できなかったカスメが、屋上を囲う金網に激突する。

 カスメは顔面から勢いよく金網にぶつかったせいで、ふらついている。

 僕はそうなるだろうとわかりきっていたので、悠然とカスメに歩み寄る。

 

 ()()()()()()()()()()()()

 

「……ア?」

「はい、捕まえた」

 

 僕は背後からカスメの左腕(左翼?)を左手で取り、捻って肘関節を極めた。

 カスメは腰から上を水平にした、飛び立とうとする直前の姿勢で激突したところに関節を極められたため、左手(翼)を伸ばしながら深々とお辞儀をしているような体勢になっている。

 

「じゃぁ、ちょっと痛くするね」

 

 そう言うと僕はカスメの髪の毛を掴み、金網に軽く叩きつける。

 

 がしゃん!

 

 すかさず右足でカスメの腹を軽く蹴り、蹴った右足をカスメの左膝に添えるように戻す。

 軽く首の後ろをチョップ……のように見えて豆状骨(とうじょうこつ)、中国武術的には小天星という場所で押して体軸を揺らし、カスメをよろめかせる。僕は右膝を曲げてかかとをカスメの右腿内側に軽く入れ、素早く足を戻す(男なら金的を蹴っている)。

 カスメの意識が打撃点に移った瞬間に背中を軽く叩くと、カスメは跳ねるように前に転ぶ。

 なおこの間、左手の関節はずっと極めたままだ。

 転んだ状態でカスメの左腕に相当する部分を垂直に固定し、左脇を軽く蹴る。

 

 この一連の動きは、擒拿術と呼ばれる中国拳法の関節技……を、ものすごく、ものすごーーーーく、マイルドにしたものだ。本気なら関節は外すし骨は折るし喉は潰すし、なんなら筋肉も引き裂く(分筋法)しツボ(点穴)も攻める。

 

 合気道でも擒拿術でも振藩功夫(ジュンファングンフー)でもなんでもいいが、この手の接触技法を師から学ぶ時、必ず弟子が受けるものがある。今まさに目の前でやった『こんな感じに相手を壊していくんだよー』というのを、師は弟子に優しく身体で覚えさせてあげるのだ。

 こんな動画は幾らでもYoutubeに転がっているから好きなだけ見るといい。僕も師匠や兄弟子に沢山やられた記憶がある。

 

 というわけで。

 僕はカスメの手を極めたり肩を極めたり、立ち上がらないと骨が折れる感じに持ち上げて無理矢理立たせたり、急所に軽く一撃入れたり、ぐるぐる回したり(回らないと骨が折れる)、急所を軽く蹴ったり、とにかく元気いっぱいだったカスメの体力と気力が枯渇するまで、予告通り散々甚振(いたぶ)ってさしあげた。

 繰り返すがハルピュイアは七歳児程度のサイズなので本当に絵面が酷い。

 7才児を擒拿術でいたぶる14才青年っていう表現だけでも「もしもしポリスメン?」な案件なのに。これからはじまるのはただの強姦(レイプ)なので、余計に駄目ですね。

 

 

 * * *

 

 

「コロ、スニャ……ユー、リ……コロ……」

 

 文字通りズタボロになったカスメは、抵抗の意思を無くし。

 いわゆる仰向けM字開脚で、僕の前に秘部をさらけだしている。

 犯すなら犯せ、早くしろと言わんばかりの態度だ。

 

「お前……この状況を、楽しんでやがるな?」

 

 僕が笑いながら覆い被さると。

 カスメは『死ネバヨカッタノニ』の顔で笑ってみせる。

 

 友と家族以外に捨てられないものを持ってはならない。翼が重くなるから。

 今を楽しめ、行く先が死であろうとも。

 

 ハルピュイア文化の根底に流れる思想であり、美学。

 宵越しの財産を持たないハルピュイアの思想。

 

 陰部に触れると、そこは酷く濡れていた。

 苦笑しながら、僕は自分の愛息を取り出す。

 

6j5(ムジェゴ) 0() 6tdw(ムトドゥ) fojp.(フォジェピド)、カスメ」

 

 お前を犯して孕ませる、カスメ。

 甘くカスメの耳元で囁いてから、カスメにぶちこんであげた。

 

 

 僕のモノに突かれながら、カスメはあえぐ。

 

「ユー、リ……ゼッ、タイィッ、殺ッ、スニャ……アッ! コロッ、オッ、スッ、ウ!」

「数が減ったんなら増やせばいい。簡単な算数だったなぁ」

 

 誰に見せても、どこに出しても恥ずかしくない、純粋な強姦(レイプ)です。

 ていうかお前、脚を絡めて腰を振ってるじゃんか、カスメ。

 意外と感じやすいんだね?

 

 

 * * *

 

 

 春のうららかな、午後の陽気。白い雲に、時折屋上に吹く優しい風。

 アレですね。良い強姦(レイプ)日和ってやつですね。

 

 長椅子に座った僕の腰に跨がり、カスメは脚を開いて腰をくねらせている。

 これは強姦ではなく、もう同意なのではないでしょうか。

 

「楽しみすぎだろ、お前」

 

 カスメは薄く笑いながら、腰を回して押しつけてくる。

 ハルピュイアとしては巨乳な胸を激しく揺らしながら、淫らにあえぐ。

 

「殺ッ……殺スニャ、ユー、リィ、ゼッタ……イッ、殺ッ、スニャァッハア!」

「僕を殺すのか腰を振るのかどっちかにしてくれ」

 

 対面座位で腰を振り続けたカスメが、痙攣して動かなくなってしまったので。

 僕は仕方なくカスメの膝下に腕をさしこみ、尻を掴んで立ち上がって。

 軽いなぁ。駅弁しやすいなぁ。と思いながら。

  

 うわごとのように、殺すとか死ねとか言い続けるカスメをオナホールのように駅弁してあげて、最後はグリグリと奥に押しつけながら全部吐き出してあげた。

 

fo/(フォスラ)fo/9(フォスラク)、カスメ」

 

 孕め。孕めよ、カスメ。

 ファッキンな置き土産の分ぐらいは、僕が人口増を手伝ってあげるから。

 

 駅弁姿勢で僕に抱きついたまま、とろんとした目で、カスメがキスをしてきた。

 ……お前なぁ。噛みちぎられるかと思って、キスもフェラもしないでおいたのに。

 ゆっくり舌を絡めてキスを返すと、カスメは僕を翼で覆うように抱きしめて。

 

「アシタ コロス カラ クルニャ」

「……20年ぐらいかけて殺してくれ」

「ユーリ オマエ キス アマイニャ」

 

 僕は苦笑した。

 

 

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