この先ノーミスならお釣りが来るので続行です(吐血) 作:呂斗六
『RTA』
リアル楽しく遊ぶ…ではなく、
たかがゲーム、されどゲーム。
クリアする為の最短の道だけではなく、そこまでに必要なレベルと装備を考え、その為に倒す敵やこなすイベント、集めるアイテムを考え、時にはバグも使って扉をすり抜け空を泳ぎケツで飛び、ゲームスキルを極めたスーパープレイによって考え抜かれたルートを駆け抜け、ランダム要素に邪魔をされたり背中を押されたりする。
非常に奥が深いにも関わらず、ゲームの数、いやそれ以上の幅広さがある。
そして、何を隠そうこの俺も、そんなRTAの魅力に魅せられ、実際に走っていた走者の一人だった。
さて、なぜこんな長々とRTAについて改めて再確認しているかと言えば。
転生したからだ。前世で散々走ったゲームの世界に。しかもモブとして。
それ自体はいい、なんせこの世界は今は現実。俺が主人公なら逆にRTA知識が足を引っ張る可能性がある。何より俺が主人公って柄じゃない。
問題はその肝心の主人公だ。
女主人公なのは…まぁいい。序盤の好感度は男主人公に比べて上がりにくいがそんなのは当たり前。
むしろ序盤から好感度がモリモリ上がる奴がいたらそっちの方が怖い。絶対地雷キャラだ。
どうして初期ステータスが最低値なんですか…???*1
俺が転生したゲームを改めて再確認しよう。
このゲームは序盤から中盤は学園生活を送って交友関係を広げたりステータスを上げる育成パートと、中盤から終盤の、築いた交友関係やステータスを使って魔王を倒す冒険パートに分かれている。
学園生活で交友関係にうつつを抜かせば、終盤は友人に寄生をしながら小手先とアイテムで魔王を倒すこの○ばみたいな主人公になるし、ステータス上げに極振りすればソロで魔王を倒すSA○みたいな主人公になる、ある種のローグライク的な要素を含んだゲームだった。
とはいえ、ステータスは好感度上げにも関わってくる。わかりやすく言えばテストで良い点取ったり、運動会で一位を取ると好感度が上がりやすくなる的なアレだ。
逆にテストでドベだったり、運動会でびったんばったんすっ転びまくれば好感度は下がる。つまり、そのイベントの前までにある程度ステータスを上げるのがこのゲーム定番の初動なんだが……
このゲーム、最初のステータスは完全ランダムだ。
勿論難易度によって違って、簡単ならステータスは高いし、逆に難しいならステータスは低い。
そして、ゲーム開始直後のテキストに自分のステータスがどれくらいかの指標が出る。
その指標とは学園の入学式の席順。前の方ならステータスは高く、後ろになるにつれてステータスは低い。最後列なら最悪だが、最高難易度でなければ滅多に出ない。
勿論最高難易度でもリセマラは出来るので、普通は最後列は避けて中の下以上にするし、むしろ最後列スタートでクリアするともらえる称号目当てに普通の難易度で狙うくらいだ。
長々と考えたが……いや、現実逃避だな。
なにせ何回目を擦っても、最後列で不安げに今年度首席のスピーチを聞いてるのは。
このゲームの主人公。アインなのだから。
うーーん!リセ!!*2
え?リセットボタンはない?*3
どうしてリセできないぶっつけ本番で序盤から屑運叩き出すんですか……?*4
嘆いていても進まないので学園生活開始。
因みに俺の席順は真ん中ちょい上だった。
周りが貴族やお偉いさんだらけ…というか完全な平民で合格したのは俺と主人公だけと考えたら健闘した方だろう。入学試験はゲーム内でやらないし。
さて、序盤にやる事といえば勿論ステ上げだ。
6月にあるテストイベントまでに知識を、7月にある魔王軍襲撃イベントまでに戦闘力を上げておきたい、他人が世界を救う為に俺の人生と好感度投げ打つほど善人でもなければ暇人でもないし。
それに下手に主人公に関わると他のフラグをへし折りかねない。
とりあえず6月の試験まで様子見、その結果でもし中の下以上ならそのまま現状維持して必要と思ったらその都度フォロー、これで行こう。
まぁ、未来の世界を救う勇者だし、俺がいろんな可能性が見えすぎてるだけで、割とあっさり乗り越えるもんだろう。*5
だから、今は自分磨きをする必要があったんですね。*6
百人中百位……ですか…*7
……再送しないんですか?*8
できませんか……
そうですか……
……………………
オリチャー発動!!
馬鹿野郎お前俺は勝つぞお前!!!!*9
次のイベントまでに徹底的に叩き上げてやる!!!
覚悟してろよ!!!*10
ローア
この作品の主人公
ここで初めて名前が出た
元RTA走者
アイン
この世界の元のゲームの主人公
スタートダッシュ大失敗している
屑運疑惑がある