だいぶ遅くなって申し訳ありません。
これからちょいちょい投稿していきたいなぁ………
ケンプファーのコックピットで一夜を過ごした八神。
「………どういう原理なんだろ?」
目を覚ました八神がコックピットを出てケンプファーを見上げる。
すると、何ということでしょう!
ケンプファーの装備が全て補給されていたのでした!
「いつの間にか装備が補給されていたから、推進剤とかも補給されてるだろ」
案の定、コックピットに戻って状態を確認したら推進剤なども補給されていた。
「これならこのケースに格納出来たり……な~んてな」
流石にそんなことができたら都合がよすぎる。
そう思って振り返ると、ケンプファーの姿が影も形もなくなっていた。
「…………」
まさかの出来事に八雲は呆然とし、少しして自分の頬を力強くたたく。
「い、痛い……。これも夢でないなら」
コンパクトケースを開いて確認すると、そこにはケンプファーが格納状態という意味なのか。
待機中と表示されており、ケンプファーをタッチすると配置しますかと表示された。
「どうにも都合がよすぎる気がするけど、とりあえずは受け入れよう。うん、ポジティブにとらえるんだ。これで盗まれるなんてことがないかもしれないんだ」
実際問題として、このままケンプファーを置いていたら誰かに盗まれるか、ブリタニア軍に破壊または回収されてしまうかもしれない。
「………こいつのことを調べてみたほうがいいかもしれないな」
あれから廃墟の中でハロのコンパクトケース略してハロコンをいじっていた。
「ふむ……機体の格納と配置は自由にできるけど、壁とかの障害物がある場所では配置できない。生産に関してもリストを見る限り、生産できるのは1年戦争の機体だけ。戦艦に関しても一部を除いて生産できない」
殆どGジェネのような機能のハロコンを閉じ、八雲は天を仰ぐ。
「ホワイトベースとかアーガマはともかくミデアとかは欲しいな」
移動適正が宇宙はの戦艦ユニットは生産できないが、それ以外は生産できるようだ。
その中でミデアは八雲もプレイした時は重宝していたユニットだ。
飛行能力もあって2チーム搭載できるし、移動力もいい。
こういった母艦はいつかは生産したい。
「けどそれにはコスト稼がないといけないんだよな~」
何分70400かかるため、今の所有コストでは当分先になる。
この日はハロコンをいじりながら、八雲はあれこれ考えるのであった。
やることもなく過ごしていた八雲は租界に足を運んでいた。
理由としてはクロヴィス死亡のニュースからどうなったのか確認するためだ。
人の噂や街頭テレビでなにかわかるかもと来てみれば、今日の夜に枢木スザクが移送されるらしい。
「もしかしたら何か起きそうな気がするし、行ってみよう」
というわけで八雲は移送されるスザクを待つ民衆の中に紛れる。
誰もかれもがスザクが来るのを待っていると、肩を赤く塗装した数機のサザーランドとその真ん中に護衛されている護送車が見えた。
スザクの姿を見た民衆はスザクへ向けて非難の声をあげ始める。
「(酷いもんだな。クロヴィスはシンジュクで多くの日本人を虐殺したっていうのに)」
避難の声をあげる民衆を冷めた目で見渡していると、別の民衆の中に見覚えのある少女を見つける。
「(マーヤ?何で彼女がここに?)」
マーヤがここにいることに内心驚いていると、スザクを乗せた護送車と護衛のサザーランドが停止する。
突然の停止に民衆たちはざわめき始める。
「(停止?いったい何が……?)」
何故停止したのか。
その理由は近づいてくる1台の車両だ。
車両はKMFと一定の距離をとって停車する。
「出てこい!殿下の御料車を穢す不届き者が!」
先頭のサザーランドに搭乗するパイロットが声をあげる。
現在の軍を仕切っている純血派のリーダー“ジェレミア・ゴットバルト”。
この移送計画も彼が立案したのだろう。
そして、御料車にかけられていたブリタニア国旗が燃え、国旗が燃え上がった場所に仮面の人物が立っていた。
「私は、ゼロ」
ゼロと名乗った仮面の人物にこの場にいる者達やこの光景を見ている者は驚きを隠せていなかった。
「ゼロ………。奴は一体?」
八雲も同じくゼロと名乗る人物に驚きを隠せずにいると、そのゼロを降下してきたサザーランドが取り囲む。
「(一見すれば絶体絶命だが、どうするつもりだ?)」
動揺の一つも見せないゼロは右手を上げ、指を鳴らす。
すると、ゼロの背後の部分が開放され、何らかの装置が現れた。
「(何だあの装置?それに………奴らのあの慌てよう)」
ジェレミアと護送車の後ろ側を護衛している女性軍人が、あの装置を知っているのか見た途端に表情を変えた。
「くっ!わかった、要求は?」
ジェレミアは銃を降ろし、苦々しい顔で問いかける。
「交換だ。こいつとその男を」
「笑止!この男はクロヴィス殿下を殺めた大逆の徒、引き渡せるわけがなかろう」
「違うな。間違っているぞ、ジェレミア。犯人はそこの男ではない。クロヴィスを殺したのは………この私だ!」
まさか自らクロヴィスを殺したことを告白。
その事実に聞いていた民衆は困惑と驚愕の声をあげている。
「(何て奴だ!この状況でそんなことを言うなんて!)」
ただでさえ絶体絶命の状況で先程の告白。
どんな策があるかわからないが、幾らなんでも危険すぎる。
「(だが、ゼロがこの場をどう乗り切るのか………気になる!)」
「その男一人の命で尊いブリタニア人の命が大勢救えるだ。悪くない取引だと思うがな」
「こやつは狂っている!殿下の御料車を偽装し、愚弄した罪!その命で贖うがいい!」
囲んでいたサザーランドがゼロへアサルトライフルの銃口を向けだす。
「いいのか?公表するぞ“オレンジ”を」
ゼロが発した“オレンジ”という単語。
誰もかれもが疑問符を浮かべ、それはジェレミアも同様だった。
「(“オレンジ”?いったいどういう意味だ?)」
八雲も疑問符を浮かべながらゼロを見ていると、ゼロの乗っていた御料車が前進し始める。
「この場で私が死んだら公表される事になっている。そうされたくなければ………」
「何のことだ?貴様は一体何を言っている!?」
「私達を全力で見逃せ!そこの男もだ!」
「………分かった。その男をくれてやれ」
まるで人が変わったのか。
ジェレミアはゼロの要求を受け入れたのだ。
「(一体どういうことだ?あれほど敵意を出していたのに)」
ゼロの言う“オレンジ”が公表されることをそこまで恐れているのか。
民衆はそう思うだろう。
だが、八雲はそうは思わなかった。
ああいう男がそう簡単に要求を呑むと思えない。
「(ゼロ。どんな魔法を使ったんだ?)」
そして、ジェレミアの命令によってスザクは解放され、ゼロと引き渡された。
そこからの展開はあっという間だった。
ゼロが何らかのスイッチを押したのか。
装置からガスのようなものが噴出され、民衆たちは突然のガスに混乱している。
「毒ガスよ!シンジュクゲットーで使われた毒ガスよ!」
そこへ少女の発した言葉が混乱を更に助長させる。
「(マーヤ!?わざわざパニックを起こすということは………そういうことなのか?)」
いままでゼロに夢中になっていて忘れていたマーヤ。
そのマーヤがこの状況を悪化させたことに、八雲はある考えが浮かび上がった。
「(詳しいことを聞きたいが、俺もこの場から離れよう)」
逃げる民衆に紛れて八雲はこの場を立ち去る。
あのあとどうなったのか気になったが、ひとまずゲットーまで戻るのであった。