それに合わせて本日書き上げました!
というわけでどうぞ!
サイタマゲットーの戦闘を命からがら切り抜けた八雲。
切り抜けたことで気が緩んでいたのか。
マーヤに機体を降りたところだけでなく、機体をハロコンで格納するところを見られてしまった。
そんな八雲はマーヤの案内の下、サイタマゲットーを抜けてクラブハウスに戻ってきた。
「ここまで悪いな」
マーヤの運転するバイクに乗せてもらい、八雲はクラブハウスに到着した。
「気にしないで。私もこれを戻したかったから。それよりも」
「わかってる。けど、話は明日だ。今日はもう遅い」
すでに日は暮れており、これから話をするには遅すぎる。
「わかった。それじゃあ明日」
「ああ。今日は助かった」
マーヤと別れた八雲はクラブハウスに戻る。
「お帰りなさい、八雲さん」
「随分と遅かったな」
「ただいまナナリー、ルルーシュ。いや~色々と散策しているうちに遅くなってね」
クラブハウスに入ると、ナナリーとルルーシュが八雲を出迎えてくれた。
「そうか。だが、遅くなるなら連絡ぐらいは入れてほしいな」
「悪い悪い。携帯は買ったはいいけどここの番号を登録してなくてな」
「そう言うお兄様だって今日は帰り遅かったじゃないですか」
「ルルーシュも?」
どうやらルルーシュも遅くまで出かけていたようだ。
「ああ。実は外せない用事があってな」
「そうなんだ。次から遅くなりそうなときは連絡するよ、それじゃ」
とりあえず休みたい八雲は2人と別れて自室に入る。
荷物を床に置くと、ベッドに向かって倒れこむ。
「ああ~どうしよう~」
倒れこんだベッドに顔を押し付けて呻く八雲。
何故呻いているのか。
その理由はマーヤへの事情説明だ。
「何て説明すべきか」
機体から降りたところだけでなく、ハロコンで格納するところも見られた。
降りたところならまだよかったが、格納するところを見られたのはよくなかった。
あんな現象をどう説明すればいいのか。
そのことで八雲は呻いていた。
「どうにか誤魔化すしかないか」
ハロコンを開いてメニュー画面を見る。
「あれ?ポイントが増えてる?」
以前補給に使用して残りは9900ポイントだったのが、今は15500ポイントになっている。
「ゲームと同じようにステージをクリアしたボーナスのポイントが加算されてるってことか?」
ゲームでは難易度によってボーナスポイントが手に入る。
この世界では戦闘から生き抜ければ手に入るのだろうか。
「色々と考えても仕方ない。忘れずに補給を押して、とにかくシャワー浴びて寝よう」
ハロコンを閉じて机の引き出しの中に直し、八雲はシャワールームに向かうのであった。
一方その頃、バイクを戻すために八雲と一緒に学園に戻ったマーヤ。
八雲と別れた後、クラブハウスから出てきたルルーシュに今回の迂闊な行動を叱責した。
ルルーシュ自身も今回のことを強く反省している様子だった。
「ねえルルーシュ、やっぱりあの青い機体に乗っていたのは八雲だった」
「なに?本当か?」
「うん。偶然機体から降りるところを見たの」
その後の機体が消える現象も見たが、流石にこの事を言えるわけがない。
「そうか。それでどうするつもりだ?」
「明日八雲と話すことになっている。その時にあの機体のことや八雲のことを聞いてみる。それで仲間になってくれないか誘ってみる」
「なら気をつけろよ。奴もお前がゼロの協力者だとは気づいているはずだ」
「わかってる。けど、ルルーシュがゼロだということは気づいてないと思う」
「だとしても注意しておいたほうがいいだろう。とはいえ、あの力が加わってくれたら嬉しいがな」
ルルーシュとしてもシンジュクで敵部隊を撃破する戦力が手に入ることは嬉しい。
だが、下手をすれば敵になる可能性もあるため警戒の必要はある。
「念のため携帯は通話中にしていたほうがいいだろ。何かあれば俺の方でも動こう」
「わかった。それじゃあ」
そうしてマーヤはバイクを戻し、ルルーシュはクラブハウスに戻るのであった。
翌日の放課後。
学園の屋上で八雲は約束していたマーヤと向かい合う。
「さて、それで何を聞きたいんだ?」
「まず最初にあの機体は何?」
「あの機体?ああケンプファーのことか」
「ケンプファー………?」
当然のように八雲が言うが、知らないマーヤは疑問符を浮かべる。
「正式名称は型式番号MS18-E”ケンプファー”。高い機動性による一撃離脱をコンセプトにした強襲用重試作
「ちょっと待って!そのMSって何なの?」
「MSとは元は宇宙空間での作業用ロボットを兵器として発展していってから、そう呼ばれるようになった。KMFとは全く異なる技術で造られた機動兵器だ」
「え………?宇宙空間………?」
MSの説明を聞いたマーヤは理解できずに啞然としていた。
「ちょっと待って。色々と聞きたいことはあるけど、宇宙空間?」
「ああ。MSは宇宙空間で活動できるぞ」
「………そのMSを操縦する八雲は一体何者なの?」
真剣な表情で問いかけるマーヤ。
対する八雲は目をそらさずにマーヤを見据える。
「それが全くわからないんだ」
「嘘でしょ?本当のことを言って」
八雲の答えにマーヤは強い口調で問いただす。
「嘘じゃない。どうしてMSの操縦できるのか俺でもわからないんだ。どうして操縦できるのかわからないまま、あのシンジュクで生活してたんだ」
神様によって転生しましたなんて口が裂けても言えるわけがない八雲はどうにか誤魔化す。
「そうなんだ。なら、あのMSっていう機体は何処で手に入れたの?」
「それに関しては独自のルートしか言えない。いくらマーヤでも話すことではできない」
何しろ入手方法はポイントをためて生産しました、なんて言って信じられるわけがない。
「ほかに聞きたいことは?」
「正直聞きたいことはたくさんあるけど、八雲が正直に答えてくれなさそうだからやめるわ」
「ひどいなあ……」
八雲としても正直に話しても信じられないことばっかなのだ。
「………八雲」
「何だ?」
「お願いがあるの。………私達の仲間になって」
「………仲間というのはゼロのか?」
「やっぱり気づいてたんだ」
「流石に偶然が重なるとな」
シンジュクでサザーランドに乗っていたあの時が最初だろう。
次がオレンジ事件での観衆たちを混乱させる行動。
最後がサイタマゲットーへ向かう姿にそこにいたこと。
3度も偶然が重なれば疑うには十分だろう。
「マーヤがゼロに協力するのは、陽菜達の復讐のためか?」
「陽菜達のこともある。けど、それだけじゃない。この世界を変えるために、力を貸してほしい」
マーヤの言葉から強い意志が感じられ、八雲の答えを待っている。
「…………俺みたいなので良ければ協力するよ」
「本当?」
「ここで嘘を言ってどうする。それに俺だってこの世界がいいなんて思わないさ」
あのゲットーで一生懸命に生きる者達の命をあっけなく奪ったブリタニア。
弱者は奪われて当然だと言わんばかりのブリタニアが支配するこの世界。
そんな世界にたいして八雲だって何も思わないわけがない。
「とはいえ俺は機体のことがあるから外部協力者としてくれ。ゼロにもそう伝えてくれ」
「わかった。ゼロには私からそう伝えておく」
「ありがとう。それじゃあ俺は仕事に戻るよ」
「こっちこそ協力してくれてありがとう、八雲」
「そこまで感謝されるようなことじゃないさ。………俺としても念のためにだからな」
八雲は自身のために協力するということもあり、複雑な気持ちのまま屋上から去ったのであった。
こうして八雲はマーヤとゼロの協力者になったのである。