貴方にとってウルトラマンとは?諦めないことっすかね(白目)   作:クレナイハルハ

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これ特撮で描いて良い世界じゃないだろ─(¬_¬)─

 

あれから、ミライさんと3人の子供達。

非常に聞き覚えのある名字だが違うであろう走ることが好きなユウマくん、そんなユウマくんと幼馴染みだという、ピンク髪のれな子ちゃんと本が好きだというトーマくん達と共に避難所という場所に向かっていた。

避難所へ向け歩きながら、ミライさんが話してくれたのは今の目の前の状況についてだった。

3日程前、日本を含めた四ヵ所に突如として巨大な化け物が現れた。

ソイツらが産み出した黒い霧によって世界の空は真っ暗な雲によって覆われ日光を一切通さなくなったらしい。

日本を含めた各国は緊急事態宣言を発令。

日本の自衛隊を含めた各国の軍隊が怪物を退治しようと様々な兵器を投入したが結果として惨敗。

また巨大な怪物は、人間体程の鳥のような怪物を生みだし人々を襲わせており被害者が続出している。

正体不明の四体の怪物が時折吐く黒い霧状のものによって都市は機能を停止しており、この東京の各地に避難所が臨時に仮設され、自衛隊は防衛に徹している。

そしてそんな避難所で臨時で架設した幼稚園で保育士をしていたミライさんは、避難所での暮らしに飽きて外に出てしまったこの子達を探すため追い掛けていたところ、倒れていた俺を発見したらしい。

つまり、現実や映画の超ウルトラ8兄弟に近い世界のようだ。

そしてこの世界には映像作品としても、ウルトラマンは存在していないらしい。

そして彼、日比野ミライさんのこれまでの行動をみるに恐らく彼はウルトラマンじゃない。

アリアンスに驚いていたが、その驚きは何故ここにそれがある!?と知っているものに関するものではなく、知らないもの、未知の存在に対するものだ。

日比野ミライという名前の、彼と同じ姿と名前を持った人物、それだけなのだ。

 

「全く、心配したんだから!!」

 

「無事で本当に良かった!」

 

避難所で待っていた両親に抱き締められ泣いている子供達を見て、心から安堵した様子のミライさんだったが彼の背後から年を取った男性が現れる。

 

「本当に、見つかったから良かったものの...日比野、君のせいで子どもが奴らに食われるかもしれないどころか、行方不明児を出すことところだった」

 

「すいません……」

 

「分かっているのか、今の外に子どもを出すことは子ども達の命を危険に晒すことだぞ。もし子ども達に何かあったら、我々の信頼が無くなるんだ。どう責任を取るつもりなのかわかっているのか!?」

 

「本当に、すいません」

 

「謝ればよいと、そう思っているのか」

 

「そんな事は!」

 

子どもの前にも関わらず大声でミライさんを怒鳴り付ける男性、恐らくはミライさんの言っていた避難所で一時的に運営している保育園の上司なのだろう。

そんな男性にひたすら頭を下げ謝罪の言葉を繰り返すミライさんは、一瞬だが苦しそうな表情を浮かべたがすぐ申し訳なさそうに頭を下げ続ける。

 

「チッ……そもそもお前らの監視不十分だったんだろうが、一人だけ責めるとかありえな」

 

なんだろうな、思わず小声での愚痴が漏れた。

なんだろう、すごく嫌だな。

この空気、嫌だ。

本当に、嫌だ。

 

「なんだ、そこの君は。見たところここに避難していた人じゃ無さそうだが、それに私に文句でもあるならハッキリ言ったらどうだ!これだから最近の若者は……」

 

そう此方を睨んでくる男性に、俺は怯まず数歩歩み大声で言った。

 

「なら言わせ貰う。何故、彼だけを責める」

 

「敬語すら話せないとは、本当に最近の若者は。彼の監視が不十分だった為に子どもが外に出てしまった、彼がこうして注意を受けるのは当然だ」

 

「監視が不十分だった?それで、一人が謝れば親が納得すんのかよ。そもそもこの避難所で見てるなら、コイツだけの責任じゃない筈だ。そう避難所で保育園を運営しているお前ら全員の責任だろ。お前がすべきなのは、彼を注意する前に!親に謝って、その上で子ども預かってる全員に注意するが正しいだろ!」

 

「若者はこれだから、物事には必要な順序と言うものが」

 

「あぁ!確かに俺はあんたと比べたら若者だ、でもその必要な順序くらいは分かってるつもりだよ。俺がこうして話しても無駄だろうな、あんたのような………子ども達の前で誰かを本気で怒ってしかる様子を見せつけるような人間にはな」

 

そう言うと男性はプルプルと震えながら声を上げた。

 

「なんなんだ君は」

 

「彼に助けられて、ここに来た若者だよ。」

 

「フン、余所者か。悪いがここは既に避難民で一杯だ。避難するなら別の場所に行くことだな」

 

「そんな!彼はまだ!」

 

「日比野くんは黙っていたまえ!」

 

「俺だってアンタのような人間のいる場所はごめんだよ、すぐにここから出ていくさ!」

 

そう言いながらおっさんに背中を向けてその場から離れる。

 

はぁ、マジで……どうせこんな状況でも自分の立場を守ろうとしてるのが丸分かりなんだよあのおっさん。

この世界は本当に、やばそうだな。

ネクサス一人で邪神が四体も蔓延ってて援軍の期待ゼロの世界とかさぁ…あの諸悪の根源マジで誰か消し去ってくれ。

てか普通に考えて無理だろ、一人でガタノゾーア達と戦うって、もうこの世界は終わりだよ。

何が世界は終わらないだよ終わるわ、円○ですら描かないぞこんな絶望世界。

 

「ここから、どうするか……」

 

そんなことを考えながら、溜め息をつく。

先程から俺に向けられる視線。

向けられるのは恐怖、嫌悪。

そう言った類の物だ。

当然だろう、さっきの件もあるが例え避難所が運営されているのだとして食料問題は切実だろう。

俺一人が増えるだけで、食えない人が出たり寝床や物資への心配が増える可能性がある。

そういった面ではこのような目を向けられるのはむしろ当然だと思える。

サーガ世界のチームUがどれだけ優しかったのかを改めて知れるな。

てな訳で邪神、絶対に飯は食わねぇぞ。

 

ンネクサース♪─(ᇂ_ᇂ|||)─

 

いやここで食わないだけで、リュックに入ってる食料は食うからな?じゃないと生きられない。

幸いというべきか、倒れていた俺はリュックを背負っていてうつぶせに倒れていたらしくリュックの中身は全て無事だった。

 

ンネクサース♪─(´・ω・`)?─

 

何故だって、人間は全てが善人じゃない、分かってるだろ?

俺のいた世界では、こう言った状態の時に持たない奴は持ってる奴を妬む。

実際に、過去の震災や被災で非常食を持っていた一人を家族ずれや避難所の集団で責め立てて食料を分けさせるなんて事があった。

人は追い込まれてから、奥底に秘められた醜い部分が出てくる、自分は被災したなんて大義名分の元で同じく避難してきた、備えてきた奴から奪い取る。

俺だって幼いときに震災は経験してるが、そこまで被害がなくて電気はダメだがガスと水道が通ったから家で過ごすことが出来しカップ麺を食べて生きれた。

これを知ったのは高校生になってからだ。

本当に、人間は醜いな。

 

ンネクサース♪─(¬_¬)─

 

そういった視線から逃げるように俺は、避難所の出口から出ようとした、その時だった。

 

「バンスケくん!」

 

追いかけてきたのか、何かを抱えたミライさんがいた。

 

「ミライさん?」

 

「なんとか、なんとかあの人や避難所を運営してる人達に掛け合ってみます!だから出ていくのは、アイツらもいるし危険だから、だからもう少しまってくれないかな!」

 

見ず知らずの人に、ここまで優しく出来る。

 

─優しさを失わないでくれ。弱い者をいたわり、互いに助け合い、どこの国の人達とも友達になろうとする気持ちを失わないでくれ。たとえその気持ちが何百回裏切られようと─

 

この人は、本当に彼と瓜二つなだけなのかと困惑してしまう。それ程に、彼の優しさは、見ず知らずの人をも守ろうとする姿に、重ねてしまいそうになる。

 

「ミライさんの言葉は嬉しいですけど、俺なら大丈夫です。見たでしょ、アレを」

 

そう言いながら俺は右手を左手で指差す、するとミライさんは思い出した様子だったが葛藤する様子で口を開いた。

 

「でも……」

 

「大丈夫ですから」

 

苦笑いでそう返していたとき、俺は思い出した。

ウルトラ8兄弟が、どうしてウルトラマンがテレビで放送されていた世界に現れることが出来たのか。確か、別世界の自分とのシンクロ?だっただろうか。

何かをきっかけに思い出して、この世界を救うウルトラマンとして立ち上がってくれないかなとそんな淡い希望を抱いていたとき俺が最初から持っていたものについて思い出した。

リュックの奥底、もう取り出すこともないと思っていたカードケースを取り出してそこから一枚のカードを取り出す。

友人といつものように集まったカードショップで安価で売られていたウルトラマンカードゲームのウルトラマンメビウスのカード。

地面に倒れ付したように見えるメビウスの背後にファイアーシンボルが浮かび上がるイラストの、ファンとしては堪らないもの。

ワンチャン、これをきっかけにメビウスを呼べないかなと言う淡い希望を持ちながらカードをミライさんへと渡す。

 

「これ、お守りです。ミライさんが持っといてくださいよ」

 

「ありがとう、ございます。そのせめてこれを!」

 

困惑した様子でカードを受け取ったミライさんがそう言いながら差し出してきたのは、見るのも懐かしいカ○リー○イト二箱。

恐らくはミライさんの物なのだろう、避難所で貴重な食料を渡そうとするなんて、本当に優しいな。

 

「いや、大丈夫です。それはあなたが食べてください、それか子ども達にあげてくださいよ」

 

そう言って、俺はミライさんがいる避難所を出た。

 

 





続きはウーラーが食べ尽くしました。

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