貴方にとってウルトラマンとは?諦めないことっすかね(白目) 作:クレナイハルハ
春野さんと話した後、もう夜の時間だった為に共にあの施設で眠った。次の日、俺はいくつかの栄養食と書き置きを残してあの建物を出た。
この世界の時間的には、朝日が上り日差しが差しても可笑しくないが太陽光は一切なく暗い景色が続いている。
太陽の光が降りてこないからか、空気は冷たくて、風が吹くだけで体が震えそうだ。
暫く真っ暗な道を歩いていると、少し先の建物。学校らしき場所に光が灯っているのが見え、俺はまだ別の避難所があったのかと思いつつ光の灯った学校へと歩く。
降星小学校と校門に記されたその建物に校門を潜り抜けて入った、その時だった。
風を切って何かが近付いてくる音がした。
ンネクサース♪─⚠⚠⚠⚠⚠⚠⚠⚠⚠⚠⚠⚠⚠─
「なに、ガハッ!?」
ノアからの危険を知らせるメッセージに身構えるが遅かった、背中に大きな衝撃。
衝撃により肺から空気が押し出され、呼吸をしようとした瞬間に前にうつぶせになる形で倒れ込む。
即座に体を起こそうと体を回転させ、仰向けになり立ち上がろうとした瞬間にそれを防ぐように、覆い被さってきたのは先日みたばかりのシビトゾイガーだった。
「っ!」
シビトゾイガーは、勢いをつけて体を倒しその鋭い嘴を突き刺そうとしてくるのを上半身を捻って回避する。
今度は回避した方へと嘴を振り下ろすシビトゾイガーだったが、今度は反対に体を捻って回避する。
そうして何度か繰り返し振り下ろされる嘴を回避しながら、この状況をどう切り抜けるか考える。
アリアンスは両手で構えないと使えない、それにブラストショットもシビトゾイガーの攻撃を避けながら取り出すなんて無理だ。
どうにか、この場を切り抜ける案を模索する。
ネクサスはセブンのようにウルトラ念力なんて使えないし、生身で戦闘はまずブラストショットを持っていることが前提だ。
「そのままじっとしてろっ!」
嘴を刺されないように避けながら考えていると、そんな何処か聞き覚えのある言葉と共に誰かが走ってくる足音が近付いてくる。
「うりゃっ!」
次の瞬間、俺に覆い被さっていたシビトゾイガーが横に吹き飛んだ。見れば、そこにはシビトゾイガーに飛び蹴りを当てて着地した様子の見覚えのあるつなぎを着た青年……礼堂ヒカルがいた。
驚くが、まずはシビトゾイガーを倒すため急いで上着のポケットへと手を突っ込みグリップを掴んで、ブラストショットを取り出してシビトゾイガーへと構えて引き金を引く。
ブラストショットから放たれた3発の真空波動弾がシビトゾイガーを撃ち抜き、シビトゾイガーは黒い霧となり霧散した。
霧散したシビトゾイガーに、体から力が抜けてブラストショットを持った腕が再び地面に触れる。
「悪い、助かった」
「なに、困ったときはお互い様だ!」
そう言いながら手を差し出してくる礼堂ヒカルが差し出してきた手を握ると、体を引っ張り起こしてくれた。
即座にブラストショットをポケットにしまう。
「俺は礼堂ヒカル、この降星小学校で用務員をしてるんだ。まぁ、こんな状況だから用務員じゃなくて見回りをしてるんだがな」
「俺は
「そこをアイツに襲われたってことか……やっぱりアイツらは人が多い場所を狙うみたいだな。とりあえず中に入ろう、また奴らが迫ってきたら厄介だし」
そう言いながら彼に続いて校舎へと入る。
「ここでは、3日前にアイツらが現れた時に学校にいた子どもたちと俺たち教員、そして避難してきた人達が体育館の方で生活してるんだ」
なるほど、確かに被災の時に学校が体育館を避難所として運営するのはよく聞く話だな。
そんなことを考えていると、向こうからバタバタと誰かが走ってくる音が聞こえまた何事かあったのかと身構えていると、曲がり角から現れたのは白衣を着た見覚えのある青年。
「礼堂くん!無事ですか!?」
「トモヤ……大丈夫だ!五体満足、怪我ひとつないぜ!」
一条寺友也、ウルトラマンギンガで登場する登場人物の登場に思わず体が固まりかけたがどうにか耐える。
「あまり心配させないで下さい礼堂くん、あの怪物に襲われてる人を助けに礼堂くんが飛び出したと聞いて心臓が止まるかと思いました」
「悪い……そうだトモヤ、こいつはバンスケ。さっきの怪物に襲われてた奴だ」
「ども、
「なるほど。僕は一条寺 友也、ここで教員をしています」
そう言いトモヤさんとヒカルさんの後を追う形で歩いていくと、避難している子ども達や大人が見えた。
「ヒカルさん!」
「ヒカルさんだ!よかった!」
「ヒカル!」
すると体育館入口近くにいた子ども達がヒカルの元に駆け寄ってくる、するとヒカルはなれた様子で戻ったぜ!と笑いながら子どもたちの頭を撫でる。
少なくとも、ミライさんがいた避難所よりは空気が軽く明るい感じがした。
そのあとこの避難所に避難している子ども達の状況や、学校をヒカルさんに案内して貰った。
何でもヒカルさんを含めた何人かは、シビトゾイガーが学校内に入らないよう見守りをしてるらしい。
「大体は紹介できたか?」
「ありがとうございます、大体わかりました。」
「ところで、さっき化物を倒すとき使ってた銃!あれ何処で手に入れたんだ?バンスケは警察とか、自衛隊っぽい感じじゃ無いし…」
「えっと、実は気が付いたら持ってたんです」
うん、嘘は言っていない。
気が付いたら持っていたものだし、恐らくはノアがくれたものだろう。
「あの化物を倒す銃なんて、凄いものを持ってたなんて凄いな。まだ世界には俺の知らないことばっかりだ」
そう言いながら窓からそとを眺めるヒカルさんは、何処か物憂げな表情を浮かべていた。そんな彼に俺はずっと疑問に思っていた質問をぶつけた。
「その、なんで礼堂さんはこの学校の用務員になったんですか?」
ウルトラマンギンガにて礼堂ヒカルは冒険家を目指していた、ギンガSではメキシコを冒険していて色々な国を回っている感じだった。
夢に真っ直ぐな筈の彼が、どうしてそんな物憂げな表情をするのか分からなかった。
「俺、本当は学校を卒業したら世界中を旅しようと思ってたんだ。でも、その事を友達に話したらみんなから止められたんだ。働かないと生きていけないとか、海外を旅するのは危険だって色々な事故とか事件の記事を見せられてさ、その時に怖くなって……諦めちまったんだ」
実際、現実となると高校を卒業して冒険家になるだなんて誰も思うことはないだろう。
そんな進路について話されても先生だって止める筈だ、冒険家は現実的に言えば仕事じゃないからな。
「それでせめて、子ども達が夢を諦めないよう応援したいと思って、たまたまここで用務員になった。でも俺時々思うんだ、本当にこれでよかったって、この今が俺にとっての未来なのかって」
「礼堂さん……」
きっと目の前の礼堂さんは、夢に真っ直ぐなウルトラマンギンガ、ギンガSでのヒカルだったのだろう。でも現実を知って、夢が怖くなって諦めてしまった。
冒険家にならず、就職することを選らばざるを得なかった。
そんな彼に俺は、今までと同様にウルトラマンギンガとして現れることを願いリュックの奥のカードケースを取り出してカードを取り出す。
友人といつものように集まったカードショップで安価で売られていたウルトラマンカードゲームの、ウルトラマンギンガのカード。
背後に銀河が浮かぶなか。両拳を胸の前で突き合わせ現れるグングンカットをイメージしたイラストのカード。
なにデッキを作るか決まらずコレクション目的で買ったこのギンガのフレーバーテキストは「心から守りたいと願うとき、遥かなる時を超え、銀河の光が目覚める!」これほどウルトラマンのシンクロを促せそうな物はないだろう。
頼むからギンガを呼ぶんでくれ、お前が全てを倒してくれよ頼むよ銀河の覇者。
そう祈りながらカードを礼堂さんに差し出す。
「これどうぞ、お守りみたいに持っててください。持った人の未来を良い方へ導く、そんなご利益だったと思います」
「未来を……」
適当に考えた売り文句に、差し出されたカードを無事受け取ったヒカルさんはそう呟きながらカードを上着の内ポケットへと入れた。
続きはメガロゾーアが中々やってこない出番にキレて滅ぼしました。
番外編でブルアカコラボについての反応スレ
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