貴方にとってウルトラマンとは?諦めないことっすかね(白目)   作:クレナイハルハ

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お前がそれを言うのか─(・_・;)─

あのあと、俺はやることがあるという建前で礼堂ヒカルがいた降星小学校を出た。

今のところ、この世界にいるという邪神が何処にいるのか分からないし、海側の方を探索しつつ情報収集するか。

……てか、そもそもなんで俺はあの邪神どもと戦う気でいるんだ!?

そもそも俺はネクサスに変身するのが解釈違いなのに……ぐぬぬぬ。

 

ンネクサース♪─ʅ( ー́ωー̀ )ʃ─

 

まだそんなこと言ってるって、当たり前だろ!!

そもそも俺はウルトラマンに変身したくないの!俺がネクサスになってること事態が解釈違いなの!

なんでこんな変身しなきゃ生き残れない状況が続くんだよもぉォオオオオ!

心のなかで叫びながら、俺は海の方へと向かって歩く。

ずっと真っ暗な世界で過ごしているため体内時計が凄い勢いでズレていきそうな気がしてならない。

頼むからこの世界にウルトラマン一人ぐらいいてくれよ……可能ならウルトラ兄弟、あの人達いたら勝ち確だよ。

そんなことを考えていると、遠くで灯りが見えた気がして俺は歩く速度を上げる。やがてたどり着いたのは、公民館?らしき建物だった。

窓から灯りが見えついているのが見える、恐らくは避難している人達のものだろう。

公民館の扉をノックすると、少しして開きおじさんが無事で良かったなと言いながら招き入れてくれた。

おじさんの後を追い、避難している人達がいるという部屋に向かう。

すると、奥の方から怒声が聞こえてきた。

おじさんが焦った様子で奥の部屋へと入っていくので、その後ろをついて部屋に入る。

その部屋は和室の大部屋で、老人や子どもと幅広い年齢層の人がいたのだがそんな部屋の真ん中で2人が対峙しており、男性は顔を歪めて怒った様子なのに対して、もう一人の青年は真っ直ぐ見つめたまま視線をそらしていなかった。

 

「さっきからお前は非現実的すぎんだよ、子どもにさっきから「きっと大丈夫」だとか「どうにかなる」だなんて、そんな無駄な希望を持たせんじゃねぇよ!!」

 

「希望を持つことの何がいけないんだよ!きっとどうにかなるって、そう思って何が悪いんだよ!」

 

そして話している片方、後者は見覚えがあった。

つい最近、具体的に言うならばブルーアーカイブの世界で知り合った青年、朝倉リクだった。

 

「さっきから「きっと大丈夫」だとか、そんな希望を持たせんじゃねぇよ!しっかり現実を見て、分からせた方が良いだろうがっ!」

 

そんな言葉と共に振り抜かれた拳はリクくんの顔に当たり、リクくんはその勢いで此方へと倒れてきた。

殴られ倒れるリクくんに、周りの人達は駆け寄ることも心配することもせずその騒ぎを見ていた。

子どもたちは目に涙をためており、絶対に見せるべきじゃないのは分かる。

隣にいたおじさんがリクくんを殴った男性へと向かっていくので、俺は頬に手を当てているリクくんの方へと向う。

 

「その、大丈夫か?」

 

「ありがとうございます、えっと……」

 

畠中 絆輔(ハタナカ バンスケ)だ、立てるか?」

 

「僕は朝倉 リク、です」

 

そう聞きながら手を差し出すと、リクくんは首を横に振る。

 

「大丈夫です、自分で立てますから」

 

そう言いながら立ち上がるリクくんの殴られた頬は若干腫れているように見える。

 

「とりあえず頬を冷やした方が良いかもな……すいません、救急箱……いや持ってる奴をだした方が早いか」

 

リュックの医療品からガーゼを取り出し水筒の水を使って濡らしてリクに手渡す。

 

「とにかくこれで冷やして」

 

「すいません……」

 

渡されたガーゼを少し腫れている頬に当てる、冷たさからか痛みからか少し顔をしかめたが大丈夫そうだった。

チラリとリクを殴った男性を見るが、男性は殴った事に関して反省している様子はなく、寧ろなんで此方が悪いのかとおじさんへと話している。

 

「ここだと落ち着かないだろうし、少し外に出るか?」

 

「そう、ですね」

 

おじさんに少し外の空気を吸ってくると話し、公民館の外に出る。

外は相変わらず涼しい、な。

公民館は今までの避難所と比べても小さいため、人が密集していた和室は少し暑かった。

こっちの方が頬を冷やすのに良いかもな。

 

「治療のためとはいえ、すいません。貴重な水を」

 

「気にしなくて良いけど、なんであんなことに?」

 

そう話すとリクくんは少し困ったような、怒ったような表情を浮かべると口を開いた。

 

「実は、あの部屋にいた子ども達が不安そうに話してたのを聞いたんです。『いつまでこうなのかな』って、『いつになったらお家にかえれるのかな』って泣きそうな顔をしていて、放っておけなくて、元気付けたくて……それで言ったんです。きっと大丈夫だって、そうしたらあの人が急に怒り出して」

 

「……なるほど。それで」

 

まぁ、極限常態でそんな根拠のない励ましは怒りの原因になるのもまぁ納得かもしれない。

人間は追い詰められると、心の奥底の泥々とした醜い部分が出てきて攻撃的になる。

だとしても、子供の目の前で誰かを殴るなんて事は間違っていると思うが。

 

「ずっと考えてるんです、夢みたいな話ですけど……もし僕に力があったら、ヒーローになれたら皆を助けることが出来るのにって。アハハ、子どもっぽい考えですよね」

 

「確かに子どもっぽい考えかもしれないけど、そんな思いから子どもを励ました。その行動は、間違いじゃないと思う。確かにアイツが言ったように現実を見ることは大切だけど、現実ばかり見ていたら疲れる。だからもしも、きっと……そんな風に夢を見ること、希望を持つことは間違いじゃないと、そう思うよ……そうだ」

 

そう言いながら俺はリュックからカードケースを取り出して、中からコレクション目的で買ったウルトラマンカードゲームのカードを取り出す。

取り出したウルトラマンジードのカードはぐんぐんカットと呼ばれる変身時に巨大化するときにとるポーズをとっている。

レアカード、安売りという状態だったからコレクション目的で買ったソレをリクくんに差し出す。

 

「これ、お守り代わりにあげるよ」

 

「見た事ないゲームのカード、ですね……なんか正義のヒーロー?っぽくない感じですね、その目元が……」

 

お前がソレを言ってしまうのか。

 

ンネクサース♪─(・_・;)─

 

思わず笑ってしまいそうなのを耐えていた、その時だった。

 

ンネクサース♪─⚠⚠⚠⚠⚠⚠⚠⚠⚠⚠⚠⚠⚠─

 

脳内にネクサスが危険を知らせる内容のメッセージが浮かび上がり、即座に周りを確認する。

だがシビトゾイガーらしき影も、飛んでくる音も聞こえなかった。

 

「バンスケさん?どうし──」

 

体がぶるりと震え、鳥肌が立つ。

 

嫌な予感がした次の瞬間。

 

ザッパーンッ!!と海を割る音の直後、漆黒の海面から突き出したのは、常識を超えるほど巨大な影。

その身体は海そのものを侵食するかのように黒々と蠢き、無数の触手が天を突き、雲を裂く。

見る者の心を凍りつかせる黄金の眼光がゆっくりと開かれた瞬間、辺りの空気は重苦しく淀み、ただ立っているだけで胸が締めつけられる。

 

遠くからザッパーンッ!!と何かが海の上へと浮上した音と共に、聞きたくなかった「バァオオオオオオン!!」という特徴的な鳴き声が響き渡る。

海の方を見れば、この公民館に入った時には見えなかった巨大な影が見えた。

 

そこにいたのは、世界を暗黒に塗り潰すもの。

 

まるで世界の終焉を告げるように咆哮をあげる、かつて超古代文明を滅ぼした太古の邪神。

 

邪神ガタノゾーア。

 

「ハハ、まじかよ」

 

目の前に現れた絶望の化身ともとれるソイツに、俺の口からはそんな言葉しか出てこなかった。

 

 





続きはマザースフィアザウルスが取り込みました。

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