貴方にとってウルトラマンとは?諦めないことっすかね(白目) 作:クレナイハルハ
ウルトラマンメビウスは背後の避難所にいる、かつて共に戦った仲間達と同じ姿の別人達を一別すると、海へと向かい走る。
「セヤッ!」
メビウスブレスに手をかざし、そのまま翳した手を振り抜き放たれた光の刃、メビュームスラッシュが多くの触手を切り裂き、各ゾーアへの踏み込む隙を作る。
「今だ、みんな!!」
メビウスの声に、ガタノゾーアへと肉薄していたギンガはその腕のクリスタルをピンク色に発光させてピンクプラズマエナジーを解放する。
「ギンガサンシャインッ!ショオッラァッ!!」
「バァオオオオオオッ!?!」
そしてガタノゾーアの顔を殴り付け、そのまま突き出した拳からゼロ距離でギンガサンシャインを叩き込む。ガタノゾーアはその一撃に苦しそうな咆哮をあげながら後退する。
それは、ウルトラマンの攻撃が初めて邪神を後退させた瞬間だった。
そんなギンガをきっかけに、それぞれのウルトラマンが各ゾーアヘと攻撃を叩き込んでいく。
【ウルトラマンゼロ】【ウルトラの父】
【フュージョンライズ!】
「守るぜ、希望!!」
【ウルトラマンジード!マグニフィセント!】
マガタノゾーアへと肉薄していたジードは、またもやその姿を変える。頭部にはウルトラホーンとゼロスラッガーを合わせたような、鋭角的かつ雄々しい角が生え騎士の甲冑を思わせる体。
それは強大な力を持った崇高な戦士、ジードはその体に感じる力に拳を握り締める。
エメラルド色の光が、ジードの守りたいと願う思いが、希望を与えたいという祈りが拳に宿る。
「ハアッ!ハッ!」
右拳から放たれたヘビーパンチ、その後即座に左拳からもヘビーパンチ、更に両拳をメガロゾーアへの体へと付き出したメガボンバーダイナマイトがマガタノゾーアを後退させる。
そしてメガロゾーアを相手に、アークは太陽の力を持つ鎧、ソリスアーマーを装着しアークアイソードでメガロゾーアへと斬りかかる。
そんなアークと会わせるようにアグルもまたアグルブレードを振るう。
連続して放たれるアークとアグルの斬撃に、メガロゾーアは忌々しそうに触手を展開しようとするが、察知したアグルが触手を切り裂きアークは炎を纏わせたアークアイソードでメガロゾーアの顔を袈裟懸けに斬り付ける。メガロゾーアが痛みからか、それとも忌々しさからか咆哮をあげながら後退する。
そしてコスモス、メビウスは空中を飛び回りながらメビュームスラッシュやエクリプススパークを放ち地上で戦うウルトラマンへとデモンゾーアの攻撃が向かないよう撹乱する。
撹乱を行いながら、メビウスは考える。
怪獣達は他のウルトラマン達の攻撃によって後退している、ならここで大技を怪獣達に叩き込めばネクサスを、怪獣達の触手によって縛られている彼を解放することが出来るのでは?
「コスモスさん!僕らで怪獣達に隙を作ります、そのうちにネクサス……バンスケくんを!」
「分かった!」
「みんな!」
「聞いてたぜメビウス先輩!おっしゃ、ぶちかますぜギンガ!!」
「絶対にコイツらに抑えて見せます!あの人をお願いします!」
「いけ!」
「っ!」
メビウスの提案にコスモスは即座に頷き、ギンガは返事を返して後退させたガタノゾーアに向き直る。
ジードもまたマガタノゾーアに迫りながら両手にエネルギーを集中させる。
アークとアグルは共に攻撃する中で更に連携力を上げメガロゾーアを抑えていく。
そしてコスモスより前に出たメビウスはメビウスブレスへと手を翳す。クリスタルサークルを回転させ、メビウスブレスのエネルギーを開放しながら手を大きく水平に開き開いた手で弧を描きながら、頭上で合わせる。
メビウスの輪が浮かび上がる中で、腕を十字にクロスさせる。
「セェアーッ!」
メビウスの放ったメビュームシュートはデモンゾーアの触手を切り裂きながら、本体を傷付ける。傷つけられた痛みか、それとも怒りからかデモンゾーアは先程より一層大きな咆哮をあげる。
そしてガタノゾーアを前にギンガは全身のクリスタルを七色に発光させる。
本能からか、ガタノゾーアはギンガの攻撃を妨害するように触手を操りギンガの首や腕、胴体へと絡み付き妨害する。
「ギンガエスペシャリーッ!!」
両腕を左右に広げたギンガの全身から放たれるギンガエスペシャリーにより、ギンガを拘束していた触手を焼きながら、光線はガタノゾーアへと迫る。光線とガタノゾーアの間に生成された触手による壁、そんな壁を次々と突破し光線はガタノゾーアへと命中する。
ジードはマガタノゾーアへと向きなおり、両手の拳を打ち合わせる。
両腕にエメラルド色の光が迸り、腕を大きく左右に広げ虹色の輝きを放つ腕を逆L字型に構え一歩踏み込んだ。
「ビッグバスタウェイッ!!」
ジードの叫び声と共に腕から放たれた強力な破壊光線がマガタノゾーアの展開した触手達を貫き、苦しそうな叫び声をあげるマガタノゾーアを大きく後退させた。
メガロゾーアへと向き直ったアークが両手を右足に向かって伸ばし、両腕で虹色の円を描き両腕を十字に組む。
「ショワァァアッ!」
そしてアークはアークファイナライズをメガロゾーアへと放ちながら1歩、また1歩と近付きやがて走り始める。
間近でアークファイナライズを受けたら不味いと感じたのか、メガロゾーアは複数の触手を展開し阻もうとするがアグルがそれを許さない。
アグルブレードとフォトンクラッシャーでアークの走る道を妨げる触手を即座に切り裂いていく。
完全なゼロ距離に詰められ、より威力が強力となったアークファイナライズのダメージに、メガロゾーアは大きく後退していく。
ガタノゾーア、マガタノゾーア、デモンゾーア、メガロゾーアが隙を見せた瞬間にコスモスは触手により宙へと吊るされているネクサスの元へと向かい、両腕を交差させてエネルギーを溜める。
「コズミューム光線!!」
右腕に移し突き出すようにして放たれた黄金の光線はネクサスの体へと絡み付いていた触手のみを綺麗に消滅させた。
「バンスケくん!」
そのまま飛ぶことなく落下し始めるネクサスにコスモスは肩を貸すような形で支え、ゆっくりと海面へと下降する。
そして海面へと降り立ったコスモスの横で、ネクサスは立つことはなく、力が抜けたように両膝を付いて項垂れた。
ネクサスの瞳は周りではなく、真っ暗な海面への向けられており未だに彼が全てを諦めていることを表していた。
そんな彼の、ネクサスの様子にギンガ、ジード、コスモス、アークはどう声をかけるべきか迷う。
アグルはただネクサスを見つめたまま、口を開かず見つめ続ける。
まるで、なにかを見定めるように。
そんな中で、メビウスはゆっくりとネクサスの元へと歩み寄る。そしてメビウスは記憶の中で見た隊長が隊員や自分が不安になったり、落ち込んだときにされたように優しく肩へと触れた。
「バンスケくん、君のお陰で僕らはこうして立ち上がれた。だから、今度は僕たちが君を立ち上がらせてみせる。」
「バンスケ、君なら立ち上がれる筈だ。立て、バンスケ」
そんなメビウスの姿に続くようにアグルが口を開く、そんな二人に押されたのか、ジードは口を開いた。
「そうだよ、あなたのお陰で僕は大切なことを思い出せた。だからこうして戦えたんです!」
「そうだぜバンスケ、お前の戦う姿に勇気付けられて、俺は1歩を踏み出すことが出来たんだ!」
「君が優しさの強さを、大切さを教えてくれた。だから僕はここにいる!」
ジードに続くようにギンガ、コスモスが項垂れるネクサスへと鼓舞する言葉を紡ぐ。
メビウスはネクサスの肩から手を話し、ネクサスの正面へと移動すると口を開いた。
「兄さんが教えてくれた言葉を君に、君だからこそ伝える。大切なのは、最後まで諦めず、僅かな希望でも、勝利を信じて戦うこと、それが……ウルトラマンだ!」
そのメビウスの言葉と同時にガタノゾーア、マガタノゾーア、デモンゾーア、メガロゾーアが咆哮を上げる。
「まだ起き上がるのかよ、タフだなアイツら」
「奴らは通常の怪獣ではなく邪神だ、そんな簡単に倒せる筈がない」
驚いた様子のギンガ達に改めて相手にしているのが通常の怪獣ではなく、邪神。つまりは神だという事を説明しながらも身構えるアグル。
それぞれが項垂れるネクサスの前で構えるか、項垂れているウルトラマンネクサスの手がピクリと動いた。
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