倉端直太だって恋がしたい!   作:ひよちゃんLove

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chapter1-4『この都市の女の子、レベル高くね?』

「それじゃあ今日からウチに入る吸血鬼の倉橋直太くんです」

 

「倉端直太っす!つい数日前この都市に来たばっかで分からない事が多いんで教えてもらえると嬉しいかなって」

 

「そうなんですね〜、私は稲叢莉音って言います〜同じ吸血鬼なので分からない事があったらどんどん、聞いてください」

 

「ありがとう!」

 

 制服に着替えて表に出ると、もう1人従業員っぽい女の子が現れたので自己紹介タイム中。

 この子はふわふわした感じで、大房さんと似た雰囲気を感じる。

 あと胸がでっかい、いや大房さんのスタイルも出るところはちゃんとしっかりあって良いと思うけどね?稲叢さんのスタイルはズバ抜けていた。正にメロン。

 

「……倉端くん?あんまりジロジロ見ちゃうと稲叢さんに失礼ですよ?」

 

「……ぁぃ、ごめんなさい」

 

 でも女の子って視線に敏感なんだよね……まさかこんなに簡単に気が付かれるなんて、トホホ……

 と言うか大房さんにそんなジト目で見られると興奮よりも何故だかショックとか焦りみたいなのが先行するんだよな、やっぱりちょっと特別な目で見てるのかねえ。

 

「見るなら私にしてください、私なら許しますから」

 

「え、良いの?」

 

「く、倉端くんなら……特別、です」

 

「え、何それ可愛い」

 

「かわっ……うぅ……は、恥ずかしい……」

 

 ちょっと待って何それ俺が特別ってマジなの?

 俺みたいな純情無垢でモテた試しの無い男がそんな刺激的な言葉聞いたら軽々しく信じちゃうよ?大丈夫?

 

「はわ〜!もしかしてもしかして!?ででで、デートしてたんですか!?」

 

「ち、ちちち違うよっ!?く、倉端くんにはその、昨日助けてもらって恩があるし、話してるととても楽しくて少し仲良くなりたいな〜なんて思ってはいるけれどっ!え、えっとえっと、だからそんな関係ではなくてっ」

 

「そうなんですか〜?」

 

「俺としてはデートでも良かったかなぁ……なんて思っちゃうけど、正直に話せば大房さんの言ってるので正解だな。これからそういう関係になるかも!?とはやっぱり思春期男子だから思うけど、まずはちゃんと友達になりたいって思う!」

 

 あわあわしながら目をぐるぐるさせる大房さんめっちゃ可愛いなあとは口には出せなかった、もう少し仲良くなったら言いたいけど。

 

 ……それにしてもなんか普通に異性として見られてるっぽい?

 

 モテたいとは思ってきたけどいざ自分がちゃんと男として見られてると思うとどう居座って良いのか分からなくなっちまうな。

 わ、悪くはないし?嬉しいから良いけど……

 

 よし、とにかく話を変えてみるか。

 

「そ、それはともかく大房さん!バーの服めっちゃ似合ってるよ!可愛い!」

 

「ひゃいっ!?あ、あはは……て、照れちゃいます。倉端くんも似合ってますよ」

 

「そ、そうかな〜」

 

 何とか成功?

 でも余計照れるような話題で自爆した気がしないでもない。

 

 そうしてると入口のドアが開く、お客さんみたいだな。

 

「それじゃあ早速お客様みたいだから、まずはひよ里ちゃんの接客を良く見て参考にしてね」

 

「分かりました」

 

 

「いらっしゃいませ。アレキサンドへようこそ」

 

「い、いらっしゃいませ〜」

 

 とにかくまずは挨拶くらいは見よう見まねで、後は見て覚える。

 大房さんがせっかく働いてほしいって言ってくれたんだ、その期待に応えられるような接客をだな――

 

「あ、直太」

 

「って佑斗かよ!?」

 

「貴方ここで働いてたのね……」

 

「それにあの時の美人さんも!? 」

 

 って意気込んだのに初っ端から知り合いかよ!

 しかも3人中2人。どうなってんだ。

 

 てかこの人と言い大房さんと言い稲叢さんも淡路さんもだけど、みんな顔も性格もレベル高くね?

 この都市もしかして女の子や女性に関しては世界一なんじゃ……

 

 って待て待て今はそんな事考えてる暇無かったな。

 

「どーも、矢来美羽よ。話だと貴方も『佑斗と同じく長期間の入院が終わって』こっちに来たって話だったけれど」

 

「え?……あ、あー!そうそう!丁度佑斗と同じ病院にいて……えっと、その時に仲良くなったもんな!」

 

「そう……だな、うん。びょ、病院って娯楽も少なかったから暇潰しにコイツと良く話してたんだ。まさか同じ吸血鬼だったとは知らなかったけど」

 

 あっぶね勢い余って昨日吸血鬼になりました〜っての稲叢さんや店長にぶちまけるところだった。

 この事を知ってるのは俺と佑斗以外だと大房さん、矢来さん、扇先生と……佑斗の話だと風紀班だっけ?そこの人達とお偉いさんだって話でバレるのはややこしくなるから良くないって事だったよな。

 ふぅ、事前に話を聞いてなきゃ絶対口滑らせてたぜ。

 

「でも珍しいですね、矢来さんが誰かを連れてるなんて」

 

「まあ、色々あってね」

 

 もうこれ以上口を滑らせたくないしちょっと黙ってるか。

 ここも思わずツッコミかけたし。

 

「ご注文はどうしますか?」

 

「そうね……私はチャイナブルーを貰うわ」

 

「分かりました〜、ライチリキュールとグレープフルーツジュースにトニックを適量、ブルーキュラソーで綺麗な青色に仕上げたカクテルですね」

 

「ほへ〜そんなカクテルがあるんだなあ」

 

「……お前が初日と分かってるから突っ込まんが、知り合いじゃなきゃ思わずツッコミ入れてたぞ」

 

「ははは、わりわり」

 

 って言った傍からやらかすとこだった。

 

「てかさ、それってお酒?」

 

「はい、そうですよ。……あ、もしかして初めてですか?」

 

「そ、佑斗はお酒飲むの初めてなのよ。大方そっちの倉端さん?だっけ、貴方もそうなんじゃないかしら」

 

「え?あ、ま、まあそうっすね〜。お酒とは縁が無くって」

 

「あら、それじゃ折角ここで働くのだし倉端くんもお酒飲んでみたら?」

 

 あれ?俺達未成年だけど酒って飲めるの?

 ……周りは当然みたいに言ってるし多分吸血鬼なら未成年でも飲める……んだろうなあ。

 飲んだ事なんて勿論無いけど。

 てか絶対酔って変な事になる、うん絶対そう。

 

「ど、どうするよ佑斗っ。俺達酒なんて飲んでもあんまり良い未来想像出来ないんだけどっ!」

「……同感だな、ここはやんわり断って――」

 

 という訳で佑斗とヒソヒソ話して断る方向で話がまとまった。

 後はいつもそこそこ冷静な佑斗がそれを言って……

 

「ま、佑斗も飲んでみれば分かるわよ。それとも……くふっ、ジュースにでもするのかしら?」

 

「やってやろうじゃねえか!」

 

「即落ち二コマかよ!?」

 

 ……時々コイツ、俺より余程挑発に乗りやすい時があるんだよな。

 まさかこんな分かりやすいのに乗るなんて思わなかったけどな、俺でも乗らないぞ?……多分。

 

「……や、安っぽい挑発だが俺だって男だからな。お子様ジュースじゃない、大人のジュースってやつを頼んでやるさ。よし店員さん……大房さん、ドクターピッパーをお願い出来るかな?」

 

 あ、そういや変に勘づかれないように次出会う時佑斗と大房さんとは初対面みたいな感じで接するとか言われてたな。

 というかコイツほんとドクピ好きだよな、いや美味いけどさ。

 結構見掛けないからなあアレ。

 

「あ、あのー……ドクターピッパーはその、ここには置いてないんです……というか、多分島内にも……」

 

「バカな……」

 

「そんなに驚く事なの?」

 

「そもそもドクターピッパーは大人のジュースではない気が……」

 

 ほら言わんこっちゃない、マイナーなんだよドクピって。

 今度通販で取り寄せような。

 

「ま、良いわ。そこの2人にはスピリタスをお願い」

 

「スピリタス、畏まりました」

 

 佑斗が頭を抱えてる内に注文が決まり、大房さんが下がっていく……って一応俺も店員なんだから着いてかないとな。

 

「大房さん、スピリタスってお酒?」

 

「ええ、そうですよ。吸血鬼ってお酒に酔わないみたいなんです」

 

「へぇ、そうなんだ。だから味を一度体験しておけって事か……」

 

「私は人間だから飲めないんですけどね」

 

「……そう言えば大房さん、吸血鬼か人間か聞いてなかったな」

 

「私もすっかり、倉端くんとの雑談が楽しくて後回しにしちゃいました」

 

 てへっと少しいたずらっ子みたいに舌を出す大房さんはめちゃくちゃ眼福であった。

 でもそう言えば吸血鬼とか人間とかそういうの全く関係無く、緊張も無く大房さんとは楽しく話せてたよなあと感じる。

 

 ……矢来さんや淡路さん、稲叢さんとはどうだっけ。

 

 うーん、少なくとも矢来さんはご主人様と思いかけてるけど緊張そのものはするし、淡路さん……店長は大人の女性過ぎて一番緊張したかも。稲叢さんとは多分緊張はしてないけど、やっぱり大房さんと比べると何を話したもんかってなっちゃいそうだな。

 

 自意識過剰なのかもしれないけど、俺と大房さんってめちゃくちゃ相性良いのでは?

 少なくとも出会って2日目でこんなに打ち解けられるのは異性としてはさておき友人関係での相性はかなり良くないと無理だろ。

 

「ささ、稲叢さんにスピリタス持って行ってもらうので私達も行きましょう」

 

「ん?あ、ああそうだね大房さん」

 

「あと、大房さん禁止です」

 

「え?」

 

「なんか距離を感じてあんまり好きじゃないです。今すぐやるとそれはそれで弄られそうなのでやめておきますが、倉端くんの事も直太くんと呼ぶので私の事も明日から名前で呼んでもらえませんか……?」

 

 しかもヒソヒソ声でそんなとても魅力的な提案をされてしまった。

 おいおいここは天国か?出会って2日目の女の子にこんな事言われて俺もしかして騙されてるんじゃない?いや大房さん……ひよ里ちゃんはそんな事する子じゃないな、うん。

 疑う事自体が失礼なくらい良い子なのはたった2日でも見てれば分かるしな、確証は無くても確信はある、俺のカンってやつだ。

 

「わ……わかっ、分かった。ひ……ひよ里……ちゃん……?で、大丈夫……?」

 

「はいっ、明日からよろしくお願いしますね、直太くん」

 

 拝啓兄貴、父さん、母さん。

 

 俺、人生で初めて女の子の友達が出来ました。

 

 

 

 

 その後、スピリタスを飲んでも本当に酔わなくてびっくりしたり数組お客さんの接客をしたけれどモチベーション爆上がりで結構ちゃんと出来ていたのを淡路さんに褒められたりもした。

 マジで幸先良いヴァンパイア生活を送れてて最高です。




倉端直太
コイツはなんちゃってハーレム構築するゆずソフトの主人公とは違って赤い糸が一本なので最初から実質個別ルートに入ってたりする
まだ攻略ヒロイン2人目の顔見せが終わったばかりの佑斗と違い、既にエンジン全開で始まっていた

大房ひよ里
朗らかで温厚な子だけど年相応な面もあるめちゃくちゃ可愛いヒロイン
直太には勿体ないとも思うレベルだが、変にオリ主介入させるより佑斗との掛け合いも面白くて各ヒロインからの好感度も下がらないくらいにはちゃんと良い奴な直太ならええかとなった
絶対舌ペロひよ里は可愛い(確信)

六連佑斗
この後佑斗も佑斗で美羽と一緒に住む事になったことをしって驚愕するが、思ったよりも嫉妬してこなくて違和感を覚えていた
原因は間違いなくひよ里である

矢来美羽
現状直太への好感度は原作とほぼ変わり無しも、浮ついた話の聞かないひよ里が気に入ってるとありどんな人間性かの興味は出ている

稲叢莉音
2人のやり取りを見て「これで恋人同士じゃないんですか?」と更に疑問が湧いていたが2人は露知らずである
なお、似たような茶々入れを佑斗美羽コンビにもする

淡路萌香
青春って良いわね〜と眺めていた
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