盗賊の少女とドロスの英雄 作:ヽ(´▽`)/
星と丹恒は黄金裔と交流しながらも雲石市場のあたりを散策していた。
「星、情報収集についてだが……俺はあのオルフェウスという人物が足掛かりになると考えている。彼はアグライアと──仲が良いかは別として、それなりの関係がある様子だった」
そうして二人は市場を回りながらそれとなく彼について手掛かりを集めようとした。
「……私はあまり、彼と話したことがありません。ただ、私は……彼の心が他の人々の言うような、残忍で冷酷なものだとは思えないのです」
「第一次火を追う旅に関する書物には少ないですが、オルフェウス様に関する記述があります。そこに語られる彼の姿は……気さくで愉快で、何よりとても優しそうな様子でした」
キャストリスはこう語ったが、それは二人が今まで見てきたオルフェウスとは似ても似つかない姿だった。
ただ、それを信じるにはまだあまりにも彼自身、そして黄金裔とこの世界そのものに対する情報が少なかった。
そうして情報収集をしつつ市場を回っているうち、ダミアノスという探検家が二人が持ち込んだ三月なのかのカメラを使って二人を写真に収めたが、そのタイミングで彼は天外の写真を目にし、天外を目指すと騒ぎ出す。危険を犯そうとする彼を止めるために二人はダミアノスにだけ自分たちが天外から来たと明かしたが、それを金糸を通して感知していたアグライアは二人を創生の渦心へ導き、その中で金糸を用いて二人を尋問し両者の関係は最悪の状態に陥った。しかし、二人が最初に接触した黄金裔であるファイノンの仲介もあり、二人はアグライアからひとまずの信頼を勝ち取ったのだった?
尋問を受けた後、ファイノンとキャストリスから創世の渦心についての説明を受けた丹恒と星。
疲れた体を引きずってルトロへ戻ろうとした二人の頭上から声が響く。
「……あの堅物女を口説くとは中々だな、お二人さん?」
「──オルフェウス」
「金織のアグライアは黄金裔の中でも特に疑り深い、何故ならアイツは火を追う旅の指導者として常に矢面に立つ立場だからだ。……そして、あえて言おう。アイツの次に疑り深いのはこの俺だってな」
彼は芝居がかった仕草で両手を広げてそう言った。
「何が言いたい?」
視線を鋭くする丹恒に、わざとらしく両手をあげて怖がる仕草をしながら彼は言う
「俺はいつだってお前たちを見てるってことだ。ルトロの中まで覗くような真似はしないが、オンパロスの土地を歩いている間は見られてると思えよ?」
この手の仕事は久々だ。そう呟きながら、彼はまた姿を消した。
「……わざわざそれを俺たちに知らせるとは、これがキャストリスさんの言う、彼の優しさの名残りなのだろうか。──星、俺は帰ってから、今日聞いた第一次火を追う旅について調べようと思う」
「じゃあ、私はバットを握ってオルフェウスを追いかけ回せばいいんだね!」
「…………はぁ」
二人の、そして英雄たちの旅は始まったばかりだった。
唐突に喋り出してすみません作者です。
今回は地の文を多めにして、ゲーム本編と変わらない部分をそこに詰め込んでみました。
あと、初めて後書きでしっかり文章を書いておりまして、小説の補足とかここに書こうか悩んでます。
ゲーム本編と変わらない部分を地の文で省略・後書きで小説の補足を書くなどに関して
ご意見ございましたら感想にお願い致します。