「閃鬼~?何所に居るんだ~?」
「ん?鳳花姐さん。どうしたんですか?」
閃鬼が家でのんびりと過ごしていると、鳳花が来た。
「あ~…いや、その、な?今日は、その…宵闇から聞いたんだが、なんというか、女から男に物を渡す日って言われてな…それで、こんなのを作ってみたんだが…貰ってくれないか?」
そう言って、鳳花は袋を渡す。
「え、あ、ありがとうございます?」
「なんだい。その不思議そうな顔は」
「いえ、その…何の日だったかな、って考えただけです」
「そうか。じゃ、じゃあ、渡したからな!わ、私は行くぞ!!」
「あ、はい。ありがとうございました!」
鳳花は真っ赤に染まった顔を隠すように出て行き、閃鬼はその姿を見送り――――
「――――はて。マジで何の日だったかな?」
考えながら、とりあえず袋を開けて、中身を確認してみる。
「……あぁ、そういう事か」
中に入っていた物。それは、丸くしたチョコに粉砂糖をまぶし、白くしたスノーボールチョコ。
「バレンタインか~……そりゃ思い出せないわ…最後のバレンタインなんて何十…いや、何百年前だっつの……まぁ、貰った事無いんだけど」
閃鬼は自分の触れてはいけない悲しい現実に自分から触れてしまい、思わず悲しくなる。が、今はそんなことはどうでも良い。と思い直し、とにかくそのスノーボールチョコを食べてみる。
「……案外……鳳花姐さんって、器用だったのか?ちょっと意外」
想像斜め上に美味しく、思わずそんな言葉が出るが、かなり失礼な事を言っている、という自覚はあるのだろうか…
「それにしても…宵闇、いや、ルーミアさんから聞いたって言ってたけど…絶対犯人は迅真だよな……余計な事言うなって言いたい気もするけど…でも、鳳花姐さんの意外なところに気付けたしなぁ…仕方ない。プラマイゼロで何もしないでいてやろう。どうせあいつも今頃ルーミアさんから貰ってる頃だろうしな。優しい俺は邪魔をしないのさ」
そうは言うモノの、実際の所、ルーミアが怖くて行きたくないのがほとんどである。
「さてと。じゃあ、このチョコのお礼を考えるとしますかね。姐さんがここまで頑張って作ってくれたんだ。こりゃ腕によりをかけて作らないとな。それにはまず材料を集める所からだな」
閃鬼はそう言うと、納屋の中から適当な袋を取り出し、
「おや、閃鬼。どうしたんだい?そんな袋なんてもって」
「珍しいね」
「あぁ、萃香姐さんと勇儀姐さん。ちょっと用事が出来ましてね。それを済ましてこようかと思って。2~3日で帰りますんで、鳳花姐さんに言っておいてください」
「ん。分かった。行ってらっしゃい」
「はい。行ってきます」
閃鬼は勇儀と萃香に見送られ、村を出るのだった。
まぁ、こっちで募集した時には2人しか来てくれなかったんですけれどね。本当に参加してくださったお二人には感謝しきれないですね。
ではまだ次回!(21時だよっ☆)