俊、葉、ホワイト、しろま、
「なんだこりゃ…」
「すごいひどい散らかりようです…」
「なにをしたらこうなるんですか…?」
「うわぁ…これは…なんというか、すごいわね」
「こんなの、見た事無いぞ…」
「あ、ありえない…ありえてたまるか…こんなもの…」
「お、おどおどです…」
もう、なんというか、本当に『すごい』ありさまだった。室内のようだが、中には大量のごみが散乱しており、なぜか壁にまで被害が出ている始末。というか、よく壊れなかったな。と思う位にはすごいありさま。しかも、そこまで被害が出ているのにもかかわらず完全に密封されているようで、悪臭がひどい。
「と、とりあえず窓を開けろぉぉぉぉ!!!」
「「「イエッサァァァ!!」」」
何よりも早く彼らは窓を開け放つ。それにより新鮮な空気が入り込み、悪臭は少し和らいだ。
「ったく…本当に何をしたらこうなるんだよ…」
「そりゃ、ここは鬼が使ってたからな。ここまで汚した犯人は迅真だが、この匂いは鬼だぞ。全部酒だ」
「あ~…なんか納得。道理でクラクラするわけだ…って、いつからいたんだ?」
「最初からいたんだが、誰も気付かなかった」
俊の質問に閃鬼はそう答える。そりゃ転移した真後ろに誰かいるだなんて思わないだろう。
「んで?何所から手を付けるんだ?」
「ん~…取りあえずアイテムを全部外に出すことから始めようかと思ってるが…誰か他にあるか?」
「「「「「「異論無し(です)」」」」」」
「じゃ、始めるか」
そうして、彼らは一応目的を決めて行動を始める。
* * *
優、絆、絶、ファントム、ドール、りょうか、あっき、稲荷達八人は転移せずにその場にいた。
「残ったって事は、採取って事で良いのか?」
「ま、そうだろうな」
転移せずにその場に残って様子を見ていた香の質問に絶が答える。
「俺は肉を採ってこようかと思うんだが、お前たちは?」
「お野菜を採ってこようかと思ってます」
「薬草とかだな。毒消しとかがすごく重要な気がする」
「私は魚だな」
「僕は野菜で」
「あ、私も野菜を採ってくるわ」
「俺は魚でも採ってこようかと」
上から順に優、絆、絶、ファントム、ドール、りょうか、あっきの順である。
「よし。じゃあ絆とドール、りょうかで一チーム。ファントムとあっきでもう一チーム。で、優と絶はバラな」
「「俺達だけ別か!?」」
「そりゃ他にかぶってる奴はいないしな」
「ひどく正論で泣きたい」
「全くだ」
優と絶が泣き言をほざいてるが知らん。と、冷たい香なのだった。
「んじゃ解散。そこらへんに野菜はあるし、向こうの方に湖があるからそこで魚を採って来い。釣りアイテムは一応揃ってはいるぞ。何か知らんが迅真が持ってたからな」
「あいつ、変な物持ちすぎだろ」
「そ、そんなに変な物をいっぱい持ってるんですか?」
「見た限り能力付きの代物からゴミまであるぞ」
「うわぁ…色々と凄そうですね…」
絶の呟きに反応した絆に、香が補足を入れ、絆は少し顔を引きつらせる。
「じゃあ、僕たちも行きますね」
「私達も行って来る」
「ぜってー良い肉捕って来てやるからな!?待ってやがれ!!」
「薬草…あれば良いんだが…」
「おぅ!行って来い!」
何か絶の呟きが不穏すぎるが気のせいだろう。たぶん何もないはずだ。そうであってほしい。
さて。ここまで来て気付いたかもしれないが、先ほどの会話に一切参加してない人物がいる。
「……稲荷…様、だっけか?何時まで張り付いてるつもりだ?」
ほぼ最初から香によじ登り、肩車状態だった。誰もそれに突っ込まなかったのは優しさからだろうか。それとも…
そこまで考え、香は考えを振り払う。
「んみゅ~……いなりは眠いの~…」
「仮にも神様がそんな態度で良いのか?」
「別に大丈夫~…私の仕事は孤狼と隆文が頑張るからぁ~」
「お前の周りが可哀想に感じるのは俺が似た様な環境だからか?」
「知らないよぅ…じゃあ、おやすみなさ~い」
「え、本当に寝るのか?この状態で?せめて降りるとかしないの!?」
「…すぅ…すぅ…」
「……ね、寝やがった…ったく、何か見た目相応な感じに見えて来たぞ…あ~…幽香が居ないから預ける事も出来ねぇし。っつか、こいつの保護者はどうしたんだよ。もう迅真でも良いからこいつを取ってくれよぅ…」
ぶつくさ言いながらも、稲荷様が傷つかない様に慎重に柔らかい草を敷いた屋根の上におろす。
「はぁ……全く。放っておく事も出来ないし…しばらくはここで待機だな」
そう言って香は稲荷の隣に腰を下ろす。
嫌そうに言うが、どう見てもそんな事思っていないだろお前。と迅真なら突っ込みそうな表情をしていた。
「……やっぱり幽香も呼んでくるべきだったか?」
おそらく、そこまですると見た目家族である。羨ま死ね。
次が行動内容ですぜ!