東方種変録   作:大神 龍

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第八話

 決闘の勝者は神奈子。状況は、神奈子は後頭部に打撲と両腕両足に切り傷。対して諏訪子は、全身にあざが出来るほどの打撲。だが、幸いなことに主な出血は見当たらなく、骨折もしていないようだった。ただ、さきほど潰されたときに、衝撃で意識が飛んだらしく、目を覚ましていない。

 

 以上のことを、決着がついた後に近寄った迅真たちが確認した。そして、ホッとした迅真は、

 

「ん~……このくらいなら回復魔法で大丈夫かな。さすがに復活魔法はしなくても良いだろ」

 

と言い、諏訪子の体に触れて、何かをブツブツと呟く。すると、みるみる諏訪子の怪我は回復していく。それを見た神奈子は、

 

「なんだ?その力は?」

 

「ん?あぁ、これか。ん~、これはこっちに来る前にやってたゲームの魔法なんだが……まぁ、俺の能力って事にしとけ」

 

 迅真は神奈子の疑問に適当に答えつつ、ついでに神奈子の治療もしておく。

 

「よし、これでいいだろ」

 

「あぁ、ありがとう」

 

「おう。んで?一応この戦いはお前らの勝ちだが、俺たちはこのまま神社に戻るつもりだけども、お前たちはどうする?一緒に来るか?」

 

 神奈子はそれを聞いて、

 

「そうだな……私たちも行こう。(たみ)に話すのも早い方が良いだろう」

 

と答えるが、迅真は、説得はおそらくできないかもしれないと思っていた。なぜなら、あの村の人々は、昔から――――おそらく諏訪子が生まれたぐらいからずっとそうしてきたため、中々信仰対象を変えられないだろう。更に、諏訪子自身は祟り神だ。そのため、諏訪子を信仰しているのは祟りが怖い者たちが多い。まぁ、そんなことを全く考えずに信仰している者もいるが――――とにかく、その祟りの点をどうにかしなくてはいけない。それを考えると、やはり難しいだろう。まぁ、迅真は、それを神奈子がどうするのか楽しみでもあったが、これからしようとしていることを考えると、その手腕は見れないのだろう。と、がっかりもしていた。

 

 そんなことを考えながらも、諏訪子をおぶって、神社を目指していた。その時にルーミアを下ろしたら今度は前に回って来てくっ付いてきたのだが、今は置いておこう。

 

 

 

 数分後、今度はしっかりと道に迷わず神社に着き、皆を居間に入れ、いい加減寝させたままにしておくのもいけないかな。と思った迅真は、ちょっと強めにデコピンをする。

 

 だが、それが諏訪子に当たると、パァァァァン!!という音がしたと思ったら、諏訪子が(たたみ)(えぐ)りながら飛んでいく。

 

 それを見た神奈子が、

 

「……なんなんだ、その力は……」

 

と、半ば放心しつつ、ぼそりと呟く。

 

「むむぅ、ちょっとやりすぎちまったか……っと、これ?……面倒だから教えないことにしよう」

 

「面倒って、結構ひどいんだな」

 

 迅真の言葉に、いまだに名前を知らない神が突っ込む。すると、

 

「う、うぅ~……なんで私……ここに戻ってきてるんだっけ?というか、なんかおでこが痛いんだけど?」

 

と、さきほど吹き飛ばされた諏訪子が起き上がってくる。

 

「おぉ諏訪子。ちゃんと起きたか。最悪更に深く眠ると思ったんだが」

 

「そこまで私は弱くない……かな?でも、さっき負けちゃったから……」

 

 そこまで言ってから、諏訪子はしょんぼりと肩を落としつつ、迅真たちの方にやってくる。それを見た迅真は、

 

「ん~、まぁ、頑張ったからいいさ。おう、よくやったぞ」

 

と言いつつ、諏訪子の頭をなでる。ちなみに、諏訪子がかぶっていた不思議な帽子は、さっきデコピンされたときにどこかにいってしまった。後で探しておくか。諏訪子は撫でられると、俯いてしまうが、耳が赤くなっているので、嫌ではないのだろう。

 

「よし、お前ら、やることがあるなら今のうちに済ませておけ。とりあえず、俺は向こうで料理でも作ってくるよ。ルーミア、一緒にやるか?」

 

「やるよ~」

 

 迅真はルーミアに声をかけてから、台所に向かうのだった。

 

 

 

「(さてさて、何を作ろうかな……ん~、今日は人数が多いし、鍋で良いか。でも、今何が残ってたかな……とりあえずあるものを適当に入れちまうか。土鍋はどっかにあったはずだし……よし、そうしよう。鍋だ鍋。それ以外は作らない!)」

 

 迅真はそんなことを考えながら台所に入る。

 

「ルーミア、鍋を探しといてくれ。たぶんどこかにあるはずだ。その間に食材を揃えておくから」

 

「分かった~」

 

 そう言って迅真は食材が置いてある場所に行く。

 

「ん~、これと、これと、後……これもいいかな。よし。これくらいでいいかな」

 

 迅真は適当に食材を選び、調理台に持って行く。ちょうどその時に、ルーミアが鍋を持ってきた。

 

「見つけたのだ~!」

 

「おう、よくやったな。えらいぞ、ルーミア」

 

 迅真は食材を置いてから鍋を受け取り、ルーミアの頭をなでる。ルーミアは撫でられると、ムフー!という声をあげながら満面の笑みになっている。少し顔に赤みが差しているような気がするが、気のせいだろう。

 

「さて、じゃあ始めるか。まずルーミア、それを一回洗った後で切ってくれ」

 

 ルーミアは分かったのだ~。と言いながら、近くにある水道を使う。なんで水道があるのかと聞かれると、近くに川があったので、迅真が一週間足らずで作った。一応簡易的な浄水もしておいたので、衛生的には問題ない。

 

 他にも色々いじっているが、そこは置いておく。

 

 

 

 そしてそれから数分後、

 

「さて、このくらいでいいかな。よし。完成!ルーミア、ありがとな」

 

「えっへん!」

 

 迅真がルーミアにお礼を言うと、ルーミアは胸を張って頑張ったぞ感を出す。

 

 そして、二人は居間に向かうのだった。




え?最後が雑すぎるだろって?こまけぇこたぁいいんだよ!いや、その、すいません。
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