俊は考えていた。これ、何だ…?と。
目の前にあるのは広く薄い箱のようなモノ。いや、思い当たるモノはあるのだ。ただ、この時代には確実にないであろう道具なのだ。
近くを探ってみると、リモコンが出て来た。
「……まさか…?」
そんな訳無い。と思いながらも確認のためだと言い聞かせながらそのリモコンのボタンを押し――――
「嘘…だろ…?」
電気が付き、箱に映像が出て…確信した。その箱の正体は――――
――――テレビだ。
「なんであるんだよ!?」
しかも、どうなってるのか、コンセントも見当たらない。
「未来製品…オーパーツか!?」
「いや、迅真の私物だ」
「なんで持ってるんだよ!!」
閃鬼の補足に俊は反射的にリモコンを投げそうになり、何とか踏みとどまる。
「とりあえず、これも外に出しておくか」
そう呟くと、俊は持ち上げようとし…
「……すまん。誰か手伝ってくれ」
「なんだよ…案外力無いのな」
「これ、かなり重いんだが…?」
「は?そんな訳無いだろ。迅真が一人で持ってたんだ……ぞ………?」
閃鬼も持ち上げようとし、硬直する。
「…なんだ、コレ…」
「これぞ…オーパーツ…」
何を言ってるんだお前は。と突っ込みたい人物は一体何人いたのだろうか…
* * *
場所を変えて葉、ホワイト、孤狼はなぜかある水道の前にいた。
「えっと、ここに何かすごい量の食器があるんですが、これも片付けるんですよね?きっと」
「た、たぶんね…」
「はぁ…しょうがない。やるぞ」
孤狼の一言で動き出す。
しっかりスポンジもあるし、洗剤もある。ただ、洗剤を見た事の無いのも居るので、そこは分かる人が説明する。
「それにしても、洗うのは良いんだけど、どこに置けば――――」
「どうしたんですか?」
「何かあったか?」
言葉の詰まったホワイトは、ある一点を見つめていた。
気になって二人がその視線の先を見ると――――
壁に穴が開いており、穴の上に文字が書いてある。
『洗った食器はここへ』
「――――ここに入れるの?大丈夫?壊れたりしない?」
「そ、それは…入れてみないと分かりません…よ?」
「そ、そうだな。と、とりあえず入れてみるか」
孤狼は少し動揺しながらも先ほど洗ったばかりの皿を入れてみる。
「………………」
「……………………」
「………………………………………」
数秒の沈黙の後…
『ウゴァッ!?』
『迅真ぁ!?』
少し、聞きなれてしまった、悲鳴のような、断末魔の様な声が聞こえた。
「……迅真さんに当たったのかな?」
「……たぶん」
「なんか、悪い事をしたような気がするが…なんでこの穴の先に居たんだ?というより、この穴はどこに繋がってるんだ?」
「…気にしたらいけない気がする」
「それも、そうだな。とにかく、皿はここら辺に置いておこう」
「分かりました」
「了解です」
なんとも言えない雰囲気が漂う三人だった。
* * *
しろま、隆文、狼の三人は雑巾を持っていた。
「よ~し!やるぞぉ!」
「やるからには本気だ」
「がんばりますっ!」
目の前には障害物は無い。全部外へと運んだのだからそうだろう。
そんな中、三人は横一列に並び、四つん這いになって体勢を整えると――――
「よ~い、どんっ!!」
しろまの合図と共に三人は一斉に雑巾がけを始める。
合図と共に始まったコレはたまに学校などで見かける雑巾がけレース。楽しい上にしっかり掃除が出来るという優れた競技だ。
まず前に出たのは隆文。その二メートルもある体格ゆえの歩幅でリードする。
だが、二人も負けてはおらず、しろまは得意としている白魔法で自身の体力を回復して安定した速度を出し続ける。
狼は自分の知っている漫画などの中から速度を上げる能力だけを駆使して隆文に追い付かんとする。
しかし、隆文の速度はそこまでしても追いつけないもので、意外にも少し差を付けてゴールされた。
「あうぅぅ…まけたぁ…」
「負けちゃいました…」
「経験の差だな。お前達にはまだ無駄が多いんだ」
「そうなんですか?」
「あぁ。たとえば――――」
そう会話をしながら、三人は雑巾がけを続けて行く。
* * *
エリアを変えて絆、ドール、りょうか。
彼らはそこまでスタート地点から離れず、香の畑から野菜を採っていた。…のだが、
「……なんでしょう、コレ」
「さぁ…?」
「なんでしょうか…?」
そう言っている彼らの前には、三メートルはあろうかという赤に白の斑点がある花のような部分がある草。
「どこかで見たことがあるんですよね…どこだったかな?」
「僕はちょっと分かりません」
「私もちょっと…」
う~ん。と悩んだ後、絆は思い切って提案する。
「持ち帰ったら誰かが分かるかもしれないので、採ってみませんか?」
「「それだ!」」
決断した後、彼らは素早く引き抜きにかかる。
が、直後、草が動きだし、三人とも吹き飛ばされる。
「うわぁ!」
「な、なんだ!?」
「え…?な、何…アレ…!!」
それは、先ほどまで不思議な草だと思ってたモノ。あの花の様な部分に大きな口が付き、チロチロと赤い炎が見える。
「あ…思い出しました…コレ、パック〇フラワーにすごく似てるんです!」
「「パック〇フラワー?」」
「と、とにかく危険な奴です!!」
絆の忠告を聞いた二人はすぐさま戦闘態勢に入るのだった。
* * *
場所を変えてファントムとあっき。
香の言った方向に歩いて行くと、本当に湖があった。しかもちゃんと釣り道具完備。水着まであるが、まさか泳いで魚を捕まえようとか思わないな。と思いながら彼らは釣竿を手に取る。
「…エサもあるから、釣るだけか?」
「そうみたいだな」
二人はその後、無言のまま餌を分配し、釣りを始める。
………………………………………。
…………………チャポンッ……………………………………………………………。
…………………………………………ピシャンッ…………………………………………………………………………………………………………………。
……中々釣れない。
これは忍耐力の強さが重要だ。だから、慌てちゃいけない。いけないんだ。
そんな事を考えながら、彼らは釣りを続けるのだった。
* * *
さて。肉を調達しに行った優は、山の中を彷徨っていた。
「――――迷った…か?」
まさか、そんなわけ。そんな言葉を呟いて自分を誤魔化しながら歩いていると、ガサガサッというとに反応して隣の草むらを見る。
「なんだなんだ?」
耳を澄ましていると、ザリッ、ザリッ、と地面を擦るような音がし――――
――――ブヒィィィッ!!!
ドドドドドドドドドドドッ!!!!と音を立てながらイノシシが突撃してくる。
「うぇ!?ちょ…!イギャアアァァァァァァァ!!!!」
ドガッ!!と鈍い音を立てて吹き飛ぶ。
「っててて…クソッ!あの野郎、ぶった切ってやる!!」
優は怒りをあらわにして襲ってきたイノシシを狩ろうと走り出すのだった。
* * *
その頃、絶も絶で迷子になっていた。
「――――向こうが森の外…向こうが…森の奥…か?」
ダメだ。こいつはもう帰ってこれない。と、かなりひどい事を思うが、指輪の力を使うと一瞬である。
「…まぁ、困ったらその時だ」
前向きな発言で気を紛らわして突き進む絶。まぁ、迷ってはいるが、薬草は集まっているのでHP切れで倒れる事は無いだろう。可能性としてはMPが尽きるかLPが尽きるかだ(どこのゲームだ)。
取りあえず、迷子ながらも見つけた薬草はいつの間にかあったカゴの中へと放り投げながら進む。
* * *
そんなこんなでそれぞれがすることを終えた時、指輪が光り出す――――。
こんな感じで進んでいく…よ!
今回の行動内容(サイコロ変動込)
採集:260(肉:20 魚:70 野菜:170 ?:0)
掃除:〔100-165-10〕=-75
料理:×
おサボり:1人
診察:×(さっき迅真にしたけどアレはカウント外)
パック〇フラワーですよ!パック〇フラワー!