【BGM】という個性の可能性 作:匿名ゴボウ
俺の個性、【BGM】はクソほど役に立たない個性だ。
ただ『覚えている音楽を身体から鳴らす』だけの個性…騒音で敵を不快にさせる点では微妙に役に立つが、
個性をフルに使えば最早歩くパンジャンドラムだ。だから俺は、人前で個性を使ったことがない。そのせいで無個性という扱いを受けている。一応あるって言ってんだけどね。話を聞かないやつ多いからね俺の学校。
「おい
「まってよ
…まぁ、そんな奴らの中にも、良い奴らはいる。
ガキ大将の勝己と、無個性でいじめられっ子の出久。俺のたった二人の、それほど仲良くもない友達。
…はぁ、このままじゃ置いてかれるし、走って着いていこう。
「…」
「うわぁ!」
「かっちゃん!?」
あ、勝己川に落ちた。
慌てて出久が助けに行く。俺もそれに倣って急いで勝己に駆け寄る。
「大丈夫?」
「…ん」
出久と二人で手を差し伸べる。
虫取り網片手にずぶ濡れになった勝己が俺と出久をポカンと眺めている。
差し伸べる手を軽く揺らす。すると勝己は我に帰ったようにハッとして、無邪気に笑みを浮かべて
「あんがとな! じゃ行くぜ!」
「あ、ちょっと!?」
「ん!」
そのまま俺と出久の手を掴んだまま走り出す勝己。虫取り網は服の背中側の中に差し込んでいる。
覚束ない駆け足で引っ張られる出久と、淡々と勝己の速度に合わせて歩幅を広げる俺。
…まぁ、こんな二人といる時間が一番楽しい、かな。
…あれ、しれっと違和感が混じってた気がする。なんだろ。違和感? なんの?
___ズキン
鈍い頭痛が突然やってきて、足を止める。
足を止めた俺を二人が見る。
なんで違和感? なんで違和感なんか感じた?
___ズキッ
更に頭痛がして、頭を抑えてうずくまる。二人が慌てて俺の側に駆け寄る。
知らない。知らない。知らない。
違う、知ってる。知ってる俺だ。でも知らない俺だ。俺の知らないことを知ってる俺だ。
さっきまでの頭の中が不明瞭だったかのように、段々頭の中がクリアになる。なんだろう、子供の思考から大人の思考になったような…。
勝己が俺の身体を揺すり、出久が俺の手を握る。頭を抑えていない方の手だ。
なんで大人の思考って理解できた? なんで大人の思考だって理解できたって考えに辿り着いた?
止まらない思考と自問。こんな言葉知らない。聞いたことない。
次々と現れる知ってる知らない言葉。知らないのに、言葉の意味まですらすらと脳味噌に入り込む。
なんだ? 個性の影響か? でも俺の個性にこんな副作用なんてない筈。違う、個性じゃない。個性なんてない。違う、個性はある。単語としての意味? 違う、異能=個性の方はある。
___僕のヒーローアカデミア
突然意識がブラックアウトした。
・
・
・
・
・
「…ん」
意識が覚醒して、起き上がる。気絶前の頭痛が嘘のように止まり、その上気絶前の情報の混雑が嘘のように纏まっている。
まるで二つのおもちゃ箱の中身を一つの大きな箱に整理整頓して入れたような、そんな感じ。
僕のヒーローアカデミア。出久を主人公とした、出久が最高のヒーローになるまでの物語。それが今俺の生きる世界。
既に原作の崩壊の予兆は起きているのかもしれない。本来ならあの時勝己は出久の手を振り払っていた。でもあの時は俺と出久の手を取って立ち上がって、お礼を言った。
確か物語に於いて、出久のあの記憶は大事なキーだった気がする。いや、そうでもないか? 一旦考えるのをやめよう。
俺の名前は
ここまでの情報で、俺は無視できない事実を先に思い浮かべた。
…あの、ここヒロアカの世界なんすね。死んだわ。
近い未来に確定で起こる未曾有の被害に、俺は内心で白目を剥いた。あ、親来た。ちょ、そんな勢いで突っ込まれたら___ぐべぇっ*1
個人的に
どうもゴボウです。キンジン(キモ略)放って何してんだお前ェ‼︎って思う方もいらっしゃる方もいるかもしれませんが、不肖ゴボウは飽きっぽい且つ不定期で執筆心に燃料が焚べられる為私でもいつやる気が出るのか分かりません。書きたいもん書きたいし。
さて、個性【BGM】。これをどう改造しようかな(ニチャァ)それと背音君をどう物語に組み込もうかな。いっそ原作ぶっ壊しちゃおうか。原作崩壊タグつけとこ。
一応純ヒロアカ産の背音君は無口系でなんにもコミュを発揮しない単なる顔が良いだけの陰キャなんですが、そこにオリ産の大人(?)が入り込んだ事で無口系喧しさん太郎になってます。要は初期転孤君とは違った子供大人ですね。子供みたいな大人じゃなくて、子供精神に引っ張られてる大人ソウルみたいな。
さて、後書きに書きたい事ねえしここで打ち止めです。
マジで感想くれたらモチベ上がるんで感想お願いします。