AIに諸々丸投げしてFFT世界にプレインズウォーカーを放り込んでみる   作:あーぷ

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犠牲/Victimize

 

 

 ◆ ◆ ◆

 

 

 食堂に向かう途中でたまたまラムザを見かけたので、私は彼を夕食に誘います。

 

 人の良い彼は、私のことを嫌っているわけではありませんが、無茶苦茶言ってくるので苦手だとは思っているため、余り乗り気ではありません。首根っこを掴んで無理やり連れていきましょう。

 

 

 ファクトリー備え付けの食堂の描写を行ってください。最近私が片手間で稼働させたもので、ガフガリオンの部下や雇われの人間たちがそこで食事をとっています。ほぼ完全にオートメーション化されており、またギル(FF共通通貨)で支払いが出来るように改造済みです。

 

 私の感想としてはいいとこチェーン店レベルで微妙だなあという感じですが、イヴァリース人からしてみると値段の割には異様な水準です。

 

 

 さて、適当に食事を済ませます。私は専用コードを使って自分用の食事をファクトリーに合成させ、ラムザにも奢りという形で「何頼んでもいいぞ」と言います。彼は遠慮して「じゃあ同じものでいいです」と言い、私が頼んだのは寿司だったため、生魚を食べる習慣のないラムザは出てきたプレートを見て青い顔になります。私は一通り笑ってから、ラムザのプレートをコンベアーに放り込んでもう一度頼み直すように促します。

 

 しばらくして、ラムザの地元の郷土料理が出てきます。品質は良く、彼は美味しく平らげますが、イマイチ釈然としない表情のままでいます。

 

 

 以上の流れを描写してください。私に振り回されるラムザの様子をしっかりと描くこと。

 

 

 

 ◆強引な夕食の誘い

 

 

 フェイは、アグリアスとの(彼にとっては)有意義な話し合いを終え、すっかり晩御飯のことで頭がいっぱいになっていた。

 

 研究室を出て、最近ファクトリーに併設された食堂へと続く通路を歩いていると、ちょうど仕事を終えたらしいラムザの姿を見つけた。彼は、一日の労働で少し疲れた顔をしていたが、その足取りには迷いが消え、どこか吹っ切れたようなものも感じられた。

 

「お、ラムザ君、いいところに。夕食まだだろう? 付き合えよ」フェイは、満面の笑みで彼に近づいた。

 

 

 

 ラムザは、フェイの姿を認めた瞬間、内心で(うわ、またこの人だ……!)と呻いた。

 

 彼のことは嫌っているわけではない。むしろ、オヴェリア王女を助けてもらった恩義等もちゃんと感じている。だが、この男はあまりにも規格外で、強引で、デリカシーがない。一緒にいると、とてつもなく疲れるのだ。

 

「い、いえ、フェイ殿。僕は、仲間たちと持ち場で軽く済ませますので……」ラムザは、なんとか穏便に断ろうと試みた。

 

 だが、フェイにそんな言い訳が通用するはずもなかった。「遠慮するな! たまには広いところで、温かいものを食うのもいいだろう。それに、君に聞きたいこともあるしな!」そう言うと、フェイは躊躇なくラムザの腕を掴んだ。

 

 いや、もはやそれは「掴む」というより「捕獲する」に近く、ラムザは抵抗する間もなく、まるで猫が首根っこを掴まれた子猫を運ぶかのように、食堂へと引きずられていった。「ちょ、フェイ殿! 自分で歩けますから!」

 

 

 

 ◆異世界の社員食堂

 

 

 連れてこられた食堂は、広々として清潔だったが、どこか無機質で、機能性だけを追求したような空間だった。壁には巨大なパネルがあり、そこには様々な料理の写真と値段(イヴァリース共通通貨である『ギル』で表示されている)が映し出されている。注文は、各所に設置された端末で行い、出来上がった料理は壁の一部が開いて、自動化されたコンベアに乗って運ばれてくる仕組みだ。

 

 すでに多くの席が埋まっていた。ガフガリオン配下や雇われの傭兵たちが、見たこともない料理に舌鼓を打ちながら、故郷の話や今日の仕事について大声で語り合っている。

 

「どうだい、賑やかなもんだろう?」フェイは少し得意げに言った。「ここの料理は、私の評価ではまあ、いいとこチェーン店レベルで、正直言って微妙なんだが、君たちにとっては破格だろう? あのシチューが20ギルだぜ」

 

 確かに、傭兵たちの声を聞けば、「こんな美味いものがこの値段かよ!」「毎日ここで食いてえ!」といった賞賛の声ばかりだ。イヴァリースの基準で考えれば、ここは天国のような食堂だった。

 

 

 

 ◆寿司と郷土料理

 

 

 フェイは、ラムザを空いている席に座らせると、自分は慣れた手つきで注文端末を操作した。「さて、と」彼は何やら特殊なコードを打ち込んだ。「私は特別メニューで、寿司にするか」

 

 彼はラムザに向き直った。「さあ、何でも好きなものを選べ。今日のところは私の奢りだ。遠慮はいらない」

 

 ラムザは先ほどのコードで表示されたらしきメニューパネルを見上げたが、ハンバーグ、スパゲッティ、カレーライスといった、聞いたこともない料理名と写真ばかりで、どれを選べばいいのかさっぱり分からない。戸惑いと、フェイに対する遠慮から、彼はついこう言ってしまった。

 

「あ、あの……では、フェイ殿と同じもので、お願いします……」

 

「ん? 寿司でいいのか? まあいいか」フェイは特に気にせず、ラムザの分の注文も入れた。

 

 

 

 やがて、二つのプレートがコンベアで運ばれてきた。フェイのプレートには、色とりどりの魚介類が、小さな米の塊の上に乗っている。そして、ラムザのプレートにも、全く同じものが。

 

 ラムザは、目の前の皿を見た瞬間、顔色がサッと青くなった。光沢のある、明らかに生の魚。独特の酢の匂い。彼は、イヴァリースではまず口にすることのない『生魚』という存在に、生理的な抵抗感と恐怖を覚えた。

 

(こ、これは……魚……? 生の……!? これを……食べるのか……!?)

 

 

 

 フェイは、そんなラムザの反応を見て、腹を抱えて笑い出した。「ぶはははは! すまんすまん! 君たちのところじゃ、生魚はあまり食べないんだったな! そうか、遠慮するからこうなるんだ。ほら、それはこっちに寄越せ」

 

 彼はラムザのプレートを取り上げると、無慈悲にも返却口のコンベアへと放り込んだ。コンベアの先で食料が霊気に還元されてゆく。そして、笑いをこらえながら言った。「さあ、もう一度だ。今度は正直に、食べたいものを選べ。メニューにないなら、君の故郷の料理でも、ファクトリーにデータがあれば作らせるから。ガルテーン風の羊肉の煮込みとか、どうだ?」

 

 それは確かにラムザにとっての郷土料理だった。彼は恐縮しながらも、その羊肉の煮込みを注文した。しばらくして出てきた料理は、見慣れたものだったが、一口食べてみて彼はさらに驚いた。

 

 肉は信じられないほど柔らかく、野菜の味も濃く、スパイスの香りも豊かで、これまでに食べたどの煮込み料理よりも、格段に美味しかったのだ。

 

 彼は、その美味しさに感動しつつも、目の前で美味そうに寿司を頬張る、この底の知れない異世界の主に、やはりどこか釈然としない、複雑な気持ちを抱えながら、黙々とスプーンを口に運ぶのだった。

 

 

 

 ――次の指示を待ってください。

 

 

 

 

 

 ◆ ◆ ◆

 

 

「さて、本題なんだが」 と、ラムザが食べ終わったのを確認した私は切り出します。ラムザは嫌そうな顔を一瞬浮かべそうになりますが、彼は他人に「嫌そうな顔」を見せる習慣がないため、すぐに誤魔化そうとし、結果として良くわからない表情になっています。

 

 そんなことは気にもせず、私は先ほどアグリアスと話し合ったオヴェリア王女の政治的な窮状と、私の手を借りればそれを打開できるかもしれないがそのためには彼女自身の意思表示が必要になる、というような話をします。

 

 いきなり突っ込んだ話をされたラムザは戸惑いますが、私に「君と彼女の状況って、結構似てるとは思わないか?」と言われると、ちょっと考えてから納得します。「家のしがらみ」と「個人の思い」の板挟みになっているのは彼も同じだからです。

 

 というわけで、私は彼にも試しに問いかけてみます。「ベオルブ家全部手中に収めて面倒な責任全部乗せ」or「貴族の義務全部ブン投げて出奔し楽しく生きる」の二択しかなかった場合、どっちを選択するのか、という問いです。ラムザの気持ちになって考え、答えを導いてください。

 

 とりあえず、さっき食べた飯が不味くなった、という感想は先んじて湧いてくるでしょう。

 

 

 

 ◆食堂での本題と究極の二択

 

 

 ラムザが、異世界の技術とフェイの気まぐれによって生み出された郷土料理を、複雑な思いで平らげたのを見計らって、フェイは話を切り出した。その表情は、先ほどまでの悪戯っぽいものから、少しだけ真剣なものへと変わっていた。

 

「さて、本題なんだが」

 

 その一言に、ラムザの背筋がピッと伸びた。やはり、ただ食事に誘われただけではなかったのだ。

 

 彼は、何か面倒なことを言われるのではないかという予感に、一瞬、顔を引きつらせそうになった。だが、貴族としての教育と、彼本来の人の良さがそれを許さず、慌てて表情を取り繕おうとした結果、なんとも言えない、引きつった笑顔のような奇妙な表情になってしまった。

 

 

 

 フェイはそんなラムザの様子など全く気にせず、単刀直入に言った。「実はさっき、アグリアスと話していたんだがね。オヴェリア王女のことだ。彼女の今の立場、イヴァリースに戻った場合、かなり危ういんじゃないか、という話になってね」

 

 彼は、オヴェリアが政略結婚の道具にされ、最悪の場合は命の危険すらある可能性を、アグリアスに話したのと同じように、しかしより簡潔にラムザに説明した。「もちろん、私が手を貸せば、その運命を変えることはできるかもしれない。だが、そのためには、彼女自身がどうしたいのか、はっきりと意思表示をしてもらう必要がある。周りが勝手に動いても、本人が望んでいなければ意味がないからな」

 

 いきなり王女の将来という重大な、そしてデリケートな問題を突きつけられ、ラムザは戸惑った。「オヴェリア王女が……そんな危険な立場に……?」

 

「そうさ。それでね、ラムザ君」フェイはラムザの目をじっと見た。「君と彼女の状況って、結構似てるとは思わないか? 『家のしがらみ』と、『個人の思い』の間で板挟みになっているあたりがさ」

 

 その言葉に、ラムザはハッとした。ベオルブという家名。騎士としての期待。それらと、彼自身の正義感や、貴族社会への疑問との間で揺れ動いてきた自分。確かに、形は違えど、オヴェリア王女が置かれた状況と、自分の抱える葛藤は、根底で通じているのかもしれない。彼は、少し考えてから、静かに頷いた。

 

 

 

「そこで、だ」フェイは、まるで面白い思考実験でもするかのように言った。「試しに君にも問いかけてみたい。もし、君の選択肢が、極端な二つしかなかったとしたら、どっちを選ぶ?」

 

 フェイは指を二本立てた。

 

「一つ目、『ベオルブ家の当主となって、兄上たちの跡を継ぎ、その全ての栄光と、面倒な責任を全部背負い込む』」

 

「二つ目、『貴族の義務も、ベオルブの名も、全部ブン投げて、平民として、あるいは傭兵として、どこかへ出奔して楽しく生きる』」

 

 その問いかけを聞いた瞬間、ラムザは、さっき食べた美味しいはずの煮込み料理が、胃の中で鉛のように重くなるのを感じた。顔から血の気が引き、表情が険しくなる。なんてことを聞くんだ、この人は。

 

 

 

(ベオルブ家を継ぐ……? 兄上たちのように……? もしかしたら、そんな道だってあり得るのかもしれない。だが、そうなったとしたら、僕は、あの貴族社会の不正や、権力闘争の中心に身を置かねばならない。ジークデン砦で見たような悲劇を、僕は防げるのか? それとも、僕自身が、その悲劇の一部になってしまうのか……?)

 

(では、全てを捨てる……? 自由になれる? だが、それは……責任からの逃亡じゃないだろうか? 民を見捨て、アルマを見捨て、自分だけが安楽に生きる? 魅力的だと思わないと言ったら、嘘になる。でも、それは、ディリータへの、ティータへの、取り返しのつかない裏切りになってしまう。僕には……そんなことはできない!)

 

 どちらも、彼にとっては受け入れがたい選択だった。どちらを選んでも、何か決定的なものを失い、そして深い後悔を背負うことになるだろう。彼は唇をきつく結び、俯いた。食堂の喧騒が、遠くに聞こえる。

 

 

 

 長い、重い沈黙の後、ラムザは苦しげに顔を上げた。その瞳には、深い苦悩と、それでも何かを選び取らねばならないという、悲壮な決意が宿っていた。

 

「フェイ殿……それは……あまりにも、酷な問いです」彼の声は、かすかに震えていた。「どちらも……僕にとっては、選びたい道ではありません」

 

 彼は一度、息を吸った。

 

「ですが……もし、本当に、どちらか一つを選ばねばならないというのなら……僕は……」彼は、テーブルの下で強く拳を握りしめた。「僕は……ベオルブ家を継ぎます。そして、その責任を……全て負います」

 

 その言葉は、彼自身にとっても驚きだったかもしれない。だが、口に出した瞬間、それは彼の紛れもない意志となった。

 

「逃げることは……僕にはできません。たとえ、それがどれほど辛く、汚れた道だとしても……その責任の中で、僕は僕なりに、正しいと思うことをするしか……ないのだと思います。見捨てて逃げるよりは……それは、ずっとマシなはずです。そして、兄上たちとは違うやり方で、僕は……ベオルブ家を、そして民を、守りたいのです」

 

 それは、彼の善良さと、彼が背負うことを決めた責任感が生み出した、若く、そして痛々しいほどの決意表明だった。

 

 フェイは、その答えを、興味深そうに、しかし表情を変えずに聞いていた。

 

 

 

 ――次の指示を待ってください。

 

 

 

 

 

 ◆ ◆ ◆

 

 

「たいへん結構。私が君の立場でも同じ答えだろうから、好ましい回答でもある」

 

 ラムザが私の言葉を疑っていますので、続けます。「そりゃ君ほどクソ真面目じゃないが、私もどっちかといえば真面目な方だぞ? だって、そうでなきゃいちいち君らに付き合ってあれこれと骨を折るわけないだろうに。とはいえ、王女は君よりも状況が良くないんで――女の子なので腕力的にも政治的にも出力不足の上、小回りがきかない――もっと難しい選択を迫られるかもしれない」

 

「というわけで、相談できるお友達が居たほうがいいだろうなあ、ちょうど境遇が似た野郎(ラムザ)が目の前にいるなあ、と前々から思っていたわけだ。アルマちゃん連れて来るって手もあるけど、誘拐犯にはなりたくないし、女の子に貧乏くじ引かせるのもアレだし。私が相談相手になっても良いんだが、彼女に今君にやったみたいなやり方でやっても、メンタルにダメージ与えるだけで逆効果な気もしてね。したがって、ラムザくんが身分を明かし、彼女の長年のお友達の兄貴というポジションであれこれ相談に乗ってくれるようになると、丸く収まると思うんだけど、どうだろう。君が貧乏くじ引く以外は誰も損しないぞ」

 

 というようなことをラムザに向かって言います。彼の気持ちになって考え、返答を作成してください。

 

 

 一応、「白状してくれれば可能な限り便宜を図るよ」と私は言いますが、私に「便宜」を図られると何されるか分からないとラムザは考えているので、あんまり魅力的な条件ではないでしょう。

 

 

 

 ◆好ましい答えと貧乏くじ

 

 

 フェイは、ラムザの苦渋に満ちた、しかし彼の核にある誠実さを示す答えを聞いて、満足そうに頷いた。「たいへん結構。私が君の立場でも、おそらく同じ答えを選んだろうから、私としても好ましい回答でもある」

 

 ラムザは、その言葉に思わずフェイの顔を見た。その表情には「本当にそう思っているのか?」という疑念がありありと浮かんでいる。この、全てをゲームのように楽しみ、面倒なことは他人に押し付ける男が、自分と同じように泥を啜る選択をするとは、到底思えなかったのだ。

 

 フェイは、ラムザの疑いの視線に気づいたのか、少しむっとしたように(あるいは、そう演じるように)言った。「なんだい、その目は。そりゃ君ほどクソ真面目じゃない自覚はあるが、私もどっちかといえば真面目な方だぞ? だって、そうでなきゃ、いちいち君らイヴァリースの面倒事に付き合って、あれこれと骨を折るわけないだろうに。もっと面白い次元は、他にいくらでもあるんだからね」

 

 彼は、寿司の最後の一貫を口に放り込むと、お茶をすすりながら続けた。「とはいえ、だ。君の答えは立派だが、オヴェリア王女は君よりもっと状況が良くない。女の子なので、腕力的にも政治的にも、どうしても出力不足になる。おまけに王女という立場上、君のように傭兵に紛れたりして小回りをきかせることも難しい。だから、君よりもっと難しい選択を迫られるかもしれないんだ」

 

 フェイは、ここで本題を持ち出した。「というわけで、だ。彼女には、やっぱり相談できる『お友達』が居たほうがいいだろうなあ、と。そして、ちょうど彼女と境遇が似ていて、話が分かりそうな野郎(ラムザのことだ)が目の前にいるなあ、と、前々から思っていたわけだ」

 

 彼は、ラムザの反論を許さないかのように畳みかける。「アルマちゃんをここに連れて来るって手もあるけど、さすがにそれは誘拐犯そのものだし、まだ若い女の子に、こんな複雑な世界の貧乏くじを引かせるのもアレだしね。私が相談相手になっても良いんだが、彼女に今、君にやったみたいな『究極の二択』みたいなやり方をしても、たぶんメンタルにダメージを与えるだけで逆効果な気もする。私、デリカシーないって自覚、一応あるから」

 

 彼は、にっこりと、しかし有無を言わせぬ笑顔でラムザに言った。「したがって、だ。ラムザくんが、ここでビシッと身分を明かして、『やあ、オヴェリア王女! 僕は君の長年のお友達、アルマの兄貴だよ!』って名乗り出て、彼女のあれこれ相談に乗ってくれるようになると、全てが丸く収まると思うんだけど、どうだろう? 君が一人、色々と面倒な『貧乏くじ』を引くことになる以外は、誰も損しない、素晴らしいプランだと思うんだが」

 

 

 

 ◆ラムザの決断

 

 

 ラムザは、フェイの言葉を聞きながら、目眩がするのを覚えていた。

 

 自分が真面目だと主張しながら、平然と他人に「貧乏くじ」を押し付けてくる。オヴェリア王女の窮状には同情する。彼女を助けたいという気持ちもある。アルマの兄として、それは当然の務めかもしれない。だが、それは、自分が最も避けたいと思っていた「ベオルブ」の名を再び表に出し、貴族社会の面倒事に真正面から向き合うことを意味していた。

 

(まただ……この人は、こういう人なんだ。正論のような、無茶苦茶のようなことを言って、結局、一番厄介な役回りを僕に押し付ける……!)

 

(だが……オヴェリア王女が一人で悩んでいるのなら……僕が力になれるのなら……アルマも、きっとそれを望むだろう……)

 

(『君が貧乏くじ引く以外は誰も損しない』……ひどい言い草だ。だが……確かに、そうなのかもしれない……)

 

 彼は、フェイが最後に付け加えた言葉を思い出した。「白状してくれるなら可能な限り便宜を図るよ」――その言葉は、彼にとっては何の慰めにもならなかった。むしろ、この男に「便宜」を図られることほど、恐ろしいことはない。(一体、何をされるか分かったものじゃない……!)

 

 

 

 ラムザは、深いため息をついた。選択肢は、もはやないのかもしれない。この異世界の魔術師は、彼が断れないと分かって、この話を持ち掛けているのだ。

 

「……フェイ殿」彼は、観念したように顔を上げた。「貴殿のおっしゃることは……あまりにも強引で、納得できない部分も多々あります。僕が『貧乏くじ』を引く、というのも……正直、愉快ではありません」

 

 彼はまず、自分の不満を正直に(しかし控えめに)表明した。

 

「ですが……」彼は続けた。「オヴェリア王女が、本当に一人で苦しんでおられるのなら……そして、アルマの兄として、僕がその支えになれるというのであれば……僕に、断ることはできません。彼女を見捨てることは、僕の信義に反します」

 

 彼は、フェイの目をまっすぐに見つめ、決意を込めて言った。「……わかりました。僕が、オヴェリア王女の相談相手になります。ですが……身分を明かすタイミングや、どのように話すべきかについては……どうか、アグリアス殿とも相談させてください。僕一人の判断で、軽率な行動はできません」

 

 そして、彼は最後に、懇願するように付け加えた。「それから……その……『便宜』については……どうか、どうか! お手柔らかに……できれば、何もしないでいただけると……助かります……」

 

 その必死な様子に、フェイは(おや、私のサポートはそんなに信用がないかな?)と内心首を傾げながらも、「了解了解。君たちの自主性を尊重するよ」と、満足そうに頷くのだった。

 

 

 

 ――次の指示を待ってください。

 

 

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