なんか美人に逆ナンされたんだが?   作:六道

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何となく書きたくなった。
暇つぶし程度のものです。よろしく。


プロローグ

 

 

 

──その日、とある場所で非合法な格闘試合が行われていた

 

 

 

会場中央に構えられた金網に囲まれたリング。その中で戦う2人の選手にそれを囲うように集った観客たち。

 

野蛮な言葉が飛び交い、熱狂的な盛り上がりのある場所。

 

ルール無用の一戦。

"裏"だからこその試合。"表"では見ることの出来ない血みどろの試合。

 

金的、目突き、噛みつきなんでもあり。

関節、後頭部どこを狙ってもOK。

最悪リング禍による死亡にも目をつぶる。

 

そんな血腥いところに足を運んだ青年がいた。

ボケーッとしてるようでその実、殴り合う選手をよく見てる。

 

彼は格闘技者ではない。それでもこうして裏の格闘技はよく見に来る。

周りの熱狂振りとは裏腹に静観の彼。

 

そんな彼の隣にとある女性が1人やってきた。

 

「隣、いいかな?」

「……………うぇ?ああ、はいどうぞ」

 

まさか自分に声をかけてきたとは思わず少しの驚きを顕にしながらそんな返答。

とはいえ、それ以上の会話はなく2人の男女は並んで目の前の試合を観戦していた。

 

 

 

 

 

試合が終わるまでそう時間は長くかからなかった。

 

裏では試合の勝敗による賭けが行われている。故に敗者には罵声、勝者には感謝。周りの観客はそんな言葉を投げかけていた。

 

そんな中、青年はきっちりと賭けに勝ち満足気だ。

 

今日はこれにて閉幕。あとは帰るのみ。

青年もまた、かけに使われたチケットを換金し、さっさとその場を後にしようとした。

 

 

 

「ふむ」

 

そんな彼の立ち去る背中を見つめる視線がひとつ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、青年がやってきたのは近くの公園。

自販機で飲み物を買いベンチに腰かけ一息つく。毎度恒例の流れだ。

 

そのまま背もたれに体重を預け、目をつぶり思い返すのは先程まで見ていた試合。

 

殴り合う両者。

そんな選手達と脳内でスパーリング。

 

こう来たらこう、ああ来たらああ。

この動きには……これじゃダメか。カウンターを貰ってしまう。

 

そんな、シミュレーションをするのが日課になっていた。

 

──少し体を動かそう

 

目をつぶりつつベンチから立ち上がり、シャドーを始める。

 

最初は軽く、そこから徐々にギアを上げていく。

空に突き出た拳は風を切り、蹴りは落ちてくる葉っぱを真っ二つに。

 

シミュレーションで目の前にいる相手に対して有利は取れてるが……少しのミスでカウンターを貰った。

直後にぐらつく身体。

 

そのまま後ろに後退りし、膝に手を置き、一呼吸を置いて目を開ける。

 

「うーん、今の動きの隙間にカウンター貰うのか。あの選手つっよいなぁ」

 

片手を腰に、片手で後頭部を掻きながら少しの反省。

そんな時だった。

 

「……君は格闘技をやってるのかな?」

「……え?」

 

背中から聞こえる声に振り返る。

先程まで座っていたベンチ。そこにいつの間にか座っていた先程の会場で隣に来た女性がいた。

 

「えー、あ……先程ぶり、です?」

「ああ、さっきぶりだね。それでさっきの質問なんだが……」

 

「あー、格闘技ならやってないですね」

 

とりあえず答える青年。

そんな言葉に女性は分かりやすく驚いた表情を浮かべていた。

 

「そうなのかい?それにしてはなかなかキレのある動きに見えたが…」

 

見られていた。

なんてことか。恥ずかしい。

 

少しばかり照れくさそうに頭を掻きながら青年は答えた。

 

「昔から見よう見まねの独学で運動がてらにやってたんで……まあ慣れですよね慣れ」

「ふむ、見よう見まねであそこまで……君、この後暇かな?」

 

「え?あー、まあ?」

「今からご飯どうかな?君とはもう少し話をしてみたいんだが」

 

まさかの逆ナンである。

不思議な人ではあるし、ちょっと警戒心はあるが、見た目はかなりの美人だ。青年も男である。嬉しくないわけはない。

 

「いいですね。行きましょう」

「そうか。それは良かった。近くの居酒屋でいいかな?」

 

そんな会話をしつつ並んで歩き出す2人。

 

「天羽シーナだ。よろしく」

「あ、天野翼です。どうぞよろしく」

 

これがこの2人の出会いだった。




ケンガン世界って魅力的なキャラ多いよね。
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