???『カオルだけは生きて……』
誰かが俺の名前を呼んでまた映像を途切れる
???『カオル起きなさい、朝よ!』
俺は目を覚ます
視界に入ったのは母親だった
母親『起きてるなら早く起きなさいよ』
カオル「ん…ごめん」
俺は体を起こし、ベットから降りる
どうやら母親は先に1階に降りたようだ
俺は自室を出て、階段をゆっくりと降りる
母親『ちゃっちゃとご飯食べて準備しなさい』
カオル「は〜い」
俺はいつも2つの事を思う
1つ目はどうして自分の子供でもない俺をこんな優しい扱いをしてくれるのか
2つ目はなぜ、いつも同じ夢を見るのだろうか
そんな事を思いつつご飯を食べる
俺は準備を済ませ、家を出る
いつもと同じ風景
今の普通には飽きてきた
だから最近は自分は昔どうやって生きていたのだろうか
何らかの原因で記憶の一部が無くなっていると言うのは医者には言われた
その原因も突き止めたい
そして、昔からずっと思っていたのは俺だけ違うものがあると
俺は頭上にある輪を意識の輪と呼んでいる
なぜ意識の輪と呼んでいるのかは寝ている時は意識の輪が消えるからだ
そして俺は1回だけ意識の輪を写真に撮って母親に見せた
しかし、母親は見えなかった
母親には意識の輪は見えなくて、ただ自撮りしただけの写真を見せただけだった
そして、自分でも意識の輪は触れれなかった
不思議で仕方が無かった
俺は人体や歴史の本を読み漁った
しかし、なんの情報も得れなかった
俺は目の前の学校の塀に気づかず、ゴンッと音を立て、頭をぶつける
カオル「ん?なんだ塀か」
俺は突然背中を触られる
カオル「んあ?」
俺は振り返る
そこには教育指導の伊坂先生が居た
伊坂『おいおい、朝っぱらからボーっとしてちゃ駄目だろ?気合い入れていけよっ!!』
バチンッと伊坂先生は俺の背中を叩く
カオル「あはは…」
そして、俺は全くもって物理的な痛みは効かなかった
俺は校門を通り過ぎ、下駄箱へと行く
│下駄箱・2組靴箱
下駄箱には友人の
樹『よっ、カオル。朝から伊坂に絡まれてたやん』
カオル「最悪の朝って感じ」
樹『はははっ!そりゃ良かったな!』
カオル「何が良いんだか」
樹『一緒に教室行こうぜ』
カオル「そのつもりだよ」
樹『さっすが幼馴染!考えてることは同じだな!』
カオル「お前と一緒に過ごして16年やぞ。考えとることぐらい分かるわ」
樹『はははっ!』
俺と樹は保育園から同じだった
俺は樹と一緒に階段を上がり、教室に入る
俺は席に着く
3分後
何やら廊下が騒がしい
俺は廊下の方を見ると外は男と女だらけだった
一体何があるのか俺は気になり、樹と見に行く
│廊下・2組前
カオル「何があんだろうな」
樹『知らね』
遠くから何やら教育指導の伊坂先生の声がする
伊坂『お前ら退けよー!!道を開けろー!!』
何やら大事みたいな感じの声だった
伊坂先生がここまで焦っているのを見るのは初めてだった
カオル「マジでなんだろ」
樹『焦った感じだったしな』
カオル「てか伊坂の声俺等の教室で止まってね?」
樹『ワンチャンこいつらの間抜ければ見れるんじゃ』
カオル「行くっきゃ無いだろ」
樹『俺も同じ考え』
俺と樹は人混みの間を抜け、伊坂先生の声のする方まで行ってみる
そこには……
カオル「すっげぇ美人……」
すっげぇ美人が居た
樹『な〜んだただの美人かよ。カオル教室入ろうぜ』
カオル「ま、見るもん見たしな。入るか」
伊坂『怪楽そこに居るのかー!?』
樹『お前呼ばれてんぞ』
カオル「チッ…面倒くさっ…」
樹『早く教室来いよな』
カオル「そのつもり〜」
俺は伊坂先生の元へと行く
カオル「なんすか先生」
カオル「先にこの美人さん客室に案内したほうが良いんじゃないんすか?」
伊坂『いや、それがな……』
???『貴方に用があるのですよ』
生徒A『え、カオルに用って姉か?』
生徒B『いや、「美人さん」とか「客室に案内」とか他人に使う言葉だったし、多分カオル自身も知らないと思う』
生徒A『んじゃなんでカオルに用が?』
生徒B『それは流石に知らん』
周りの野次馬はどんどんうるさくなっていく一方だった
カオル「俺に用…?」
カオル「もう里親ならとっくの昔に見つかってますよ」
???『本当の親を見つけました』
カオル「は?」
本当の親?
嘘に決まっている
カオル「嘘に決まっている!」
カオル「俺は信じねぇぞ」
???『今私が貴方に嘘をついてなんのメリットがあるのでしょうか』
カオル「っ…」
???『それじゃ、行きましょうか?伊弉諾カオル?』
カオル「はぁ?これで人違いって分かったな」
???『いいえ?』
美人は手帳を取り出し、俺に見せつける
その手帳には昔の俺の写真と「伊弉諾カオル」と書かれてあった
カオル「嘘だろ?」
カオル「いや、偽造写真に……」
???『とりあえず、来てもらいますからね』
美人は俺の手を掴み、歩き出す
カオル「離せよっ!!」
俺は美人の腕を掴む
しかし、俺の力では引き剥がせなかった
そして、美人は俺の腕をへし折るかのような力で掴む
カオル「い゙っ、クソッ!」
俺は後頭部を殴ろうとした
しかし、その腕は止まる
美人にも意識の輪があった
カオル「嘘だろ……?」
じゃあもしかしたらこいつが俺の本当の母親か?
いや、歳は俺と同じぐらいか2、3個程上だ
カオル「お前が、俺の本当の母親か?」
???『いいえ?でも、私についてくれば会えますよ』
カオル「……」
カオル「1日だけくれ」
カオル「明日まで考える」
???『いいですよ』
???『因みに里親には話はついてます』
カオル「っ……母さんは…なんて……?」
???『「今までありがとうね」と』
カオル「そうか…」
カオル「今の要求は無しだ」
カオル「今すぐ母親に会いに行く」
???『ふふふっ、貴方ならそう言うと思いました』
カオル「案内してくれ」
???『任せてください』
俺は美人について行く
俺は気づけば校庭へと出ていた
???『何処行くんだよカオル!!』
俺を呼び止める声がする
俺は振り向く
そこには樹が居た
カオル「母親に会いに行く」
樹『はぁ?』
カオル「じゃあな」
樹『ちょっと待てよ!』
樹は俺の手を掴む
しかし、俺は改めて人間では無いと知る
樹は学校でも5本指に入る怪力男として有名だ
しかし、そんな怪力男の樹の指先は白くなり、顔は真っ赤だった
フルパワーで握っているのだろうが俺には赤子に指を掴まれた感覚だった
俺は樹の手を引き剥がす
カオル「俺とお前の関係はここで終わりだ」
樹『なっ……』
樹は力が抜けたかのように立っていた
そんな樹を無視し、俺は歩き出す
俺は人気のないところに連れて行かれる
突然美人はワープホールを作り出す
カオル「何のつもりだ」
???『自己紹介が遅れてすみません。連邦生徒会長をしている者です』
連邦生徒会長『ここの世界に遺物が混ざっていると報告を受け、探して居たのですよ』
俺が異物?
何を言っているんだ?
いや、もうわからないふりはいいか
そんな事しても無意味なだけだ
俺は尋ねる
カオル「この意識の輪があるから俺が異物なのか?」
連邦生徒会長『貴方は「ヘイロー」を「意識の輪」と呼んでいるのですね』
カオル「これはヘイローって名前があるのか」
連邦生徒会長『まぁ、今から行くところの紹介でもしましょうか』
連邦生徒会長『今から行くのは「キヴォトス」と呼ばれるところです』
連邦生徒会長『キヴォトスには「銃弾があまり効かない少女」が沢山います』
連邦生徒会長『貴方のような男の子にはご褒美のような場所でしょう?』
カオル「黙れ。早く母親に会わせろ」
連邦生徒会長『良いでしょう』
俺はワープホールに突き飛ばされる形で入れられる
連邦生徒会長『楽しんで』
俺の身体は不自然な浮遊感に襲われ、意識もそこで途絶えた
│???・歩道
俺は目を覚ました
歩く奴らは全員獣だ
獣達は俺を見る
冷たい目や心配をかける目、興味深そうに見る目
そんな事を俺は気にせず立ち上がる
カオル「とりあえず、母親探すか」
俺は歩き出す
周りを見渡しながら歩く
何処を見てもビルだらけ
そして、ここはなんなのかもわからない
ゴツンっと俺の頭が音を出すと共に痛みも感じる
俺はあまり前を見ずに歩いていたせいか人とぶつかってしまったようだ
カオル「すまない……」
???『いえ、こちらもあまり前を見ずに歩いていたから私の不注意です』
俺は驚く
連邦生徒会長と同じ様なヘイローを持っている少女が目の前には居た
???『ユウカちゃん大丈夫ですか?』
彼女の隣にはヘイローを持った少女がもう1人いた
???『大丈夫よノア』
カオル「……」
俺は何も言わずに立ち去る
│路地裏
カオル「なるほどな……」
カオル「