幼き日に見たあの夢は   作:月山 白影

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見ツカらッないものタらけ

 

 

 

 

 

俺は路地裏で考えを整理する

 

 カオル「キツいな…」

 

金も無い

駄目だな

腹が減りすぎて考えることもできなくなってきた

 

 カオル「まさかのここで野垂れ死か……?」

 

突然俺に朧げな記憶が流れ込んでくる

 

 ???『カオルだけは――』

 

そして途切れる

 

 カオル「……」

 

なんだ……

この記憶……

 

 カオル「ぁぅ……」

 

俺は目の前が真っ暗になり、意識は途切れる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(ネル視点)

 

 

 

 │路地裏

 

 ネル「あの野郎どこ行きやがった?」

 ネル「チッ…」

 

スマホの通知が鳴る

 

 ネル「んだ?」

 

私はスマホを取り出し、電源をつける

アスナからの連絡だった

私はモモトークを開き、メッセージの内容を読む

 

 ネル「こっちで捕まえた、か」

 ネル「んじゃ、合流すっか」

 

突然何かに足がひっかかり、私はこける

 

 ネル「なんだ?」

 

私はひっかかった物に目をやる

そこには人が居た

 

 ネル「おい、お前大丈夫か?」

 

私は近寄り、身体を起こさせる

そいつは意識が無いようだ

息は虫の息だった

 

 ネル「ちょっとこれはヤバくねぇか?」

 

私はそいつを背負い、走り出す

 

 ネル「…急がねぇとヤベェかもな」

 

どんどんこいつの心拍数が少なくなっていく

ここからの病院までの距離はとても長かった

ミレニアムに寄って――

 

 ???『あ、部長ー!!』

 ???『ちょっ、先輩っ!』

 

私は声のする方を見る

そこにはアスナやカリン、アカネ、トキが居た

 

 アスナ『部長その子は?』

 ネル「こいつか?ちょっとやばい状態だったからな。ミレニアムで応急処置をな」

 カリン『なら急いだほうが良いのでは……?』

 ネル「お前らは報告を。私はこいつを急いで連れて行く」

 アスナ『りょうかーい』

 

私は更に急ぎ、速く走る

 

 ネル「もしかしたらこいつ、死ぬかもな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 │ミレニアム・セミナー

 

 ユウカ『やっと仕事が一区切りついたわね』

 ノア『その様ですね』

 

ドタドタと足音がする

 

 ユウカ『コユキかしら』

 ユウカ『ちょっと注意してくるわ』

 ノア『気をつけて』

 

私はドアを開ける

 

 ユウカ『コユキ!そんな騒がし…く……って、ネル先輩!?』

 ネル「急いで病院まで連れてってくれ!」

 ユウカ『どこか怪我でもしたのですか?』

 ネル「いや、こいつが…」

 

私は背負っているこいつを降ろす

 

 ユウカ『ジュル……その子は?』

 ネル「こいつ息してねぇんだ!!」

 ユウカ『え?』

 ネル「早くしてくれ!」

 ユウカ『ちょ、本当ですか!?』

 ネル「私が嘘ついてなんのメリットがあんだよ!」

 ネル「早くしろ!」

 ユウカ『わ、わかりました!』

 

ユウカはタクシーを手配し、こいつを運んでくれた

 

 ネル「病院まで!大急ぎで!」

 運転手『分かりました』

 

病院までの距離はあと2km

その時、こいつの心臓が止まる

 

 ネル「は……?」

 運転手『どうかされましたか?』

 ネル「早くしろ!前の車全部抜かせ!!こいつの心臓が止まりやがった!!」

 運転手『なっ!?』

 運転手『分かりました!!』

 

運転手は全ての車を抜かし、法定の速度を超え、病院に着いた

すぐにあいつは運ばれた

 

 ネル「んじゃ、帰――」

 看護師『貴方は残ってください』

 ネル「どうしてだ?」

 看護師『状況を説明してもらうためです』

 ネル「チッ…わかった、わかったよ」

 

私は病室で寝てるこいつの顔を見る

 

 ネル「こいつ……男じゃねか?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(カオル視点)

 

 

俺は目を覚ます

 

 カオル「……見知らぬ天井」

 ネル『よぉ』

 ネル『目ぇ覚めたか』

 カオル「っ!?」

 カオル「あ、貴方は……?」

 ネル『私は美甘ネルだ。』

 カオル「ネルさん、どうして僕はここに……?」

 ネル『私が運んでやったんだよ』

 カオル「あ、ありがとうございます!」

 ネル『んじゃ、私は帰るからな』

 カオル「ありがとございました!」

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