パーン!パーン!と音が鳴る。その音を発しているのはテニスをしている俺たちからだ
「シレン、行ったぞ!」
「了解!」
俺達はテニスのダブルスを行っている。今日は球技大会当日である
「よっと!」
スパーン!
「30ー15」
「シレン、高いロブが来たらあれ頼むぞ?」
「分かってるよ」
その時
「龍守君、頑張ってください!」
「由良さんじゃないですか、どうされたんです?」
「さっき龍守君がテニスをやっているところを見掛けて玲ちゃんと来たんです」
「玲さん、どうも」
「ど、どうも、こ、これアンタにあげる。ちょっと余っちゃってさ。だからアンタにあげる」
「クッキーですか、ありがとうございます」
「それとさ、ちょっと話があるから来てくれない?」
「話、、ですか」
「もし、来たくなかったら来なくても良いよ。別に大したことじゃないし」
「いえ、行きますよ。これが終わったら一緒にいきましょう。待っててくださいね」
そしてシレンはコートに戻る
「知り合いか?」
「ああ、ちょっとしたな」
「なら、早く終わらせないとな!」
そしてショウは内角ギリギリを狙いサーブを決める
「こんな所かな~」
「さ、サービスエース、45ー15」
「さて、さっさと終わらせなくちゃな」
「ああ、OK」
相手はテニス部の部長だけあってそう簡単には勝てそうにない。なんでかと聞かれたらやっぱりテニスには技術が必要だから必要以上のパワーではラケットを振ることは出来ない
「そらよ!」
「よっと!」
ダブルスのラリーはある意味やりにくい、ボールが中心に来たときどちらが取るか迷ってしまう。相手はそれを知りながら俺達にサーブを打ってくる
「デュース!」
「やばいな、相手は熟練してるからやっぱりやり慣れてやがる!」
「だったら俺達は俺達のやり方をすれば良い」
「だな!」
そしてシレンはサーブの準備をする
「さっさとしろよ、もう負けるんだ、、、」
ズドンッ!
「おっと、なんか言ったか?そうそう、さっさと準備しろよ」
シレンは微笑しながら相手に声をかける。
「なに、あれ?龍守君が俺キャラになってるよ!」
「まさか、あの噂本当だったのね!」
「かっこいい、紳士的な龍守もだけどああやって睨み付けられながら壁ドンされたい」
「おい、シレン」
「なんだよ」
「ヤバい事になってるぞ?良いのか?」
「良いさ、今は奴らに集中しようぜ!」
「だなぁ!」
そして、相手がサーブを打ってくるが脅そうとショウの顔面めがけてボールを打つ
だがショウはそれを首を傾げるだけで避けてしまった。
「危ない、危ないですね。もう少しで当たるところでしたよ。それと分かってますか?コート内にボールは入らなかった。と言うことは?審判さん」
「は、はい、ゲームセットです」
「自分達で負けるなんてね。馬鹿にも程がありますね~」
「待ってくれ、俺は納得出来ないな」
「なんで?」
「あれだけ本気で顔にぶつけようとしたんだ。なら俺たちもやらないとな?」
「まあ、要するにあと一回だけやりたいんだろ?」
「そういうこと!」
「分かったよ。審判、一個前に戻してくれ」
そしてショウは相手にボールを渡し
「これで勝ったらあんたらの勝ちな?まあ、どうせ、負けるんだろうがな」
「舐めやがってぇ!」
そして相手がサーブをして来たのをショウは打ち返すが相手がショウ達のコートにボールを叩きつけ地面から数メートルまであがってしまった
「これじゃあ、取れないだろ!」
「それはどうかな?いけるか?」
「ああ、OK」
するとシレンは背を向けフェンスに向かって走り出す
「何する気だ!?」
「見てれば分かるさ」
そしてシレンは一度フェンスに足を掛けてからそのまま駆け上がり飛んだ
「!?」
「さっきのお礼だ!ありがたく受け取りな!」
バシィン!
シレンが放ったボールはそのままコートにバウンドしフェンスにはまった
「ナイスショット!」
そして周りから歓声が上がった
「さて、終わったことだし俺はちょっと行って来るよ」
「OK、行ってこい」
「お待たせしました。行きましょう」
「その前に」
「え?」
そしておもむろに自分のタオルでシレンの汗を拭きだす
「れ、玲さん?」
「汗かいてるのをそのままにしてちゃ駄目だから、それにアンタ、タオルを持ってなさそうだからさ」
「あ、ありがとうございます」
「いえいえ」
シレンは物影からものすごい視線を感じていたがシレンは
(玲さんのタオル良い匂いだな。なんて言うのか落ち着くな~)
男女共に恨めしそうな視線を送っている。その中には変態三人衆も混じっている。
「はい、これで大丈夫だと思うよ」
「ありがとうございます。では行きますか」
「うん、着いて来て」
そして二人は校舎裏へ来た
「それで、、話って何です?」
「あ、あのさ、、、」
「どうされたんです?」
玲はもじもじしながら俯いてしまっている
「アタシさ、あれからずっとアンタの事考えないようにしてたの。だ、だけど」
(ああ、そういうことか、ちょっと意地悪してみようかな)
そしてシレンは玲の耳元で呟いた
「考えちゃったんだ、俺のこと」
「!!?」
驚きのあまり玲はその場に座り込んでしまった。まあ、無理もないだろう
「それで?どんな事を考えてたんだ?言ってみてよ?」
「そ、そんなの言えるわけが」
「それだけ、色々考えたんだ?」
「・・・」
「図星みたいだね?じゃあ、質問するよ?玲は俺のことを色々考えたって言うけど答えはまとまったの?」
玲は首を横に振る
「答えもまとまらずにずっと頭の中がぐちゃぐちゃになって苦しんだの?」
「・・・うん」
「自分の事も考えられないほどに?」
「・・・」
「へ~、そっかそんなにもね~」
シレンはそのまま玲の目の前に座り込む
「前にも言ったけどさ、俺は玲とは付き合えない。ごめん。苦しい思いさせてるのに本当にゴメン」
「だ、だったらなんでそんなに優しくするのよ!確かにアタシは他の皆みたいに可愛いわけでもないし暴力的だからあんまり優しくされた事が無くって・・・」
「そんな理由じゃないよ。可愛くなかったら駄目なのか?暴力的だから見放せって?俺はそんな事したくは無い!誰かが苦しんでるなら俺は助ける!それがどんな人でもさ、それが犯罪者であるならこれ以上罪を犯させない!それが苦しんでいるなら一緒に苦しんで一緒に解決して笑いたいんだ」
「苦しめてるのはアンタじゃない」
「それを言われたら返す言葉が無いんだけどな」
「アタシさ、どうやったらアンタの、、、龍守の隣に居れる様になるの?」
「それは、、、俺に聞いては駄目だろ?それは玲自身で考えなきゃな?」
「それもそうだね」
その時
「これから部活対抗ドッジボールを始めますのでオカルト研究部のメンバーの方は至急本部に集まってください。繰り返します・・・」
「おっと、もうそんな時間か・・・」
「行かなきゃいけないんだ」
「そうみたいだ。そうだ」
そしてシレンはポケットからメモを取り出しおもむろに何かを書き始める
「ほい、これ」
「これは?」
「それは俺の携帯の番号とメアドだよ。なんかあった時連絡してくれな」
「うん、分かった」
「それと、俺の本当の正体は言っちゃ駄目だぜ?これは俺と玲の秘密だ」
「う、うん!」
「それじゃあな!」
「また、、ね」
「またな!」
そしてシレンは走ってその場を去っていった
「遅いぞ!もう部長さんがお怒りだぜ?」
「すまない!話が長くなっちまった」
「それは仕方ないか。さっさと奴らを倒して優勝しようか!」
「だな」
「それでは両チーム所定の位置についてください!それではオカルト研究部vs野球部のドッジボール対決を始めます!」
そしてドッジボール対決が始まる