歌姫と漂泊世界のマスター   作:タク-F

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息抜き投稿です


過酷な世界なので助けを求めます

「マスター! 料理まだ〜!」

 

「マスター! 昨日出品したフィギュアが落札されたわ。発送しておいて」

 

 僕……【早坂 隆史】は転生者でマスターだ。厳密に言えばこの世界に来た経緯は転生……で良いのかな? 僕はカルデアにてサーヴァントや仲間の手を借りて人理修復を成し遂げた。【2018年】に切り替わった瞬間に僕の世界は消失した。次に意識を取り戻したのはこの世界だった。

 

「ねぇ? どうして君達は現界してるの? 記憶が正しければ世界は消失した筈だけど?」

 

「ええ。消失したわ……()()()()()()()()?」

 

「私はマスターがいてくれたらそれだけで満足なの。それにマスターだって嬉しいでしょ?」

 

「う〜ん……それはちょ…………ナンデモアリマセン」

 

 怖い怖いよこの2人! 煩わしい事を訴えようものなら煉獄の業火で焼かれたりウイルスを注入されて悶え苦しむ事になる。流石に命が惜しいから言えないかな。

 

「ねえマスター……提案なんですけど貧相な身体の白鳥(メルトリリス)とは契約を解除しないかしら? 貴方の矛は私1人で事足りますよ?」

 

「あらマスター……提案なんだけど粗暴な聖女(ジャンヌ・オルタ)を側に置くなんて危険よ? 私が生活を支えてあげるから契約を解除しなさい。私なら貴方の生活に彩りを提供出来るわよ?」

 

「ちなみにどっちにするか決めた時に選ばれなかった方はどうするの?」

 

「マスターをとことん教育して私無しでは生きていけないようにするわ。マスターと私は一心同体……そうでしょ?」

 

「マスターが泣いて赦しを乞うまで焼き続けます。もうマスターを失う世界なんて耐え難いもの」

 

「あ〜……だったら答えられない。相手が絶対に許してくれないしそもそも命が惜しい。駄目?」

 

 ジャンヌとメルトは互いを睨むと不敵な笑顔を浮かべた。

 

「あ〜……やめやめ。無意味な争いだわコレ」

 

「そうね。そこだけは同意してあげるわ」

 

 2人は僕の左右に陣取って笑っている。

 

「さっきの質問に答えて。2()()()()()()()()()()()()()の? あまり言いたくは無いけど君達は魔力消費が多いから安定して供給するのは難しい。でも2人自身は自分の魔力を温存してる。理由あるでしょ?」

 

「あら? それは愚問ねマスター」

 

「魔力供給がマスターからってのはとても魅力だけど残念ながらココから調達してるわ」

 

 2人は聖杯を取り出した。聖杯ってそんなに…………あったな 

 

「マスターは聖杯を使いたがらなかったから大量に余っていたじゃない。だから適当に拝借したわ」

 

「ガバガバ警備め!」

 

 幸いカルデアの聖杯は魔力炉としての役割のみにリソースが割かれている。願望器の側面が出てないのは助かるな……

 

「それにしても退屈な世界ね。面白い事でも無いの?」

 

「じゃあ2人でネットでも見てなよ……」

 

 僕は2人にパソコンを差し出した。

 

「じゃあ僕はメルトの作成フィギュアを発送がてらバイトに行ってくるから。ついてくる方は霊体化してよね?」

 

 僕は2人の返事を聞く前に出発した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ありがとうございました〜」

 

 僕もバイトが終わって帰りにスーパーで買い物を済ませた。幸いメルトもジャンヌも料理は出来る。僕と当番を回せば無理なくサイクルが回るのは助かる。

 

「あとは……編集作業を進めないと……」

 

 僕自身の収入はバイトとVTuberの動画からの収入。ここにメルトの売上が加わると基本的に生活には困らない。

 

「カメラも機材も大丈夫だから今日は……」

 

 僕はジャンヌやメルトとゲームやアニメのプレイや視聴動画を配信をしてるけど……

 

「2人はここにいるのに……バーチャルか……」

 

 納得し難い。でも今の僕に世界を変える力は無い。

 

「考えても仕方ないか……」

 

 

 

 

 

 

 

 

「ただいま〜」

 

「あらおかえりなさい。今日も無事に帰ってきてくれて嬉しいわ。聖女は行ったみたいね」

 

「そうね。()()()()()()()()()()ね。時にマスター……ニュースのチェックはしてるかしら?」

 

「あ〜……してないかも。何かあった?」

 

「えぇ。また出たみたいよ特異災害。私達が始末しましょうか?」

 

「あ〜……ノイズか。もしかしてこの街に出現情報?」

 

【特異災害 〈ノイズ〉】……人類を殺す為に存在してると言われる()()()()()()()。触れれば人間を炭化させる凶悪な存在がまさか近くまで出現してるのか? 

 

「それが……」

 

「残念ながら詳細は不明よ」

 

 詳細は不明……か。大分困るな……

 

「まぁ僕は心配してないよ? だって2人が守ってくれるんでしょ?」

 

「当然ね。マスターは私の全て。最後の一瞬まで隣を歩むわ」

 

「マスターに危害を加える輩は私が焼き尽くすのでご安心を」

 

「何でもかんでも燃やすなんて野蛮な聖女。回収出来るものは回収する方が効率的よ?」

 

 ジャンヌとメルトは互いを牽制している。さて……この2人はどうして喧嘩をするのかねぇ。

 

「あそうだ! 今度アイドルのライブに行くんだけどどうする…………ヒェ!?」

 

 黒剣と鋭利な脚が僕の首筋に突きつけられる。

 

「マスター? 何処の女の追いかけ?」

 

「浮気は感心しないわね。誰が伴侶なのか決めた方が良いのかしら?」

 

「違う違う! 抽選が当たったんだよ! コンビニで適当に応募した最近台頭したコンビユニットのライブ! それも3枚チケット確保したから!」

 

「別に私達は霊体化するからチケット要らないわよ?」

 

「チケットが無くても来るでしょ? なら堂々と3人で楽しもうよ!」

 

「…………はぁ。せっかくだから新作の衣装の参考にするわ。良いわよねマスター?」

 

「はいよ。ジャンヌもほら!」

 

「…………ありがとう」

 

「でも覚えておきなさいマスター?」

 

「私達は……」

 

「「浮気は絶対に許さないから」」

 

「肝に銘じるよ」

 

 武器を下ろした事でひとまずは助かった。

 

「でもマスター? ノイズ関連の不安があるから礼装は準備しておきなさい」

 

「そこまでの事態になりそう?」

 

「油断しないで。最近のネットニュースでキナ臭いニュースが散見してるわ」

 

「そんなのいつもでしょ?」

 

「ん〜……何というかアレね。()()()()()()()()()()()

 

「分かった。警戒するね」

 

 メルトの忠告を聞いて僕は礼装の手入れも考える必要がありそうだ。

 

「そういえば今日は編集するから邪魔はしないでね」

 

「了解よ。貴方もそれで良いわよね?」

 

「当然よ。でも演者の意見は構わないわよね?」

 

「そりゃもちろん。何せ2人が主役のチャンネルだからね」

 

 そのライブが僕の運命を変える事になる

 

 

 




次回はライブ編です
 
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