第1話・日の丸に燃えるアマテラス、誕生
地球からフリード社会派主義国に引っ越してから3年前後ぐらい。私はフリード軍に入隊し、シャイン大佐という方が率いる隊に配属された。そこでの暮らしは天国なのか地獄なのかよくわからない、それは私が子供だからなのかもしれない。中学2年で入隊して社会とか何もわかってないのに今から戦争に出向くのは間違ってる気がするような。
宇宙に出たし今は地球の降り立って戦艦の中だし。こうしていればまたあの子に会えると願う。
「君が明日村レナというのかね、履歴書を見たが大フリード軍専門学園中学部を中退してまでも入隊してくるとはなかなかなやつだ」
明日村レナは私の名だ。父母含めて地球の日本から親の転勤で引っ越してきたからこの名前だ。今の国籍はフリード国民として扱われてる。
「レナ、戦争は何のためにやるかしってるかい? 」
「気に入らないやつがいるからやるじゃないですか」
適当に答えてしまった。大佐の前でそんな風に言ったらどうなるのか。
「利益と政治的立場を示すため、他には創造と破壊を行うためだ」
さすがに政治がどうのこうのはわかるが創造と破壊ってなんだ、意味がわからない。
「もしも155年前までに起きた世界大戦が起こらなかったらという例えをしよう。デバイスロイドは生まれなかったし、たくさんの死人が出ることはなかった。デバイスロイドは人類最大の発明品として今でも語られてるほど有名な話だ。それはつまり科学文明最高点の領域に位置しており、戦後は農業用として改造して使われたぐらいだ、特に君の祖国はな。じゃあ破壊は今の説明でどう関わるのかというとそれは、新たな未来の創造の前には破壊しなければいけない時があるからだ。戦争という人類がやってはいけない禁忌を行うとこで人は過ちに気づき、そこで何を教訓にして学び、正しき権力者の元で未来を創造していく。それが創造だ 」
かなり壮大な話だ。戦争を通じて人は成長する。それでも学ばない考えのない人や思考が古い人がまだいるのは今の腐敗しかけてる宇宙国際連邦政治会に言ってほしいと思った。
「中には、誇りを盾にして地球に居座り続ける者たちのせいで問題が発生する事案もあるがな。まあそれは良いとして。レナ、君にはやって貰いたい任務がある」
「ゴクリ……」
早速初任務だ、気合いを入れなきゃ。
無能な人間は嫌いだ、戦争なんてただの人殺し大会のようなものだ、こんな戦争さっさと終わればいいのに。全てはこの人の言うことを聞いて行動しよう。
4月1日、お父さんに招待されてお母さんと友達のコドクとバスで移動中にエイプリルフールの大気圏の下の大空に10機のデバイスロイドと歪な形をした一隻の戦艦が飛んでいた。
「そろそろ地上に降りるところだ。あくまでも偵察だからヘマはするなよ」
「イエッサー! 」
バスの車内にある窓からかなり遠めで回りくどくアリみたいな大きさで見えていた
私、結城サクラと影薄コドクは春休みの中バスツアーで陸上自衛隊富士基地に向かっている。発明好きのお父さんに招待されて。催しとしてデバイスロイドという第二次世界大戦で多くの主要国で使われた中くらいの大きさの巨大ロボットの最新型のお披露目イベントがあるようだ。
私は行く気はなかったがお母さんがロボットアニメオタクだったので家を留守にすることはできなかった。お父さんが単身赴任で鹿児島にある研究施設でデバイスロイドの開発に没頭していたがお母さんはそのことで文句はない。むしろ付き合って結婚して以来ケンカもしてないぐらい仲が良かったらしい。
「まもなく、富士基地に到着いたします」
バスガイドのアナウンスが車内に清らかに響き渡る。ついさっきあのアニメじゃないような展開をした演説を聞いて動揺していた。フェイク動画だと思ったら動画の投稿の日付には今年の正月にあったことだった。
バスから降りて基地の構内へと歩くとバス車内からも見えてたが紅白色の狛犬っぽい顔をした一機のマジックロイドが立っていた。そしてもう一機は全体的に紫色で侍ぽい見た目のデバイスロイドもあった。
そして会場について開会式が始まろうとしていた。
「皆さんこんにちは、私の名前は伊東トモヨと申します。航空自衛隊及び地球参加同盟軍では中佐を務めており、隊のマドンナと呼ばれております」
痛々しいが開会式は司会の挨拶から始まった。
「さて、本日は最新型デバイスロイドのお披露目体験イベントにご参加いただき、誠にありがとうございます。そもそもデバイスロイドってなんだと言いますとその歴史は旧世紀に起きた第二次世界大戦から始まります。私たち人間が叡知と技術力で作り、日本の他にアメリカやドイツ、イギリスを中心に開発を始め、あまり良くない話ですが世界中でたくさんの被害と死人を出しました。終戦してしばらくした2007年に国連が開発禁止令を出しましたが近年大フリード帝国との戦争に向けて特例で国連が組織した地球参加同盟軍の元で開発再開に至ることになりました。それがこのデバイスロイド、名前はアマテラス……」
「うわあぁ! 」
「なんだあれは? 」
静まり返った下手っぴな説明の中、青色の悪魔の見た目をしたデバイスロイドが四機も現れた。
「手を上げろ! そして逃げて怯えて死ぬがいい! 」
機体の中にいる人がそう言った。そしてこの場にいる人たちは私とコドクとお母さん含めて適当に走り出した。
「フリード軍だぁぁぁぁー! 」
「フリード軍か」
「皆さん、逃げてください! 」
大フリード帝国のあまりにも嫌われっぷりに失笑が出る。
「同盟軍の最新機体、傷つけずに鹵獲しろ」
「イエッサー! 」
「いぃぃぃぃやぁぁぁぁー! 私殺されるぅ! 」
「お母さんどうしよう? 」
「二人は先行ってて、私はちょっと写真撮りたいから」
スマホをカバンから取り出して他人とはズレた行動をするお母さん。
「私が足止めするからパパのとこに行って」
お母さんは親指を立ててそうカッコつけた。
「わかった。コドクちゃん私から離れないでね! 」
「そんなあぁー」
私とコドクはお父さんの元へ向かった。お母さん、どうか死なないで。
普段あまり運動しないから全力ダッシュするとかなり息が上がっていた。特にいつも部屋にこもってるコドクはすぐにも筋肉痛になるぐらいのしかばねになっていた。
「結城さん、もう走れないよ」
「それよりこんな所に来ちゃったね。研究所っぽい」
富士基地にはこんな施設もあるんだ。魔力で溢れていてマッドサイエンティストな感じがしていた。
「サ、サクラなのか? 」
その声は見るからにお父さんだった、名前は結城ハクフミといって自衛隊でデバイスロイドの開発をしている博士をやっている。
「お父さん! 」
正月以来帰ってきてないからちょっとした感動の再開になってしまってお父さんの元に駆け寄って抱きついた。
「話はマミコからMineで聞いている。ちょっと来なさい」
「結城さんのお父さんって資本主義者なのかな」
「ロボット作るぐらいなら国家予算並みだよ」
お母さんのこと心配しながら私たちは歩く。しかもお父さんが発明したステルス自動車に乗って機体のレーダーに察知されずに私たちの姿を周りから見えなくなるように隠すようにタイヤを転がして進んだ。
そう言われて私はお父さんについて行った。その先がまさかのまさかのさっきイベント会場にて開会式をやっていたところであった。紅白のデバイスロイドと紫色のデバイスロイドは無傷だがトレーラーに乗せられて鹵獲されそうになってる。
「サクラよ、アマテラスに乗れ」
「えっ私が? 」
さっき白いミリタリーなスーツ着てた女性が言いかけたマジックロイドの名前のようだ。
「あの、私は? 」
「この基地の地下に空母が停泊しておる。君はそこに行きなさい 」
「わっかわりました。私みたいな根暗陰キャはどうせ偉い人にハイハイ言って生きていかなきゃいけないんだ」
コドクはトホホと途方に暮れてゆっくり去って行った。幸いにもさっきのデバイスロイドはいないのでイレギュラーなことがない限り大丈夫だろう。
「お父さん、なんで私があのロボットに乗らないといけないの?」
「父さんなは、知ってるんだ。この魔力測定器でサクラがこの歳で無垢なのにあの人混みの中で一番魔力が高い人間だったからだ。デバイスロイドの強さは機体の性能だけではなくパイロットの技量で決まるものだ。君はいい子だ、君が小さい頃に魔法少女みたいなヒーローになりたいと言ったことはよーく覚えておる。お父さんはサクラのこと全力で応援するよ、あまり関わることはないが」
お父さんは私の両肩を手で触って言い聞かせた。
「お父さん、やってみるよ」
「これはアマテラスを操縦するにあたってのマニュアルだ。よーく読んで起動させなさい」
「うん! 」
私はお父さんの元を離れて紅白のデバイスロイドアマテラスのコックピットによじ登りながら乗り込んだ。ハッチを開けて。
コックピット内はまさにアニメで見るような感じのSFものの登場人物みたいだ。下手したら主人公級の活躍をしてしまうかもしれない。
いやなろうとしてるんだ私。
「これがお父さんの力なんだ」
改めてお父さんの権力に感心した。
「スマホに専用のアプリをダウンロードしてを機体に差し込めるんだね」
マニュアルにあるQRコードを読み込んで重ねたらその結果、成功した。完全に魔法の力で動くシステムになっててボタンとかレバーとかあまりなくて座りながら意思を伝えて体全体使って動かすみたいだ。
そうブツブツ言ってると機体はトレーラーの台車からロープを破りながら立ち上がった。
「動いた、動いたよお父さん! 」
「さすが我が娘だ。そのまま敵を倒しなさい」
「お父さんはこれからどうするの? 」
私はお父さんに質問した。
「私は鹿児島の研究所に戻る、また会えるといいな」
「うん。私ね、今度はお父さんとお母さんと一緒に水族園にまた行きたいなと思ってるの」
ちょっと子供じみた願望だったかな。あまり家族全員揃う機会ないから言えることだ。
「じゃっリモートで見ておくから達者でな」
お父さんはさっき乗せてもらったステルス自動車で瞬間移動するように去って行った。今更だがちなみに車種はジープである。
「よーしやるぞ!」
アマテラスに乗ってお母さんの行方を探しながらドスッドスと歩いていた。
「ぬん? こいつ動いてやがる」
さっきのデバイスロイドが一機いた。
「出力が段々溢れる、マニュアルの概要には国内のマジックロイドの5倍以上の力って」
「少女が乗ってるだと、まあ関係ねぇ。死ねぇ! 」
敵のデバイスロイドは手に持っていたサブマシンガンを短い秒数で連射した。
「ここでやらなきゃ殺される! 炎の剣! 」
機体に装備していた専用の刀を抜刀し、その剣には火炎放射器みたいなかんじで剣にメラメラと燃え盛る炎を纏わせてから剣の先からうなりを上げた。
「ファイアブレード! 」
炎の剣が敵のデバイスロイドが受け身を取った。
「ここで最新機体を獲るんだ。そうすればシャイン大佐みたいに出世するし。それが上司に気に入られる秘訣なんだぁぁー! 」
「消えろぉぉぉぉー! 」
「こいつ、なんてやつだぁー! 」
敵のデバイスロイドはアマテラスの炎の剣に斬られてその場で爆発した。放たれた銃弾は途中で炎と一緒に焼き尽くされてしまってる。
「待っててお母さん、コドクちゃん」
これが全ての始まりだった。アマテラスに乗り、いずれはあれほど現実逃避しながら軽く貶していた大フリード帝国に恐れられる存在になることはまた別の話。
「あの子、アマテラスに乗ってる。しかもセーラー服を着た少女じゃない。でももしかしたらあれかもしれないわね。あの子ならやれるかも」
一瞬怪しい光が見えた。望遠鏡持って草木に隠れてる白い影が。
サクラは純粋な女の子でレナは険しくて大人しい性格です。二人が今後どう絡むのか楽しみにしてください。