NameLessSEED's -名無しの種子達-   作:マサンナナイ

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上層は・・・アルカンドの勢力圏だよ

単一のコロニーじゃなくて

たくさんの小型コロニーの寄せ集め

邦だ、神だと

炭素生物共の真似が好きみたい

小賢しい真似をしてくるだろうから

それだけは注意してね
 


遊ぶ種子達

 ――もしかしたら信じたかっただけなのかもしれない

 

 ――裏切りの言葉だったとしても

 

 ――もしかしたら意味が欲しかったのかもしれない

 

 ――私だけが生き残ってしまった事に

 

 古びた記憶媒体(妹からの遺言)を胸に抱く様に握って最後のギプロベルデの少女人形(ニンフ)は自嘲した。

 

 ――でも、本当は信じたくなんてなかった

 

 ――だってアイツには幾度も私の半身を預けた

 

 ――この命を預けても良いって思えるぐらい信頼してたんだ

 

 古傷が幾つも刻まれた歴戦の鎧殻を撫でて今は亡き窟の女王によってギリーベルと名付けられた鎧化兵は悔やむように声を絞り出す。

 

 ――だから、もしそうだったなら、なんて

 

 ――あの裏切りそのものが・・・嘘だったならって

 

 信頼していた姉妹のたった一つの嘘のせいで仲間達と共に玉砕する機会を、苦しまず楽になる唯一の道を永遠に失った敗北者は真実を前に涙を落とす。

 

 ホド下層の奥地に隠されていた遺言を手にギリーベルへ最初の一言を告げたのは誰だったのか、返り討ちにされた強盗(種子)の負け惜しみか、通りすがった旅人(種子)の何気ない噂話か、同情心で訪れた偽善者(種子)から差し伸べられた気遣いか。

 

 ――羽蟲共は共食いを始め、我が生涯の仇敵は既に死に体

 

 ――かつて親木である我が窟からあらゆるモノを奪ったように

 

 ――獣と化した自らの子株に食い尽くされて終わる

 

 いずれにせよ故郷を滅ぼした仇敵と自分を裏切った姉妹への恨みでその命を繋いできたと言えどそれに耳を傾けてしまうぐらいに彼女は長い長い時を重ね草臥れてしまっていたのだろう。 

 

 ――もう、私に残ったのはこの手紙一つだけ

 

 ――悪戯好きなアイツが柄にもない殊勝な言葉で綴った遺言

 

 ――私に自由に生きて欲しいなんて身勝手な言葉

 

 耐え難きを耐え忍び難きを忍んできた果てにこれまでの自分の生き様を全て否定された年老いたニンフが誰かの死を悼むように沈黙し、短いような長い沈黙の後。

 

 ――でも・・・ここに書かれた告白が本当だと言うなら

 

 歴戦の重装鎧化兵は静かに鋭角な拡張頭環(HamzMund2-HS)を外してあどけない素顔を晒す。

 

 ――今でもこの目に焼き付いているあの光景は何だ?

 

 まっすぐに向き合った碧い瞳の少女が答えを求めて懇願する様に問う。

 

 ――士官はおろか古参兵ですら知らなかったあれ(・・)は一体何だったんだ?

 

 あれこそがギプロベルデに伝わる秘宝の威力なのだと嘯く技師型ニンフが指し示す先に広がっていたと言う中層の全てを呑みこんでいく黒雲。

 ギプロベルデの工廠でそれの開発に関わっていたから自分はアレを知っている『そして、それはもう一つ存在しているの、私はその在処を知っている』と訴える声と引き攣った笑み。

 

 それらがまるで昨日あった出来事の様に思い出せるとギリーベルは呟く。

 

 ――冷静になって・・・考えれば考える程ありえないと分かる

 

 ――わざわざ私にそれを教えてから逃げたアイツも思えば相当にチグハグだったが

 

 ――そもそも、如何に自軍の窮地であったとしても誉れ高き重鋼の勇者達ごと撃つなどと言う戦術

 

 ――我がギプロベルデの戦闘教義(ドクトリン)には存在しない

 

 ――ガーディナの羽蟲共じゃあるまいし、そんなもの在ってたまるか

 

 ――故にそんな超兵器が存在していたとしてもあの場所、あの状況で使う筈がない

 

 先に逝った戦友に続き華々しい玉砕を望んだギリーベルに縋りつく様にしがみ付いて、一人の鎧化兵をこの世に繋ぎ止めた鎧殻技師が吐いた嘘に対するあまりにも遅すぎる反論が現在、向かい合っている私に示される。

 

 ――だから、散々に妹の嘘に踊らされていた私が、敢えて断じよう

 

 ――あれは間違っても我が故郷が引き起こしたモノでは無い

 

 ――ギプロベルデの秘宝など・・・存在しない、と

 

 静かに数秒が過ぎ。

 

 ――最近、天井から異形の死骸や様々な資源を抱えて落ちてくる奴らから聞いた

 

 ――ギプロベルデの秘宝を探している種子がいる、と

 

 ――それを求めて中層の戦乱にまで介入した、と

 

 ――私が出会った連中は揃ってお前達の事を夢幻を追うマヌケだと言っていた

 

 そして、ギリーベルはここに来る前に他の種子達から聞き集めたらしい私と私の協力者達の評判を口にする。

 

 ――だが、こうして見て分かった、その顔は気狂いのそれではない

 

 ――遠く遠く、しかし、確実に存在する標的を見据えた者の目だ

 

 緑色の瞳が鏡の様に薄暗がりに立つ私の姿を捉え映す。

 

 ――ならば、お前は・・・お前達は

 

 

 

 ――本当は何を探してるんだ?

 

 

 

 

・・・

 

「どうでした?」

「おう、中々の繁盛具合でやしたぜ」

 

 ひょいひょいっと暗い足元に散らばる瓦礫を飛び越えて来たゆるフワなポニーテールが縞模様の着流しと一緒にはためき、偵察から戻って来た金髪褐色肌のニンフ、私の頼れる友人であるサトウさんがちょっと釈然としてなさそうな表情を私へ向ける。

 

「しっかし、ちっとぐれぇみかじめ取ってもバチは当たらなかったんじゃねぇですかい?」

「理由は説明しましたよ、彼女に育房でお店を開いてもらったのはお金儲けの為じゃないって」

 

 そう言ってから肩を竦めて見せればサトウさんはこれ見よがしに形の良い小鼻を鳴らして自分の髪に手櫛を掛ける。

 

「それに、ただでさえ私に対する同種からの評判が最近すこぶる悪いのにヤクザの真似事なんかしたら増々警戒されちゃいますよ」

 

 一つ目の試みが順調であると言う安心の後に私の頭を悩ませている自分の悪評を思い出し、目元に手を当て眉間を揉む。

 

「へっへっへっ、そりゃお嬢が一目置かれてるって事でさぁ」

「ともあれ表向きは彼女のお店と私達は無関係である必要があるからこれで良いんです」

 

 あの日、ギリーベルからの空気が冷たく感じる程に真剣な問いかけへ私が正直に答えればギプロベルデ唯一の生き残りは面食らった様に目を真ん丸にし、次の瞬間には腹を抱えて弾ける様な笑い声を中央大洞穴の片隅に響かせた。

 

 そして、目尻に涙を浮かべるぐらい大笑いした彼女は何故か自分が集めた資源を保管している場所までついて来いと言い出し、そこで見せられたのはノイズだらけの立体映像とザラザラと耳に痛い雑音を吐き出す手の平サイズの円盤型の機械。

 

 同種達の余計なお世話に対する意趣返しかそれとも夢物語に踊らされている(妹の嘘に騙されていた自分)様にしか見えない(に重なって見えた)私への忠告か「多分、これがお前の追いかけている噂の出所だろう」と苦笑を浮かべたギリーベルが差し出してきた投影装置。

 

 くすんだレンズの上に浮かび上がる輪郭もハッキリしない白い人影や背景、辛うじて『旅立ちの時は近い、我らが女王と共に』や『無限の空で更なる繁栄を』や『これこそが我らの新たな翼』などの掠れた音声を鳴らす記録媒体。

 

 道具としては敵の注意を引き付けるデコイにするぐらいしか使い様がなさそうなガラクタ、恐らくかつて下層領域に存在したコロニーが大量の異形に囲まれた前線兵士の士気を高めるために頒布したと思われるプロパガンダ。

 

「今、私達が必要としているのはcellでも戦力でもない・・・時間、それもより長い猶予時間がいる」

 

 今まで発進地点と思われる場所の状態や巨大な何かが着弾した後に残された痕跡などの状況証拠ばかりで、どれだけ探しても自分の記憶と直感以外に頼れるモノが持てなかったポロッカコロニーのニンフ達が空へと旅立つ意思(・・・・・・・・)を持ち行動を行っていた事を証明する物。

 

 私にとってはどんな強力な鎧殻や武器よりも輝いて見える秘宝(・・)の存在を教えてくれたギリーベルの手を気付けば強く握って感謝の言葉を叫んでいた。

 

「で、商売熱心なのはたいへん結構でがすが、こんなもんでお嬢の思惑通りに事が運ぶんですかい?」

 

 本当に正しい方向へ歩いているのか常に疑い続けていた暗中模索の中でたった一つだけとは言え輝く鍵を手に入れたのなら、もう手段なんて選んでいられない。

 

「大丈夫ですよ、でっち上げだとしても私と同じ年代から来た種子なら目新しいコレクション要素に飛びつかないわけがない・・・メンバーカードにランク分け、無くても良いけどあれば嬉しいアクセサリや便利グッズの類」

 

 もっとも女神(ネマ)が定めた運命に支配される世界からニンフと言う種族を解放する日までとは言え、中層全域を尽きる事のない戦乱に突き落とした白蛇の種子(ジェーン・ドゥ)ほど乱暴にやるつもりは無いけれど。

 

「後から水増しはいくらでもできますし、そう言うやり込み要素に充実感を覚える人種(・・)は種子としての使命なんてそっちのけになりますよ・・・そして、ホドの攻略に挑む同種が減れば減る程、私にとって都合が良い」

 

 何はともあれ突然の感謝に戸惑うギリーベルへ畳み掛ける様に勧誘を仕掛け、彼女に売ってもらう商品を生産する為のガレージを確保し、無駄に広い朽ちた育房の空き地に店舗を設営し、彼女の補佐と護衛としての店員を募集した。

 

「私達が産み落とされたこの超巨大建造物はあまりにも広く手強いのだから、遊び半分で攻略なんてできない」

 

 途中までは勝手に走る暴走神輿に乗せられている様な状態だったギリーベルだけれどその手に残された古びた記録媒体(遺書)を私達の拠点にある機材で改めて解析した際に彼女の健全な状態の生体データやこれまでに運用してきた鎧殻や武装などの詳細な情報が見つかり。

 おそらくは彼女が信頼していた技師型ニンフが自分がいなくなった後もギリーベルが生き残れる様にと応急処置や修理方法として残したデータの存在に薄暗がりで悩みに暮れていた姿から打って変わって前向きな態度で骸漁りから店長への転身を受け入れてくれた*1

 

「とは言え、まさかギプロベルデの秘術なんてゲームの中では聞いた事も見た事もない技術が飛び出てくるとは思いませんでしたけど」

「アッシにゃ、あんなベタベタと体中に重りくっ付けるのがそんなにすげぇモンとは思えないんですがねぇ」

「私が驚いたのは戦闘に使える使えないって話じゃなくて技術の出自ですよ」

 

 予想だにしてないかったギリーベルからの提案、私達が当たり前の様に使っているcellを実質無限に増殖させされるタンクを見て文字通りその場で跳び上がって驚いた重戦車型の戦士はガーディナにその身以外を奪われ乾いた廃墟で限られた資源を漁っていた時には出来なかった滅びた故郷の技術の復活を望み。

 

「サナダさん達、工作部のメンバー曰く遡るとアーヴドどころか人間のいた時代の戦車やパワードスーツにまで繋がるっぽいんです、アレ・・・技術の一部はSSXとも共通してるとか」

 

 詳細な技術関係の話になると途端に魂が抜けてよそ見をするサトウさんを横目に、ギリーベルのお店の店員や宣伝として雇ったサクラ役の口コミが順調にネットワーク掲示板をざわつかせ始めている様子を拡張頭環で確認する。

 

「さて、次は酒蔵の同種達との話し合いです・・・是非ともバラ撒き依頼で運び込まれてくる水資源の引き取り先になってもらわないと」

「へへっ、なんでぇ張り切って、お嬢もイケる口ですかい?」

 

 ギリーベルのお店の会員になる為の入り口とも言えるちょっとした依頼、実はメンバーカードをより多くの同種に配る事が目的なので依頼で運んできてもらった成果物に意味なんて無いけれどポイッと捨てるわけにもいかない。

 

「個人的にお酒には良い思い出はないんですけどね、でも好きな人はどうしようもなくハマるって事は理解してます」

 

 お猪口を傾ける仕草をする友人へと軽く首を横に振って見せ。

 

 デジタルなゲームが存在しない時代からやって来た上に美味しい食事や目新しいオモチャに引かれない同種だって酒の一文字が付いているとついつい手を伸ばしてしまうらしい、それが味と酩酊感を齎す代わりに本物と違ってド直球に命を奪いに来る毒物であろうと。

 

 何せ歴史の長さだけなら人類の発祥からあるとまで言われている文化なのだから、これほどドールズネストの攻略の足を引っ張る材料は存在しないだろうと・・・私は思う。

 

 それに酒やゲームに限らず人間を堕落させる悪い文化なんて他にも幾らでもある、何にでもなる万能の素材(cell)は燃える火薬庫(中層領域)が垂れ流している、だから私は幾らでもこの世界に作り出して見せよう。

 

 どれだけ深く本能に根差す使命だろうと(頭の中でもう一人の自分が喚こうと)私の目的が達成される日までは絶対にネマの復活などさせるものか

 

「あっ、サトウさん、せめて取引先とのお話の最中はお嬢って呼ぶのやめてくださいよ?」

 

・・・

 

【上層】レジャー情報局 part9【リゾート】

 Time-Record=2,280,190/minutes

 

1:名無しの種子

 さぁ本日も始まりました!

 ホットなレジャー情報をお勧めし合うスレッド

 MCはいつもお馴染みアロハシャツがイかす俺がお送りするぜ!

 

2:1

 今回のキーワードは上層だぞ!

 みんなどしどしお便りくれよな!

 

3:名無しの種子

 キャーっ! アロハさーん!

 

4:名無しの種子

 待ってたー!

 

5:名無しの種子

 遊びの達人来たな

 

6:名無しの種子

 アロハさん、上層ってどうやって通行許可貰えばええの?

 

7:名無しの種子

 検問は減ったけど大断層はあちこちにシラスチルドレンが巡回してるからなぁ

 

8:名無しの種子

 害悪種子認定されてないなら素直に職質受けるだけで見逃してもらえるぞ

 

9:名無しの種子

 アロハさんってアルカンド組に害悪認定されてんだよなぁ

 

10:名無しの種子

 ↑アロハさんってそんな感じの種子には見えないけど?

 

11:名無しの種子

 もしかして中層で傭兵とかやってんの?

 

12:名無しの種子

 ≫10

 過去スレでスレ民達とやったオフ会で現地ニンフに浸食エキス飲ませたせいやで

 

13:名無しの種子

 え? えぇ・・・?

 

14:1

 幸い死人は出なかったけどね! いやー! あん時はマジで焦った!

 まさか俺らの宴会に釣られて現地の子が混じってくるとか思わんもん!

 

15:名無しの種子

 全く悪びれねぇなコイツ

 

16:名無しの種子

 アルカンドのアチコチで禁制品(酒類)が闇取引されている原因のクセに

 

17:名無しの種子

 自分の楽しみの為なら他人の命すら危険にさらす

 

 まさに害悪種子の名に恥じぬ種子じゃ

 

18:名無しの種子

 そこは恥じてクレメンス

 

 

101:名無しの種子

 思えばアルカンドで取引どころか所持すら禁止されてる酒類の製造が

 アルカンドの天然水で行われてるって業が深いなぁ

 

102:名無しの種子

 いったい誰の仕業なんだ(棒

 

103:名無しの種子

 まったく悪い奴もいたもんだ(目反らし

 

104:名無しの種子

 武器屋は死の商人はっきり分かんだね

 

105:名無しの種子

 ↑我らのヨヨちゃんを死の商人と呼ぶとはな

 

106:名無しの種子

 こやつ余程死にたいようじゃなぁ

 

107:名無しの種子

 ≫104 が言ってるのはベル姉貴の店だと思うんですが(名推理)

 

108:名無しの種子

 どちらにせよ許されぬ(プラチナメンバー

 

109:名無しの種子

 上層だけじゃなくて中層の依頼も出してくれよぉ頼むよぉ(万年ブロンズ

 

110:名無しの種子

 チィッ、何だってギリーベルの店のメンバーなんかが来てんだよ!(カッ カッ

 

111:名無しの種子

 ヨヨ「私は飲んじゃダメって皆さんから言われてますけど、コレ、戦士様たちは好きなんですよね?」

 

112:名無しの種子

 店員どもはなんでそれを入荷したんだよ、止めろよ保護者だろっ

 

113:名無しの種子

 液体型の浸食手榴弾と考えればヨヨちゃんが売ってるのは問題ないのでは?

 

114:名無しの種子

 (問題しか)ないです

 

115:名無しの種子

 ≫111 好きーっ!

 ダメだと分かってるのに飲むの止めらんない

 

116:名無しの種子

 これは薬じゃ o口(๑´ڡ`๑)ゴクゴク

 

117:名無しの種子

  起きたら育房の木の根元だったって事、ありますあります

 

118:名無しの種子

 なぁ、そろそろ酒の話から離れようぜ

 

119:1

 じゃぁ、アルカンドの隠れ酒場の話でもするかい?

 

120:名無しの種子

 ↑ホントどっからそう言う情報手に入れてくんだろ

 

 

334:名無しの種子

 だから、次のレースは絶対当たるんだって

 

225:名無しの種子

 ついにアルカンドにまで競馬(?)が侵食してきやがったな

 

226:名無しの種子

 競馬・・・?

 

 (非武装アメンボに跨ったニンフ達を見る)

 

 けいば?

 

227:名無しの種子

 血統もクソもねえのに誉れあるブラッドスポーツの名を騙るな

 

228:名無しの種子

 いやー、この前やってた中央大洞穴杯は大盛り上がりでしたね

 なんで季節なんて無いホドで「スプリング」ステークスを?

 

229:1

 国営スポーツとして導入って思い切った事するよなアルカンド運営会もな!

 

230:名無しの種子

 アレ、もう競馬じゃなくて競艇だろ?

 

231:名無しの種子

 ≫227 いや、それがかなり競馬っぽいんよ

 異形って工場が同じでも個体差が結構あって、さらにそれが別の工場となると

 関節部とか動力系にまで違いが出てくんのよ

 さらにそれぞれの技師の手でカスタマイズされるし、さらにさらに完成した後も

 頭脳部の処理速度に差があったり後付けのプログラムの有り無しでも差が出てくる

 

 意外かと思うけどアルカンドの製造が管理された異形であっても全く同じ個体って存在しないんだ

 

 だから工場と言う血筋を厳選して調教に当たるプログラム期間を経てやっと一人前の

 異形は実質競走馬と言っても過言ではない

 

232:名無しの種子

 中層や下層の異形ならもう言うに及ばずだな

 自動工場だけじゃなく天然の工作機械と化した金属植物から生えてくる蟲みたいなのもいるんだし

 

233:名無しの種子

 アイツらはもうロボットじゃなくて身体が鉄で出来た生き物だよ

 壁からcell吸って弾作ってるガトリン蝉とか見るといっつもそう思う

 

234:名無しの種子

 ≫231って異形の事になると早口になるの気持ち悪いよな・・・

 

235:名無しの種子

 ↑しっ、よしなよ

 

236:名無しの種子

 ≫231 過言に決まってんじゃねーか!

 

237:名無しの種子

 ≫231 そうかな、そうかも・・・

 

238:名無しの種子

 ↑しっかりいたせー!

 

 

601:名無しの種子

 実際、潜水用鎧殻ってどうよ?

 

602:名無しの種子

 どうって・・・ぶっちゃけ窓の付いた樽かな

 

603名無しの種子

 楽しいよ、水中散歩

 

604:名無しの種子

 誰か魚型のドローンとか作ってくれないかな

 

605:名無しの種子

 そう言うのあればもっと楽しくなるよねー

 

606:名無しの種子

 なんか桟橋の係員が「ああ、どうせ戻ってこねぇんだろうな」って視線を向けてくる

 いや、確かに一回目は調子に乗って水圧で潰れちゃったけどさぁ

 

607:名無しの種子

 お前ら何回壊したんだよ・・・?

 俺? 今月で二回目

 

608:名無しの種子

 水底に散らばる種子だったモノ

 

609:名無しの種子

 魚型ドローンよりもっと丈夫な鎧殻開発してくんない?

 海流に押されて建物に軽くぶつけただけで自動障壁割れるのはいくら何でも弱すぎだろ

 

610:名無しの種子

 なんか最近、沈んだコロニー跡でトレジャーハンターするより種子の遺品サルベージする方が儲かるんだが?

 

611:名無しの種子

 無くしたくない貴重品はしっかりと自分で管理しましょう!

 中層大風穴と同じく落とし物は拾った種子のモノに成っちゃうからね!

 後からそれ俺のだから返せって言われても駄目だからね!

 

 今お前撃ちやがったな! 残りの鎧殻と武器も全部ぶんどってやる!!

 

612:名無しの種子

 所詮ニンフなど皮一枚剥けば獣も同然よ

 

613:名無しの種子

 ≫607 貴様の様な薄汚い種子は美しきアルカンドの湖に相応しくはない!

 拙者が討ち取ってくれるわ!

 貴様の持ち物は骸も残らず全部拙者が有効に使ってやろう!

 

614:名無しの種子

 良い子の皆は馬鹿共の決闘が始まったら近寄らないようにしましょうね~

 

615:名無しの種子

 ↑はーい

 

616:名無しの種子

 ↑せんせー、タロー君が湖に落ちましたー

 

617:名無しの種子

 ↑仕方ないわねー、サルベージしたらみんなでタロー君を山分けしましょうね~(^o^)

 

618:1

 戦いなんて下らねぇぜ! 俺の歌を聞けー!

 

 

810:名無しの種子

 そういや、アルカンドの新しいスポットと言えばだけど

 ハティ派が作ってる図書館って誰か行ってみた?

 

811:名無しの種子

 何が悲しゅうて機械の身体になった後も勉強せにゃならんねん

 

812:名無しの種子

 ホドのアチコチに伝わる昔話とか編纂して本にしてるって聞いたけど正直あんまり興味ないな

 

813:名無しの種子

 実際このスレッドにいる連中ってアウトドア派ばっかだからな

 ちょっと覗きに行く事はあっても中までは行かんだろ

 

814:名無しの種子

 ハティ派ってあくまで宗教を統治システムの一部って考えてるアルカンド運営委員会と違って

 ガチの宗教家の集まりって感じだしね

 

815:名無しの種子

 元神父とか元神主とか元坊主とか元サンタクロースとか、人間だった時からそう言う方面の仕事してた種子が多いらしいな

 

816:名無しの種子

 後は雑誌編集者とか新聞記者とか、元政治家って種子もいたっけ?

 政治家だったとか言う種子は運営委員会に行っとけよって思ったの覚えてるわ

 

817:名無しの種子

 あそこって雰囲気が全体的にインテリって言うか真面目っていうか、なんとなく近寄りがたい

 

818:名無しの種子

 待って待って! 元サンタクロースって何よ!?

 

819:名無しの種子

 ↑サンタクロースはサンタクロースじゃろ、何言っとるんじゃ?

 

820:名無しの種子

 ≫818知らないなら教えとくがサンタクロースと言う職業は前の世界にちゃんと存在してるんだ

 

821:名無しの種子

 ちょっ、サンタさんって実在したの!?

 

822:名無しの種子

 サンタが存在するわけないだろ!!

 

823:名無しの種子

 あのなぁ、サンタが居ようが居まいが良い子なんて一人もいないこんな世界じゃ関係ないだろ

 どっかで必ず銃ぶっ放してるんだからよ、種子なんてのはな

 

824:名無しの種子

 あーっ! これからは良い子にするから!

 追いはぎもしないし、落とし物拾ったらちゃんと自警団に届けに行くからぁ!!

 

825:1

 Ho-ho-ho!

 

 俺ってばあんま本とか読まないタイプだけど今度遊びに行ってみっかな!

 

*1
それを知った時の彼女が喉から絞り出した「大莫迦者め」と言う泣きそうな声を私達は聞かなかった事にするべきなのだろう




 
多分だけど半分ぐらいは優しさで出来てるんじゃないかなって

・・・そう思います
 
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