音が鳴った方へ歩いてみればなんとびっくり大きな館があった。なぜか門が破壊されているので申し訳ないと思いつつ、不法侵入。事件だったら通報しなくちゃいけないからね。
なんてのんきな気分で整えられた大きな庭を歩いて館の中に入る。
しっかし本当に広いところだな。玄関でもうこの前までのオレん家よりデカいぞ。
広すぎてだろうか、館の中はうっすら暗い。明かりが足りてないのか、暗いのが好きなのか。
ようやく目が慣れてきたところで前に2つの人影があることに気づいた。
「ってあれ? 霊夢さんだ」
見覚えがあると思ったら霊夢さんではないか。おーい、と手を振ってみる。
「え?! なんでここにいるの?!」
霊夢さんが焦った様子でこちらを振り向く。来ちゃまずかった?
「ふん。何人増えようと同じ事!!」
すっごい高くジャンプしてるもう一人の影が叫びながらこっちに走ってくる。
このままじゃぶつかりそうだから後ずさる。
「ちょ、なに急に。危ないよ」
「な、なぜ動ける!?」
「え?」
そういえば霊夢さんも微動だにしない。ってことはつまり……
「『だるまさんがころんだ』か!!! 」
やってしまった。オレも若いころ嫌だった。子供だけで遊んでたら大人が入ってきて水が差されるやつ。申し訳ないな。
「いや~、ごめんね。ルールよくわかってなくて。教えてくんない?」
「ふざけ……うっ?!」
大声を上げたかと思えばぴたっとその場に止まってしまった
「やっとかかったわね」
霊夢さんがこちらにやってきてお札をひらひらとさせている。
「あれ? どういう状況?」
もしやテレビのドッキリとかだろうか?
「説明はあとでね。夢想封印! 」
無粋にもカメラを探してしまうのは良くないのだろうがやめられない。
ってあれ? さっきの人はどこいった? カメラを探す間にいろいろ事が進んでいたようだ。
「あんた、
何の話? でもこういわれたら返す言葉一つしかない。中学校の頃に書いた漫画の主人公の名台詞。
「たまたまさ」
かっこつけが失敗し、霊夢さんと目をあわせることができず周りを見渡してみる。
「ってなんじゃこりゃああ!!」
足音に大量のナイフが刺さっていた。まじで気づかなかった。
「霊夢さん。何か用事があるなら、このナイフを片づけたら追いつくから行ってて」
「わ、わかったわ。変なところ気にするのね」
霊夢さんはなにか言いたげにしてたが、余程急いでいたらしく館の中を走っていった。
さてさてナイフを中腰で素早く回収。しっかし何本あるんだ? もったいない気がする。
ミシミシッ! と館から嫌な音が……。
あぁ。屋根が崩れそうだ。さっさと出よう。これってもしや大事故じゃない?
霊夢さんは無事だろうか。というか家主は大丈夫だろうか。
いや~やっと出れた。館は思ったよりも崩れなかった。
館から出ると先程まで感じなかった恐怖を感じはじめた。
え、もしかして普通に命の危機だった?
この恐怖を拭うため適当なことでも考えよう。
なんで館は崩れなかったのか、とか。
建築家の創意工夫が言えるぜ。ったく職人は素晴らしいな。
とか考えながら歩いていると空が急に光った。うわ、まぶしい。雷か?
雷を警戒しつつ、へそを守りつつ目を瞑っていると聞き覚えのある声が聞こえてきた。
「あれ? 大和じゃないか!」
魔理沙さんが手を振ってやってきたので手を振り返す。
「お~! 魔理沙さん。奇遇ですね」
「今回も異変を解決してやったぜ」
異変? そういえば赤い霧が晴れてる。オレは空を指さしながら言った。
「これ、魔理沙さんがやったの? すごいね!」
「だろだろ~」
「あんたたち、なにやってんのよ」
後ろから霊夢さんも疲れた様子で歩いてきた。
「あれあれ? 噂の人間じゃないですか!」
すごい勢いで写真をとりながら走ってきた。
「いや、人違いです。オレは大和です」
「私、射命丸文です。よろしくおねがいします」
「おねがいします」
反射でおねがいしてしまったが、なぜこんなに人が集まってるんだろうか。
そんなことをおもいながら周りをきょろきょろしてると小さな子が二人寝ころんでいた。
「君たち、ケガしてるじゃないか!」
オレは急いで近寄りばんそうこうを貼ってあげた。
「いや、足りないな。ばんそうこうじゃ足りないや」
「いいのよ。気持ちがうれしいわ」
青っぽい髪の子が目をうっすら開けていった。
ちょっと上からだが礼儀正しい子ではないか。
オレは軽くなでてなぜここに来たのかも忘れて霊夢さんたちとおしゃべりに興じた。