怪獣娘トロピカルアイランド開拓記   作:照喜名 是空

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合流

それから一ヶ月はまたのんびりしたもんだった。

島に近づく鳥型や魚型のアビスを焼いて食って焼いて食って。

 

水中街の設備を増設したり。

トイレどうしようかなって思ったら換気扇見たらアイデアでてきてさ。

こう……便器に排水用スクリューを設置して外からボタン押してパイプに流して遠くに流すみたいな……最終的には大陸棚まで伸ばして深海に投棄するつもりだよ。

 

あとは脳内掲示板や脳内ラジオを使って呼び込みしたり……

うまそうな飯とか音楽で釣る感じだ。

まだ誰も来てないけど。

あとはジャムールがクラゲ型アビスを食いまくって水中適応してた。

それで適応できるもんなんだ……適当過ぎるよ私たちの体……

 

「フヒヒ……これで私もあこがれの水中エッチを……」

「それでお前水中の家まで来たわけ……?」

 

私とリスナーちゃんが縄目の荒いハンモックみたいな水中寝具で絡まって寝てるところにやってくるんだよコイツ。

この水中寝具も宇宙飛行士の寝具を参考に作ってみたもんなんだよね。

繭型でブイと重りで固定できる優れものだよ。

 

「いいわよ!この辺りはサンゴ礁がとってもきれいだから、とっても素敵よ!」

「こ、このために夜まで待ちました……あとそのベッドいいですね……私にも作ってくれますか……?」

 

リスナーちゃんがするっと水中ベッドを抜け出して私の手を引く。

 

「作るけどさあ……やるけどさあ……」

 

寝室にしてる沈んだヨットを抜け出して夜の海に出る。

透明度の高い海を月が照らしてすごい綺麗なんだよね。

水中ランプもあるし、それで魚がすごい集まってるし。

それでいざやろうかってところですごい勢いで水を切って泳ぐ音が海面で響いた。

 

「お前らいい加減にしろコラァ!毎晩毎晩おくってきやがって!!」

 

ジャガーノートが超速い犬かきで水中街に向かってきてた。

ウケる。

 

「私そんなんしてないんだけど、リスナーちゃんももうしてないよね?」

「してないわ」

「……フヒ」

 

ジャムールが目をそらした。お前か~!

 

「なんか言い訳ある……?」

「こ、こうしたほうが来ると思って……」

「だから勝手に決めるなよ~!」

「お前かこのクラゲ野郎!」

 

ジャガーノートの水中キックと私のチョップがジャムールの頭の傘に突き刺さった。

 

「い、いたい……」

「もうやるなよ!?まったく……直に会うのは初めてだな、エレナ。ジャガーノートだ。あと子分共も連れてきてやったぞ!」

「おお、なんかゴメンね……エレナだよ。こっちがリスナーちゃんで、これがロフ・ジャムールね」

 

ジャガーノートに手を出したら握手してくれた。

脳内動画配信で毎週ちょくちょく映画流しててよかった……!

文化が浸透している……

 

「上にも船あんだろ。私は水中呼吸はあんま得意じゃないんだ。上で話すぞ」

「あの、エッチは……?」

 

ジャムールが割り込んでくる。ジャガーノートと私の声が海の中で重なった。

 

『今この状況でするわけないだろバカ!』

 

あぶなかったよ。

これでしてたら、挨拶でおっぱじめる文化になるところだった。

 

 

イカダと船で組んだ海上部分に出ると、ジャガーノートの姿がはっきりわかった。

なんか……黒猫っぽい。肌も黒が強い灰色だし、猫耳あるし、手足毛皮だし。なんなら尻尾が猫だし。ブラックパンサーとかみたいな……

あっ、でもサメっぽくもあるな。歯が私と同じサメ歯だし、首元にエラあるし。

こいつ、虎サメ型アビスの進化系だったりしない……?

まあ、私たちの身体はわかんないことばかりだから考えても仕方ないか。

 

「まあ……まあいい。そこのバカは放っておいて私の子分を紹介する」

 

なんか、ジャガーノートの周りに四人座ってる。

わりと上下関係ある感じなノリなのか……?

 

「バンダースナッチ。落ち着いて見えてこいつが一番好奇心が強い」

「よろしく頼む、私は人間が知りたい、ここでなら戦わずに観察できるらしいな」

 

手足とお腹がカブトガニとかアルマジロみたいなつるっとした鎧でおおわれてる。

ガタイがよくて身長高いやつ。筋肉すごいね。おっぱいでかいね。

肌が青白いのもあってギリシャ彫刻みたい。

「ロビー。こう見えてマジな時はちゃんとしてる」

「どもっす~。アレまた見せてくださいよ!なんか、人間どもが躍るやつ!私あれ見てると面白くってっスね……ああ、まあ役には立ちますよ私は」

 

なんか……バニーガール。そうとしか言えねえ。

たぶんイソギンチャクとかアメフラシっぽい感じなのかな。

ウサギ耳っぽいのはアレ触覚だろ。ぬるっとしてるもん。

あとなんか黒い水着着てるせいで余計にバニーガールに見える。

ごますり女っぽいけど大丈夫なのこれ?

体形はこいつも背が高くて胸がでかい。

 

「ハンナとグレーテル。まだチビだからあぶなっかしい」

「ハンナはお姉ちゃんにあえてうれしいよ!」

「グレイはお姉ちゃんたちと仲良くしたいな!」

 

双子だ。

私と同じくらい子供っぽい体形で、青白い肌に黒と鮮やかなオレンジの模様。

たぶんタコかな……軟体生物っぽくもある。

リスナーちゃんと近い感じのやつだと思う。

触手がふわっとしたスカートみたいになってる。

 

「あー……まあよろしくな。エレナだよ。とりあえずなんか食おっか」

 

なんか冷蔵庫にないかな。

バケツ寒天あったわ。アンおばさんが仙草送ってきてくれたからまとめて作ったんだよね。甘くておいしいんだこれ。

皿は念のためにたくさん持ってきてよかったよ。

「リスナーちゃんちょっと網で魚とってきてくれる!?あとジャムールお前はコップ取ってきてお茶入れて!」

「わかったわ!こんなにたくさん来てくれてよかったわ!くつろいでいってね!」

「あっはい……」

 

とりあえずゼリーをお出しして甲板に座る。

 

「まあ食いなよ。食べながらお話ししなよ」

「おう、やっとお菓子ってやつが食えるぜ」

 

ガラスのボウルに入れたゼリーが一口でなくなったわ。

ジャガーノートに続いて全員が食う。私も食う。

うんまあ……甘いし美味しいね。香りがいいんだこれ。

 

「……!うめえっ!遠くから来たかいがあったぜ……」

 

子分たちもニコニコ食べてた。まあ、よかった……

 

「おいしいね!」

「おいしいよ!」

 

双子ってこう……独特の魅力があるよね。小さい子だとなおさらね。

 

「ありがと。っていうかそうだ。よくこっち来てくれたね。人間好きじゃないでしょ」

「ああ、それか。こっちならいちいちウザい奴らと戦わなくっていいんだろ?あいつらうっとおしいんだよ。それにこっちのが近かった」

 

意外と合理的な判断をしている……

闘争心あふれてる感じかと思ったらそうじゃないんだね。

 

「戦うのそこまで好きじゃないんだ?」

「ザコと戦ってもな」

 

そんな言うほど弱くないんだけどなレオンたち。

なんだかんだで身体能力ヤバいし、アビス素材武器で疑似的に能力つかえるしな。

まあジャガーノートは黒豹っぽいし、戦闘力高めなんだろう。

 

「……それに、敵対するのはいつでもできる。でも人間どもと仲間になるのはお前らしかやってねえ。試してみなきゃわかんねえだろ」

「意外と合理的なんだな……」

「戦いの中にいたからこそ、考えるんだよ。冷静にな」

「まあ、お前が話せるやつでよかったよ。よろしくね」

「ああ」

 

まあ、なんとかやっていけそうだな……

しかし大所帯になったなあ。これで八人か。

でももっと増やしていかなきゃなあ。

 

どこまで書こう?

  • このまま一気に行こうぜ!
  • もうちっとだけ続くんじゃ
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