新古典派経済学っぽい話から、マルクス経済学っぽい話へ   作:ヒルベルト

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新古典派経済学っぽい話 2

私は「間宮」で、700円を出してグラコロバーガーを得た。

このとき、私は700円とグラコロバーガーを「交換」したのだろうか?

 

グラコロバーガーは、私の腹と気力を満たしてくれる。

だが700円それ自体は、間宮さんのために何が出来るだろうか?

 

何も出来はしない。

だから、私は700円とグラコロバーガーを「交換」したとは…

…とても言えない。

 

市場に於いては、交換と貸借が行われている。

私は、間宮さんからグラコロバーガーを「借りた」のであり…

…間宮さんは、私にグラコロバーガーを「貸した」のである。

そして私が出した700円は、「借用証」なのである。

 

 

間宮さんはグラコロバーガーを作り…

…私はそのグラコロバーガーを食した。

ここで私がグラコロバーガーを「借りなければ」

「間宮さんが」グラコロバーガーを食せていた。

 

ならば、私が間宮さんに借りを返す時

「グラコロバーガーを作る仕事」に対して「仕事」を返し、

「グラコロバーガーを食せた」分の「仕事」を「上乗せ」することになる。

 

この「上乗せ」分の仕事を、「利息」という。

 

 

グラコロバーガー1個に対して上乗せされる利息を、利息率ρとしよう。

私はδ個のグラコロバーガーを食したいと、「借りたい」と思っている。

実際に食せた、借りられたグラコロバーガーの数をηとする。

このとき、利息率ρは…

 

 ρ=1-(η/δ)

 

ρ≡利息率 グラコロバーガー1個に対して上乗せされる利息

δ≡借入希望量 借りたいグラコロバーガーの数

η≡借入量 実際に借りられたグラコロバーガーの数

 

この式を借入関数と呼ぼう。

私の手許にグラコロバーガーが無ければ、η=0なら、

私はρ=1、つまり倍返しを求められてもグラコロバーガーを借りたいと思う。

私の手許にグラコロバーガーが十分あれば、η=δなら、

私はこれ以上グラコロバーガーを借りたいとは思わない、つまりρ=0。

 

 

グラコロバーガー1個に対して上乗せされる利息を、利息率ρとしよう。

間宮さんはσ個のグラコロバーガーを提供出来る、「貸し出せる」。

実際に提供されるグラコロバーガーの数をηとする。

このとき、利息率ρは…

 

 ρ=η/σ

 

ρ≡利息率 グラコロバーガー1個に対して上乗せされる利息

σ≡貸出可能量 貸出せるグラコロバーガーの数

η≡貸出量 実際に貸し出されるグラコロバーガーの数。

 

この式を貸出関数と呼ぼう。

間宮さんが手許のグラコロバーガーを全て貸し出したら、η=σなら、

間宮さんは貸し出した相手に倍返しを求めることになる…つまりρ=1

間宮さんが手許のグラコロバーガーを全く貸し出せなければ、η=0なら、

間宮さんは上乗せを求めること自体出来なくなる…つまりρ=0

 

ここで借入関数と貸出関数から利息率ρと、借入量=貸出量ηを求める。

 

 

 ρ=1-(η/δ)

 ρ=η/σ

 

 ↓ρとηについて、連立方程式を解く

 

 ρ= δ/(σ+δ)

 η=σδ/(σ+δ)

 

 ρ≡利息率    :グラコロバーガー1個に対する「上乗せ分」

 η≡借入量/貸出量:実際に借りられた(貸し出された)グラコロバーガーの数

 δ≡借入希望量  :借り入れたいグラコロバーガーの数

 σ≡貸出可能量  :貸し出せるグラコロバーガーの数

 

 

貸出可能量σが小さければ、利息率ρは大きくなる。

返すべきグラコロバーガーの数、仕事の量も大きくなり…

…「借用証の額面」も大きくなり、価格も上がる。

 

借入希望量δが大きければ、利息率ρは大きくなる。

返すべきグラコロバーガーの数、仕事の量も大きくなり…

…「借用証の額面」も大きくなり、価格も上がる。

 

貸出可能量σが大きければ、利息率ρは小さくなる。

返すべきグラコロバーガーの数、仕事の量も小さくなり…

…「借用証の額面」も小さくなり、価格も下がる。

 

借入希望量δが小さければ、利息率ρは小さくなる。

返すべきグラコロバーガーの数、仕事の量も小さくなり…

…「借用証の額面」も小さくなり、価格も下がる。

 

 

利息率ρが大きいと言うことは、

貸出可能量σが小さいということである。

これはグラコロバーガーが不足していると言うことであり…

…明らかに望ましい状態ではない。

 

利息率ρが大きいと言うことは、

借入希望量δが大きいと言うことである。

これはグラコロバーガーが過剰に求められていると言うことであり…

…「返せない借り」「返してもらえない貸し」が作られていると言うことである。

借りを返せない、貸しを返してもらえないと言うことは、

「出来ると思っていたことが出来ない」ことを意味する。

これはまさに「恐慌」に他ならない。

 

利息率ρが小さいと言うことは、

貸出可能量σが大きいと言うことである。

これはグラコロバーガーが不足していないと言うことであり…

…望ましい状態ではある。

 

利息率ρが小さいと言うことは、

借入希望量δが小さいと言うことである。

これはグラコロバーガーがあまり求められていないと言うことであり…

…グラコロバーガーを作る「仕事」が、無意味になっていると言うことである。

これはまさに「不況」に他ならない。

 

 

700円は、カネは、本来はただの借用証に過ぎない。

しかし、カネは、グラコロバーガーだけでなく、大抵の物と交換出来る。

それゆえ、カネは「求められるもの」とということになる。

 

カネは、大抵のものと交換出来る。

そして、使わない時は保存しておける。

それゆえ、カネは…どれだけあっても良いもの、ということになる。

カネは、あればあるほど良いものだ、ということになる。

このことは、

カネに対する借入希望量δが、いくらでも大きくなりうることを意味している。

さらにこのことは、

カネというものを使っていることが、恐慌の原因になっていることを意味している。

 

「資本主義の精神」は、

カネを貯め込むことが、義(ただ)しい人間が行くべき倫(みち)であると説く。

「自由の守護者たち」は、

人間はカネを貯め込もうとする存在であると仮定して、未来を予測しようとする。

「資本主義の精神」は、人間を、市場を、社会を恐慌に向かわせ…

…「自由の守護者たち」は、それを自然なことと見做し、放置している。

 

こうして見ると、「資本主義の精神」と「自由の守護者たち」は…

…市場を、「資本主義というシステム」を襲う、最大最悪の災害であることになる。

 

 

だから社会を、市場を、「資本主義というシステム」を守るために、

人間は、我々は、「資本主義の精神」を拒否しなければならない。

 

豊かになると言うことは、出来なかった仕事が出来るようになることだ。

豊かになるには、カネを貯めるより先に、しなければならないことがある。

 

カネの心配をするなとは言わない。

カネの心配などしなくて良いとも言えない。

 

しかしこれだけは言わせてもらう…

Прежде чем беспокоиться о деньгах, подумайте, чего вы хотите добиться и как этого добиться.

 

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