忘れてなんかやらない   作:アゲアゲ太郎

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先日起きたら昼の2時でした。寝すぎ



第八話 酒もお人好しも程々に

 PPPP!!PPPP!!PPPP!!PPPP!!PPPP!!PPPP!!

 

「………あづい」

 

 目覚めの時を告げる独特の電子音で目を覚ます。8月に入り暑さは室内にいても不快に思うほどのものになっていた。

 乱暴に掛けてあるブランケットをベッドから投げ捨て、近くにあったぬいぐるみの一つを掴みリビングへと降りる。

 

「この暑さでクーラー扇風機なしは自殺行為だな…」

 

 元々体温は高いほうじゃないのに加えて冷え性、寒がりというデラックスセットを抱えているとはいえ、この時期の暑さを舐めていた。若干頭痛い

 リビングについて冷蔵庫から麦茶を取り出し流し込む。冷たい水が体内に流れ込み内側から冷える感覚が気持ちいい。

 未だ寝ぼけている頭と目でカレンダーの日付を確認する。

……そういえば今日だったな

 終業式の日に誘われた祭りの日だ。正直気が乗らないが一度約束した手前断るわけにもいかない。人付き合いとは得てして難しいものだな。

 

 適当にマーガリンとピーナッツバターを塗った食パンにテレビから流れる天気予報を聞きながら齧りつく。お天気お姉さん曰く今日は1日ずっと晴れているとか。雨で祭りが中止になってくれればよかったのだが晴れは晴れで洗濯物が干しやすいから良い。

 別に遊ぶのが嫌というわけではない。中学での行事の後の打ち上げには参加していたし、それなりに楽しんでもいた。しかし遊びに行くとはプライベートの姿を見せる。つまり1段階相手に心を許すということなのだ。

 

 特定の相手との深い関係とはトラブルに繋がりやすい。それに俺は人間関係のトラブルで一度痛い目を見ているし未だにそれは後悔として残っている。

 

 熱を出していたからってあんな誘い受けなければ良かった。

 

 また一つ増えた後悔を冷えた麦茶とともに流し込む

 

「お前は汗っかきだな」

 

 氷も溶け切っていない麦茶の入ったコップは外側に水滴が付いている。麦茶を一息に飲み込み勢いで口に入ってきた氷も噛み砕いた。

 クーラーが十分に効いた部屋ではもう汗をかくことはなかった

 

 

 

 

 

「アクトほんとに来るんだね」

「うるさい。俺は約束は守る人間だからな」

 

 夕方とは言えない微妙な時間帯に祐希と合流する。祭りは1時から始まるのだが敢えてこの時間帯にしたのはクラスの奴らと一緒に過ごす時間をなるべく減らすためだ。

 自分で言うのもなんだが俺はいわゆるチョロい人間だ。他人から頼み事をされれば事の大小に関わらず必ず引き受けてしまうし、関わる時間が増えればそれに応じて心をひらいてしまう

 

「なんでこんな時間に現地集合にしたの?」

 

 駅までの道のりを歩きながら祐希が問いかけてくる

 

「わかってるくせに聞くなよ」

「喜多さんがいないから?」

「…違う」

 

 因みにコイツは俺が人付き合いを一定の距離で止めている理由を知っている。助かる場面も多いけどこうやってわざと聞いてくることもあるからウザい。助かってるから何も言えんが

 …喜多は今日スタジオに入っての練習らしい。何故か入れられているグループロインによると新曲の練習をするとか。ていうか後藤さんはチケットノルマ達成できてんのか?売る友達もいなさそうだけど

 

 祐希と共に電車に乗り込む。ていうか遠くね?どこだよ金沢八景。県越えてんじゃねえか。

 

「ほら(そら)君いたじゃん、あの子がこっち方面らしくてね。毎回こっち来させるのも申し訳ないから祭りは僕たちが向こうに行くことになったんだよ」

「なんで県越えてあんな学校来たんだ…?というかそんな事情あるなら俺たち誘うなよ」

「それには全面的に同意だけど…なんか自分を知ってる人が居ないところに行きたかったんだって。それで成功してるんだから凄いよね」

 

 ……何かすごい聞き覚えのある話だったんだけど

 

 

 

 

 駅から出て祭りの会場まで歩く。暑い。何で歩くだけで汗が噴き出てくるんだ。おかしいだろ

 

「みなさーん!今から路上ライブやりまーす!タダなんで暇なら見てってくださーい」

 

 道路を挟んだ向こう側の歩道からそんな声が聞こえてくる。ただ耐えられない暑さにさらされ続けている俺にはそちらに気を向ける余裕もなかった。それに今から観ていけば多分約束の時間から遅れる。

 

「…?ねぇアクトあの子後藤さんじゃない?」

「はぁ?そんなわけ無いだろ。あの人類史でも類を見ない、というか人類やめてるレベルの陰キャが路上ライブなんて出来るわけないだろ」

「アクト後藤さんのこと嫌いなの?」

「だったらバイト辞めてるよ。あんなに面白い人は初めてだし」

 

 祐希に促され向こう側の歩道に目を向ける。目を向けた先にはベース?を肩から下げたヨレヨレのキャミソールを着ている女性と一度見れば間違えないあのピンクのジャージを着ている後藤さんがいた

 

「…マジじゃん」

「だから言ったのに」

 

 だってあの後藤さんだぞ?…いやあの子頭おかしいからな…そこが面白いんだけど。まぁ良くわからんことに巻き込まれてあんな事になっていてもおかしくない。まぁ取り敢えず

 

「向こう行くぞ」

「待ち合わせ間に合わないけどいいの?」

「別にいいだろ」

「約束は守るんじゃなかったっけ?」

「うるせぇ〜!」

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━

 

 

「それじゃー始めますねー!曲はこの子のバンド!結束バンドのオリジナル曲でーす!パチパチパチ!」

 

 口でパチパチ言うのか。いや待てこの人酒飲んでないか?明らかに紙パックの酒が周りに転がってんだけど。やっぱバンドマンてヤベー奴しかいねぇのか

 後藤さんとその良くわからん女の人を挟んで少し離れた所で俺たちはライブが始まるのを待っていた。そしてとうとうライブが始まる。酒が入ってるとは思えない指使いでその女の人はベースを鳴らす。だが後藤さんというと、いつもより音が悪かった。緊張もあるのだろう、あの人見知りを考えれば弾けているだけマシだ

 

「ねぇアクト、後藤さん目つぶってる」

「は?そんななんで演奏できるわけ……!?」

 

 祐希に言われ後藤さんに目を向ける。いつも通り下を向いていて分かりにくいが確かに目を瞑っている。何でその状態でギター弾けるんだ

 しかしやっぱりそんな状態で弾いても上手くいくはずがなく音から自信がないのだとはっきりと伝わる。現に俺の頭痛もでていない。

 ただライブも近いのにこの路上ライブを失敗に終わらせるわけには行かない。なんとかして後藤さんの不安を取り除かなければ

 だが俺に何ができる?ギターも弾けない楽譜もまともに読めない俺にはなにができる?こんな所でも無力感を感じ次第に俺の視線も下に下がっていく

 

「頑張れー!」「頑張れ〜!」

 

 そんな状況を変えたのは隣にいた祐希と緑色の浴衣を着た若い女性の応援の声だった。

 そうだな。それだけでいい。だってここにいる人たちは後藤さんの演奏が聴きたくて立ち止まってる人たちだから

 

「頑張れ…!後藤さん!」

 

 決して大きくない、だけど必ず聞こえる大きさで名前を呼ぶ。ここに敵なんて居ない。そんな思いが伝わったのか後藤さんは目を開き少し前を向いた

 そして、ギターの音が変わる。さっきよりも安定していて、キレのある音だ。やはり頭痛に苦しませられるが、少なくとも、オーディションの時ほどではない。

 程なくして曲が終わり、ただの歩道は拍手に包まれる。今回で欠点を完全克服とは行かなくても、次回のライブに生かせるものはあっただろう。

 演奏と頭痛の余韻に包まれながら考える。俺も気付かされた側だったな。祐希はこの感じで人のことをよく見ている。祐希と一緒で良かった。

 

「どしたのアクト、後藤さんのとこ行かないの?」

「ああ、すぐ行くよ」

 

 後藤さんの元へ向かったのだが先に浴衣の女性二人組が居た。その内の一人はさっき後藤さんへ応援していた女の人だ。様子を見るにチケットを買うのだろう。ノルマ達成に近づけてよかったね。

 

「後藤さん、お疲れ」

「ええぇぇ!!あ、あ、あ、芥川さん居たんですか!?」

「あれー?そっちの子は知り合いー?」

「そうですね、どっちかって言うと友達です。バイト先同じなんです」

「で、僕はコイツの友達で〜す!」

「あ、そうなの〜?私は廣井きくりでーす!ベーシスト!」

「見りゃ分かります」

 

 成人女性とは思えない格好と声で自己紹介を始めたこの人は廣井きくりと言うらしい。さっきまでかっこよかったんだけど…

  

「俺は芥川アクト、コッチは太宰祐希です」

「へ〜!よろしくね〜」

 

 祐希が廣井さんと話しているのを確認し、俺は後藤さんに向き直る。

 

「カッコよかったよ。初めての路上ライブ?だろうけどよく頑張った。流石後藤さんだ」

「うぇぇへへへへ〜そ、そんなことないですよ〜」

 

 チョロかわ。

 

「すみません!ここでのライブは辞めてください」

「ごめんなさーい!」

 

 警官に注意されてしまった。許可取ってなかったのかよ。

 

「怒られちゃったしこの辺で終わりにしようか」

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

 

 警官に注意された後はすぐに解散し、俺と祐希は予定から大幅に遅れて祭りへと向かっていた。

 

「ねぇアクト、後藤さんがやるライブのチケット持ってる?」

「ああ、一応あるけど」

「じゃあ売ってくれない?」

「1枚千五百円」

「友達割で値引きしてよ」

「だめ」

 

 差し出される1枚の紙幣と5枚の硬貨を受け取り、対価として財布に入れてあった1枚のチケットを差し出す。

 リョウさんに押されてチケット買っておいて良かったな。因みにリョウさんからは3千円で買った。喜多さんがリョウさんに貢ぐ前に俺がリョウさんに貢ぐ。これすなわち俺が喜多さんに貢ぐのと同義。

 

「アクト」

「なんだ?」

「このライブ、アクトは見に来るんだよね?」

「…さぁな、風邪ひくか台風が直撃でもしたら行かないかもな」

「絶対行きなよ」

「分かってる。シフト入ってるし、どうせ観に行くよ」

「バイトサボれる根性ないもんね」

「うるせ」

 

 ちなみに集合時間からめちゃくちゃ遅れたので凄い怒られた。

 

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

 

「……ウザい…」

 

 つい、本当につい口から飛び出してしまった本音。頭を抱えたくなる様な事実から目を逸らしたくて、ぼんやりと今晩の献立を考え出してしまった。

 そしてその頭を抱えたくなる原因は今まさに俺の後ろをついてきている。酒臭い。

 

「うえ〜?君ひとりちゃんの友達だよね〜?私のこと覚えてる〜?てか君名前なんだっけ」

「どちら様でしょうか」

「ええ〜忘れちゃったの?私だよ私、廣井きくりさんだよ!」

「どちら様でしょうか」

「というかさっきウザいって言ったでしょ!これでも傷つくんだよ?」

「さすがミュージシャン良い耳をお持ちですね。次は耳だけじゃなく目も使ってもっと人の顔色伺いましょうね」

 

 もちろん忘れてなんかない(こんな癖強いやつ一週間かそこらで忘れられるやつのほうが少ないと思うが)けどだからといってここまで絡まれる筋合いもない。あの時路上ライブなんて見なきゃ良かった

 

「ねぇえ〜無視しないでよ〜。あ!もしかしてお姉さんを家に連れ込む気!?えっち〜!」

 

 あ゛ぁ゛〜!マジでぶん殴りたい!しかしどうしようか。夕飯の買い出しで奮発しすぎたせいで今俺の財布の中身は水1本も買えない。よって電車賃も出せずこの人を追い払う手段がない。

 考えている内に家が見えてきてしまった。…面倒くせぇもう家連れ込むか(思考放棄)流石に未成年の家に上がり込むことはしないだろう

 

 

 

「…なんて考えた俺が馬鹿だった!」

「なんか嫌なことでもあったの?あそうだお酒飲む〜!?」

「飲みません。てか未成年に飲酒を勧めないでください。」

 

 図々し過ぎないかこの人。マジで平然と家に上がり込んでその上ソファまで占領しやがった。しかも晩御飯まで作る羽目になった。

 勝手に机には並べられている紙パックを詳しく見てみる。…これ酒じゃん。しかもこれコンビニで五百円もしないやつじゃないか?こんな安酒飲んでんのかこの人

 

「ねぇアクト君〜あの首吊り死体なに〜?」

「首吊り死体じゃないですてるてる坊主です」

「何でそんなもん作ってんの!?」

「もうすぐ結束バンドの初ライブなんで、ちょっとした願掛けですよ」

 

 逆さに吊るす予定ですけど。という言葉は飲み込んだ。そこら辺の分別はついている。

 

「てかいつまでいるんですか?」

「…泊めて?」

「……嫌です」

「だめとは言わないんだね〜?もしかしてエッチなこと期待してる?」

「酒臭い女に欲情するように見えますか?」

「高校生なんてそんなもんじゃない?」

「そんなに野宿したいんですね」

「嘘だよ冗談だよ〜!追い出さないで〜!」

 

 …もう、取り敢えずシャワー浴びよう…

 

「これから風呂入りますけどお湯沸かします?」

「お湯〜?私熱燗好き〜!」

「頭はすでに沸いてるようで安心しましたよ」

 

 

 

 

 ザァザァとシャワーが頭に当たり髪を伝って水滴がこぼれ落ちていく。シャワーを浴びる、いや風呂に入るのは結構好きだ。お湯を沸かせば体の芯から温められるし、シャワーを浴びれば汗を流せてスッキリできる。シャワーを浴びたときの急速に体が冷えるの感覚はあまり好きじゃないが夏なら気持ちいいし。

 浴室を出てタオルで体を拭く。…下着持って来るの忘れたな。別にいいか

 脱衣所から出て2階に上がるため階段に向かう。ここから一番近い階段はリビングを横切る必要があるが、別にここは俺の家だ。裸でも誰も怒らないし、そもそもこの家には誰も居ない

 

「あ!アクト君上がったのってダメダメダメ何してるの!?」

「どうしたんですか廣井さん…うるさいです」

「いやそうじゃなくて!君はもう少し恥じらいを覚えて!」

「そんな格好してる廣井さんに言われたくないです」

「そうだけど!アクト君もちょっとは隠して!」

 

 ……?何をそんなに焦っているのだろう。廣井さんの格好は肩ひもがヨレヨレで今にも落ちそうなキャミソールを着てるし格好についてこの人にはとやかく言われたくない。

 今一度自分の格好を見てみる。俺はそんなに変な格好をした覚えは……そうだ俺いま下着も着てないや

 

「…変態」

「この状況別に私悪くないよ?多分」

 

 しかしこの人が俺の家に上がり込まなければ俺の裸を見る人もいなかったわけで、なんか納得行かない

 

「面倒くさいんで早くシャワー浴びてください」

「えぇ〜?いや、別にいいんだけど…」

 

 なんかもう面倒くさくなったので廣井さんにシャワーを早く浴びるように促す。これから俺は廣井さんが寝る場所を確保しなきゃならんのだ。こんな会話してる暇はない

 

「はぁ〜…見られたの喜多じゃなくて良かった〜〜」 

 

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

「う…ん…?」

「あ!アクト君起きた〜?ありがとね〜泊めてくれて!」

「……あい…」

 

 …なんで俺の家に人がいるんだ…?てかこの人誰だ…?必死に記憶をたどり思い出す。そういえば廣井さん家に泊めてたんだっけ。眠い

 

「…朝ごはん食べます?」

「え、いいの〜?じゃあお言葉に甘えて!」

冗談です(甘えんな)早く帰ってください」

 

 もう今日は朝ごはん抜きでいいや。廣井さんがなんか朝ごはん食べたいとか何とかうるさいけど無視して電車賃を渡す。まだ全然寝足りないのだ。せめて後二時間は寝たい。

 朝飯をねだる廣井さんを無理矢理玄関まで押し出し扉を開く。ここまで来たら流石に帰るだろ

 

「ありがとね〜!アクト君!」

「はい、もう泥酔しないでくださいね。次会っても無視しますからね」

 

 廣井さんは手をブンブンと振って帰っていった。住んでる場所が分からないから多めに電車賃渡したけど足りるだろうか。というかそもそも電車乗れるのか?さっき迎え酒とか言って酒飲んでたけど大丈夫だろうか

 

「…もういいや、寝直そ」

「アクト君…?」

 

 廣井さんの姿が見えなくなったのでもう一度寝ようと玄関の扉に手をかける。その瞬間一番聞きたくなかった声が聞こえてきた。

 

「…喜多?」

「アクト君…あの人だれ…?」

「いや〜なんというか、知り合いというかなんというか」

 

 なんか黒いオーラが喜多から立ち上っている。こ、怖い。喜多になんかした覚えはないんだけど…

 しかしこのまま二度寝とは行かない。このまま喜多をほっとけば俺は自分の家に女性を連れ込んだ者としてクラス、いや学年全体に伝わるかもしれない。あんな酒カスとそんな噂を立てられたらたまったもんじゃない。とにかく今すぐにでも誤解を解かなければならない

 

「その、泥酔しててお金なかったっぽいから、泊めただけっていうか…」

 

 客観的に見なくてもすごい苦しい言い訳だが、今はどれだけ軽くても言葉を重ねるしかない。ここで無言になってしまえばそれは成人している女性と2人っきりで夜を明かしたという事実だけが残ってしまい俺は二度とスターリーに顔を出せなくなるだろう

 

「そう。アクト君、いや芥川君は熱の時看病した私を差し置いてそこら辺の知らない女の人を家にあげるのね」

「待って!何もしてない!ホントに何もしてないから!」

「別に何をしたかなんて聞いてないわよ?」

 

 ミスった!この感じだとなんかしたみたいになってる!

 どれだけ俺が焦り、必死に言葉を重ねようと喜多の視線はどんどん冷たくなり、纏うオーラは黒くなって行く。

 

「え〜……そ、そうだ!家あがる!?ご、ご飯作るよ!」

「いや私これから練習あるから…」

 

 あ〜ダメだもう無理終わった。せっかく積み上げた好感度も信頼もすべてなくなってしまった。死にたい

 

「だ、だから…」

「?」

「練習終わったら行くから…晩御飯作ってちょうだい」

 

 逆転大勝利!!ありがとう神様。ありがとう廣井さ…いやこんなった原因もあの人だからあの人に感謝するのはなんか違うな。むしろ謝ってほしい。金返せ

 

「分かった、待ってる。いってらっしゃい」

「ふふ、いってきます」

 

 …なんかよくわからんがいい感じに収まった。ていうか今の凄い夫婦っぽかったぞ。なんか今さら恥ずかしくなってきた。

 でも、俺の家に喜多が来るのか…めっちゃドキドキしてきた。やばいめっちゃ顔熱い

 

「うう…今日の献立どうしよう〜」

 

 悩みは昨日と同じはずなのに、なぜだか今回はとても心臓が高鳴った。

 

 




東京とか神奈川とか自分とは遠い世界のこと過ぎて分からんです変な感じでも許してください
…………?これアニメ6話の内容……

 次回 『決意と生姜焼き』

   やっと前に進む…はずです
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