俺と2人のカミさまと   作:あすたわし

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 どうも。主人公の名前は都宮だけど宇都宮にも栃木にもなんのゆかりもないあすたわしです。
 0話を読んでくださりありがとうございます。そしてあれを見た後に1話を見てくださってありがとうございます。マジで。
 そんなことより1話はフブミオ出ます。それでは1話どうぞ。



1話/二次創作のフブキって大体幼馴染じゃないんですか?

1話でホロライブのタレントが誰も登場してなくて申し訳ないです。今回は出ます。ではどうぞ。

 

 ———目を覚ますと、俺は死んでいなかった。ん?なんでこんな言葉が出てきたんだ?当たり前だろ。

 ていうかここはどこだ?俺は和室の部屋の中にいて、ご丁寧に敷かれた布団の中でさっきまで寝ていたらしい。ん?誰か近づいてくるぞ。

 

『おっ。やっと目を覚ましたんだ。おはよう〜』

 

 障子が開かれ、そこには狼らしき耳と尻尾を生やした女の人がいた。

 

「えっと…どちら様ですか?」

『初めまして。ウチは大神ミオだよ〜。君の名前も教えてもらっていいかな?』

「えっと…俺は…あれ?…思い出せない」

 

 何故だ。自分の名前が思い出せない。しかも名前だけじゃない。他の個人情報も寝ていた以前に何をしていたのかすらおもいだせない。

 

『え…もしかして…記憶喪失ってコト⁉︎」

「どうやらそうらしいです。でもあなたとは初対面ですよね?」

 

 さっき初めましてって言ってたからな。

 

『そうだよ。君が神社の前で倒れてたのを見つけて、ここに運びこんだの』

 

 神社———そうだ。俺は神社に来ておにぎりを食べて気絶したんだ。でもなんで山奥の神社に———

 (ぐ〜)

 盛大に俺の腹がなった。時計を見ると、どうやら丸1日近く寝ていたようだ。

 

「あはは…」

『ふふ。ウチ、おかゆ作ってくるね〜』

 

 そう言って大神さんは部屋の外に出ていった。なんで神社の台所使えるんだ?ここで働いているのだろうか。

 そんな事を考えていると、頭の中に何かが聞こえてくる。こいつ!直接脳内に…!

 

『どうも、都宮さん。またお会いしましたね』

 

 えぇ…誰…怖い…

 

『…あ、別にあなたの考えが読める訳じゃないのであなたは普通に喋って下さい』

「そうですか…で、いきなりで申し訳ないんですが誰ですか?」

『いや、昨日会いましたよね?声ぐらい覚えておいてくださいよ』

「いや…なんか記憶喪失になっていてなんも覚えてないんですよ…」

 

 なんだこの人。記憶をなくす前の俺もどんなやつだったんた。

 

『…しょうがないですね。また1から説明しましょう。』

 

 

(少年記憶取り戻し中…)

 

 

『…最低限これぐらい話せばいいでしょう』

「ああ。転生した後の事も思い出した。神社に着いたら動くタケノコに毒入りおにぎり食わされたんだった」

『はぁ…?まあそんな事はどうでもいいです。私がわざわざ下界に連絡したのはこれを渡すためです』

 

 すると急に体に力がみなぎってきた。

 

「え…?これは一体…?」

『私としたことがうっかり能力を渡すのを完全に忘れてました。それでは』

「待て待て。うっかりで済ませていい問題じゃないだろ。本気でクレーム入れてやろうか」

『大丈夫です。私はもう少しで退職するので少しのミスなどあってないような物です』

「クッソ完全無敵状態かよ。ってあれ?天界から退職してどこにいくんだ?」

『さあ?下界のいろんな世界でゆっくり過ごすとでもしましょうかね。せっかくなのでまずはヤマトにでも行きましょうか』

「そんな適当でいいのか…てか別に来なくていいからな…」

『冗談です。では私は他の仕事がありますので。それでは良い転生ライフを』

 

 そういうと彼女の声は聞こえなくなった。うっかりしすぎだろ。だから空も飛べなかったし何も出せなかったのか。まあ忘れられたまま退職しなくて良かった。

 急に体も元気になってきたしちょっと外に出て力試ししてくるか。

 (ぐ〜)

 忘れてた。腹は減ったままだった。

 と、その時、ちょうど大神さんが部屋に戻ってくる。

 

『おかゆ作ってきたよ〜。どうぞ。ってなんか元気になってる?』

「大神さん!ありがとうございます!」

 

 俺は大神さんからおかゆを受け取り食べる。めちゃくちゃ美味い。最高。何これ。毎日食べたい。俺はあっという間におかゆを食べ切ってしまった。

 

『あらら。もっと作っておくべきだったかな』

 

 おかわりは無いのか。まあさっきまで寝込んでたしこんな食うと思わないよな。

 

『そういえば、何か思い出した?』

「あ、それなんですけど……」

 

 言いかけて口をつぐむ。まずい。異世界から転生してきたとか信じてもらえるわけない。

 

「…名前は思い出せました。俺は都宮光と言います。これからよろしくお願いします」

『…!……うん。よろしくね〜』

 

 大神さんは一瞬表情が曇ったが、すぐにいつもの顔に戻る。

 

『じゃ、じゃあウチはちょっと見回りに行ってくるね〜』

「え…あ、はい…」

 

 大神さんはそう言ってそそくさと部屋を出ていった。なんか様子がおかしかったが大丈夫なのだろうか。

 大神さんがいなくなって暇になってしまったな。別にもう体調が悪いわけでも無いし今度こそ外で腕試しといくか。

 布団をたたみ、俺は神社の外に出る。午後のぽかぽか陽気が気持ちいい。

 

「今度こそ飛べるかな…よっと…ってうわぁぁぁ!」

 

 足に力を溜め全力で跳ぶと、軽く神社の高さを越え、おそらく50m近く跳んでいる。しかもどうやら飛行できるわけではなく、最高到達点に達した俺は落ちていく。

 

(やっべ着地どうしよ)

 

 さっき初めて力を貰ったのだ。制御の方法など分かるわけがない。さっき強化してもらったとはいえ骨何本折れるかなぁ…と思っていたその時。

 

『うぉぉぉぉ!!!』

 

 誰かがものすごいスピードでこちらに走ってくる。

 

『この辺か…っよっと!』

 

 彼女はギリギリのところで俺の真下に到着し、俺を受け止めてくれた。

 

『元気になったかと思えばめちゃくちゃ高いジャンプするし、一体あなたは何なんですか〜』

 

 狐のような耳とフサフサの尻尾を生やした白い髪の女の人が、俺を抱き抱えたまま呆れた顔で話す。

 

「えっと…どちら様ですか」

 

 俺は下ろして貰いながら彼女の名前を聞く。

 

『まず自分から名乗るべきでは?』

「…そうですね。僕は都宮光です。」

『コウ君ですね。分かりました。私は白上フブキです!この神社に祀られているカミです!』

「……ちょっと何言ってるか分かんないです」

『なんで分かんないんですか。ってそういえばこの人…』

 

 白上さんは何やら呟くと考え込んでしまった。すると、

 

『フブキ〜都宮君〜ただいま〜』

 

 そう言いながら大神さんがこちらに歩いてくる。どうやら見回りから帰ってきたらしい。

 

『ミオ〜。おかえり〜。』

『ただいま。フブキ。その子と会ったんだね』

『うん。それでちょっと相談なんだけど…』

 

 白上さんと大神さんがひそひそ話し合っている。時折こちらをチラリと見ているし、多分俺の話なんだろう。

 少しすると、二人がこちらに歩いてくる。どうやら話がまとまったようだ。白上さんが俺に語り出す。

 

『えー落ち着いて聞いてください。あなたは…この世界の人間ではありません』

 

 マジか。自分のことをカミだと言っていたが異世界から転生したことも分かるのか。このまま外部からの異分子とか言われて殺されないよな。

 

『その顔だと本当に何も覚えていないようですね。安心してください。あなたのことを見放してこのまま死なせる訳にもいきませんし、ここで保護することにします。いいですよね?』

 

 うん?なんか向こう勘違いしてるな。まあ実際さっきまで記憶なくしてたし名前以外の記憶が戻ったことは向こうに言ってないから当たり前だろう。ここはそのまま向こうに乗っておくとするか。

 

「はい。ありがとうございます。これからよろしくお願いします。白上さん、大神さん」

『そんなにかしこまらなくてもいいですよ。白上のことはフブキと呼んでください』

『ウチもミオって呼んでもらおうかな。ついでに都宮君のこともコウ君って呼ぶね』

「分かりました。フブキさん。ミオさん」

『さんもいらないです。あと敬語も』

「…分かった。フブキ。ミオ。ところでなんで俺がこの世界の人間でないって分かったんだ?」

『それはですね、コウ君がこの神社の前で倒れていた時まで遡ります。

 あの時、付近の散歩から帰ってきた白上は神社の前で倒れているコウ君とその近くで慌てふためいている『オルヤンケ』—タケノコに狐の霊魂が入りこんだ存在—を見つけました。』

 

 

 ———『オルヤンケ!これは一体⁉︎』

(ピョコピョコ)

 

『なるほど。おにぎりを食べたら急に倒れ込んでしまったと。でもこの少年の中に悪い妖力があるわけでは……いや…違う…むしろ少なすぎる』

 

 この世界にはありとあらゆる物に妖力が含まれている。だが、目の前にいるこの少年にはほとんど妖力の流れが見られない。せいぜい先程食べたらしいおにぎり2個と同じ程度だろう。とすれば考えられることはひとつ。

 

『…もしかしてこの少年…この世界の人間じゃない?』

 

 この世界の生物は全て生まれつき妖力と、それを蓄える器のようなものを持っていて、普通はその器の大きさに見合った妖力が体内を流れている。

 しかし、この世界の者でない人間。つまり妖力の器を持たない人間がこの世界に来てしまうと、体内に入り込んだ妖力が暴走し最悪死に至る可能性もあるらしい。

 

『これかなりまずいやつでは…早くどうにかしないと…そうだ!』

 

 咄嗟に閃いた白上は少年の胸に両手を置く。

 

『成功するか分かんないけど…うりゃぁぁ!!』———

 

 

『と言った感じでコウ君の中に妖力の器を無理矢理作りました!』

「えぇ…(困惑)てかそんなこともできるのか」

『はい!白上はカミなので!』

 

 なんか色々と便利だなぁ…

 

「あれ?じゃあなんでフブキも倒れたんだ?」

『それはですね…えーと…最近某ゲームにハマりすぎてあんまりご飯を食べてなくてですね…力を使った時に限界が来てパタリと…』

『もう!フブキったら!ご飯はちゃんと毎日食べないとダメだよ!』

『ごめ〜んミオ〜〜』

『もう…じゃあ、ウチはそろそろ帰るよ。コウ君、こんな感じだけどこれからしばらくよろしくね!』

『あれ?ミオもここに住んでるんじゃないのか?』

『ううん。ウチは南の方にある大神神社のカミだからね』

 

 ミオもカミだったのか。どおりでカミであるフブキと仲がいい訳だ。

 

『それじゃ。ばいばい〜』

『「ばいばい〜」』

 

 そういうとミオはもの凄いスピードで山を駆け下りていった。やっぱカミなんだなぁ。

 

『それじゃあ白上たちも中に戻りますか』

「そうだな」

 

 俺たちは神社に戻り夜ご飯を食べてそれぞれ風呂に入った。ちなみに俺は自分専用のそこそこ広い部屋を貰った。ていうかこの神社日々の生活に適しすぎてね?広いしたくさん部屋あるし。

 俺は部屋に布団を敷き、早々に布団に潜り寝る準備をする。

 疲れた。今日は色々詰め込まれてた1日だったな…あ、いや、昨日の昼から1日弱寝てたのか。まあ体感1日だから同じことか。今日はゆっくり眠れそうだな…

 そうして俺は目を瞑り、眠気に身を任せた。




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