俺と2人のカミさまと   作:あすたわし

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どうも、あすたわしです。

今日からゲマズのフェスですね。現地に行ける方が羨ましいです。え?作者?模試ですが(静かな怒り)…では、3話をどうぞ。


3話/流石にゴリゴリのバトル系じゃないですよね?

 目を覚ました瞬間、昨日の話を思い出して月曜の朝の学生みたいな気分になってしまう。まあ実際高校生だったんだけども。

 冷静に考えてみ?俺は所詮普通の人よりちょっと強いだけの一般人ぞ?カミがやるような仕事についていってもお荷物になるだけだろ。

 …まあそんなことを考えててもしょうがないか。もともと2人で回せてたんだし以外と楽な可能性も残っている。よし。それに賭けよう。

 一抹の希望を託し俺は朝食を済ませる。

 

「そういえばいつ頃からミオの所に向かえばいいの?」

『ミオがここまで来てくれるそうなので心配しなくていいですよ。時間はいつも10時くらいから始めているのでもうそろそろですかね』

 

(ガラガラガラ)

 

『フブキ、コウ君、おはよ〜』

『ミオー!おはよ〜』

「おはよう。ミオ」

『コウ君。ここでの生活はどう?体調は大丈夫?』

「ここでの生活に慣れたかは分からないが体調に関してはずっと好調だ。」

『そっか。よかったね〜。ところで、フブキからは今日からコウ君と一緒に見回りに行くって聞いてるんだけどそれで合ってる?』

 

 これから行われるであろうバチバチの戦闘を想像しながら、しょぼん…とした顔で答える。

 

「…うん。そう…だ」

『なんでそんな顔してるの?そんなに身構えなくたって大丈夫だよ』

『そうですよ。すぐに慣れますって』

「…そうだな。よし!行こう!」

 

 何度目か分からない決意を固め、俺とミオは白上神社を出て山道を進んでいく。

 

「で、これからどこに向かうんだ?町の方か?」

『そういえば詳しく言って無かったね。ここの町は周りをぐるっと山に囲われているんだけど、基本は山を回っていって怪異を退治していくよ。いつもはウチの神社の方からぐるっと回って行くんだけど今日は白上神社の方から回っていこうか』

「町の中には入らないのか?」

『うん。町ではほとんど怪異は発生しないからね』

「どうしてなんだ?」

『怪異は弱いアヤカシが悪い気に飲み込まれちゃった姿だから、もともと弱いアヤカシがほとんどいない町では滅多に発生しないんだよ』

「へー。言われてみればそうか…」

『あ。噂をすれば。怪異がいたよ〜』

 

 そう言われ恐る恐る目線を向けると…

 

「…どこ?」

『ほら、あそこの木の根元にいるでしょ』

 

 ミオが指を指している方を見ると、20cmほどの黒い塊のような生物がいた。

 

「…本当にあれで合ってる?ちっちゃくね?」

 

 いやまだ分からん。近づくと巨大化して戦闘モードに入る可能性——

 

『ほいっと』

 

 念の為警戒しておこうと思った矢先、ミオが素早く怪異に近づき、軽いパンチで消滅させてしまった。そして振り返りこちらに歩いてくる。

 

『もしかして想像よりしょぼいな、なんて思ってる?』

「まあ、怪異なんて禍々しい名前なんだしもっとヤバいものかと思ってたけど…」

『毎日何体も出てくるのに強かったら大変だからね〜』

「まあ確かにそうか…」

 

 よかった。やはりこの世界はどんどん強敵が湧いてくる血気盛んなところではなかった。いやーこれで安心して暮らせるわ。

 

『あ、でも—』

 

 ん?流れ変わったな。

 

『普段出てくるのはああいうのばかりだけど、最近はたまに北側の山から強い怪異が出てくることもあるんだよね』

 

 …たまにかぁ。たまになら…まあ…ね…

 

「そうか…あ、またいたぞ」

『じゃあ今度はコウ君が倒してみて。ある程度妖気を込めた攻撃なら大体倒せるから』

「よし。いくぞ……おりゃ!」

 

 拳に妖気を込めて怪異を殴ると、先ほどと同じように消滅していった。

 

「おお…やれた…!」

『ナイス〜!じゃあこの調子でどんどん行っちゃおう!』

 

 そうして俺とミオはどんどん怪異を見つけては倒していき、気付けばもう少しで一周し切ろうとしているところだった。

 

「思ったよりもサクサク進んだな。かなりの数がいたけど本当に見逃してないのか?」

『多分大丈夫だと思うよ。怪異ほどのケガレの量なら感じ取れるからね』

「すごいな。俺には何も分からないぞ…流石はカミだな」

『へへ…そう言われると照れちゃ…!!』

 

 急にミオからさっきまでの笑顔が消え、警戒態勢になったのが分かった。

 

「どうしたんだ、ミオ。何かいるのか」

『この先に強いケガレを感じる。そこまで強い敵じゃないけど注意しておいて』

 

 俺はこくりと頷き、警戒しながらミオと一緒に怪異の元へと移動する。

 

『見えた。あれが強い怪異だね』

「ん?他のやつと同じように見えるけど…」

『これはウチが倒すね…先手必勝!』

 

 そういうとミオは怪異に向かって一直線に飛び出し、拳を怪異に突き出す。

 ドガーーンといった音と同時に土煙が発生する。が、その土煙から怪異が出ていくのが見えた。どうやら他の怪異よりかなり素早いらしい。

 

『ごめん!攻撃外しちゃった!怪異はどっちに行った?』

「あっちだ!追うぞ!」

 

 そこからも怪異と俺達の追いかけっこは続いた。というより、俺もミオも一撃に全力を出すパワー型のため、せっかく追いついても攻撃を躱わされ、その後隙に逃げられてしまうのだ。同じようなことをかれこれ1時間程は続けている。

 

「ずっと逃げ回りやがって…なんであの怪異はずっとにげているんだ!」

『怪異は短期間で一気に成長するからね。きっとこのまま逃げ切って力を蓄えようとしてるんだよ』

「くそ…どうすれば…」

『…あんまり使いたく無かったんだけど、仕方ないね…閃光(スパークル)!』

「何を使うん——』

 

 ミオの方を見ると、もうそこにはミオはいなかった。

 

『コウ君〜こっちだよ〜』

 

 声がした方を見ると、そこにはミオと消滅している怪異の姿があった。

 

「ミオはさっきのタイミングで一体何をしたんだ?」

『ふふ…あれはカミのみが使える"神技"という技…そして今のはその中でも大神家に代々伝わる秘伝の技、『閃光(スパークル)』なのだ…』

「…ドヤってるとこ申し訳ないけどそんな必殺技があるなら最初から使おうぜ…」

『それはそうなんだけど…あれ結構疲れるし一日に使える回数に制限があるからね…要は必殺技ってことだよ』

「そうなのか…で、今日はこれで終了なのか?」

『うん!っていってももう夕方だけどね…』

「そういえば昼食もとってなかったな。これを毎日やるのか…」

 

 さっきまで集中していて気づかなかったが、もう夕方になってしまったらしい。ずっと山の中を走っていたのでめちゃくちゃお腹も空いている。

 

『普段はもっとサクサクいってるよ。明日からは普段通りのスピードについてきてもらうから頑張ってね!』

 

 思い返せば確かに今日のミオの動きは昨日のフブキに比べればゆっくりめだったな。てことは明日からはもっと速くなるのか…

 

『もう。今日やることは終わったんだからそんな疲れた顔しないの。さ、一緒に白上神社まで行くよ』

「いや、別に俺は山道で迷ったりはしないぞ」

『まあ、いいからいいから』

 

 なぜか若干嬉しそうなミオと一緒に、俺は白上神社まで帰ってきた。

 

「今日はありがとう。じゃあまた明日」

『え?ウチも中に入るけど?』

「…え?」

 

 その時、神社の戸が開いてフブキが出てきた。

 

『ミオ、コウ君。おかえりなさーい。さ、入って入って』

『お邪魔しまーす』

「えぇ…本当にどうなってるんだ…」

 

 俺の頭の中には様々な疑問が浮かんでいた。だが、神社の中に入るとその疑問は解消された。

 

『今日はコウ君の歓迎パーティーです!さあさあ、座ってください!飲み物何にします〜?』

「…俺のためにここまでしてくれたのか?」

『当たり前じゃないですか。コウ君はもう白上たちの家族みたいなものですから!』

「そうか…ありがとうな。」

『いえいえ。さあ、今日は楽しみますよ!』

 

 そうして俺達3人はパーティーを思う存分楽しんだ。どうやらミオはもともと泊まる予定だったらしく、脱衣所に普通に着替えも置いてあった。時間はあっという間に過ぎていき、気付けば時計は23時を回ったところだった。

 

「明日も見回りはあるし、そろそろ寝るとするか」

『何言ってるんですか。ここからが本番ですよ』

 

 フブキの手には何かが握られている。どうやらゲームソフトのようだ。

 

「…別に明日でもやれるんじゃないか?」

『いやいや。分かってないですね〜。パーティー後のテンションで深夜にやる鬼畜ゲークリア耐久が一番楽しいんですよ!』

「ちょっと待った。鬼畜ゲークリア耐久って言ったか?正気か?」

『はい。今日は3人でできるやつを買ったのでがんばりましょう!あ!ミオ!どこに行こうとしてるんですか?』

 

 こっそり逃げ出そうとしていたらしいミオの体がビクッと跳ねる。

 

『いや…その…えっと…』

『もちろんミオもやりますよね(圧)』

 

 フブキの話し方に圧がありすぎてとてもいいえとは言えない状況である。もうこれほぼ脅しだろ。

 

『うん…やる…よ…』

『よーーし!じゃあ張り切っていきましょー!』

 

 結局、耐久はクリアできないまま、フブキを含め全員が寝落ちするまで続いた。




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