俺と2人のカミさまと   作:あすたわし

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どうも。夏休みに入ってウキウキのあすたわしです。
急に重要なお知らせなんですが、おそらくストーリーがあと数話ぐらいでかなり暗い方に進むと思ってます(唐突なネタバレ)故にハッピーストーリー主義者は4話あたりで読むのをやめる事を推奨します。あとそれに伴ってこの作品と本家様との関係について、""キャラと場所を借りた全く別の作品""という認識でお願いします。それではまだほんわか100%の本編をどうぞ。


4話/カミってかなりチートじゃないですか?

 目が覚めると、なんとなく倦怠感を感じる。布団から体を起こそうとするが体が重い。やっぱり夜更かしのしすぎはよくな…いや、違う。さすがにこの重さは上に誰か乗っているな。

 

 俺はうつ伏せの状態で首だけ傾けて上にいる人を確認する。この髪色はミオだな。なんでミオが俺の上に…ていうかそもそなんで俺は布団に寝ているんだ。昨日(今日)はリビングで寝落ちしたはずなんだが。

 

 まあとりあえず今はこの状況をどうするか考えよう。下手に体を動かして頭を打たれても困るし、ミオの変なところに触れようものならそれこそもう一度天界に行かねばならなくなってしまう。時計も見れないから軽率に二度寝することもできない。

 

 …よし、ここは起きてもらおう。これで今が朝6時とかだったらめちゃくちゃ申し訳ないが仕方あるまい。

 

 

「おい。ミオ。すまんがちょっとそこからどいてくれ。」

 

 体を軽く揺らしながら声をかけると、ミオは目を覚ましたようだ。

 

『んん…ん?コウ君!!!?』

 

 ミオは俺を見るや否や布団から飛び退いた。

 

「…おはよう、ミオ」

『…おは、よう…』

「えっと…寝起き早々で悪いんだが昨日寝る前に何があったか説明してもらってもいいか?」

『昨日はね…まずフブキが最初に寝ちゃったからフブキの部屋に布団を敷いてフブキを寝かせて…戻ってきたらコウ君も寝ちゃってたからコウ君の部屋にも布団を敷いて寝かせて…そこでウチも限界が来て寝ちゃったのかな』

「そうだったのか。なんか申し訳ないな』

『ううん。全然気にしなくて大丈夫だから…ふわぁぁ〜』

 

 ミオが大きなあくびをする。かなり眠そうだし、どうやら全然寝ていなそうだ。

 

「ミオ、昨日何時に寝た?」

『多分…6時くらいかなぁ』

 

 時計を見ると今は8時ぐらいである。フブキが寝たのは4時半ごろで、俺もその数十分後に寝たはずである。つまりミオはかなりうとうとしながら布団を敷いたに違いない。そして案の定全然寝てないな。

 

「なんかご飯作ってくる。できたら起こすから少し寝ててくれ」

『ウチも手伝うよ』

『ミオは全然寝てないだろ。一旦寝ててくれ』

 

 俺はキッチンで米を炊いてぱぱっとおかずを作り、まずフブキを起こしに行く。

 

「フブキー。起きろー」

『ん…んぁ、コウ君、おはようございます〜』

「おはよう、フブキ。とりあえず昨日の件は反省してくれ」

『いや〜白上の想像の通りめちゃくちゃ楽しかったですけど流石にあんなに難しいは思いませんでしたね。反省してます』

「結局フブキが一番最初に寝たしな」

 

 まあ俺やミオがうとうとするたびにフブキに起こされてただけなんだけど。

 

「まあとりあえず軽く朝食作ったから早く着替えてくれ」

『は〜い。すぐ行きます』

 

 さて、ミオは起こすべきじゃ無いだろうな。昨日はほとんどの怪異を倒してたし必殺技みたいなのも使ってたしでかなり疲れているだろう。2時間しか寝てないらしいし今日はゆっくり寝ろ、ミオ。

 俺はミオを起こさないよう静かにダイニングに戻る。そしてフブキと朝食を食べつつ、状況を説明する。

 

「———という訳で今日はフブキが見回りに行く事にしないか?」

『確かにそれでミオに行ってもらう訳にはいきませんね。ていうかコウ君一人でもなんとかなるのでは?』

「いやいや。俺にはフブキとかミオみたいな怪異の探知能力無いから」

『そういえばそうでしたね。じゃあ行きますか』

 ミオの分の朝食と書き置きを机の上に置いておき、俺とフブキは見回りに行く。

『さあコウ君!昨日はゆっくりだったかも知れませんが今日はサクサク行きますよ!クダギツネ!』

 

 そう言ってフブキが右手を挙げると、フブキに向かって一匹のクダギツネが向かってくる。そしてクダギツネがフブキの手元に来ると、それはいつの間にか刀へと姿を変えていた。

 

「えぇ!?フブキ、今のはどうやったんだ?」

『単純な話です。ある程度の妖力を持っているクダギツネに白上の妖力を加え、刀の形に変化させました』

 

 フブキはドヤ顔で説明する。どうやら俺が新鮮な反応をしたことがかなり嬉しかったらしい。

 

『それじゃあ頑張っていきましょう!Let’s go!』

 

 フブキは山の中を颯爽と駆け巡り的確に怪異を倒していく。俺は倒しにいくどころか、実質着いていくだけになっている。

 

「これ俺必要だった?全部フブキが倒してるだけなんだけど」

『着いてくるだけでも鍛練になっていますからね。むしろ弱い怪異を倒すのに練習なんていりませんから』

『つまり俺は体を鍛えるためだけに連れ出されたってことか?』

『だけって事はないですよ。強い怪異が出たら戦ってもらいますし、移動能力の向上も目的です。実際、前よりも移動が洗練されてきてますよ』

 

 確かに言われてみればそうだ。一昨日置いて行かれていたフブキに追いつけているのが、山を走るのに慣れた何よりの証拠だろう。

 

『それじゃ、もう少しスピードアップするのでしっかり着いてきてくださいね』

 

 その後も俺はなんとかフブキの跡を追い続け、気づけばお昼頃には既に4分の3ほども終わっていた。

 

「今日はかなり早いな。もしかして普段はこんな感じなのか?」

『まあいつもはこんな感じですかね。早いときはもっと早いですが。ところでそろそろお昼ご飯にしませんか?』

「最後までやりきらないのか?」

『残りはお昼からコウ君にやって貰おうと思ってるんですが…いいですか?』

「まあ、倒すの自体は問題ないが…何度も言ってるが俺には怪異を探知するような能力はないんだぞ?」

『そこに関しては白上に考えがあるので任せてください!』

「何か方法があるのか?」

『それは——後からのお楽しみです!ささ、早くお昼食べに行きましょう』

「お、おう…」

 

 俺はフブキの勢いに押されたまま町まで降り、フブキと共に昼食をとった。

 

「ふぅ。美味しかった。で、さっき言ってた考えっていうのは結局なんなんだ?」

『それをお話しする前に、一ヶ所寄りたいところがあるんですが行ってもいいですか?』

「?まあいいが…」

 

 フブキが移動した先は、何か専門店のような職人の店だった。

 

『ちょっと待っててくださいね。———こんにちは〜。予約してたものを取りにきました』

「ああ、フブちゃん。ちょっと待ってね…ああ。これだ。はい、まいどあり」

 

 フブキは何かを受け取ると、店から出てきた。

 

「フブキ、それは何なんだ?」

『これはイナリフォン、通称イナホと呼ばれているものです。これを使えばどこでも他の人と連絡をとれたり、他にも色々便利な機能が使えたりします!』

 

 要するにスマホか。この世界にもスマホはあるんだな。ていうかこの世界はもといた世界から100年後のはずなんだが全然未来感を感じないな。むしろ街並みに関しては江戸とかの方が近いまであるぞ。

 

『——ので、ってちゃんと聞いてます?』

「ああ、すまん。少し考え事をしていた。何の話だ?」

『もう…白上とミオの連絡先は入れておいたので、必要に応じて連絡してくださいね。それと、怪異を探知する方法についてなんですが——』

 

 そういえばすっかり忘れていた。どんな秘策があるのだろうか。

 

『コウ君はさっきの場所に戻っておいてください。着いたらイナホで連絡してくださいね』

「フブキは一緒に来ないのか?」

『白上は別の場所に行く必要があるので。では、また後で連絡をとりましょう!』

 

 俺はフブキに言われるがまま午前中最後にいたであろう場所まで戻ってきた。一体何をするのだろうかと考えつつ、言われた通りフブキに電話をかける。

 

『もしもし。ちゃんと戻ることができましたか?』

「ああ。で、そろそろ何をするか教えてくれよ」

『そうですね。白上は思ったんですよ。コウ君が分からないなら白上が全部探知して伝えればいいのでは?と』

「…それなら横で直接言えばいいんじゃないのか?なんでわざわざ何処かに行ったんだ?」

『それは…こうするためです!』

 

 すると、何故か急にこの山のいくつかの位置が頭に浮かんできた。

 

(コウ君、聞こえていますか?)

 

 こいつ直接脳内に…!…人生で二度も脳内に語りかけられるとは思わなかったな。

 

「フブキ、何が起こってるんだ?」

(白上が探知した怪異の位置をコウ君の頭に直接送り込むことで、擬似的にコウ君でも怪異の位置が分かるようにしています)

「いや脳に直接送っている事を説明してくれ」

(これは神技のひとつ、思念伝達(テレパシー)です。これはミオも使えますが、コウ君の考えは分からないのでコウ君は普通にイナホから喋って下さい)

 

 すげー。マジでカミって何でもできるじゃん。

 

(…あのー。これそこそこ疲れるので早くやってもらってもいいですかね)

「あ、すいません」

 

 それから俺はフブキのガイドのもと全ての怪異を倒した。今日は昨日みたいなのもいなくて楽だったな。

 そのまま白上神社まで帰るとフブキとミオが待っており、夕食が作られていた。どうやらミオが作ったらしい。

 

『今日は本当にごめんね。すごい迷惑かけちゃって…』

「気にすることはない。今回はフブキが悪いからな」

『すいません。反省してます…』

 

 それから3人で夕食を食べ、ミオはその後大神神社に帰っていった。

 俺は諸々を済ませ、気づけば寝る時間になっていた。山道を走るの結構しんどいんだけど、どれくらいこれが続くのだろうか。そんな事を考えつつ、俺は瞼を閉じた。




お気に入り登録感想評価お願いします(定型文)そういえばこの作品は話が大きく変わらなければ細部を変えたりするので、たまーーに見返してみてください。修正箇所がどうしても見たい方は活動報告へ。あと今更ですが「」が男性で『』が女性です。まあコウ君以外の男性あんま出ないですげどね。
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