うちのブラッド1に色んな属性が追加されました
「え、隊長について?」
「はい。何でも良いので教えていただけたらと」
「んなこと言っても、俺達よりシエルの方が一緒にいるだろ」
「いえ、その………私が知らないことでも、ギルやナナさんなら知ってるかと思って………」
「んー、そうだなー」
某日
今日も今日とて愛しの隊長に振り向いてもらうために奔走しているシエル
並いるライバル達と差を付ける、というか縮めるためにと彼女が取った行動は、未だ自分の知らぬ彼の一面を探ることだった
「………あっ」
「ナナさん?」
「髪が意外とサラサラ!」
「触ったことあるんですか………?」
「うん。任務帰りに砂埃払ってあげた時にねー」
「………そういうことでいいのか?」
「少なくとも、今までは知らなかったですから」
「………」
口元に手を当てて思案顔のギル
冷たい印象を与える彼であるが、仲間のことを誰よりも大切にする男であることはシエルもよくわかっている
「………あれで結構、食に関心がある、みたいなことは言ってたな」
「食、ですか………」
「あぁ。聞いただけだが、初見でおでんパン旨そうに食ってたらしいからな」
「………髪がサラサラで、食に関心、と」
((メモ取ってる………))
「………あの、他には」
「………何だってそこまで知りたいんだ?」
長い時間苦楽を共にしてきた戦友の突然の行動に浮かぶギルの疑問
それにシエルは頬を薄く染めて答える
「その………恥ずかしながら、これまで隊長と二人で行動していても、プライベートなことはあまり把握できていなかったので………」
「………そうか」
「………あと」
「?」
「………隊長への想いは、他の方々に負けたくない、です」
「………」
「………」
「………はっ」
「シエルちゃん!わたし、全力でシエルちゃんの応援するからね!」
「あ、ありがとう、ございます………」
「………とりあえず、他の奴らにも聞いてみたらどうだ?」
◇◆◇
というわけで
ブラッド以外の極東支部メンバーにも聞いて回ることにしたシエル
無論、ライバル達には絶対に聞かない
・藤木コウタの場合
「え?ブラッドの隊長について?」
「そうだなぁ………任務とかじゃなくてプライベートなことだろ?」
「………あ、そうだ。結構目聡いんだよ、あれで」
「いや、悪い意味とかじゃなくてさ。アナグラの中でも色んなところに眼を配ったりとかさ」
「メンバーのメンタルケアとか、第一部隊としても助かってるよ」
「………エリナの手前、あんまり肩入れできないけどさ、まぁ頑張れよ」
・楠リッカの場合
「うーん、そうだなー」
「気前はいいよね、うん」
「よく神機のメンテのお礼だ、って飲み物奢ってくれるし」
「え?うん、冷やしカレードリンク。君も飲む?」
「あははっ、冗談だよ」
・エミールの場合
「我が友について聞いて回っていると聞いたぞ!それならば何故真っ先に僕に聞きに来ないのだ………む?コウタ隊長、何用ですかな?任務?いえ、僕は今………僕の力が必要?どうしても?しかし………いえ、いいでしょう!このエミールの力、存分に使って痛い!?こ、コウタ隊長、そんな引っ張らなくても自分で歩け………!」
「そ、そうだ!彼の身体つきは目を見張るものがあるぞー!」
・キグルミの場合
「………?」
「………」
「!………!!」
「………!………!」
・竹田ヒバリの場合
「真面目ですよね」
「任務の時とか色々助かって………え?プライベートなこと?………あぁ、質問の意図ってそういう………」
「そうですね………」
「見てると、意外と女性と交流多いみたいですよ。貴女を含めたメンバーではなくて」
「………あ、ごめんなさい、冗談です。ですから無言で無表情は………」
◇◆◇
「はぁ………」
結果、惨敗
確かに今まで気付かなかったことばかりだが、これなら他の娘たちも間違いなく知っている
というか、一番有効そうなのがエミールからの情報とはどういうことなのか、色んな意味で
「………情報を纏めましょう」
気分も足取りも重いまま、ラウンジへと向かう
ふと、入り口の前に人だかりができているのが見えた
「………あの、どうかしたんですか、ギル?」
「あぁ、シエルか………いや、見た方が早いか」
「?」
ギルに促されるまま、こっそりと顔を出して中を覗く
「………」
「ほれ」
「あ、どうも」
「いいさ。にしても、お前さんから呼び出してくるとは珍しいな」
「ええ」
我らが隊長と………件の残念なイケメン、真壁ハルオミがいた
「………それで、ハルさん」
「いや、いい。皆まで言うな」
「………」
「そう、俺たちはかつて、長い長い探索の果てに、答えを得た。人は、あるべき場所に帰るのだと」
「………」
「………だが、お前は新たな何かを見つけた、見つけてしまった………そんなとこだろ?」
「………わかってるんです、俺がやろうとしてることがどんなことか。でも、それでも……!」
「気にすんな。こういうのは言っちまった方が楽になる時もある………言えよ」
「………何を話しているのでしょう」
「やめとけ、気にするだけ時間の無駄だ」
「………なるほど」
「はい………」
「ふぅ………」
「………」
「青い、な」
「………!」
「あぁ、すまない。悪い意味で言ったんじゃない。………その青さ、羨ましいくらいだ」
「………」
「だが、その悩みは簡単には解決できねぇ。だから、俺に相談しにきた、ってことか」
「………」
「………なら、方法は一つしか無いよな?」
「えっ………」
「行くんだよ、探索に!」
「ハルさん………!」
「俺とお前の仲だろう?今度は、お前の気が済むまで俺が付き合ってやる!」
「ありがとうございます!!」
「………」
「………」
「………」
「………これです」
「は?」
「あのお二人の探索を調べれば、誰も知らない隊長を………!」
「はぁ!?おい落ち着けシエル!」
「放してくださいギル、私は、私も………!」
「ちょっ、ま、シエルーっ!」
続きます
やっぱりハルさん出すとテンション上がるね