あそこまで原作再現なセリフぽんぽん書けるんだもの
あと感想でネタバレされたくないんで一応記載
レイジバースト未だ未プレイ
「………ハルさん。小さい頃、色んな所を駆け回ったことってありますか?」
「あぁ、あったぜ。危ないから滅多に出歩くな、とは言われてたけどな」
「でも、好奇心は抑えられない。短い手足、何が危険で何が恐ろしいのかも知らない子供心と眼に、まだ見ぬ世界を焼き付けたいと………そう、かつて俺たちが俺たちだけの聖域を見つけるために、色んなことをしたように」
「………そうだな」
「俺が住んでた場所は、辺り一帯が岩や枯れ木で鬱蒼としていて、そこを精一杯進んで、知らない景色を見る度に世界が広がっていく気がしてました」
「………」
「ある日、いつものようにこっそり家を抜け出して、今まで以上に先へ進んでみたんです。朝方だったせいか、そこはいつもより薄暗くて、肌寒い。でも、いつも以上の緊張と高揚が一度に来て、どんどん奥へ奥へと進んでいきました」
「………」
「………俺、そこで見たんです」
「………何を?」
「朝日を反射して、キラキラ光る朝露を………」
「………そうか。綺麗だな、それは」
「覆い隠された道の先にある、外から見ただけじゃわからない、神秘の領域。………ここ最近、俺の頭はそればかりが占めてるんです」
「………」
「そして、俺は気付いてしまったんです。俺が追い求めるものに………ハルさん。今の俺のムーブメントは………」
「うなじ、です………!」
「うなじ………!お前、ついに………!」
「長いストレートヘアの中にこじんまりと、だが確かに存在する秘境、ふとしたことでそこが晒される圧倒的なチラリズム、そして!」
「そして………?」
「………艶やかな髪と、シミ一つ無い肌、そして細い首筋のコントラスト」
「………
「ハルさん………」
「そうだ………俺はいつでも、全体、もしくは目立つ一部分だけに着目してきた。それで満足した気になっていた。だが、まだまだ俺の想像やムーブメントなんて、本当にごく一部しか見えてなかったんだ………!」
「………でも、それは導き出した答えを覆すことです………俺は………」
「………なるほど」
「はい………」
「ふぅ………」
「………」
「青い、な」
「………!」
「あぁ、すまない。悪い意味で言ったんじゃない。………その青さ、羨ましいくらいだ」
「………」
「だが、その悩みは簡単には解決できねぇ。だから、俺に相談しにきた、ってことか」
「………」
「………なら、方法は一つしか無いよな?」
「えっ………」
「行くんだよ、探索に!」
「ハルさん………!」
「俺とお前の仲だろう?今度は、お前の気が済むまで俺が付き合ってやる!」
「ありがとうございます!!」
◇◆◇
結論から言って、シエルの「聖なる探索」への同行は却下された
というよりも、ギルバートを始めとした極東支部の面々により全力で阻止された、というのが正しいか
そして、騒ぎすぎたのか二人に感づかれ、探索が延期になったというのもある
「………」
「………し、シエルちゃーん」
「悪いことは言わねえ。あの状態のハルさんと隊長に絡むのはやめとけ」
「………ですが」
「あっ、センパイ見つけたー!」
「!?」
「ぁー」
「………頭痛くなってきた」
エントランスから聞こえた元気な声
一拍遅れて、慌てたような声も届いてきた
「………」
「し、シエルちゃん、顔怖いよ………」
「………だめだ、ちょっと医務室行ってくる」
「待って!こんな状況で一人にしないでぇ!」
「離せ!俺は別に応援するなんて言ってねぇだろ!」
「同じブラッドでしょ!?家族でしょ!?見捨てないであげてよおかーさーん!」
「誰がお母さんだ誰が!!」
「ここで逃げたらロミオ先輩とジュリウスに報告するからね!ギルがシエルちゃんの悩み見て見ぬふりしたって!」
「汚ぇぞテメェ!!」
騒ぎ立てる二人を余所に、シエルはただただ無言で床を見つめていた
(私の知らない隊長………知らないのは私だけでしょうか。それとも、他の方々も知らないのでしょうか………)
ざわざわと胸の奥が粟立ち、きゅぅ、と締め付けられるような痛み
知っている彼
知らない彼
自分と話す彼
誰かと話す彼
笑い、怒り、泣いている彼
思い返すごとに、「知りたい」という欲求は強まって
「………」
何だか熱っぽい気がして、頬に触れる
熱い
きっと、自分の顔は真っ赤だろう
それもこれも………
(君を、想っているからですよね………)
知りたい
もっと知りたい
もっと近付きたい
誰よりも、他に想いを寄せる彼女達よりも
「シエル?」
「!?」
優しい声
振り返れば………彼がいた
「た、たい、ちょう………」
「………熱でもあるのか?」
「え?」
ぴと
その掌が額に触れる
目を閉じ、もう片方の手を自分の額に当てているその顔は真剣で
気遣ってくれている、こんな自分を
利己的で、目の前の少年のことしか頭にない自分を
嬉しくて、彼の意識は今、シエルだけに向けられている事実がただただ嬉しくて
心臓が早鐘のように鼓動して
血の流れがおかしい、意識が朦朧として、視界が………
「………きゅぅ」
「えっ。し、シエル?シエルー!?」
◇◆◇
「………」
「………大丈夫?」
「ええ………ご迷惑を。………隊長は?」
「シエルちゃんが無事ってわかったら、ハルさんのとこに行ったよ」
「そう、ですか………」
「ちょっ、起きて平気なの!?」
「ええ。それに、何だか身体も軽いんです。今なら一人でキュウビを討伐できる気がします」
「できそうだから怖いよぉ………」
「………シエル」
「ギル、隊長は?」
「ラウンジだ。………お前、まさか」
「はい」
「………はぁ。ったく、やめときゃいいのに」
「すみません。ですが」
「いや、もう止めねぇよ。ナナの奴、本気でロミオの墓に行こうとしやがるからな」
「ギル………」
「………アドバイスだ」
「?」
「行くなら、髪は解いていけ」
「………どうだ、いたか?」
「いえ………」
「見つからねえもんだなぁ。いい感じのうなじの持ち主」
「ハルさんの人脈でも見つからないなんて」
「………悪いな」
「いえ………」
「隊長」
「?………っ!!?」
「こ、こいつは………」
「あの………ありがとうございます。倒れた私を、医務室まで運んでくれたと、ナナさんに聞きました」
「………」
「………あ、この髪ですか?それが、ギルが隊長に会うならこうしていけと………」
「………見つけた」
「え?」
「ハルさん!!」
「おう!すぐにミッションの手配してくらぁ!」
「え?え?あの………」
「ミッション行くよ、シエル!一緒に!」
「一緒、に………?一緒………いっしょ………!」
「………はいっ」
ロングヘアーの娘のうなじがちらりと見えるファーストインパクト
髪を纏め上げて見えた時のセカンドインパクト
アップやツインテの娘がいったん髪を下ろしてまた改めて纏めた時のサードインパクト
ええ、認めましょう、私は髪もというなじフェチです
ギルはブラッドのおかん